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異世界転生
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ある日、原付を乗っていた渚。
渚は父親の介護をしていたが、認知症を患った父親を施設に入れるべく奮闘した。
しかし、その為にした借金の返済が目処がつかなくなり、生活は破綻した。
いつの間にか鬱病を患い、介護中に圧迫骨折という怪我をさせられ、もはや就労不可能状態だった。
(椿 渚)
あゝ、もうジリ貧だな。
生活保護受けて自己破産するか。
親父の"天寿を全うしたい"って願いも施設に入れたから達成できたしな。
しかし"死んで金を作れ、それでもできないなら親父と一緒に心中しろ!"とはよく言えたな。
東京の武蔵野市に戸建てを構えるだけの資産家のくせに、よく言えたわ、アイツは(ため息)
渚には佳孝というグスな弟が居た。
なんでも母親が急死した時に、父親が泣きながら土下座して"助けてください"と言ったのを見ていながら、"俺はあの時、声をかけていない、介護する義務は無い"だの、"借金して学校に行かせたのは親の自己満足で俺は頼んで無い、そんな事は介護する理由にはならん"だの、言いたい放題。
話し合いを持とうとすると、地元の武蔵野警察署に"付き纏いだ、ストーカーだ"と駆け込み、警察を巻き込んで連絡を取らせないようにしたかと思うと、"全財産を寄越せ!"と脅迫するという外道も裸足で逃げ出す始末。
職業は薬剤師、そして勤務先は業界一位のアインズファーマシーという業界No.1の一流企業に役職付きで勤務しているにも関わらずだ。
(渚)
死んだ母さんは泣いているだろうなぁ……
そんな思いを馳せながら、原付でかかりつけの病院に向かっていた。
信号待ちをしていたら暴走車、"プリウ●ミサイル"で有名なプリ●スが対向車線から突っ込んできた。
(渚)
嘘だろ!異世界転生?!
いや、そこは"嘘だろ!死ぬ!!"ではないのか?
渚は数cm吹っ飛ばされ、事故死した。
フルフェイスの新品のヘルメットを被っていたのに。
数cmで事故死するなんて相当運が良いな、打ち所が悪かったんだな。
まあ、たしかに頸椎骨折だ、仕方ないっちゃ仕方ない、舌も噛んでたしな、ナンマイダブ。
(渚)
うーん……
目を覚ますと、そこは雪国だった。
まるで"トンネルを抜けると、そこは雪国だった"だな。
いや、ギャグでなく、ホントに雪国だった、そこだけ(笑)
(渚)
なんでここだけ雪国なんだよ!
5m離れたら雪無いよね!
渚の目覚めた森の中の開けた場所"だけ"雪国だった。
渚が動くと雪がついてきた。
(渚)
ぬがああぁぁぁっ!!
なかなかだな、渚(笑)
(渚)
しかし、ここどこだ?異世界ってのは分かるけど。
分かるんだ、分かっちゃうんだ、なんでだろ?
(渚)
どっかで見たような……
渚、気持ちは分かるがまず服着ようか、真っ裸だぞ。
(渚)
どこだここ?うーん……絶対見た事あるんだよなぁ……絶対ある!
記憶の薄~いスケスケのベールの向こう側の防火扉の向こう側だよなぁ……
いや、防火扉の向こう側は見えないと思うぞ。
それはそうと服着ような、渚。
(渚)
そうか!
やっと気づいたか!
(渚)
異世界なら魔法あるんじゃね?
その前に服だよ!
(渚)
えーっと、ステータスの確認だよな。
【ステータス】
おお!やっぱり。
えーっと……おっ、カンストじゃね?!
そういえばこの画面も見覚えのある。
分かった、ゲームだ!
えーっと……アフターバーナ●
それ、戦闘機のシューティングゲームな。
(渚)
違うな、アウトラ●、モナコグランプ●
それカーゲーだ。
(渚)
いや、育成ゲームだ!
ガールズ●パンツァー 戦車道大作……
お前、コンプラって知ってるか?
(渚)
思い出した!
無限ワールド オブ タンクだ!
唯一やったRPGな。
タンクだろ!戦車だろ!ややこしいな、おい!
まぁ冒険者のタンクといえば、盾役だがな。
(渚)
それならボクは魔法剣士だったな。
タンクの要素、無しかよ!
盾の勇者のゲフォゲフォゲフォゲフォみたいなんじゃないんかよ!
