鬼上司の執着愛にとろけそうです

六楓(Clarice)

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1巻

1-3

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 湊さんの視線が私の瞳を貫く。次の瞬間、大きく広げられた私の秘部に湊さんの怒張が押し入ってきた。たっぷりの蜜でうるおっているはずなのに、圧迫感がすごい。みちみちと中をき分け、ゆっくりと奥まで到達した時、たまらずのけ反ってしまった。奥に当たって少し苦しい。
 湊さんの律動に合わせて、私の中がうごめく。視線を交えたまま、お互いの体が大きく揺れる。
 時折熱くたぎった屹立が私の奥をぐりぐりと擦る。

「あっ、湊さんっ……そこ……」
「いいんだろ。知ってるよ。お前の体は全部」
「いや……」

 耳元でささやかれ、耳たぶを甘く噛まれた。快感が体中に充満して、びくりと震える。湊さんの唇が首筋を辿り、乳房の先端に口づけられる。

「は……ぁ」

 愛しさで胸がいっぱいになり、乳房に愛撫している湊さんを抱きしめた。

「……気持ちいいんだな」

 湊さんはそう言うと、満足げに微笑み、私の足を捕まえた。

「やっ、いやですー!」

 足先にキスをされる。嫌がっても放してくれず、いつくしむように舐め尽くされる。湊さんは足フェチなんだろうか、恥ずかしすぎてたまらない。

「湊さんっ……」
「きれいな足だな」
「っ……」

 足が自由になったかと思うと、再び湊さんの律動で体が揺れる。甘いキスを落とされながら、胸の先を親指と人差し指できゅうっとつままれた。

「っ!」

 ビクンと体を震わせた私の首筋を、湊さんが甘噛みする。獲物をしとめた肉食動物のように。そして、低い声でささやいた。

「結衣。……名前で呼んで」
「えっ……名前……?」
「そうだよ。いつまで名字で呼ぶつもりだ? お前が俺の名前を知らないはずないだろ?」

 それはそうだけど……
 荒い息の中、私は小さく答えた。

「そ、蒼佑さん……?」

 すると、湊さんはぐっと唇を噛みしめ、私の腰を掴んだ。そしてスイッチが入ったかのように荒々しく私におおいかぶさる。

「…………クソっ、結衣、もう無理だっ……」
「あああああっ、蒼佑さん……っ!」

 強く抱きしめられながら、ベッドを大きくきしませて奥を求められる。興奮しきった怒張で甘く激しく突き上げられ、中がぎゅうと締まった。薄い膜の中で彼の白濁が暴発する。
 湊さんが、肩で息をしながら私を抱きしめる。

「好きだ」

 髪に、鎖骨にもキスが降ってくる。愛しさがあふれそうになって抱きしめ返した。
 私も湊さんが……好きだ。
 そうして、どちらからともなく見つめ合う。

「蒼佑さんって呼ぶの、照れますね」

 すると、湊さんは少し照れたように頭をいた。あの湊さんが照れるなんて……

「ずっとそう呼んで。……俺は結衣の彼氏なんだから」
「ふふ。はい……」
「結衣」

 後ろから抱きしめられ――やわやわと両胸に触られ、その先端を指で転がされ始める。敏感になりすぎた体は、簡単に反応する。

「あっ、やめてください……」

 力が入らない……
 少しだけ開かれている膝の間に手が滑り込んできて、先ほどまで彼の勃起を収めていた小さな蜜口に指がめり込んでいく。き回され、くちゅくちゅと音がした。

