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第十五話: 天空の鍵
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死闘を乗り越えたドラゴンナイツたちは、メルセシアに一時の平和を取り戻した。しかし、ブレインが語った「天空城が本気で動き出した」という言葉が、全員の胸に重くのしかかっていた。
城の作戦室に集まったナイツたちは、次なる戦いに備えるためブレインからの新たな指示を待っていた。
「天空城ガーデはジ・ザルギル、マルクス・オーグを失ってなお、こちらに侵攻を続けるはずだ。奴らの本当の目的を探るためには、まず天空城への扉を開く鍵が必要になる。」
ブレインが地図を広げながら説明する。
「天空城への扉…?」
クローが地図を見つめながら呟いた。
「ああ。天空城はこの世界に直接繋がっているわけではない。奴らの拠点は別次元に存在しており、そこへ行くためには“天空の鍵”と呼ばれる古代の遺物を揃える必要がある。」
「つまり、その鍵を見つけないと天空城には行けないってことか。」
ウイングが槍を回しながら言った。
「その通りだ。そして、その鍵はこのメルセシアの各地に隠されている。」
ブレインは地図のいくつかのポイントを指し示す。
「これらの遺跡に向かい、“天空の鍵”の欠片を集めるんだ。しかし、奴らもこの事実を把握しているはずだ。必ず邪魔が入るだろう。」
「仕方ないけど、やるしかないわね」
ハートは渋い顔でつぶやいた。
「いいや。今回、ウイングとハートは俺ではなく、違う部隊で援護に回ってもらう」
「え?」「俺も?!」
ブレインの突然の指示にハートとウイングは目を丸くして驚いた。
「ハート、理由はわかるな」
ブレインはまっすぐにハートを見る。
「私が……戦うのを拒んでいたから?」
「つまりは、そういうことだ。この先は今まで以上に過酷で凄惨な戦いになるだろう。そこに、戦うのを躊躇している人間が紛れ込むのは士気の低下に繋がる。」
ハートはクローを横目で見て睨む。ヴァニットとの戦いの前に、クローに打ち明けていた自分の思いを告げ口されたことに苛立っていた。クローはそれに気づき、さっと目を背ける。
「クローは悪くはない、当然のことをしただけだ。ハート、これをいい機会だと受け止めてくれ、お前の力はこの先の戦いで間違いなく必要になる。もう一度考えてほしいのだ。この世界を守るために」
ハートは視線をおろし小さく頷いた。
「メンバーは俺とクロー、そしてファングの部隊で先行する。鍵を守る守護者は強力だ。それに、天空城の軍勢も奴らを守るために動き出すだろう。全員、気を抜くな。」
こうしてブリーフィングは終了した。
***
「ブレイン。俺も外れちまっていいのか?」
クローとハートから離れたところでウイングがブレインに話しかける。
「ハートのそばにいてやってくれ、一緒に戦い抜いたお前がいれば安心だろう。その役はクローでは駄目なんだ。」
「そういうことか、確かに尻に敷かれてるクローじゃ無理だな、わかった。……気をつけてな。」
***
一方、傷心のハート(柚希)にクロー(颯太)が歩み寄る。
「ゆ、柚希、ごめんな。あの時ブレインに何があったって聞かれて、つい色々いらないことまでしゃべっちまった。」
「わかってる。私の気持ちの問題だから……。ブレインにしか相談できなかったから話したんでしょう?……颯太、私がいないからって、無茶しちゃ駄目だからね。」
ハートはクローの胸に頭を打ち付けてそう言った。
「心配するなって、何度も言わせんなよ。」
***
天空の鍵を手に入れるため、ドラゴンナイツの先発隊がメルセシア南部の平野に各飛竜を従え集まる。最初の目的地はメルセシア北東に位置する「風の塔」。そこは“天空の鍵”の欠片が眠っていると言われている場所だった。
「ブレインの飛竜、実際に戦うところをあまり見たことがないけど…どういう竜なんだ?」
クローが不思議そうに尋ねた。