(渚)
あれならカンストした、無課金で。
お前、無課金でカンストしたんか、根性だな。
(渚)
なら、このスペックは分かる。
装備は……これも全て揃ってる。
スキルは……よし、全部ある。
ん?"無限通販"?
通販できるのか!そりゃ凄ぇ~!!
後は……"不老"な、まぁ、ゲームの世界で歳はとらんよな。
うんうん、後、レベルは………………1?
1?1って、あの1?
このスペックでレベル1!
ヤダ、帰りたい、死ぬ、せっかくの異世界、瞬殺やん!(涙)
そこにスライムが現れた。
(渚)
げっ、スライム。
レベルは?
【スキャン】
は?レベル30?たかがスライムがレベル30!
なんでだよ!瞬殺だよ!
クッソ、フルパワーだ!
【ファイアボール】
ドゴーン!!
山ごと消えた。
(渚)
・・・は?
ファンファーレが鳴った。
渚のレベルが100になった。
(渚)
は?……はああぁぁぁっ!!
どういう事?
スキルを確認する渚。
光っている項目があった。
(渚)
"スーパーウルトラ超成長"
これで莫大な経験値が入った?
えーっと、通常の経験値の100万倍の経験値が入る?
最強だな、おい。
足元に何か落ちてる。
(渚)
水晶な、これはゲームと同じか。
渚、分かったから、服着ろ。
(渚)
もう一度スキル確認しよう。
ん?色が付いていないのがある。
"限界突破"?
これ、どうやってとるんだ?
えーっと、ここでカンストか、なるほど。
カンストレベルは999?いや99999!
道は長いな、おい。
そうでもないかもな、たかだかスライム1匹でいきなりレベルが100になったんだ。
それより早く服着ろ。
(渚)
職業は何なんだ?
えーっと"覇王"?
余はいつの間に覇王になったというのだ?
いきなり口調、変わったな、おい。
(渚)
ならばこの世を統せねばならぬな。
誰もそんな事、頼んでません。
さっきから頼んでるのは"早く服着ろ"!
(渚)
となると、余は女だな。
だから早く服着ろって言ってんだよ!
(渚)
おや、服をまだ着ておらぬな。
やっと気づいたか(ため息)
(渚)
余に相応しい服は……これだな。
渚は巫女服を取り出した、なんでだよ!!
(渚)
ゲームの世界という事は、NPCの仲間がいたな。
どれ、余が探しに行こうではないか。
もうそのキャラで行くのね、厨二病か(ため息)
(渚)
という事はだな、キャラ名で名乗る必要があるな。
となると、余の名前はナギサ・イシュタルだな。
ナギサ・イシュタルと名乗ろうではないか。
そう言えば、そんな名前、付けてたよな。
(ナギサ・イシュタル)
では、どこから探して参ろうか。
覇王と言えば、まずは城だな。
我が城に参ろうか。
お前の拠点、そんな所じゃなかったよな。
そう言うと、覇王の拠点だった"グランドキャッスル城"に向かった。
なんかラブホみたいな名前だな。
(ナギサ・イシュタル)
懐かしいのう、あれが我が城、"グランドキャッスル城"だ。
違うだろ、来た事ないだろ!
キャッスル城って、城城になってないか?
勇者勇者Aみたいな。
ナギサは自称拠点の"グランドキャッスル城"の中に入る。
(ナギサ・イシュタル)
ほう、調度品はそのままか。
掃除は行き届いておるのう。
来た事ないのによく言うよ(ため息)
(ナギサ・イシュタル)
誰か残って居らぬのか?
誰が居たか知ってるんですか!
そうすると、一人のメイドがやってきた。
(メイド 女)
だっ、誰!
(ナギサ・イシュタル)
我だ、懐かしいのう。
(メイド 女)
えっ?
(ナギサ・イシュタル)
我だ、忘れたか。
(メイド 女)
いや、誰ですか?
(ナギサ・イシュタル)
余を忘れたか、会った事ないからのう。
(メイド 女)
なら、他人じゃん!!
(ナギサ・イシュタル)
細かい事は気にするでない。
(メイド 女)
なんで!大切な事ですよ!!
(ナギサ・イシュタル)
なら、職業を見てみよ。
(メイド 女)
いや、巫女でしょ?
