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【一】灯火
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四つ辻を曲がりかけた香代は、ふと足を止めた。
振り向いた小山のいただきには、殿のいる陣屋がある。小藩が城を持たないことはよくあることで、この藩もご多分に漏れない。
その周りを固めるのは重臣ら上士の屋敷だが、一瞬だけそちらから、覚えのある香りがしたのだ。
(焼香のようだったけれど……)
周りに誰もいないのを幸い、香代はすんすんと鼻を鳴らした。
けれど、風の気まぐれか、匂いはもう消えてしまったらしい。
(気のせい……?)
首を傾げたが、消えてしまったものは仕方ない。香りを辿るのは諦め、また歩き出した。
香代が向かっているのは、陣屋から少し離れた丘の上だ。
そこには、昔なじみの寺がある。和尚に頼まれ、一年ほど前から花を生けに通っていた。
石作りの階段の脇には、初夏らしい青い紅葉が並んでいる。赤子の手のような葉は、昨日の雨の名残か朝露をまとってきらきらと輝いていた。
草履の下に砂を踏みしめながら、山門をくぐって数歩入る。
すると、焼香の香りが香代を包んだ。
香代は足を止め、特有のそれを胸いっぱいに吸い込む。
(――ああ、いい香り)
白檀の爽やかさの中に、ほんのりと甘さが香っている。
香代も詳しくは知らないが、その香木を、沈香と呼ぶらしい。
それが、この寺の愛称の由来になっていた。
沈香寺――
正式な名前は他にあるが、藩内ではその愛称の方が通りがいい。
この匂いを嗅ぐと、香代の心は自然と落ち着くのだ。
香代はふたたび、正面にある本堂へと歩き始めた。
「ごめんください」
入り口から声をかけるが、返事はない。
声が小さかったのかもしれない。改めて息を吸いこんだ。
「ごめんください、香代です。お花を生けに参りました」
それでもやはり、返事はなかった。和尚はここにはいないらしい。
香代は仏前で手を合わせてから縁側へ出た。
「和尚さま。香代でございます」
和尚を探しながら声をかける。
本堂と墓地の他は、鐘楼しかない小さな寺だ。本堂にいなければ、おおかた、本堂の裏につくられた寺務室にいるはず――
そう思ったが、やはりいない。
台所にあたる庫裡も覗いたが、誰もいなかった。
「……どこにいらっしゃるのかしら」
珍しいこともあるものだ。香代は頬に手を添える。
気まぐれなところのある和尚だが、香代が来るときに不在だったことは今までにない。
日を間違えただろうか。
指折り数えてみるが、今日は文月十五日。参拝日と決めている五十日で間違いないはずだ。
(いないなら、仕方ない。ひとまず花を……)
和尚を探すのは諦めて、香代は敷地の奥へ進んだ。
本堂の隣には墓地があり、それを囲むように草木が生えている。梅雨終わりに咲くタチアオイが、そろそろ開いてくるころだ。今日はそれを生けるつもりでいた。
摘み取る前に和尚に断るつもりだったが、いないのなら仕方ない。寺に生えている花は好きにしてよいと言われているし、次にタチアオイを生けたいということは五日前に話してあるので構わないだろう。
昨日の雨のせいで、日陰はまだ湿っぽい。墓地の方へ回りろうとした香代は、ぬかるんだ地面に足を取られた。
「あ」
悲鳴もろくに出ないまま、身体が傾く。
息を止め、着物が泥まみれになることを覚悟して目を閉じたとき――なにかが、香代の肩を支えた。
ふわりと、鼻先に甘やかな香りが漂う。
閉じていた目を開くと、まず尖った喉仏が見えた。
(――男)
動転して、また足元が滑りそうになる。
「落ち着け」と男の声が聞こえ、大きな手が両肩を包み込んだ。
強引さのない柔らかな触れ方に、香代は息をのむ。またしても吸い込んだ香りの柔らかさに自然と顔が上がった。
「……怪我は?」
そこには男が立っていた。頭に白い手ぬぐいを巻いている。
香代を見下ろす切れ長の目は、優しく細められていた。
「いえ……大丈夫です」
