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凪沙、旅に出る?出れる?
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(クイーンズエンジェル 弓使い ショウ:男装)
これでもう一生遊んで暮らせるぜ。
(クイーンズエンジェル 騎士 レン:女)
という事で、みんなどうする。
アレなら"クイーンズエンジェル"は解散してもいい。
(弓使い ショウ)
なっ!リーダー!!
(騎士 レン)
皆、それぞれ人生がある。
帰るところがあったり、待ってるヤツが居るならそこへ戻るのも人生だ。
いつ死ぬか分からん冒険者稼業より、安定を選ぶのも道だ。
老いた親が居たりしたら尚更な。
(クイーンズエンジェル 魔法使い アキ:男の娘)
うーん、ボクは冒険者を続けるかな。
村に戻っても居場所は無いし、親からも捨てられた。
このまま冒険者続けて楽しく生きる方が良いな。
(クイーンズエンジェル シーフ ミケ:男の娘)
ボクもそうかな。
親はもう死んだし、戻ってもイジメられるだけで居場所はないから。
大体、村から追い出されたんだし。
(弓使い ショウ)
オレかぁ……オレはもう遊んで暮らせるなら……
いや、お前らが解散しないで、これからもパーティー組むなら続けるぞ。
今更、他のヤツとは組みたくねぇ~し、遊んで暮らせるのも先々飽きそうだしな。
(騎士 レン)
ナギサはどうする?
(菊池 凪沙)
ボク?ボクかぁ……
(弓使い ショウ)
お、おい、やめるとか言わねぇ~よな。
(騎士 レン)
ショウ!
(菊池 凪沙)
抜けようかな?
(弓使い ショウ)
なっ、なんで!
(菊池 凪沙)
ショウが居るから(ニヤッ)
(弓使い ショウ)
お、オレ?!
(菊池 凪沙)
それは嘘だけど。
ボク、この世界の事、知らない事ばっかりなんよね。
だから、旅するのも良いかな?って。
食い扶持は困らないやん。
それに冒険者やってたら食べていけるでしょ。
皆んなとは一緒に居たいけど、この世界も見てみたい。
だから、どうしようかなぁ~と。
(弓使い ショウ)
なら、オレ達が一緒に行けば良くないか?
(菊池 凪沙)
それは一番最高やね。
でも、皆んなの人生もあるし……
(弓使い ショウ)
一生遊んで暮らせる大金が手に入った。
なら、一緒に行っても困らねぇ~。
(シーフ ミケ)
それにナギサが居れば安心だし。
(魔法使い アキ)
そうだね、この世界の事が分からないんだから、知ってるボクらが一緒の方が何かと便利だと思う。
知らない世界で単独ってのもどうかと思うし。
それに旅でしょ、それなら行きたいな。
知らない場所にも行ってみたい、お金は手に入ったんだし、冒険者やめなければ食べていける。
なら、旅に出るのも悪くない。
(騎士 レン)
お前ら……
(弓使い ショウ)
なんだ?リーダーは嫌なのかよ?
(騎士 レン)
オレはナギサにおんぶに抱っこはどうかと思う。
(弓使い ショウ)
なら、来ねぇ~のか!
(騎士 レン)
そうとは言ってない。
(菊池 凪沙)
皆んな一緒じゃなかったら、解散しよ。
それにボクの都合に付き合わせる訳にはいかないから。
(弓使い ショウ)
なら、ナギサ、お前は抜けろ。
(魔法使い アキ)
ショウ!
(弓使い ショウ)
で、オレら"クイーンズエンジェル"を護衛に雇え、これなら文句無いよな、リーダー!
(シーフ ミケ)
それ良いかも!護衛クエストなら仕方ないよね。
(魔法使い アキ)
そうそう、クエスト受注したんだ、最後までやらないと。
(騎士 レン)
分かったよ、"クイーンズエンジェル"は解散しない。
それでナギサの旅に付き合おう。
たしかに何も知らない世界で、たった一人は気になる。
なんかあったら"なんで付いて行かなかったんだ"と後悔しそうだ。
やはり後悔はしたくない、ナギサも"クイーンズエンジェル"のパーティーメンバーだしな。
という事で、"クイーンズエンジェル"は解散しない。
凪沙の旅に付き合うという事で、話はまとまった。
ギルドに行くと……
(騎士 レン)
今まで世話になったな、専属契約は解約する。
オレ達は旅に出る事にした。
また会う事があれば、その時はよろしく。
(ギルド職員:女)
そうですか、寂しくなりますね、また機会があれ…………えっ?えぇぇぇっ!!!ちょっと、ちょっと待ってください!ギルマス!!