(ナギサ・イシュタル)
お主にはそう見えるのか(ため息)
(メイド 女)
そうもこうも、巫女服着てるじゃないですか!
(ナギサ・イシュタル)
見た目で判断するか、其方はまだまだ修行が足りんのう。
(メイド 女)
巫女服着てるのは巫女以外、ありません!
(ナギサ・イシュタル)
なら、余の職業を見てみよ。
(メイド 女)
はぁ、職業ですか?
【スキャン】
えっ?……
メイドはその場で腰を抜かした。
(メイド 女)
はっ、覇王!
いっ、嫌ああぁぁぁっ!殺さないで!何でも言う事聞きます!だから命だけは……
(ナギサ・イシュタル)
何故、余の従者を殺さねばならぬ。
(メイド 女)
私は貴方の従者じゃないからですよ!あっ……
(ナギサ・イシュタル)
従者じゃない?
其方は余の従者、ゲイルではないのか?
(メイド 女)
違ぁ~う!何でゲイルなんですか!それ、男の名前ですよね!
私は女です!
(ナギサ・イシュタル)
えぇぇぇっ!!!(驚)
(メイド 女)
そこ、驚きますか!(涙目)
(ナギサ・イシュタル)
趣味で着ているのではないのか?
(メイド 女)
どんな趣味ですか!
(ナギサ・イシュタル)
まぁ冗談だ、ガイル。
(メイド 女)
それも男の名前ですよね!(半泣)
(ナギサ・イシュタル)
アンヌだろ。
(メイド 女)
誰ですか、それ!
(ナギサ・イシュタル)
まぁよい。
其方は今日からアンヌだ。
(メイド 女)
違います!私はアンネです!
(ナギサ・イシュタル)
同じではないか。
(メイド アンネ 女 エルフ)
違ぁ~う!
(ナギサ・イシュタル)
で、其方はダークエルフか?
(アンネ)
エルフです!こんな肌の白いダークエルフが居ますか!
(ナギサ・イシュタル)
えぇぇぇっ!!!(驚)
(アンネ)
なんで驚くんですか!
目、ちゃんと見えてます?
(ナギサ・イシュタル)
突然変異かと。
(アンネ)
どんな突然変異ですか!
(ナギサ・イシュタル)
其方は肌の色で苦労したのか?
(アンネ)
してません!なんでですか?
エルフですよ!エルフの里で育って、何の不自由があるんですか!
(ナギサ・イシュタル)
余はダークエルフの方が好みだったのだが……
そう言うと、剣を抜くナギサ。
(アンネ)
だ、ダークエルフです!肌の色でイジメられて苦労しました!
突然変異です(涙)
(ナギサ・イシュタル)
そうか、エルフだな。
其方に会えて嬉しいぞ、キャサリン。
ゴン!
床で頭を打つアンネ。
(アンネ)
ワザとですか!って、キャサリンじゃないです、アンネです!
(ナギサ・イシュタル)
余興は大事だ。
笑いの一つも出来んと覇王にはなれぬ。
(アンネ)
なれますよ!変な余興、しないでください!寿命が縮まります!
(ナギサ・イシュタル)
寿命など、伸ばせば良いではないか。
余の力なら他愛もない。
(アンネ)
伸ばさないで良いです!死にます!
(ナギサ・イシュタル)
生き返らせば良いのだろ?
(アンネ)
どちらも地獄なんで、やめてください(涙目)
(ナギサ・イシュタル)
で、この城はなんだ?
ガン!床で顔を打つアンネ。
(アンネ)
余の城って言ってませんでした?
誰か知りませんが……
(ナギサ・イシュタル)
余の名前を知らぬのか?
(アンネ)
初めて会ったって言ってましたよね。
(ナギサ・イシュタル)
昔の事は忘れたな。
(アンネ)
何カッコつけてるんですか!
(ナギサ・イシュタル)
余は会った事がないと言っただけだ。
(アンネ)
同じですよ!面倒くさい人なんですか!
(ナギサ・イシュタル)
笑いは大事だと言っただろ。
(アンネ)
今、笑いは要りませんよね!
(ナギサ・イシュタル)
貧しい時も、病める時も、如何なる時も大切だと言うだろ。
(アンネ)
それ、結婚式の時か何かですよね!
(ナギサ・イシュタル)
で、ここは、何だ?
