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予想外の結末 プレセア暦三〇四八年 ローゼンタール王都学院
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オーバーテイカー準決勝延長戦ロアルドのチーム最後の攻撃。
十三対十五で二点差まで迫っていた。しかも相手方マチルダチームは騎士科男子二人がコースアウトさせられたために退場。マチルダとアルベルチーヌの二人しかいない。数的に二対五とロアルドのチームが圧倒的に有利となっていた。
とはいえ、この二人から三点以上とらないと負けになる。一度抜くだけでは同点どまりで、同点の場合はあとから追いついたロアルドのチームの負けとなるのだった。
マチルダとアルベルチーヌはオスカーに抜かれないように前へ前へと加速する。それを押しとどめるためにアーサーと騎士科上級生の二人が周回遅れでマチルダとアルベルチーヌの前に出てきた。後ろからオスカー、マルセル、ロアルドの三人。挟み撃ちにする格好だ。
残り時間は少ない。できるだけ早い段階で一度は抜いておかないと同点でタイムアップしてしまう。
オスカーは落ち着いていた。彼は三位狙いだからここで負けても良いと考えているのだ。二点差まで詰め寄ったのだからたとえ負けても個人ポイントはそれなりにもらえるだろうと計算しているようだった。
二人を相手に短時間で三点をとる方法は一つしかない。二人抜き去ったあとに一人をコースアウトさせるのだ。幸いにもロアルドのチームは五人いる。四人でマチルダとアルベルチーヌを取り囲んでオスカーが抜いて二点、その直後にそのまま塊となって一団まるごとコースアウトする。これだと四点入ることになる。
アーサーがそれを狙っているのは明らかだった。
アーサーの指示でマチルダとアルベルチーヌを包囲する。だがマチルダとアルベルチーヌはそれを簡単に受け入れるたまではなかった。
前から迫るアーサーと騎士科上級生の二人をいとも簡単にマチルダとアルベルチーヌは抜き去った。ふたりともジャマーをするくらい追い抜きの技術があるのだ。
二人はそのまま加速して前へ出た。
もう一度やり直しだ。アーサーと騎士科上級生の二人が速度を落として周回遅れでマチルダとアルベルチーヌの前に出る。オスカーとマルセルは二人を追っていた。
速く飛べないロアルドはアーサーと騎士科上級生に合流して前からマチルダとアルベルチーヌの前に出た。さきほどとの違いはロアルドがブロッカーとして加わったことだ。
なんの役にもたたないブロッカー。マチルダはそう思っただろう。
カーブに差し掛かる手前で、インコースをアーサーと騎士科上級生の二人が手をつないで塞いだ。外側はロアルド一人だ。
なぜロアルドが外にいるかといえば、全速力で飛ぶあまり外へ膨らんだからだ。
あまり速いとロアルドはうまく曲がれない。
マチルダとアルベルチーヌの二人がロアルドがいるアウトコースの下をくぐろうとしたのは妥当な判断だった。
マチルダ、アルベルチーヌの順にまさにロアルドの下を通過しようとした瞬間、ロアルドが上から落ちてきた。
「ちょっと! 何!」マチルダが叫んでいた。
姉のマチルダはロアルドが魔法を使えないことを知っている。スナッチの使用を禁じているから急に向きを変えたりすることはできないと思っていた。ロアルドが急に下へすとんと下りることなどありえないのだ。
ロアルドに向かってマチルダが接触。あとを追っていたアルベルチーヌも行く手を阻まれた。
これを機に後ろにいたオスカーがマルセルの後押しを受けて猛スピードで二人を抜き去った。
前にいたアーサーと騎士科上級生がインコースを空けたからだ。そしてそのまま外へと体をやり、絡まったようなマチルダとロアルドもろとも外へ押し出したのだった。
うまくかわしたアルベルチーヌが前へ出たものの、二人が抜かれ、その直後マチルダがコースアウトさせられたために、ロアルドのチームに三点が入った。