(クラン帝国ギルドマスター コルナ・ビアンナ:男の娘)
どうした、おお、また頼みたいクエストが……
(ギルド職員:女)
ギルマス!そんなことより"クイーンズエンジェル"が専属契約を解約するって言ってきたんです!!
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そうか……世話になった……これからどう………………はぁ?ちょっと待て!どういう事だ!!引退とか言い出すなよ!!
(騎士 レン)
もうギルマスも分かってるだろ?ナギサがこの世界の人間じゃない事が。
でないと、色々説明がつかねぇ~、特に異常な強さとかな、他にもあるが……
(魔法使い アキ)
で、せっかくだから、この世界を見て回りたいって事で旅に出る。
ボク達も同行するんだ。
何も知らない世界でたった一人もどうかと思う。
(シーフ ミケ)
ナギサに何かあれば、"どうして付いて行かなかったんだ"と後悔する事になるから。
(弓使い ショウ)
って訳で、本日をもって、専属契約を解約して旅に出るんだ、良いよな?ギルマス。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
いっ、いっ、良い訳ねぇ~だろ!
この街の最大戦力を失うんだ、そんな事、"はいそうですか"と認められる訳がねぇ~よ!
ボクはギルマスだ、この街と冒険者を守る義務がある、それが街の存亡にも関わる人材を手放せる訳ないだろう!!
(菊池 凪沙)
他にも居るって。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
居ないよ!(涙目)
(菊池 凪沙)
また誰か転生してくるかもしれないし。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そんな事に賭けれるわけ無いだろう!!(半泣)
(菊池 凪沙)
うーん……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そっ、そうだ、不思議だったんだ。
ナギサ、お前、最初に会った時から変わんないな、なんでだ?
異世界転生者なら理由があるだろ、それが不思議だったんだ。
(騎士 レン)
冒険者の個人的な事には踏み込まないのがギルド規約では?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そんな事は、この際どうでも良い。
街の存亡がかかってるんだ、言ってるわけにはいかない!!
(弓使い ショウ)
ギルマス、あのな……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
通報されて、ギルマスをクビになっても良い。
というより、クビにはならない。
それで引き留めたなら昇級ものだ!
(菊池 凪沙)
うーん……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
話してくれるか!
(菊池 凪沙)
ひ・み・ちゅ♡
ゴン!
ギルマスはカウンターで頭を打つ。
(菊池 凪沙)
教えたら、解約してくれる?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
何があろうとも、解約できる訳ないだろう!!
(菊池 凪沙)
じゃあ、契約期間はいつまで?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
ボクの任期中、だから引退するまでだ。
交代すれば、新しいギルマスと再度契約になる。
(菊池 凪沙)
じゃあ……
凪沙が魔法を発動しようとする。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
待て、待て!ギルマス殺しは極刑だ。
ギルドが総力を上げて討伐にかかる。
お前なら問題ないかもしれんが、この先、逃亡生活になるぞ。
それは代替わりしても引き継がれる。
死ぬまで逃亡する事になるぞ。
(菊池 凪沙)
なら、早く引退して。
レン達も老いてしまったら、旅に行けなくなる。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
まるで自分は老いないような言い方だな。
いや、待て、伝説でだが、"勇者は老いない"と聞いた事がある。
あくまで神話の話だが……お前、もしかして"不老"か!
(菊池 凪沙)
ええ?なんて?最近、耳が遠なってのう……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
嘘つけ!!やっぱり"不老"だな。
なら説明がつく!異世界からの転生者=勇者だ、間違いない!
(騎士 レン)
言い切れるのか?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
あゝ、間違いない!神話ではそうだ!