(アンネ)
ユロトピナ城です。
オリンサヌ辺境伯領にある城です。
(ナギサ・イシュタル)
そうか、グランドキャッスル城か。
(アンネ)
どんな耳してたら、そう聞こえるんです?
(ナギサ・イシュタル)
まぁ良い。
今日からここは、"グランドキャッスル城"だ。
余の住処としよう。
(アンネ)
強奪ですか!
まぁ、オリンサヌ辺境伯家は断絶し、領地は放置されて領民はいませんが……
そのせいで、荒れ放題ですよ。
(ナギサ・イシュタル)
では、其方は何故ここに居る?
(アンネ)
放っておくと、廃城になるからですよ。
新しい城主が来た時に、そのまま捨てられたらもったいないですからね。
それに領民が居ないんです。
荒れ放題の領地は開拓が必要です。
そんなお金の無い領地で、新しく城なんて建てられませんよ。
(ナギサ・イシュタル)
ならどうやって飢えを凌いだのだ?
(アンネ)
どうやってでしょう(ニヤリ)
(ナギサ・イシュタル)
簡単だな。
【ピュアラフィケイション】
(アンネ)
のああぁぁぁっ!!
いや、違ぁ~う!
エルフです、森があれば生きていけます!
城内に菜園も作ってあります!
(ナギサ・イシュタル)
なんだ、面白くない。
(アンネ)
面白いかどうかでいきなり浄化魔法使うの、やめてくれます?(涙目)
(ナギサ・イシュタル)
ならば今日からこの城は余のものだ。
ようこそ我が城、"グランドキャッスル城"へ。
(アンネ)
はぁ……まぁ良いですけど……
でも、その"城城"みたいな名前、やめた方が良いですよ(ため息)
(ナギサ・イシュタル)
では、街へ向かおうか。
(アンネ)
何するんです?滅ぼしにでも行くんですか。
(ナギサ・イシュタル)
冒険者登録だ、定番だろ。
(アンネ)
冒険者登録ですか……まぁ、滅ぼしに行くより良いですね……
という事で、ナギサは"これぞ覇王"と言わんばかりの真紅に金糸をあしらった衣装やローブに着替えた。
(アンネ)
あるんじゃないですか(ため息)
覇王らしい姿になったナギサを見て、ため息をつくアンネだった。
渚は父親の介護をしていたが、認知症を患った父親を施設に入れるべく奮闘した。
しかし、その為にした借金の返済が目処がつかなくなり、生活は破綻した。
いつの間にか鬱病を患い、介護中に圧迫骨折という怪我をさせられ、もはや就労不可能状態だった。
(椿 渚)
あゝ、もうジリ貧だな。
生活保護受けて自己破産するか。
親父の"天寿を全うしたい"って願いも施設に入れたから達成できたしな。
しかし"死んで金を作れ、それでもできないなら親父と一緒に心中しろ!"とはよく言えたな。
東京の武蔵野市に戸建てを構えるだけの資産家のくせに、よく言えたわ、アイツは(ため息)
渚には佳孝というグスな弟が居た。
なんでも母親が急死した時に、父親が泣きながら土下座して"助けてください"と言ったのを見ていながら、"俺はあの時、声をかけていない、介護する義務は無い"だの、"借金して学校に行かせたのは親の自己満足で俺は頼んで無い、そんな事は介護する理由にはならん"だの、言いたい放題。
話し合いを持とうとすると、地元の武蔵野警察署に"付き纏いだ、ストーカーだ"と駆け込み、警察を巻き込んで連絡を取らせないようにしたかと思うと、"全財産を寄越せ!"と脅迫するという外道も裸足で逃げ出す始末。
職業は薬剤師、そして勤務先は業界一位のアインズファーマシーという業界No.1の一流企業に役職付きで勤務しているにも関わらずだ。
(渚)
死んだ母さんは泣いているだろうなぁ……
そんな思いを馳せながら、原付でかかりつけの病院に向かっていた。
信号待ちをしていたら暴走車、"プリウ●ミサイル"で有名なプリ●スが対向車線から突っ込んできた。
(渚)
嘘だろ!異世界転生?!
いや、そこは"嘘だろ!死ぬ!!"ではないのか?
