君の香に満ちて

わけあって嫁ぎ遅れている下士の娘・香代。
寺に花を生けることを楽しみに、穏やかな日々を過ごしていた。
そんな生活が、見知らぬ男との出会いを機に一転する……

重臣の嫡子に見初められた娘の、恋と香のものがたり。
江戸時代、架空の小藩を舞台にしたTL風時代小説です。

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「存分に乱れろ。……そのための香だろう?」

「閨で女に噛まれた痕は、男の誉れだ」
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