転びそうになったからか、それともそれ以外の理由からか、香代の鼓動は乱れている。
男に支えられたまま、胸を押さえた。
(このひとは、怖くない……)
何故だろう、と自問するうち、男は香代から手を離した。
肩を包んでいた香りが離れていく。それを名残惜しく思う自分に、ますますうろたえた。
「参拝かぇ」
一瞬、何と聞かれたのか分からなかった。
――参拝。
ああ、とうなずいて、首を横に振る。
「いえ……あの、花を生けに……」
「花?」
男はまばたきした。うなずいた香代が和尚との約束を告げると、男は呆れたようにため息をついた。
「……あのなまぐさ坊主……そんなこと頼んでるなら言ってけよ……」
小声で文句を言う横顔を、香代はさりげなく見上げる。
どこのくにの言葉だろう、えらく歯切れがいい。
この辺りでは聞き慣れない話し方だった。
「……あなたは?」
聞いてよいものかと自問しながら、小さな声で問うた。
男は白い歯を見せた。
「俺か? 俺は、そうだな……なんだと思う?」
いたずらっぽく問い返され、香代は目を泳がせた。
頭が隠れているから、髷の形が分からない。けれど、袴を履いていないから武士ではないだろう。
無地の着物はそれなりに質の良いものだが、それだけでは見当がつかない。
「……庭師、さん?」
「ははっ」
頬被りをして寺に出入りしているなら職人の類いかと思ったのだが、一笑されただけだった。
「まあ、そういうことにしとこうか。和尚を探してるんだろ。俺は野暮用で来たんだが、突然、留守を任されてね。――八つ刻には帰るって言ってたよ」
「そうですか」
香代は素直にうなずき、改めて頭を下げた。
「ご親切に、ありがとうございます」
「いや」
男が軽く手を振った拍子に、また、揺れた袖が香った。
(やっぱり……いい匂い)
すん、と香りを吸い込む。
甘い――今、本堂で焚いている焼香から、甘さだけを取り出したような。
きっとこれが――
「沈香……」
「ん?」
口から漏れた呟きに、男が顔を寄せてきた。
兄以外の男と、こうも近づいたことはない。香代は思わず後ろに引き、また体勢を崩しかけた。すばやく伸びてきた男の手が、香代の肘をつかむ。
「……大丈夫かぇ。お前さん、落ち着いて見えて案外そそっかしいな」
男はまた白い歯を見せた。香代はうつむいたまま、すみません、と男から離れる。
顔が、耳まで熱かった。
男は呵々と笑った。
「……そんでもって、鼻が利くらしい。俺の着物から香ったかい」
「え……?」
「今、沈香、と言ったろう。確かに昨夜焚いていた。着物に移っていたんだな。……ちょうど今、お堂で焚いている焼香にも同じものが入っている。俺が和尚にお裾分けしたからな」
まばたきをした香代は、我に返ってうつむいた。
下士とはいえ、香代は武士の、しかも婚前の娘だ。
いくら親しみを感じたとはいえ、見知らぬ男と心やすく話すものではない。
軽々しく男とやりとりした自分が、急に気恥ずかしく思えた。
それなのに、
「好きかぇ、この香が」
男に問われて目を上げる。
静かに香代を見つめる優しい目にほだされ、つい、こくりとうなずいた。
「……はい。でも、昨月の香りの方が好きでした」
答えてすぐ、余計な一言だったと悔いた。
気まずさをごまかすように、丁寧に頭を下げる。
「これで失礼いたします。たびたびありがとうございました」
ああ、と男の声が聞こえたが、香代は男の方を見ないようにして立ち去った。
足早に墓地へ向かいながら、こみ上げるため息を噛み殺す。
(まるで子どもみたい……もう二十四にもなるというのに)
呆れたが、頬の火照りはなかなか落ち着きそうにない。
香代は一人になったのを確認して、小さく息を吐き出した。
振り向いた小山のいただきには、殿のいる陣屋がある。小藩が城を持たないことはよくあることで、この藩もご多分に漏れない。
その周りを固めるのは重臣ら上士の屋敷だが、一瞬だけそちらから、覚えのある香りがしたのだ。
(焼香のようだったけれど……)
周りに誰もいないのを幸い、香代はすんすんと鼻を鳴らした。
けれど、風の気まぐれか、匂いはもう消えてしまったらしい。
(気のせい……?)