渚は数cm吹っ飛ばされ、事故死した。
フルフェイスの新品のヘルメットを被っていたのに。
数cmで事故死するなんて相当運が良いな、打ち所が悪かったんだな。
まあ、たしかに頸椎骨折だ、仕方ないっちゃ仕方ない、舌も噛んでたしな、ナンマイダブ。
(渚)
うーん……
目を覚ますと、そこは雪国だった。
まるで"トンネルを抜けると、そこは雪国だった"だな。
いや、ギャグでなく、ホントに雪国だった、そこだけ(笑)
(渚)
なんでここだけ雪国なんだよ!
5m離れたら雪無いよね!
渚の目覚めた森の中の開けた場所"だけ"雪国だった。
渚が動くと雪がついてきた。
(渚)
ぬがああぁぁぁっ!!
なかなかだな、渚(笑)
(渚)
しかし、ここどこだ?異世界ってのは分かるけど。
分かるんだ、分かっちゃうんだ、なんでだろ?
(渚)
どっかで見たような……
渚、気持ちは分かるがまず服着ようか、真っ裸だぞ。
(渚)
どこだここ?うーん……絶対見た事あるんだよなぁ……絶対ある!
記憶の薄~いスケスケのベールの向こう側の防火扉の向こう側だよなぁ……
いや、防火扉の向こう側は見えないと思うぞ。
それはそうと服着ような、渚。
(渚)
そうか!
やっと気づいたか!
(渚)
異世界なら魔法あるんじゃね?
その前に服だよ!
(渚)
えーっと、ステータスの確認だよな。
【ステータス】
おお!やっぱり。
えーっと……おっ、カンストじゃね?!
そういえばこの画面も見覚えのある。
分かった、ゲームだ!
えーっと……アフターバーナ●
それ、戦闘機のシューティングゲームな。
(渚)
違うな、アウトラ●、モナコグランプ●
それカーゲーだ。
(渚)
いや、育成ゲームだ!
ガールズ●パンツァー 戦車道大作……
お前、コンプラって知ってるか?
(渚)
思い出した!
無限ワールド オブ タンクだ!
唯一やったRPGな。
タンクだろ!戦車だろ!ややこしいな、おい!
まぁ冒険者のタンクといえば、盾役だがな。
(渚)
それならボクは魔法剣士だったな。
タンクの要素、無しかよ!
盾の勇者のゲフォゲフォゲフォゲフォみたいなんじゃないんかよ!
(渚)
あれならカンストした、無課金で。
お前、無課金でカンストしたんか、根性だな。
(渚)
なら、このスペックは分かる。
装備は……これも全て揃ってる。
スキルは……よし、全部ある。
ん?"無限通販"?
通販できるのか!そりゃ凄ぇ~!!
後は……"不老"な、まぁ、ゲームの世界で歳はとらんよな。
うんうん、後、レベルは………………1?
1?1って、あの1?
このスペックでレベル1!
ヤダ、帰りたい、死ぬ、せっかくの異世界、瞬殺やん!(涙)
そこにスライムが現れた。
(渚)
げっ、スライム。
レベルは?
【スキャン】
は?レベル30?たかがスライムがレベル30!
なんでだよ!瞬殺だよ!
クッソ、フルパワーだ!
【ファイアボール】
ドゴーン!!
山ごと消えた。
(渚)
・・・は?
ファンファーレが鳴った。
渚のレベルが100になった。
(渚)
は?……はああぁぁぁっ!!
どういう事?
スキルを確認する渚。
光っている項目があった。
(渚)
"スーパーウルトラ超成長"
これで莫大な経験値が入った?
えーっと、通常の経験値の100万倍の経験値が入る?
最強だな、おい。
足元に何か落ちてる。
(渚)
水晶な、これはゲームと同じか。
渚、分かったから、服着ろ。
(渚)
もう一度スキル確認しよう。
ん?色が付いていないのがある。
"限界突破"?
これ、どうやってとるんだ?
えーっと、ここでカンストか、なるほど。
カンストレベルは999?いや99999!
道は長いな、おい。
そうでもないかもな、たかだかスライム1匹でいきなりレベルが100になったんだ。
それより早く服着ろ。
(渚)
職業は何なんだ?
えーっと"覇王"?
余はいつの間に覇王になったというのだ?
いきなり口調、変わったな、おい。
(渚)
ならばこの世を統せねばならぬな。
誰もそんな事、頼んでません。
さっきから頼んでるのは"早く服着ろ"!
(渚)
となると、余は女だな。
だから早く服着ろって言ってんだよ!