ゴン!カウンターで頭を打つ"クイーンズエンジェル"メンバー達。
もはやなりふり構っていられないギルマスは神話の世界まで持ち出した。
(弓使い ショウ)
たしかにそれを言われたら……
(騎士 レン)
ショウ!
(弓使い ショウ)
あっ、すまねぇ~。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
頼む、この通りだ、せめてボクの代だけでもお願いします(土下座)
土下座までして引き留めようとするギルマス。
もう、威厳も権威も恥も外聞もあったもんじゃ無い。
街にとっての最大戦力を失うかどうかがかかっている。
それも換えの効かない、超弩級どころか神級の戦力が。
(菊池 凪沙)
どうしよう、レン……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
旅の友なら、換えが効くだろう。
詳しいヤツを責任持って紹介する。
(弓使い ショウ)
酷ぇ~(涙目)
(菊池 凪沙)
レン達が良いんだ、身体の相性もあるし(照)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
女か?男装か?男の娘か?いくらでも紹介する。
それこそ身体の相性が良いヤツが見つかるまで、ギルドが責任を持って紹介する。
(弓使い ショウ)
どこまで必死なんだよ(ため息)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
どこまでもだ。
ボクの退職金も差し出す、ギルマスの地位もやる、だから考え直してくれ(涙)
(菊池 凪沙)
・・・レン……
(騎士 レン)
はぁ……もう良いよ(ため息)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
じゃあ……
(菊池 凪沙)
旅に出る。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
嘘だろう!!(泣叫ぶ)
(ギルド職員:女)
わっ、私達からもお願いします(土下座)
ギルド職員全員が土下座した。
(菊池 凪沙)
・・・。
(騎士 レン)
分かった。
ナギサ、悪いが付き合ってくれ。
ギルドにここまでされちゃあ、どうにも出来ん。
(菊池 凪沙)
そうか……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
じゃあ……
(菊池 凪沙)
旅はボクだけで行くね。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
アンタが一番要るんだよ!!(流涙)
(弓使い ショウ)
しゃぁ~ねぇ~わ、オレ達は付いて行けねぇ~わ(ため息)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
人の話、聞いてたか!!(号泣)
(菊池 凪沙)
うーん、分かった、じゃあ、ギルマスの代だけで良い?
あちこち見て回ったら、戻ってくるかもしれないし、来ないかもしれないけど。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
恩に着る(感涙)
(菊池 凪沙)
じゃあ、明日出発ね。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
ぎやあああぁぁっ!!(慟哭)
(弓使い ショウ)
嘘だよ。
(騎士 レン)
あまり不義理もできないしな。
(魔法使い アキ)
ギルマス達に、ここまでされたら断れないよね。
(シーフ ミケ)
その代わり、コルナの代だけね。
ボクらは引退する時がくるけど、ナギサはいつまでも現役だろうから、解放してあげてよ。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
分かった、約束は絶対守る!(感涙)
(ギルド職員一同)
よろしくお願いします!(土下座)
凪沙の旅計画は取りやめになった。
(弓使い ショウ)
なんか悪ぃ~な。
(菊池 凪沙)
良いよ、レン達の事も気になるから。
(騎士 レン)
これからもよろしく頼む。
(菊池 凪沙)
レン達が引退して、ギルマスが交代したら、スローライフで旅するのも良いね。
(弓使い ショウ)
良いねぇ~、それな。
(シーフ ミケ)
でも、体力が残ってたらね。
老いてたら、長旅はキツイから。
(魔法使い アキ)
畑耕してスローライフかもしれないしね。
(菊池 凪沙)
畑耕してスローライフも悪くないね。
(騎士 レン)
付き合ってくれるのか?
(菊池 凪沙)
抱いてくれる限り(ニヤッ)
(弓使い ショウ)
よし!オレは死ぬまで現役だ!(ニヤッ)
(菊池 凪沙)
どっちの(ニヤリ)
(弓使い ショウ)
そりぁ~オメェ~、決まってんだろ(ニヤリ)
そんな話で盛り上がる"クイーンズエンジェル"。
それを見て、胸を撫で下ろしたギルド職員達だった。
これでもう一生遊んで暮らせるぜ。
(クイーンズエンジェル 騎士 レン:女)
という事で、みんなどうする。
アレなら"クイーンズエンジェル"は解散してもいい。
(弓使い ショウ)
なっ!リーダー!!
