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第七話: 狡猾なる剣士ジ・ザルギルとの決戦
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ジ・ザルギルを相手にした死闘が続く中、ドラゴンナイツたちは追い詰められつつあった。巨大な剣を軽々と振り回すジ・ザルギルは、見た目以上に素早い動きで、その攻撃は一撃一撃が重く、谷に突き刺さる度に地面が震え、巨大な岩が崩れ落ちた。
「くそっ! あいつの攻撃、うかつに近づけないな!」
ウイングが槍を構えながら距離を取りつつ様子を窺っている。彼のゼルフィードは鋭く空を舞い、ジ・ザルギルの隙を狙っていたが、敵は全く油断する様子がない。
「ブレイン! どうするの!? このままじゃ…!」
ハートがリンドの背に乗りながら杖を振り、光の弾を放つが、ジ・ザルギルはその攻撃を片手で軽々と弾き飛ばした。
「ああ、これ以上、時間をかけるわけにはいかない、こちらが疲労で動きが鈍くなる前にヤツをたたく!」
ブレインは冷静な声で答えながら、ロングソードを構えてジ・ザルギルを睨む。
***
「俺が奴の注意を引く。合図を出したら三人で一斉に飛び掛かれ。ハートは動きを止めろ、ウイングはヤツの武器を押さえろ。」
「はい!」「わかった!」
ブレインはクローの方を向き、顔を見据える。
「クロー、お前の双爪の攻撃力がカギだ!敵の懐に飛び込む危険な役だが……やれるか?!」
そう言うブレインの眼差しは仲間を信じる揺るぎない決意に満ちていた。
「やる!いや、やらせてくれ!」
「よし、チャンスは一度だ!気合い入れていけよ、お前たち!!」
リューガの鼓舞が谷に響き渡る。彼の声に呼応し、クロー、ハート、ウイングはそれぞれのアーマードワイバーンと共に散開した。
ブレインは地面を滑るように走りながら、ロングソードを振りあげた。ジ・ザルギルは巨大な剣を振り下ろし、ブレインの攻撃を受け止めた。剣と大剣がぶつかり合い、激しい火花が散る。
「ぬぅ!」
ブレインは全力で押し返そうとするが、その圧倒的な力にじりじりと押されていく。
「やるじゃないか。だが、その程度の力じゃ俺には勝てん!」
体格差、腕力、防御力と優れた利点を持つジ・ザルギルに立ち向かうのは無謀であると言わざるを得ない。
しかし、剣の達人のブレインには技術で対抗できる強みがあった。遠心力を利用し、速度と威力を増したリューガの剣が一閃を放ち。ジ・ザルギルの右肩に深々と食い込み、敵の鱗を切り裂いた。
「ぐおおおっ…!」
ジ・ザルギルが痛みに咆哮を上げる。だがすぐに向き直り、その巨大な剣を横薙ぎに振るう。
「がはっ!」
安定しない体勢での斬撃は、即座に守備に転じたブレインに致命的な一撃を与えるには至らなかったが、対象を吹き飛ばし、行動不能にするには十分だった。ブレインは打撲と眩暈により立ち上がれずにいた。
「とどめぃ!!」
ジ・ザルギルは転倒しているブレインに最後の一撃をくらわせようと走り寄る。しかし、ジ・ザルギルの集中が完全にブレインに向く、この瞬間がこの戦いの最大の好機なのだった。
「いまだ!!!」
ブレインの合図で三人は飛び出す。
ハートはリンドと共に宙を舞い、杖を振りかざすと、光の壁を作り出してジ・ザルギルの動きを止めた。
ウイングは槍を構えながらゼルフィードを急降下させた。その速度は風を裂くほど速く、ジ・ザルギルの巨体に一撃を叩き込むための勢いをつけていた。
ウイングの槍がジ・ザルギルの腕に突き刺さる。硬い鱗で完全には貫けなかったが、大剣を持つ腕の動きを鈍らせる。
「クロー!!!」
三人が同時に叫ぶ。
「フレイア、全速だ! 奴の急所に叩き込む!」
フレイアが唸り声を上げながら突撃し、その鋭い爪でジ・ザルギルの首を狙う。その動きにジ・ザルギルが気付き、反撃の剣を振り上げる、だが、このドラゴンナイツの連携攻撃が行動を一手遅らせた。
「だぁぁぁぁぁ!!」
クローが叫ぶ、フレイアの加速を最大限に引き出した双爪の渾身の一撃が、ジ・ザルギルの首元を深く斬り裂いた。
「ぐあああっ、がああああぁ!!!」
