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「ソフィアはあれから何をしていたんだい?」
お祖父様からお尋ね

少し無作法ではあるが
王家でも家族で食事を取るときは
食べながら ただし口にものを入れて
喋るのは厳禁だが
緩い縛りになっている

「あ!聞いてください!
お祈りしたら女神様が
あらわれたのです!」
興奮気味に喋りだしてしまって
少し恥ずかしかったわ

「え 女神様が?」
お祖母様が驚かれた

「はい!加護をいただきたいって
お願いしたら いい在庫がないって言われて 少し 加護が欲しい理由も曖昧だったので そこも考えてまた お願いすることにしました」

「そうなの
良かったわね 女神様が現れてくださって」

「はい」

「ソフィアはどんな加護が欲しいのか
あるのかい?
まぁ 望むものと同じものにはならないかもしれないがね」

「私はお祖母様みたいに
誰かをハッピーに出来る加護が欲しいです」
お二人を見てそう答えた

「そうね あるといいわね」
お祖母様

「あと お父様に頼もうと思っていたけど 今日は会えないので
お祖父様!」

お祖父様の方を向いて
手を膝の上に置いて

「私も勉強がしたいです!」

「ほう 何故いきなりそう思った?」
お祖父様も手を止めて 私を見て
話してくれた

私は今日散歩の時におこったこと
見たこと 思ったことを伝えた
言葉は足りなかったかもしれない
けど 話さずにはいられなかった
今の想いを忘れないうちに
何かの形にしたかったのかもしれない

「そうか 自分が守られていると
気がついたのか 偉いよ ソフィア」

「ルイス様みたいに 訓練して
怪我しているのに 今日は護衛をしてくださったり いつもは国を護るために働いてくださる方がいらっしゃるのですよね
それが分かってなかったのが…お勉強したら色々とわかるのでしょうか?」


ショーンとアイリーンは
見つめ合って 微笑む

「偉いわソフィア 
机でするお勉強も大事
実際に見てやってみるお勉強も大事
ショーン様 ソフィアのお願いを叶えてくださいますか?」
お祖母様がお祖父様にお願いしてくれたわ

お父様よりお祖父様の方が決定権があって


「良いだろう
後で色々と考えてみよう
明日伝えるが それでいいかい?
ソフィア」

「はい!ありがとうございます!」

嬉しくて立ち上がってしまいそうな所をぐっと堪えて お礼を言った


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