(騎士 レン)
皆、それぞれ人生がある。
帰るところがあったり、待ってるヤツが居るならそこへ戻るのも人生だ。
いつ死ぬか分からん冒険者稼業より、安定を選ぶのも道だ。
老いた親が居たりしたら尚更な。
(クイーンズエンジェル 魔法使い アキ:男の娘)
うーん、ボクは冒険者を続けるかな。
村に戻っても居場所は無いし、親からも捨てられた。
このまま冒険者続けて楽しく生きる方が良いな。
(クイーンズエンジェル シーフ ミケ:男の娘)
ボクもそうかな。
親はもう死んだし、戻ってもイジメられるだけで居場所はないから。
大体、村から追い出されたんだし。
(弓使い ショウ)
オレかぁ……オレはもう遊んで暮らせるなら……
いや、お前らが解散しないで、これからもパーティー組むなら続けるぞ。
今更、他のヤツとは組みたくねぇ~し、遊んで暮らせるのも先々飽きそうだしな。
(騎士 レン)
ナギサはどうする?
(菊池 凪沙)
ボク?ボクかぁ……
(弓使い ショウ)
お、おい、やめるとか言わねぇ~よな。
(騎士 レン)
ショウ!
(菊池 凪沙)
抜けようかな?
(弓使い ショウ)
なっ、なんで!
(菊池 凪沙)
ショウが居るから(ニヤッ)
(弓使い ショウ)
お、オレ?!
(菊池 凪沙)
それは嘘だけど。
ボク、この世界の事、知らない事ばっかりなんよね。
だから、旅するのも良いかな?って。
食い扶持は困らないやん。
それに冒険者やってたら食べていけるでしょ。
皆んなとは一緒に居たいけど、この世界も見てみたい。
だから、どうしようかなぁ~と。
(弓使い ショウ)
なら、オレ達が一緒に行けば良くないか?
(菊池 凪沙)
それは一番最高やね。
でも、皆んなの人生もあるし……
(弓使い ショウ)
一生遊んで暮らせる大金が手に入った。
なら、一緒に行っても困らねぇ~。
(シーフ ミケ)
それにナギサが居れば安心だし。
(魔法使い アキ)
そうだね、この世界の事が分からないんだから、知ってるボクらが一緒の方が何かと便利だと思う。
知らない世界で単独ってのもどうかと思うし。
それに旅でしょ、それなら行きたいな。
知らない場所にも行ってみたい、お金は手に入ったんだし、冒険者やめなければ食べていける。
なら、旅に出るのも悪くない。
(騎士 レン)
お前ら……
(弓使い ショウ)
なんだ?リーダーは嫌なのかよ?
(騎士 レン)
オレはナギサにおんぶに抱っこはどうかと思う。
(弓使い ショウ)
なら、来ねぇ~のか!
(騎士 レン)
そうとは言ってない。
(菊池 凪沙)
皆んな一緒じゃなかったら、解散しよ。
それにボクの都合に付き合わせる訳にはいかないから。
(弓使い ショウ)
なら、ナギサ、お前は抜けろ。
(魔法使い アキ)
ショウ!
(弓使い ショウ)
で、オレら"クイーンズエンジェル"を護衛に雇え、これなら文句無いよな、リーダー!
(シーフ ミケ)
それ良いかも!護衛クエストなら仕方ないよね。
(魔法使い アキ)
そうそう、クエスト受注したんだ、最後までやらないと。
(騎士 レン)
分かったよ、"クイーンズエンジェル"は解散しない。
それでナギサの旅に付き合おう。
たしかに何も知らない世界で、たった一人は気になる。
なんかあったら"なんで付いて行かなかったんだ"と後悔しそうだ。
やはり後悔はしたくない、ナギサも"クイーンズエンジェル"のパーティーメンバーだしな。
という事で、"クイーンズエンジェル"は解散しない。
凪沙の旅に付き合うという事で、話はまとまった。
ギルドに行くと……
(騎士 レン)
今まで世話になったな、専属契約は解約する。
オレ達は旅に出る事にした。
また会う事があれば、その時はよろしく。
(ギルド職員:女)
そうですか、寂しくなりますね、また機会があれ…………えっ?えぇぇぇっ!!!ちょっと、ちょっと待ってください!ギルマス!!