ジ・ザルギルが最後の凄まじい咆哮を上げると、その巨大な身体が揺れ、ついに大地に崩れ落ちた。その衝撃が周囲に響き渡り、土煙が舞い上がる中で、やがてその動きは完全に止まった。
指揮官の崩れ落ちる姿を見たリザードマンの部隊は、恐怖と混乱に陥り、死竜の谷から一斉に退却を始めた。かつての勢いは影を潜め、彼らはただひたすらに逃げるのみだった。
ドラゴンナイツたちはその様子を見て、勝利を確信した。死竜の谷にナイツたちの勝鬨が響き渡る。
***
「終わった…のか?」
ウイングが呆然としながら言う。
「…ああ、終わった。」
ブレインが静かに頷きながら、ふらりと立ち上がり剣を収めた。
クローはフレイアの背中から降り立つ、その顔には安堵と疲労が滲んでいた。
「フレイア…ありがとう。一緒に戦ってくれて、本当に。」
フレイアは彼の言葉に応えるように鼻先を軽く押し付けた。その仕草に、クローは自然と微笑みを浮かべた。
「颯太!やったわね!大丈夫?痛いところない?」
ハートがリンドと共に降りてきて、優しい笑顔を見せる。
「よう、やるじゃねぇか!すげえやつだよお前は!」
ウイングもゼルフィードから降り、珍しく称賛した。
「そんなことねぇよ、一番危険だったのは単身でジ・ザルギルに向かっていったブレインだ。俺はお前たち三人とフレイアに守られてたんだ。そう、俺はまた守られちまった」
クローはそう言って、スパインと相棒の飛竜が横たわる場所に歩み寄る。
「スパイン………」
「気にするな、とは言わない。彼らがお前の未熟さの犠牲になったのは事実だ。だが、戦いは常に死と隣り合わせだ。生き続けるためには強くなければならない。強くなれクロー、それがお前を思って逝ったスパインへの手向けだ」
「…………………強くなってやる。あんたを超えるぐらいに強くな」
「ああ、期待しているぞ」
ブレインはそう言って、クローから離れていった。
期待している……クローはその言葉に、出発前にスパインと交わした会話を思い出していた。豪快に笑っていたあのスパインはもういない。やり場のない気持ちがクローの拳を強く握りしめさせるのだった。
***
「ドラゴンナイツ!アルゼリーテの騎士よ!全員聞け!これで終わったわけではない、ジ・ザルギルは倒したが、天空城の脅威はまだ続いている。この勝利を無駄にしないためにも、次の戦いに備えろ!」
その言葉に全員が再び表情を引き締める。勝利の喜びは束の間だったが、この戦いを通じて得たものは計り知れない。仲間たちと共に困難を乗り越え、それぞれが一回りも二回りも成長していた。この総力戦が、彼らを確かな戦士へと変えていったのだった。
「くそっ! あいつの攻撃、うかつに近づけないな!」
ウイングが槍を構えながら距離を取りつつ様子を窺っている。彼のゼルフィードは鋭く空を舞い、ジ・ザルギルの隙を狙っていたが、敵は全く油断する様子がない。
「ブレイン! どうするの!? このままじゃ…!」
ハートがリンドの背に乗りながら杖を振り、光の弾を放つが、ジ・ザルギルはその攻撃を片手で軽々と弾き飛ばした。
「ああ、これ以上、時間をかけるわけにはいかない、こちらが疲労で動きが鈍くなる前にヤツをたたく!」
ブレインは冷静な声で答えながら、ロングソードを構えてジ・ザルギルを睨む。
***
「俺が奴の注意を引く。合図を出したら三人で一斉に飛び掛かれ。ハートは動きを止めろ、ウイングはヤツの武器を押さえろ。」
「はい!」「わかった!」
ブレインはクローの方を向き、顔を見据える。
「クロー、お前の双爪の攻撃力がカギだ!敵の懐に飛び込む危険な役だが……やれるか?!」
そう言うブレインの眼差しは仲間を信じる揺るぎない決意に満ちていた。
「やる!いや、やらせてくれ!」
「よし、チャンスは一度だ!気合い入れていけよ、お前たち!!」
リューガの鼓舞が谷に響き渡る。彼の声に呼応し、クロー、ハート、ウイングはそれぞれのアーマードワイバーンと共に散開した。
ブレインは地面を滑るように走りながら、ロングソードを振りあげた。ジ・ザルギルは巨大な剣を振り下ろし、ブレインの攻撃を受け止めた。剣と大剣がぶつかり合い、激しい火花が散る。
「ぬぅ!」
ブレインは全力で押し返そうとするが、その圧倒的な力にじりじりと押されていく。