(渚)
おや、服をまだ着ておらぬな。
やっと気づいたか(ため息)
(渚)
余に相応しい服は……これだな。
渚は巫女服を取り出した、なんでだよ!!
(渚)
ゲームの世界という事は、NPCの仲間がいたな。
どれ、余が探しに行こうではないか。
もうそのキャラで行くのね、厨二病か(ため息)
(渚)
という事はだな、キャラ名で名乗る必要があるな。
となると、余の名前はナギサ・イシュタルだな。
ナギサ・イシュタルと名乗ろうではないか。
そう言えば、そんな名前、付けてたよな。
(ナギサ・イシュタル)
では、どこから探して参ろうか。
覇王と言えば、まずは城だな。
我が城に参ろうか。
お前の拠点、そんな所じゃなかったよな。
そう言うと、覇王の拠点だった"グランドキャッスル城"に向かった。
なんかラブホみたいな名前だな。
(ナギサ・イシュタル)
懐かしいのう、あれが我が城、"グランドキャッスル城"だ。
違うだろ、来た事ないだろ!
キャッスル城って、城城になってないか?
勇者勇者Aみたいな。
ナギサは自称拠点の"グランドキャッスル城"の中に入る。
(ナギサ・イシュタル)
ほう、調度品はそのままか。
掃除は行き届いておるのう。
来た事ないのによく言うよ(ため息)
(ナギサ・イシュタル)
誰か残って居らぬのか?
誰が居たか知ってるんですか!
そうすると、一人のメイドがやってきた。
(メイド 女)
だっ、誰!
(ナギサ・イシュタル)
我だ、懐かしいのう。
(メイド 女)
えっ?
(ナギサ・イシュタル)
我だ、忘れたか。
(メイド 女)
いや、誰ですか?
(ナギサ・イシュタル)
余を忘れたか、会った事ないからのう。
(メイド 女)
なら、他人じゃん!!
(ナギサ・イシュタル)
細かい事は気にするでない。
(メイド 女)
なんで!大切な事ですよ!!
(ナギサ・イシュタル)
なら、職業を見てみよ。
(メイド 女)
いや、巫女でしょ?
(ナギサ・イシュタル)
お主にはそう見えるのか(ため息)
(メイド 女)
そうもこうも、巫女服着てるじゃないですか!
(ナギサ・イシュタル)
見た目で判断するか、其方はまだまだ修行が足りんのう。
(メイド 女)
巫女服着てるのは巫女以外、ありません!
(ナギサ・イシュタル)
なら、余の職業を見てみよ。
(メイド 女)
はぁ、職業ですか?
【スキャン】
えっ?……
メイドはその場で腰を抜かした。
(メイド 女)
はっ、覇王!
いっ、嫌ああぁぁぁっ!殺さないで!何でも言う事聞きます!だから命だけは……
(ナギサ・イシュタル)
何故、余の従者を殺さねばならぬ。
(メイド 女)
私は貴方の従者じゃないからですよ!あっ……
(ナギサ・イシュタル)
従者じゃない?
其方は余の従者、ゲイルではないのか?
(メイド 女)
違ぁ~う!何でゲイルなんですか!それ、男の名前ですよね!
私は女です!
(ナギサ・イシュタル)
えぇぇぇっ!!!(驚)
(メイド 女)
そこ、驚きますか!(涙目)
(ナギサ・イシュタル)
趣味で着ているのではないのか?
(メイド 女)
どんな趣味ですか!
(ナギサ・イシュタル)
まぁ冗談だ、ガイル。
(メイド 女)
それも男の名前ですよね!(半泣)
(ナギサ・イシュタル)
アンヌだろ。
(メイド 女)
誰ですか、それ!
(ナギサ・イシュタル)
まぁよい。
其方は今日からアンヌだ。
(メイド 女)
違います!私はアンネです!
(ナギサ・イシュタル)
同じではないか。
(メイド アンネ 女 エルフ)
違ぁ~う!
(ナギサ・イシュタル)
で、其方はダークエルフか?
(アンネ)
エルフです!こんな肌の白いダークエルフが居ますか!
(ナギサ・イシュタル)
えぇぇぇっ!!!(驚)
(アンネ)
なんで驚くんですか!
目、ちゃんと見えてます?
(ナギサ・イシュタル)
突然変異かと。
(アンネ)
どんな突然変異ですか!
(ナギサ・イシュタル)
其方は肌の色で苦労したのか?