「み、湊さん……」
「蒼佑、だろ」
「ふああっ……」

 ぬるついて柔らかくなっている肉の中を、湊さんの指がうごめく。

「足、開いてろ」
「はい……」

 自分の膝を自らの手で支えて、震えながら秘密を開帳した。
 さっきのセックスの名残りの蜜がまとわりついているはずだ。湊さんは顔を寄せ、至近距離でそこを観察する。

「舐めてやる」

 湊さんが、したたり落ちるとろりとした蜜を、まるで甘露を味わうかのように舐める。皮をかれ、現れたぷくりとした蕾を大切そうに舌で転がし――
 もう、もう――

「あっ、い、いっちゃう……っ」

 唇を噛みしめながら湊さんの眼前で絶頂に達すると、彼は色香を漂わせ、満足げに微笑んだ。



   SIDE 湊蒼佑


「湊さんっ……私、三年も好きだったんですよっ……! 沙梨もそのこと知ってたくせに、ひどくないですか……!」

 直属の部下である三谷結衣が、人目も気にせず、俺――湊蒼佑の目の前で泣き喚いた時、正直チャンスだと思わなかったと言ったら嘘になる。
 泣いている三谷には悪いが、ずっとこいつのことを好きだった俺からすれば、天が与えてくれた幸運のようにも思えた。
 しかし、いくらここが騒がしい店だとはいえ、少しは周りを気にしないものか。
 ほら、隣のサラリーマン二人組も、何事かとこちらを見ている。
 こいつが、普段はあまり感情的な振る舞いをしないほうだというのは知っている。
 なのに、今澤に女ができただけで、こんなに泣くとは……
 柔和な性格の今澤。仕事はまあまあ優秀だが、あまり冒険心はないやつだ。ああいうのがタイプだったとはな。近くにいたけど、三谷が今澤を好きだとはまったく気づかなかった。

「泣くなよ、鬱陶うっとうしいな」
「どうせ、みんな沙梨みたいな子がいいんですよね。私、背も高いし、なんなら今澤さんと同じぐらいだしっ……」

 自慢じゃないがわりと厚顔であるはずのこの俺が、いよいよ周りの目に耐えられなくなり、店を出たのが終電真近。

「おい。しっかり歩け」
「ぐすっ……」

 酔っ払い女は、しなだれかかるように俺に身を預けていた。
 こいつは、失恋して、今ドン底なのかもしれないが、俺にとっては――

「湊さん……」
「一人で帰れるか」
「帰りませんよっ!」
「じゃあどうすんだ」
「湊さん、朝まで付き合ってくださいよ」
「そんな若くねえわ」

 どんどんタチが悪くなっていく三谷を抱えるようにして歩く。すると、目が覚めるような派手派手しいネオンカラーがまたたいているホテルの前で三谷がいきなり足を止めた。

「湊さん、入りましょうよっ」

 カフェかなにかに誘うノリで、男をラブホテルに誘う三谷に絶句する。

「はあ? 入って何すんだよ」
「何って、セックスに決まってるじゃないですか! ……むぐっ」
「声量下げろ。うるせーんだよ!」

 なんだ、コイツは。
 やる気なのか、この野郎。
 俺がずっとお前のことを好きだったのを知っていて、試しているのか?
 仕事では信頼関係を築けている実感はあったが、男としては意識されていなかったはずだ。そんな状況での「セックスに決まってる」発言に眩暈めまいがした。
 三谷は、俺が昇進試験に受かり、念願のマネージャーになった年に入社し、俺の初めての専属アシスタントとして営業部にやってきた。一見クールな雰囲気で冷たい印象を受けるのだが、一緒に仕事をしているうちにそうではないことがわかってきた。
 俺の仕事の仕方や性格をよく観察し、的確にアシスタント業務をこなすし、嬉しい時は無邪気に喜び、失敗した時にしょんぼりするなど感情を素直に表すから見ていて飽きない。受注が取れたら俺以上に喜んで、うまくいかなかったら俺以上に落ち込んで。三谷がアシスタントになったことで、仕事において初めて味方ができたような気がして――気がつけば、俺にとって三谷は誰よりも特別な存在になっていた。