この瞬間ロアルドのチームの勝利が確定した。
十六対十五の逆転劇。誰もが予想もしなかった結末に観衆は騒然となっていた。
十三対十五で二点差まで迫っていた。しかも相手方マチルダチームは騎士科男子二人がコースアウトさせられたために退場。マチルダとアルベルチーヌの二人しかいない。数的に二対五とロアルドのチームが圧倒的に有利となっていた。
とはいえ、この二人から三点以上とらないと負けになる。一度抜くだけでは同点どまりで、同点の場合はあとから追いついたロアルドのチームの負けとなるのだった。
マチルダとアルベルチーヌはオスカーに抜かれないように前へ前へと加速する。それを押しとどめるためにアーサーと騎士科上級生の二人が周回遅れでマチルダとアルベルチーヌの前に出てきた。後ろからオスカー、マルセル、ロアルドの三人。挟み撃ちにする格好だ。
残り時間は少ない。できるだけ早い段階で一度は抜いておかないと同点でタイムアップしてしまう。
オスカーは落ち着いていた。彼は三位狙いだからここで負けても良いと考えているのだ。二点差まで詰め寄ったのだからたとえ負けても個人ポイントはそれなりにもらえるだろうと計算しているようだった。
二人を相手に短時間で三点をとる方法は一つしかない。二人抜き去ったあとに一人をコースアウトさせるのだ。幸いにもロアルドのチームは五人いる。四人でマチルダとアルベルチーヌを取り囲んでオスカーが抜いて二点、その直後にそのまま塊となって一団まるごとコースアウトする。これだと四点入ることになる。
アーサーがそれを狙っているのは明らかだった。
アーサーの指示でマチルダとアルベルチーヌを包囲する。だがマチルダとアルベルチーヌはそれを簡単に受け入れるたまではなかった。
前から迫るアーサーと騎士科上級生の二人をいとも簡単にマチルダとアルベルチーヌは抜き去った。ふたりともジャマーをするくらい追い抜きの技術があるのだ。
二人はそのまま加速して前へ出た。
もう一度やり直しだ。アーサーと騎士科上級生の二人が速度を落として周回遅れでマチルダとアルベルチーヌの前に出る。オスカーとマルセルは二人を追っていた。
速く飛べないロアルドはアーサーと騎士科上級生に合流して前からマチルダとアルベルチーヌの前に出た。さきほどとの違いはロアルドがブロッカーとして加わったことだ。
なんの役にもたたないブロッカー。マチルダはそう思っただろう。
カーブに差し掛かる手前で、インコースをアーサーと騎士科上級生の二人が手をつないで塞いだ。外側はロアルド一人だ。
なぜロアルドが外にいるかといえば、全速力で飛ぶあまり外へ膨らんだからだ。
あまり速いとロアルドはうまく曲がれない。
マチルダとアルベルチーヌの二人がロアルドがいるアウトコースの下をくぐろうとしたのは妥当な判断だった。
マチルダ、アルベルチーヌの順にまさにロアルドの下を通過しようとした瞬間、ロアルドが上から落ちてきた。
「ちょっと! 何!」マチルダが叫んでいた。
姉のマチルダはロアルドが魔法を使えないことを知っている。スナッチの使用を禁じているから急に向きを変えたりすることはできないと思っていた。ロアルドが急に下へすとんと下りることなどありえないのだ。
ロアルドに向かってマチルダが接触。あとを追っていたアルベルチーヌも行く手を阻まれた。
これを機に後ろにいたオスカーがマルセルの後押しを受けて猛スピードで二人を抜き去った。
前にいたアーサーと騎士科上級生がインコースを空けたからだ。そしてそのまま外へと体をやり、絡まったようなマチルダとロアルドもろとも外へ押し出したのだった。
うまくかわしたアルベルチーヌが前へ出たものの、二人が抜かれ、その直後マチルダがコースアウトさせられたために、ロアルドのチームに三点が入った。
この瞬間ロアルドのチームの勝利が確定した。
十六対十五の逆転劇。誰もが予想もしなかった結末に観衆は騒然となっていた。
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