君の香に満ちて

マツイ ニコ

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【二】雲影

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 帰宅後、十和田家からはいくつか土産の品が届けられた。今までも結婚祝いとそのお礼で、上士のつき合いというものを見ていた香代だが、今回は自分が出向いたこともあって、その仰々しさに改めて驚く。
 逆の立場になれば自分が手配することになるのだから、後学のためにも自分で目を通すべきだと思ったが、今日はその気力もない。
 先代の頃から奉公している下女が「お任せください」と言うので、甘えることにした。
 吉夜も香代が気がかりだったか、酉の刻ゆうがたを待たずに帰ってきた。

「今日は疲れたろう」

 早めの夕餉を摂ると、うながされてふたりで寝所へ向かう。
 部屋に入ったとたん、ほわりと甘い香りが全身を包んだ。

「これは……」

 吉夜を見返ると、微笑みが返ってきた。

「ああ。……焚いておいた」

 その香りは間違いなく、初夜のそれと同じだ。
 ということは――今夜こそ、しとねを共にするということだろうか。
 初夜で香代が怖がったからか、吉夜はそれ以来ずっと、香代の肌に触れて来ようとしない。
 けれどそれは、まだ本当の意味で夫婦になっていないということだ。

(わたしがこの人の妻なのだと、しっかり胸を張れないのは……きっと、そのせいだ)

 花の同門すみの来訪や、十和田家の三男の言葉に、いちいちうろたえている自分が情けなかった。
 今日、吉夜と一つになれるのなら――
 決意を胸に抱いて、手を伸ばし、そっと吉夜の袖をつまむ。

「この香は……あの夜と同じですね」

 ああ、と吉夜はうなずいた。

「……今夜、また試してみるかと思ってな」

 いつもと同じく優しい目が、笑みながら香代を見下ろしている。
 黙ってその目を見上げていると、吉夜は「ははは」と笑った。

「冗談だ。疲れているだろう、無理しなくていい。……もちろん、俺が欲しいってなら話は別だが」
「……欲しい、です」

 戯れるように言った吉夜は、香代の言葉に動きを止めた。
 切れ長の目が見開かれ、驚いたように香代を見る。
 部屋に焚きしめられた香のせいか、香代は身体の火照りを覚えていた。

「吉夜さまが……欲しいです」

 吸い込むたび、甘く優しい香りが香代の身体を満たしていく。
 香代にとって、それは吉夜そのもののように感じられた。
 甘く、優しく、柔らかく――香代をあっという間に虜にしてしまう。
 これが――男も女も、獣にしてしまう香なのか。

(だとしたら……)

 心のままに、求めてもいいはずだ。
 潤んだ瞳で見つめる香代に、吉夜は珍しくうろたえたらしい。

「……ちょっと待て。誰かに何か言われたか?」

 問われて、香代は小さく首を振った。
 誰に何を言われて、吉夜を求めるというのだろう。

「……香を焚いたのは、吉夜さまではありませんか」

 香代がとがめるように言うと、吉夜は喉奥でうっとうめいた。
 吉夜を見つめる香代の目は、羞恥でますます潤んでいく。
 ほんのりと赤らんだ目尻、赤く染まった頬――吉夜はしばらくそれを見つめ、再び唾を飲んだ。
 ごくり、とその音が、ずいぶん大きく響く。

「……そうだな」

 吉夜は香代に手を伸ばした。香代はおずおずと、その腕の中に身を預ける。

「それなら……お遣いの褒美をやろう」

 囁く吉夜の吐息が耳元にかかる。妙なうずきに身体が震えて、香代はすがりつくように吉夜の首筋に抱きついた。
 ふっ、と吉夜の吐息が耳にかかる。顔を上げると、唇が重なった。

「ん……ふ……」

 香代の鼻から吐息が漏れる。
 初夜よりも、吉夜の唇が熱く感じた。
 吉夜は香代の吐息を奪うように深く吸い上げ、口内を撫でるように舌を動かした。

「っ……、っ……」

 鼻で息を、と心で唱えながら、香代は目を閉じたままその動きを受け止める。
 吉夜の舌が香代の舌に絡まり、緩急をつけて舐められ、ときどききゅっと吸い上げられた。
 さすがに息が苦しくなってきたとき、ふっ、と笑う気配がして、吉夜の唇が離れる。

