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51話 ラブラブバカップルに認定されましたわ!!②
「あ、でもわたくしつい先ほど平民になったのですわ。このままではライル様の婚約者ではいられませんわね……」
ライル様は侯爵家の嫡男だ。身分差は無視できない。
「それも問題ない。マジックエンペラーの名に置いて、リアをマルグレン家の籍に戻す。殿下、よろしいですね」
「もちろんだ。もともとマリアンが原因であるし、書類上はなにも手続きしていないから今までと変わらない」
わたくしが決死な覚悟で申し出たことも、あっさりと元に戻ってしまった。
「それでは噂に真実味を持たせるために、これからもリアをいっそう愛でるから覚悟して」
「えっ、あの甘々ライル様はもう終わりではございませんの!?」
「……例えラブラブバカップルになるという目的がなくても、僕はリアに愛を伝えるし、できることなら……ずっと触れていたい」
頬を染めてポソポソと呟くように話すライル様が、美麗でかわいらしくて条件反射で頷いた。
頷いてから激しく後悔したけれど、ふにゃりと笑みを浮かべるライル様に今さら嫌だなんて言い出せなかった。
「ライオネル、それからハーミリア嬢。マリアンの件では本当に迷惑をかけた。君たちが互いに深く想い合っているのはよくわかった。ここの後始末は私がつけるから、ふたりでゆっくり過ごすといい」
「殿下……このご恩は必ずお返しします」
「お気になさらないでくださいませ。わたくしはライル様さえそばにいてくだされば、それでいいのです」
わたくしの言葉に、ライル様が嬉しそうに微笑む。これだけでわたくしの心もぽかぽかと温かくなるのだ。
ライル様がキリッとした表情に切り替えて、王太子殿下に向き直る。
「殿下、僕はこれからも殿下に忠誠を誓います。貴方のために持てるすべての力を使いましょう」
「あ、それなんだが……忠誠は必要ない」
「どういうことですか? 僕では家臣としてお役に立てませんか?」
気まずそうに王太子殿下が視線を逸らして呟くように口を開いた。
「そうではなくて、マジックエンペラーを家臣にしたら、気まずくてしかたない。だから……家臣ではなくて、対等な友人になってほしい」
恥ずかしそうに王太子殿下は手を差し出した。
確かに、国王陛下でも膝をつくのがマジックエンペラーだ。そんな相手が家臣では、心強いよりも気が気でないだろう。
「かしこまりました。殿下がそうお望みなら、僕は友人になりましょう」
「ああ、ではこれからは友人として名前で呼んでくれ」
「承知しました、ジュリアス様。これからは友としてそばにおります。有事の際には魔法連盟長ナッシュ・アーレンスをはじめ、認定魔道士が力になるとお約束します」
「それは頼もしいな。本当に困った時は頼む」
そういってガッチリと握手を交わして、わたくしたちはライル様の転移魔法で会場を後にした。
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