「やるじゃないか。だが、その程度の力じゃ俺には勝てん!」
体格差、腕力、防御力と優れた利点を持つジ・ザルギルに立ち向かうのは無謀であると言わざるを得ない。
しかし、剣の達人のブレインには技術で対抗できる強みがあった。遠心力を利用し、速度と威力を増したリューガの剣が一閃を放ち。ジ・ザルギルの右肩に深々と食い込み、敵の鱗を切り裂いた。
「ぐおおおっ…!」
ジ・ザルギルが痛みに咆哮を上げる。だがすぐに向き直り、その巨大な剣を横薙ぎに振るう。
「がはっ!」
安定しない体勢での斬撃は、即座に守備に転じたブレインに致命的な一撃を与えるには至らなかったが、対象を吹き飛ばし、行動不能にするには十分だった。ブレインは打撲と眩暈により立ち上がれずにいた。
「とどめぃ!!」
ジ・ザルギルは転倒しているブレインに最後の一撃をくらわせようと走り寄る。しかし、ジ・ザルギルの集中が完全にブレインに向く、この瞬間がこの戦いの最大の好機なのだった。
「いまだ!!!」
ブレインの合図で三人は飛び出す。
ハートはリンドと共に宙を舞い、杖を振りかざすと、光の壁を作り出してジ・ザルギルの動きを止めた。
ウイングは槍を構えながらゼルフィードを急降下させた。その速度は風を裂くほど速く、ジ・ザルギルの巨体に一撃を叩き込むための勢いをつけていた。
ウイングの槍がジ・ザルギルの腕に突き刺さる。硬い鱗で完全には貫けなかったが、大剣を持つ腕の動きを鈍らせる。
「クロー!!!」
三人が同時に叫ぶ。
「フレイア、全速だ! 奴の急所に叩き込む!」
フレイアが唸り声を上げながら突撃し、その鋭い爪でジ・ザルギルの首を狙う。その動きにジ・ザルギルが気付き、反撃の剣を振り上げる、だが、このドラゴンナイツの連携攻撃が行動を一手遅らせた。
「だぁぁぁぁぁ!!」
クローが叫ぶ、フレイアの加速を最大限に引き出した双爪の渾身の一撃が、ジ・ザルギルの首元を深く斬り裂いた。
「ぐあああっ、がああああぁ!!!」
ジ・ザルギルが最後の凄まじい咆哮を上げると、その巨大な身体が揺れ、ついに大地に崩れ落ちた。その衝撃が周囲に響き渡り、土煙が舞い上がる中で、やがてその動きは完全に止まった。
指揮官の崩れ落ちる姿を見たリザードマンの部隊は、恐怖と混乱に陥り、死竜の谷から一斉に退却を始めた。かつての勢いは影を潜め、彼らはただひたすらに逃げるのみだった。
ドラゴンナイツたちはその様子を見て、勝利を確信した。死竜の谷にナイツたちの勝鬨が響き渡る。
***
「終わった…のか?」
ウイングが呆然としながら言う。
「…ああ、終わった。」
ブレインが静かに頷きながら、ふらりと立ち上がり剣を収めた。
クローはフレイアの背中から降り立つ、その顔には安堵と疲労が滲んでいた。
「フレイア…ありがとう。一緒に戦ってくれて、本当に。」
フレイアは彼の言葉に応えるように鼻先を軽く押し付けた。その仕草に、クローは自然と微笑みを浮かべた。
「颯太!やったわね!大丈夫?痛いところない?」
ハートがリンドと共に降りてきて、優しい笑顔を見せる。
「よう、やるじゃねぇか!すげえやつだよお前は!」
ウイングもゼルフィードから降り、珍しく称賛した。
「そんなことねぇよ、一番危険だったのは単身でジ・ザルギルに向かっていったブレインだ。俺はお前たち三人とフレイアに守られてたんだ。そう、俺はまた守られちまった」
クローはそう言って、スパインと相棒の飛竜が横たわる場所に歩み寄る。
「スパイン………」
「気にするな、とは言わない。彼らがお前の未熟さの犠牲になったのは事実だ。だが、戦いは常に死と隣り合わせだ。生き続けるためには強くなければならない。強くなれクロー、それがお前を思って逝ったスパインへの手向けだ」
「…………………強くなってやる。あんたを超えるぐらいに強くな」
「ああ、期待しているぞ」
ブレインはそう言って、クローから離れていった。
期待している……クローはその言葉に、出発前にスパインと交わした会話を思い出していた。豪快に笑っていたあのスパインはもういない。やり場のない気持ちがクローの拳を強く握りしめさせるのだった。
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