首を傾げたが、消えてしまったものは仕方ない。香りを辿るのは諦め、また歩き出した。
香代が向かっているのは、陣屋から少し離れた丘の上だ。
そこには、昔なじみの寺がある。和尚に頼まれ、一年ほど前から花を生けに通っていた。
石作りの階段の脇には、初夏らしい青い紅葉が並んでいる。赤子の手のような葉は、昨日の雨の名残か朝露をまとってきらきらと輝いていた。
草履の下に砂を踏みしめながら、山門をくぐって数歩入る。
すると、焼香の香りが香代を包んだ。
香代は足を止め、特有のそれを胸いっぱいに吸い込む。
(――ああ、いい香り)
白檀の爽やかさの中に、ほんのりと甘さが香っている。
香代も詳しくは知らないが、その香木を、沈香と呼ぶらしい。
それが、この寺の愛称の由来になっていた。
沈香寺――
正式な名前は他にあるが、藩内ではその愛称の方が通りがいい。
この匂いを嗅ぐと、香代の心は自然と落ち着くのだ。
香代はふたたび、正面にある本堂へと歩き始めた。
「ごめんください」
入り口から声をかけるが、返事はない。
声が小さかったのかもしれない。改めて息を吸いこんだ。
「ごめんください、香代です。お花を生けに参りました」
それでもやはり、返事はなかった。和尚はここにはいないらしい。
香代は仏前で手を合わせてから縁側へ出た。
「和尚さま。香代でございます」
和尚を探しながら声をかける。
本堂と墓地の他は、鐘楼しかない小さな寺だ。本堂にいなければ、おおかた、本堂の裏につくられた寺務室にいるはず――
そう思ったが、やはりいない。
台所にあたる庫裡も覗いたが、誰もいなかった。
「……どこにいらっしゃるのかしら」
珍しいこともあるものだ。香代は頬に手を添える。
気まぐれなところのある和尚だが、香代が来るときに不在だったことは今までにない。
日を間違えただろうか。
指折り数えてみるが、今日は文月十五日。参拝日と決めている五十日で間違いないはずだ。
(いないなら、仕方ない。ひとまず花を……)
和尚を探すのは諦めて、香代は敷地の奥へ進んだ。
本堂の隣には墓地があり、それを囲むように草木が生えている。梅雨終わりに咲くタチアオイが、そろそろ開いてくるころだ。今日はそれを生けるつもりでいた。
摘み取る前に和尚に断るつもりだったが、いないのなら仕方ない。寺に生えている花は好きにしてよいと言われているし、次にタチアオイを生けたいということは五日前に話してあるので構わないだろう。
昨日の雨のせいで、日陰はまだ湿っぽい。墓地の方へ回りろうとした香代は、ぬかるんだ地面に足を取られた。
「あ」
悲鳴もろくに出ないまま、身体が傾く。
息を止め、着物が泥まみれになることを覚悟して目を閉じたとき――なにかが、香代の肩を支えた。
ふわりと、鼻先に甘やかな香りが漂う。
閉じていた目を開くと、まず尖った喉仏が見えた。
(――男)
動転して、また足元が滑りそうになる。
「落ち着け」と男の声が聞こえ、大きな手が両肩を包み込んだ。
強引さのない柔らかな触れ方に、香代は息をのむ。またしても吸い込んだ香りの柔らかさに自然と顔が上がった。
「……怪我は?」
そこには男が立っていた。頭に白い手ぬぐいを巻いている。
香代を見下ろす切れ長の目は、優しく細められていた。
「いえ……大丈夫です」
転びそうになったからか、それともそれ以外の理由からか、香代の鼓動は乱れている。
男に支えられたまま、胸を押さえた。
(このひとは、怖くない……)