「本当に抱くぞ、てめえ……」

 独り言に近い俺の呟きを聞き取った酔っ払いは、急にしおらしい顔で、

「湊さんなら、いいです……」

 と言って俺の胸に頬を当てた。
 その瞬間、欲情のスイッチが入ってしまった。
 家に連れ込むと、玄関で三谷の唇を奪った。立っていられないぐらいのディープキスを交わし、彼女が逃れようとしても、肩を抱き寄せて再び舌を入れた。
 すらりとしたスタイルに、細い肩。はかなげな鎖骨。少し気の強そうな瞳に、亜麻色のストレートヘアをサイドでまとめている。キャピキャピした女が苦手な俺は、三谷のルックスも好みだった。

「湊さん、苦しい……っ」

 逃がさない。
 せっかく俺の腕の中にいるんだ。
 失恋につけこむずるい男でもいい。
 俺も……ずっと、好きだった。

「あ、シャワー……」
「そのままでいいよ」

 シャワーを浴びさせる時間も惜しくて、廊下で三谷の衣服をすべてぎ、ベッドルームへ誘った。胸も尻も、足も……何もかも、きれいだと思った。
 官能的なピンク色をした乳首。触ると、吸いついてくるような白い肌。膝下が長い、美しい足。ストッキングを脱がせて、足指を口に含んだ。

「あッ! 嫌ですっ、それはっ」
「いいから、じっとしてろ」

 逃げ惑う足をねっとりと舐め回し、次いでふくらはぎに舌を滑らせ内ももを堪能する。

「あ、あっ、湊さん……!」

 薄いヘアが頼りなく守る秘部を、三谷は両手で隠すようにして押さえている。

「見せて。大丈夫だから。きれいだよ。本当に」
「本当……?」
「本当。俺の言うことが信じられない?」

 三谷の手が緩んだ隙に、そこに舌を沈めていった。三谷は白く細い手で力なくさえぎろうとするが、それがまたそそられる。

「あっ……! 私、もう何年もしてなくてっ……。今まで、片手で数えるぐらいしか、エッチしたことなくて……」
「へえ。じゃあ、優しくするよ。痛くないように――な」

 舌でべろりと秘穴を舐め回す。

「ひあッ……」

 三谷は長い足を折りたたみ、少女のような表情で、快感を味わっていた。
 あまり、慣れていないのか。
 それはそれで、初めての男にけてしまうが、こいつのセカンドバージンがもらえるならと、俺は、今までで一番といっていいほど、優しく丁寧に指と舌で解した。

「痛くないか?」
「は、はい……ッ」

 なんとか指二本が入った。ゆっくりと動かすと、三谷は眉間にしわを寄せて震える。
 うつぶせにさせた三谷の後ろから、俺は彼女を指で支配し、首筋から背中に舌をわせた。

「んんんッ……だ、だめです、それ……」

 そう言って三谷は俺の腕にしがみつく。背中が感じるみたいだな。
 三谷は快感から逃れるように腰を振る。白く柔らかな双丘が俺の灼熱しゃくねつを容赦なく刺激した。
 くっ……このまま突っ込みてえ。

「湊さん……湊さん……」

 俺を呼ぶ三谷の甘い声に、ずっと抱いてきた想いを煽られ、ぐっと胸が詰まる。
 よく濡れているし、痛くはないはずだ。くちゅくちゅと音が立ち始めた頃には、俺も理性が決壊して突っ込みたくなった。が、なんとか堪えて指に集中する。

「み、湊さん……もう、やめて」
「痛いのか?」
「違います、なんか、なんか出ちゃう……!」

 次第に水音は激しくなり、三谷は行き場を探すように体をよじり――なまめかしい肢体は突然、びくんと波打った。
 その瞬間、ショワ……と、生暖かいものが俺の手を濡らす。
 どうやら、エクスタシーのあと、潮を吹いたようだ。