これまでブレインは指揮官として全体を見渡し、リーダーとしての役割を果たすことが多かったため、彼の飛竜について語られることは少なかった。
「こいつか、名はヴァルハイトだ。」
ブレインは低い声で答えた。それは鋼のような銀色の体を持つ飛竜だった。その姿はまるで戦場そのものを象徴するかのような堂々とした佇まいで、鋭い瞳が周囲を睨みつけるように輝いていた。
「ヴァルハイトは俺の片腕だ。戦いだけでなく、この世界の平和を守るためにずっと共に歩んできた存在だ。いわば最年長者だな」
ヴァルハイトは低く唸り声を上げる。その力強い仕草に、クローは息を呑んだ。
「すげえ…まるでブレインの信念そのものが形になったような竜だな。」
「飛竜も相棒に似るってとこだな。」
そう言ってアーマードワイバーンをクローに横付けして会話に入ってきたのは、小隊のリーダーであるドラゴン・ファングだった。
「クロー、ファングは知っているな?」
「ああ、いつも一緒に戦ってくれているところの部隊長さん、でしたね。」
「こうして直接話すのは初めてだったな。ファングだ。よろしく、異世界の戦士クロー。で、こいつらが俺の部隊のフレイム、フロスト、ボルト、シールドだ。」
ファングは漆黒の鎧を纏い、双剣を得意とする俊敏な騎士。冷静な性格で、どんな状況でも冷静な判断を下す優れたリーダー。
フレイムは炎の魔法を得意とする騎士。快活で情熱的な性格だが、戦場では的確な判断を下す実力派。
フロストは氷の魔法を操る騎士。戦場では冷静かつ正確な動きでサポートを行う。
ボルトは雷を纏った槍を操る攻撃型の騎士。闘志溢れる性格で、常に前線で戦うのを好む。
シールドは防御専門の騎士。巨大な盾を持ち、部隊の守護役を担う。無口だが誠実な性格。
と、それぞれ説明を受けた。
「みんな気のいい連中なんだ、仲良くしてやってくれ」
「自己紹介はすんだな、よし、それでは行くぞ!」
ブレインがヴァルハイトを駆って一番に飛び上がった。それを合図にそれぞれのアーマードワイバーンが次々と空へ上がっていく。
「緊張してるのか?カイ、俺もお前も一番下の後輩だしな、ハートもウイングもいないけど、大丈夫。俺たちは俺たちでやることをやるだけだ。」
カイは小さく吠えるとみんなの後を追い、空へと飛び上がった。
城の作戦室に集まったナイツたちは、次なる戦いに備えるためブレインからの新たな指示を待っていた。
「天空城ガーデはジ・ザルギル、マルクス・オーグを失ってなお、こちらに侵攻を続けるはずだ。奴らの本当の目的を探るためには、まず天空城への扉を開く鍵が必要になる。」
ブレインが地図を広げながら説明する。
「天空城への扉…?」
クローが地図を見つめながら呟いた。
「ああ。天空城はこの世界に直接繋がっているわけではない。奴らの拠点は別次元に存在しており、そこへ行くためには“天空の鍵”と呼ばれる古代の遺物を揃える必要がある。」
「つまり、その鍵を見つけないと天空城には行けないってことか。」
ウイングが槍を回しながら言った。
「その通りだ。そして、その鍵はこのメルセシアの各地に隠されている。」
ブレインは地図のいくつかのポイントを指し示す。
「これらの遺跡に向かい、“天空の鍵”の欠片を集めるんだ。しかし、奴らもこの事実を把握しているはずだ。必ず邪魔が入るだろう。」
「仕方ないけど、やるしかないわね」
ハートは渋い顔でつぶやいた。
「いいや。今回、ウイングとハートは俺ではなく、違う部隊で援護に回ってもらう」
「え?」「俺も?!」
ブレインの突然の指示にハートとウイングは目を丸くして驚いた。
「ハート、理由はわかるな」
ブレインはまっすぐにハートを見る。
「私が……戦うのを拒んでいたから?」
「つまりは、そういうことだ。この先は今まで以上に過酷で凄惨な戦いになるだろう。そこに、戦うのを躊躇している人間が紛れ込むのは士気の低下に繋がる。」
ハートはクローを横目で見て睨む。ヴァニットとの戦いの前に、クローに打ち明けていた自分の思いを告げ口されたことに苛立っていた。クローはそれに気づき、さっと目を背ける。
