次期魔王後継者なんてモテまくってめんどくさいんで辞退します。

作このえ りのん:校正ヴァルキュリア

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父さんの部下に連れられて

俺が次期魔王後継者?

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「おお!  来たか!  小夜、ヴァイス!  」

そう声がした先には魔王と呼ばれる男が出てきた。

「お父さん!  久しぶりね!  」

母さんはそういうとその男と抱きしめ合った。
その後、魔王と母さんは俺に向き直った。

「ヴァイス!  お前、大きくなったなぁ!  私が最後に見たのは生まれた時以来だからそりゃ大きくもなるか!  あの時はこのくらいだったぞ?  」

男はそう言い、人差し指と親指でつまむような感じで手を見せてきた。

「いや、それは無い」

と、少し笑いながら答えた。



……………ん?  あれ?  今リビングから魔法陣?  で飛んで来て魔王と呼ばれる男を母さんは父さんと呼んでその男は俺の昔を知っている。

え?  ちょ、ま、まじ?

「ちょ、ちょっと状況整理させてほしい」

そう言うと2人はなにか話しているのをやめこちらを向いた。

「母さん。その、ルシファーさん?  が出した魔法陣からここの部屋に来たんだよね?  」

「そうよ?  」

「着いた時に奥から来た男は魔王サタンで俺の父親って事なのか?  」

「そうだが?  」

「ここって魔界?  」

「あぁ。そうだ。ついでに言うとここは私の城。いわゆるヴァイスがいる人間界で言う家だ」

え?  うーん。この状況どうすればいいんだ?  どうすればいいと言うかこの状況がレアすぎてどれが正解とか無いだろう。

「とりあえず分かったよ。父さん、話って何?  」

「ぉお!  そうだったな。じゃぁ私の部屋にあがってってくれ」

魔王の部屋……魔王の間……てことは、ラスボス倒す部屋見たいなのか!?  少しワクワクしてきた。移動してきた部屋を出て少し歩いた所に


「ここが私の部屋だ。好きな所に座ってくれ」

ラスボスの間とは似ても似つかないただのドアノブが付いた扉がある。ラスボスの間と言えば大扉が入口にあるので少し残念な気持ちが湧き上がってきた。

ガチャ

そこに広がっていたのは……………

玄関があり、奥にはトイレ、お風呂、リビングがあった。これは……………

『ただのリビングじゃねーか!!!!  』

思わず突っ込んでしまった。あまり装飾はされてない部屋だ。人間界の物となにも変わらない普通の部屋だった。

「ヴァイスの想像と違ったのか。なんかすまない」

「いや、だって普通重い空気に大扉にその先には魔王がいる大広間が広がるんじゃないのか?  」

「ぁあ、まぁ他の貴族達はそうゆう部屋の奴はいるな。ここでは基本こんな感じだ。とりあえず、座ってくれ」

俺は座って話を聞く。

「で?  話って?  」

「ここはさっき言った通り魔界だ。私はこの魔界を統治する魔王。日本でいう総理大臣だ。統治すると言っても少数派は私を支持しない者もいる。つまり魔王の座を狙い襲って来る者もいる。私は争いのない平和な魔界にしたい」

俺は俺は少し気になった。

「え?  普通悪魔なら私利私欲の為に魔王になるんじゃないのか?  」

「私はそう言うのいけないと思って……」

父さんは頭の後ろをかきながら言った。
真面目かよ!?  と思いつつ話の続きを聞く。

「反対派の者は魔王の座を狙って私を襲ってくる。だからそれなりに強くなければいけない」

少し目を閉じ、気持ちを整えたのか再び開く。

「ヴァイス。次期魔王後継者になってほしい」

「……………うんうん。俺を次期魔王後継者にしたいのか」

そうだなぁ。次期魔王後継者になるのか。
ん?  んんん?  ちょっと待て?  俺が魔王?

「は?  ん?  え?  父さんそれはつまりどういうこと?  」

「どうゆう事も何も私が魔王を降りる時にはヴァイス。君が次の魔王になって欲しいんだ。君をこちらに巻き込むのは悪いと思う。だが私の意思を継いで魔界を統率しなければ乱れてしまう。君は私の力を受け継いでいると思うから使えると私と同じ......いや、それ以上の力があるんだ」

「なんで俺がそんな力あるんだよ」

「実はな、小夜にも秘密があってな。元天使なんだ」

「そうだったんだ。……ん?  あれ?  」

『マジかよ!!!!!  』

父親が魔王、母親が天使ってどんな家だ???

「ヴァイスを産んだ時に天使の力が失われて普通の人間になってしまったんだ。だから恐らく小夜の力はヴァイス、お前の中に眠っている。悪魔と天使の相反する二つの力を使いこなすことが出来れば私よりも強くなれる」

「あ……えっと……その……うん……」

あまりに色々ありすぎてこの空間に溶け込んでしまいそうな声でしか返事ができない。
 
「まぁ、了解してもらえるなら多少その力を使えるように特訓しなければならなくなるが……………」

「……学生が終わるまで考えさせてくれ」

まだみんなと遊んでいたいしつゆりにもまだ伝えていない。

「そうか……分かった……」

すると呼び出しベルみたいな音が聞こえた。これで本当に呼び出しベルの音なら本当に……

『ピンポンピンポーン』

「はーい」

「父さんどうしたの?  」

「誰か来たみたいだ」

『本当にマンションの1室じゃん!  』

やっぱりそうだ。なんでこんな人間ぽい生活なんだ?

父さんは立ち上がり玄関に向かい扉を開けた。

「はい──」
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