「三谷。気持ち良かったのか?」

 ぐったりとベッドの上で動かない三谷の髪を、潮のかかっていない手で撫でる。快感の余韻の中にいる三谷の横顔を見ながら、耐えきれずに打ち明けた。

「こんな時に言うのもなんだが……前から好きだった」

 柄にもなく、心臓の鼓動がうるさい。女を口説くのも久しぶりだ。
 三谷の次の言葉を待つが、聞こえてきたのは――

「…………ぐー……」
「え?」

 三谷は、電池が切れたかのように眠りに落ちていて、俺の告白はむなしくも独り言として空に消えた。
 こいつ……どんだけ自由なんだ。
 若干、酔っ払いに振り回された気もするが、無防備な三谷を見ていると、何もかもを自分のものにしたいという願望が渦巻く。奔放ほんぽうに手足を投げ出し、すうすうと寝息を立てる愛しい女の、少し開かれている唇を指で辿る。

「……なんで今澤なんだよ。最初から俺にしとけばいいのに」

 俺はゆっくりと体を屈めて、彼女の唇にキスをした。
 翌朝、記憶をなくした三谷を口説き落とし、なんとか付き合うことができるようになった。
 今澤のことなんて俺が忘れさせてみせる。



   SIDE 秋本沙梨


 同期の結衣が好きだった営業部の今澤さんと付き合うことになって一週間。私――秋本沙梨は、結衣と一緒にいる湊マネージャーを見て、悪い癖が出そうになっていることを自覚していた。
 学生時代、私はある理由で親しい友達がいなかった。
 結衣はそんな私とも普通に接してくれる、さっぱりとしたいい子だ。中肉中背の私とは違い、スラリと背も高く、スタイルもいい。同期の中では仕事もできるほうで、だからこそ鬼の異名を取る湊マネージャーと働けているんだと思う。
 結衣がずっと今澤さんを好きなことは知っていた。
 私は断然湊マネージャーがいいけど、あの人はスペックが高すぎて、ちょっとやそっとじゃ近づけない。だからさほど仲良くもない人事部メンバーと一緒に、アイドルを見る気分でキャーキャー言うのがちょうどいいのかなと思っていた。


 二週間ほど前。

「今澤さんっ」
「これからお昼?」

 私と結衣が仲のいいことを知っている今澤さんは、私にもにっこり対応してくれる。

「はい! あの……今夜飲みに行きませんか?」
「え……?」
「ちょっと相談したいことがあって……」

 先に誘ったのは私。もちろん、相談事なんて特にない。
 今澤さんはそれほど乗り気ではなかったけど、こういうタイプは押しに弱いので、ガンガン押した。
 大胆にも社内メールで約束を取り付け、ムードのある個室居酒屋に行って……

「今澤さんって、彼女いますか?」
「えっ。何、急に……」

 わ、赤面してる。可愛ーい。
 結衣は今澤さんのこういうピュアさがいいと思ったのかな? この反応は母性本能がくすぐられる。
 きゅっと腕に抱きついてみた。むぎゅっと当てた胸に気づいたのか、今澤さんは途端にこちらを見なくなった。

「ずっと好きだったんです。私を彼女にしてくれませんか……?」

 今澤さんは、視線を泳がせたあと、ちらりと私を見る。
 ふふ。その顔、悪くない反応だ。

「私じゃダメですか?」
「いや、だめじゃないけど、……モテるでしょ、秋本さん」
「だって……今澤さんがいいんだもん」

 戸惑う彼の頬に手を添えて、唇を奪う。

「あ、秋本さん……マズイよ」

 そっとグレーのスラックスに手を伸ばすとそこは大きく主張していた。そのままファスナーを下ろす。すりすりと指先でボクサーブリーフをさすり、彼の唇を甘く噛んだら、「だめだって……!」と引き離されてしまった。

「ごめんなさい。私、酔ってて……でも、好きじゃない人にこんなこと、しません……」

 あとは潤ませた瞳で訴えれば、だいたい落ちる。

「本当にいいの? 俺で……」

 上目遣いのままコクンと頷くと、今澤さんはごくりと喉を鳴らした。私は心の中でガッツポーズ。
 今澤さんとは、このあとラブホに直行した。
 学生時代、私に友達がいなかった理由。
 それは、友達の彼氏や好きな人をるのが楽しくて楽しくてやめられないからだ。