(クラン帝国ギルドマスター コルナ・ビアンナ:男の娘)
どうした、おお、また頼みたいクエストが……
(ギルド職員:女)
ギルマス!そんなことより"クイーンズエンジェル"が専属契約を解約するって言ってきたんです!!
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そうか……世話になった……これからどう………………はぁ?ちょっと待て!どういう事だ!!引退とか言い出すなよ!!
(騎士 レン)
もうギルマスも分かってるだろ?ナギサがこの世界の人間じゃない事が。
でないと、色々説明がつかねぇ~、特に異常な強さとかな、他にもあるが……
(魔法使い アキ)
で、せっかくだから、この世界を見て回りたいって事で旅に出る。
ボク達も同行するんだ。
何も知らない世界でたった一人もどうかと思う。
(シーフ ミケ)
ナギサに何かあれば、"どうして付いて行かなかったんだ"と後悔する事になるから。
(弓使い ショウ)
って訳で、本日をもって、専属契約を解約して旅に出るんだ、良いよな?ギルマス。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
いっ、いっ、良い訳ねぇ~だろ!
この街の最大戦力を失うんだ、そんな事、"はいそうですか"と認められる訳がねぇ~よ!
ボクはギルマスだ、この街と冒険者を守る義務がある、それが街の存亡にも関わる人材を手放せる訳ないだろう!!
(菊池 凪沙)
他にも居るって。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
居ないよ!(涙目)
(菊池 凪沙)
また誰か転生してくるかもしれないし。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そんな事に賭けれるわけ無いだろう!!(半泣)
(菊池 凪沙)
うーん……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そっ、そうだ、不思議だったんだ。
ナギサ、お前、最初に会った時から変わんないな、なんでだ?
異世界転生者なら理由があるだろ、それが不思議だったんだ。
(騎士 レン)
冒険者の個人的な事には踏み込まないのがギルド規約では?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
そんな事は、この際どうでも良い。
街の存亡がかかってるんだ、言ってるわけにはいかない!!
(弓使い ショウ)
ギルマス、あのな……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
通報されて、ギルマスをクビになっても良い。
というより、クビにはならない。
それで引き留めたなら昇級ものだ!
(菊池 凪沙)
うーん……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
話してくれるか!
(菊池 凪沙)
ひ・み・ちゅ♡
ゴン!
ギルマスはカウンターで頭を打つ。
(菊池 凪沙)
教えたら、解約してくれる?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
何があろうとも、解約できる訳ないだろう!!
(菊池 凪沙)
じゃあ、契約期間はいつまで?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
ボクの任期中、だから引退するまでだ。
交代すれば、新しいギルマスと再度契約になる。
(菊池 凪沙)
じゃあ……
凪沙が魔法を発動しようとする。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
待て、待て!ギルマス殺しは極刑だ。
ギルドが総力を上げて討伐にかかる。
お前なら問題ないかもしれんが、この先、逃亡生活になるぞ。
それは代替わりしても引き継がれる。
死ぬまで逃亡する事になるぞ。
(菊池 凪沙)
なら、早く引退して。
レン達も老いてしまったら、旅に行けなくなる。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
まるで自分は老いないような言い方だな。
いや、待て、伝説でだが、"勇者は老いない"と聞いた事がある。
あくまで神話の話だが……お前、もしかして"不老"か!
(菊池 凪沙)
ええ?なんて?最近、耳が遠なってのう……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
嘘つけ!!やっぱり"不老"だな。
なら説明がつく!異世界からの転生者=勇者だ、間違いない!
(騎士 レン)
言い切れるのか?
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
あゝ、間違いない!神話ではそうだ!