(アンネ)
してません!なんでですか?
エルフですよ!エルフの里で育って、何の不自由があるんですか!
(ナギサ・イシュタル)
余はダークエルフの方が好みだったのだが……
そう言うと、剣を抜くナギサ。
(アンネ)
だ、ダークエルフです!肌の色でイジメられて苦労しました!
突然変異です(涙)
(ナギサ・イシュタル)
そうか、エルフだな。
其方に会えて嬉しいぞ、キャサリン。
ゴン!
床で頭を打つアンネ。
(アンネ)
ワザとですか!って、キャサリンじゃないです、アンネです!
(ナギサ・イシュタル)
余興は大事だ。
笑いの一つも出来んと覇王にはなれぬ。
(アンネ)
なれますよ!変な余興、しないでください!寿命が縮まります!
(ナギサ・イシュタル)
寿命など、伸ばせば良いではないか。
余の力なら他愛もない。
(アンネ)
伸ばさないで良いです!死にます!
(ナギサ・イシュタル)
生き返らせば良いのだろ?
(アンネ)
どちらも地獄なんで、やめてください(涙目)
(ナギサ・イシュタル)
で、この城はなんだ?
ガン!床で顔を打つアンネ。
(アンネ)
余の城って言ってませんでした?
誰か知りませんが……
(ナギサ・イシュタル)
余の名前を知らぬのか?
(アンネ)
初めて会ったって言ってましたよね。
(ナギサ・イシュタル)
昔の事は忘れたな。
(アンネ)
何カッコつけてるんですか!
(ナギサ・イシュタル)
余は会った事がないと言っただけだ。
(アンネ)
同じですよ!面倒くさい人なんですか!
(ナギサ・イシュタル)
笑いは大事だと言っただろ。
(アンネ)
今、笑いは要りませんよね!
(ナギサ・イシュタル)
貧しい時も、病める時も、如何なる時も大切だと言うだろ。
(アンネ)
それ、結婚式の時か何かですよね!
(ナギサ・イシュタル)
で、ここは、何だ?
(アンネ)
ユロトピナ城です。
オリンサヌ辺境伯領にある城です。
(ナギサ・イシュタル)
そうか、グランドキャッスル城か。
(アンネ)
どんな耳してたら、そう聞こえるんです?
(ナギサ・イシュタル)
まぁ良い。
今日からここは、"グランドキャッスル城"だ。
余の住処としよう。
(アンネ)
強奪ですか!
まぁ、オリンサヌ辺境伯家は断絶し、領地は放置されて領民はいませんが……
そのせいで、荒れ放題ですよ。
(ナギサ・イシュタル)
では、其方は何故ここに居る?
(アンネ)
放っておくと、廃城になるからですよ。
新しい城主が来た時に、そのまま捨てられたらもったいないですからね。
それに領民が居ないんです。
荒れ放題の領地は開拓が必要です。
そんなお金の無い領地で、新しく城なんて建てられませんよ。
(ナギサ・イシュタル)
ならどうやって飢えを凌いだのだ?
(アンネ)
どうやってでしょう(ニヤリ)
(ナギサ・イシュタル)
簡単だな。
【ピュアラフィケイション】
(アンネ)
のああぁぁぁっ!!
いや、違ぁ~う!
エルフです、森があれば生きていけます!
城内に菜園も作ってあります!
(ナギサ・イシュタル)
なんだ、面白くない。
(アンネ)
面白いかどうかでいきなり浄化魔法使うの、やめてくれます?(涙目)
(ナギサ・イシュタル)
ならば今日からこの城は余のものだ。
ようこそ我が城、"グランドキャッスル城"へ。
(アンネ)
はぁ……まぁ良いですけど……
でも、その"城城"みたいな名前、やめた方が良いですよ(ため息)
(ナギサ・イシュタル)
では、街へ向かおうか。
(アンネ)
何するんです?滅ぼしにでも行くんですか。
(ナギサ・イシュタル)
冒険者登録だ、定番だろ。
(アンネ)
冒険者登録ですか……まぁ、滅ぼしに行くより良いですね……
という事で、ナギサは"これぞ覇王"と言わんばかりの真紅に金糸をあしらった衣装やローブに着替えた。
(アンネ)
あるんじゃないですか(ため息)
覇王らしい姿になったナギサを見て、ため息をつくアンネだった。
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