「クローは悪くはない、当然のことをしただけだ。ハート、これをいい機会だと受け止めてくれ、お前の力はこの先の戦いで間違いなく必要になる。もう一度考えてほしいのだ。この世界を守るために」
ハートは視線をおろし小さく頷いた。
「メンバーは俺とクロー、そしてファングの部隊で先行する。鍵を守る守護者は強力だ。それに、天空城の軍勢も奴らを守るために動き出すだろう。全員、気を抜くな。」
こうしてブリーフィングは終了した。
***
「ブレイン。俺も外れちまっていいのか?」
クローとハートから離れたところでウイングがブレインに話しかける。
「ハートのそばにいてやってくれ、一緒に戦い抜いたお前がいれば安心だろう。その役はクローでは駄目なんだ。」
「そういうことか、確かに尻に敷かれてるクローじゃ無理だな、わかった。……気をつけてな。」
***
一方、傷心のハート(柚希)にクロー(颯太)が歩み寄る。
「ゆ、柚希、ごめんな。あの時ブレインに何があったって聞かれて、つい色々いらないことまでしゃべっちまった。」
「わかってる。私の気持ちの問題だから……。ブレインにしか相談できなかったから話したんでしょう?……颯太、私がいないからって、無茶しちゃ駄目だからね。」
ハートはクローの胸に頭を打ち付けてそう言った。
「心配するなって、何度も言わせんなよ。」
***
天空の鍵を手に入れるため、ドラゴンナイツの先発隊がメルセシア南部の平野に各飛竜を従え集まる。最初の目的地はメルセシア北東に位置する「風の塔」。そこは“天空の鍵”の欠片が眠っていると言われている場所だった。
「ブレインの飛竜、実際に戦うところをあまり見たことがないけど…どういう竜なんだ?」
クローが不思議そうに尋ねた。
これまでブレインは指揮官として全体を見渡し、リーダーとしての役割を果たすことが多かったため、彼の飛竜について語られることは少なかった。
「こいつか、名はヴァルハイトだ。」
ブレインは低い声で答えた。それは鋼のような銀色の体を持つ飛竜だった。その姿はまるで戦場そのものを象徴するかのような堂々とした佇まいで、鋭い瞳が周囲を睨みつけるように輝いていた。
「ヴァルハイトは俺の片腕だ。戦いだけでなく、この世界の平和を守るためにずっと共に歩んできた存在だ。いわば最年長者だな」
ヴァルハイトは低く唸り声を上げる。その力強い仕草に、クローは息を呑んだ。
「すげえ…まるでブレインの信念そのものが形になったような竜だな。」
「飛竜も相棒に似るってとこだな。」
そう言ってアーマードワイバーンをクローに横付けして会話に入ってきたのは、小隊のリーダーであるドラゴン・ファングだった。
「クロー、ファングは知っているな?」
「ああ、いつも一緒に戦ってくれているところの部隊長さん、でしたね。」
「こうして直接話すのは初めてだったな。ファングだ。よろしく、異世界の戦士クロー。で、こいつらが俺の部隊のフレイム、フロスト、ボルト、シールドだ。」
ファングは漆黒の鎧を纏い、双剣を得意とする俊敏な騎士。冷静な性格で、どんな状況でも冷静な判断を下す優れたリーダー。
フレイムは炎の魔法を得意とする騎士。快活で情熱的な性格だが、戦場では的確な判断を下す実力派。
フロストは氷の魔法を操る騎士。戦場では冷静かつ正確な動きでサポートを行う。
ボルトは雷を纏った槍を操る攻撃型の騎士。闘志溢れる性格で、常に前線で戦うのを好む。
シールドは防御専門の騎士。巨大な盾を持ち、部隊の守護役を担う。無口だが誠実な性格。
と、それぞれ説明を受けた。
「みんな気のいい連中なんだ、仲良くしてやってくれ」
「自己紹介はすんだな、よし、それでは行くぞ!」
ブレインがヴァルハイトを駆って一番に飛び上がった。それを合図にそれぞれのアーマードワイバーンが次々と空へ上がっていく。
「緊張してるのか?カイ、俺もお前も一番下の後輩だしな、ハートもウイングもいないけど、大丈夫。俺たちは俺たちでやることをやるだけだ。」
カイは小さく吠えるとみんなの後を追い、空へと飛び上がった。
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