ゴン!カウンターで頭を打つ"クイーンズエンジェル"メンバー達。
もはやなりふり構っていられないギルマスは神話の世界まで持ち出した。
(弓使い ショウ)
たしかにそれを言われたら……
(騎士 レン)
ショウ!
(弓使い ショウ)
あっ、すまねぇ~。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
頼む、この通りだ、せめてボクの代だけでもお願いします(土下座)
土下座までして引き留めようとするギルマス。
もう、威厳も権威も恥も外聞もあったもんじゃ無い。
街にとっての最大戦力を失うかどうかがかかっている。
それも換えの効かない、超弩級どころか神級の戦力が。
(菊池 凪沙)
どうしよう、レン……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
旅の友なら、換えが効くだろう。
詳しいヤツを責任持って紹介する。
(弓使い ショウ)
酷ぇ~(涙目)
(菊池 凪沙)
レン達が良いんだ、身体の相性もあるし(照)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
女か?男装か?男の娘か?いくらでも紹介する。
それこそ身体の相性が良いヤツが見つかるまで、ギルドが責任を持って紹介する。
(弓使い ショウ)
どこまで必死なんだよ(ため息)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
どこまでもだ。
ボクの退職金も差し出す、ギルマスの地位もやる、だから考え直してくれ(涙)
(菊池 凪沙)
・・・レン……
(騎士 レン)
はぁ……もう良いよ(ため息)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
じゃあ……
(菊池 凪沙)
旅に出る。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
嘘だろう!!(泣叫ぶ)
(ギルド職員:女)
わっ、私達からもお願いします(土下座)
ギルド職員全員が土下座した。
(菊池 凪沙)
・・・。
(騎士 レン)
分かった。
ナギサ、悪いが付き合ってくれ。
ギルドにここまでされちゃあ、どうにも出来ん。
(菊池 凪沙)
そうか……
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
じゃあ……
(菊池 凪沙)
旅はボクだけで行くね。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
アンタが一番要るんだよ!!(流涙)
(弓使い ショウ)
しゃぁ~ねぇ~わ、オレ達は付いて行けねぇ~わ(ため息)
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
人の話、聞いてたか!!(号泣)
(菊池 凪沙)
うーん、分かった、じゃあ、ギルマスの代だけで良い?
あちこち見て回ったら、戻ってくるかもしれないし、来ないかもしれないけど。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
恩に着る(感涙)
(菊池 凪沙)
じゃあ、明日出発ね。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
ぎやあああぁぁっ!!(慟哭)
(弓使い ショウ)
嘘だよ。
(騎士 レン)
あまり不義理もできないしな。
(魔法使い アキ)
ギルマス達に、ここまでされたら断れないよね。
(シーフ ミケ)
その代わり、コルナの代だけね。
ボクらは引退する時がくるけど、ナギサはいつまでも現役だろうから、解放してあげてよ。
(ギルドマスター コルナ・ビアンナ)
分かった、約束は絶対守る!(感涙)
(ギルド職員一同)
よろしくお願いします!(土下座)
凪沙の旅計画は取りやめになった。
(弓使い ショウ)
なんか悪ぃ~な。
(菊池 凪沙)
良いよ、レン達の事も気になるから。
(騎士 レン)
これからもよろしく頼む。
(菊池 凪沙)
レン達が引退して、ギルマスが交代したら、スローライフで旅するのも良いね。
(弓使い ショウ)
良いねぇ~、それな。
(シーフ ミケ)
でも、体力が残ってたらね。
老いてたら、長旅はキツイから。
(魔法使い アキ)
畑耕してスローライフかもしれないしね。
(菊池 凪沙)
畑耕してスローライフも悪くないね。
(騎士 レン)
付き合ってくれるのか?
(菊池 凪沙)
抱いてくれる限り(ニヤッ)
(弓使い ショウ)
よし!オレは死ぬまで現役だ!(ニヤッ)
(菊池 凪沙)
どっちの(ニヤリ)
(弓使い ショウ)
そりぁ~オメェ~、決まってんだろ(ニヤリ)
そんな話で盛り上がる"クイーンズエンジェル"。
それを見て、胸を撫で下ろしたギルド職員達だった。
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「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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