何故だろう、と自問するうち、男は香代から手を離した。
肩を包んでいた香りが離れていく。それを名残惜しく思う自分に、ますますうろたえた。
「参拝かぇ」
一瞬、何と聞かれたのか分からなかった。
――参拝。
ああ、とうなずいて、首を横に振る。
「いえ……あの、花を生けに……」
「花?」
男はまばたきした。うなずいた香代が和尚との約束を告げると、男は呆れたようにため息をついた。
「……あのなまぐさ坊主……そんなこと頼んでるなら言ってけよ……」
小声で文句を言う横顔を、香代はさりげなく見上げる。
どこのくにの言葉だろう、えらく歯切れがいい。
この辺りでは聞き慣れない話し方だった。
「……あなたは?」
聞いてよいものかと自問しながら、小さな声で問うた。
男は白い歯を見せた。
「俺か? 俺は、そうだな……なんだと思う?」
いたずらっぽく問い返され、香代は目を泳がせた。
頭が隠れているから、髷の形が分からない。けれど、袴を履いていないから武士ではないだろう。
無地の着物はそれなりに質の良いものだが、それだけでは見当がつかない。
「……庭師、さん?」
「ははっ」
頬被りをして寺に出入りしているなら職人の類いかと思ったのだが、一笑されただけだった。
「まあ、そういうことにしとこうか。和尚を探してるんだろ。俺は野暮用で来たんだが、突然、留守を任されてね。――八つ刻には帰るって言ってたよ」
「そうですか」
香代は素直にうなずき、改めて頭を下げた。
「ご親切に、ありがとうございます」
「いや」
男が軽く手を振った拍子に、また、揺れた袖が香った。
(やっぱり……いい匂い)
すん、と香りを吸い込む。
甘い――今、本堂で焚いている焼香から、甘さだけを取り出したような。
きっとこれが――
「沈香……」
「ん?」
口から漏れた呟きに、男が顔を寄せてきた。
兄以外の男と、こうも近づいたことはない。香代は思わず後ろに引き、また体勢を崩しかけた。すばやく伸びてきた男の手が、香代の肘をつかむ。
「……大丈夫かぇ。お前さん、落ち着いて見えて案外そそっかしいな」
男はまた白い歯を見せた。香代はうつむいたまま、すみません、と男から離れる。
顔が、耳まで熱かった。
男は呵々と笑った。
「……そんでもって、鼻が利くらしい。俺の着物から香ったかい」
「え……?」
「今、沈香、と言ったろう。確かに昨夜焚いていた。着物に移っていたんだな。……ちょうど今、お堂で焚いている焼香にも同じものが入っている。俺が和尚にお裾分けしたからな」
まばたきをした香代は、我に返ってうつむいた。
下士とはいえ、香代は武士の、しかも婚前の娘だ。
いくら親しみを感じたとはいえ、見知らぬ男と心やすく話すものではない。
軽々しく男とやりとりした自分が、急に気恥ずかしく思えた。
それなのに、
「好きかぇ、この香が」
男に問われて目を上げる。
静かに香代を見つめる優しい目にほだされ、つい、こくりとうなずいた。
「……はい。でも、昨月の香りの方が好きでした」
答えてすぐ、余計な一言だったと悔いた。
気まずさをごまかすように、丁寧に頭を下げる。
「これで失礼いたします。たびたびありがとうございました」
ああ、と男の声が聞こえたが、香代は男の方を見ないようにして立ち去った。
足早に墓地へ向かいながら、こみ上げるため息を噛み殺す。
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