 ラブホに着いてキス。目を閉じたらすぐにチュッとしてくれた。
 可愛いキスをねっとりと舌を絡ませるようなものに変えて私は彼をベッドに誘い込み、Dカップの胸を押しつけながら、甘い声を出してキスをせがんだ。

「はあ……秋本さん……」
「沙梨って呼んで?」
「……うっ」

 今澤さんのスラックスの上から、股間をすりすりさわさわ。さすがもうカチカチだ。私はベルトに手をかけた。

「ちょっと待って……ううっ……」

 待ってと言いながらも腰を上げてくれたので、スラックスとボクサーブリーフを脱がして床に投げる。

「今澤さんの……おっきい」

 今澤さん、上半身はシャツ、下半身は靴下だけの情けない姿となっている。私も服を脱いでブラとショーツとストッキング姿になり、上体を低くして、投げ出された両足の間を雌豹めひょうの如く、腰をしならせ近づいた。
 赤黒いそれの先には、透明のしずくがもう……
 いただきまーす。

「あ、汚いよ……!」

 はむっと咥え、舌先でしずくをすくい取った。チロチロと動かしたあとは、限界まで呑み込む。一日働いた濃い男の匂いがした。
 目線だけちろりと今澤さんに向ける。
 すると、「ああ……」と、興奮しきった溜息が聞こえてきて、私は安心して顔を上下に揺らした。
 顔を揺らすたびに水音がする。今澤さんの微かな喘ぎ声付き。
 意外と太くて嬉しい。あご外れちゃうかも。
 れたら、キモチよさそう。でも、ピストン下手そうだなー。勝手なイメージだけど。
 でも、優しい人なんだろうな……
 大体の男は、私から迫ると、童貞じゃない限りすぐ私のおっぱいを揉んだり、パイ○リリクエストしてきたり、舐めたりいじったり、やりたい放題してくるのに。
 口から今澤さんを外し、にっこりと微笑んだら、今澤さんは「女の子にこんなことさせてごめんね」と言って、私の頭を優しく撫でた。
 え?
 こんなことって。
 口でするぐらい、フツーじゃないの?

「シャワーも浴びずにごめんね。嫌じゃなかった?」

 なでなでは続く。私は、シャワーなしのセックスも別に嫌じゃない。
 ああ、そうか。今澤さんは潔癖なのか。

「私は嫌じゃないよ。今澤さんはシャワーなしは嫌なんだね。ごめんなさい」

 私がベッドから降りようとしたら、「俺じゃないよ。秋本さんを心配しただけだから」と言って手首を引き寄せられた。

「ありがと。今澤さん……」

 今澤さんはストッキングをはいたままの私をベッドに座らせ、恥骨あたりにキスをした。

「くすぐったい……」

 すると、今澤さんがパンストの上からぺろりと舐めてくる。じっと私を見つめて、少し微笑んで。

「俺が舐めたら下着汚れちゃうかな。でも、お返しにしてあげたい。いい?」
「あ……っ」

 ストッキングの上で舌がうごめいている。それがちょうどいいところに当たってビンビン刺激がくる。布の上というもどかしさもたまらない。
 その後は下着とストッキングを慣れた手つきでするりと脱がされて、ブラジャーだけ着けたまま、秘密を全面に開かされた。

「きれいだね」

 今澤さんは、き出しになったその中心に、躊躇ちゅうちょなく吸いつく。
 う、嘘。この人上手い?
 触り方が優しいから、らされているかのようで、膝を閉じてしまいそうになる。

「……だめだよ、秋本さん。ちゃんと開いてて?」

 今澤さんは舌を埋めたまま、茂みにわせた親指でそうっと花芽をき、細かくソフトにその指を往復させる。
 あ、だめ、これ……すぐイカされちゃう。

「あ、やだ……今澤さん、だめだめ、ダメ――」

 親指はまったく止まらない。ぴちょぴちょと仔猫がミルクを飲むような音も絶え間なく響く。こんな可愛らしい愛撫で、絶頂に引き上げられるなんて。

「いいよ……イって?」
「んくぅっ…………ああっ……」


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