「……少しは上手になったな」

 糸を引いた唾液が、その口元にぬらりと光った。
 吉夜は手の甲でそれを拭い、細めた目で香代を見つめる。
 一滴も酒を飲んでいないはずなのに、その目は今まで見たことがないほど、何かに酔いしれている。

(やっぱり……お香が、吉夜さまにも)

 男も女も、獣にする――
 義姉の言葉は本当なのかもしれない。
 紅潮した肌と荒い息。はだけた襟元と潤んだ目。
 獣というには妖艶すぎる姿が、香代の身体をさらに熱くする。

(吉夜さまが欲しい)

 口に出したのと同じことを、心から思った。
 体面のためでも妻だからでもない、この男が欲しいと香代の身体が言っている。

「……吉夜さま」

 香代は自分から、吉夜に唇を寄せた。驚いた顔をした吉夜が、目を閉じてそれを受け止める。
 吉夜ほど大胆にではないものの、軽く唇を食んだ香代に、吉夜は笑った。

「ずいぶんと、煽るな」
「……そんなつもりは」

 ない、と言いかけた言葉を、吉夜の唇が飲み込んだ。先ほどよりもよほど深く、甘く、ねっとりとした舌での愛撫。口の中をまさぐられるのがこんなに情欲をかき立てるものなのかと、香代は初めて知った。
 口づけに夢中になるうち、寝具に身体を横たえられていた。吉夜の荒い吐息が耳元にかかり、あ、と小さな声が出る。
 耳元で、吉夜が笑った。

「……ここも弱いか」

 何のことかと思えば、吉夜はそのまま、舌を耳に寄せてきた。耳たぶを舐められ、穴の中に吉夜の舌が入り込む。淫らな水音と吉夜の吐息が生々しく頭の中に響いて、香代は溢れそうになる声を必死で押し殺した。
 吉夜の手が、香代の襟へ伸びる。寝着の隙間から胸元へ滑った手は、ささやかな丘の上にある小さな蕾に触れた。

「ぁっ!」

 小さな悲鳴が漏れて、香代は慌てて口を手で押さえた。吉夜がくつくつとご機嫌に喉を鳴らす。あまりの恥ずかしさに、思わず吉夜を睨みつけたが、嬉しそうに笑われただけだ。
 吉夜の手が、口を塞いだ香代の手をどける。
 唇が重なるほどの距離で、甘く目を細めた。

「存分に乱れろ。……そのための香だろう?」
「吉――」

 呼ぼうとした夫の名は、途中で途切れた。吉夜が香代の胸を弄び始めたからだ。
 胸の先端を指で、舌で転がし、吸う。ときどきかかる熱い吐息で、吉夜も興奮しているのが分かる。

「はぁっ、ぁ、はっ……んんっ……」

 吉夜の口づけは胸から脇腹、下腹部へと降りてきた。しゅるりと帯の音がして、前がさらけ出される。

「吉夜さまっ……」

 行燈の灯が、点きっぱなしだ。湯の字にかかった吉夜の手に気づき、香代は慌てる。
 自分でも見たことのない秘部を、この明るさの中、夫にさらけ出すのはためらわれた。
 吉夜は香代の視線を追って、ちらりと行燈に目をやった。
 が、香代の上から退くことなく、膝の内側に手を置いてにやりとする。

「今日は消さない」

 え、と息を飲む香代に、吉夜は笑った。香代の内股を撫でていた手が、一度香代の頬に戻ってくる。
 こつんと額を重ねて、吉夜は香代の目を見つめた。

「暗いと、誰だか分かンねぇだろう」

 あ、と香代は吐息をついた。
 吉夜は気づいていたのだ――あのとき、香代を襲った恐怖の理由に。

「この明かりがあれば、俺の顔も見える」

 吉夜の手が、怪しく香代の腿を撫でる。その優しい手の動きに蕩かされ、香代の口から甘い吐息が漏れる。

「しっかり見ておけ、香代。今、お前さんに触れているのも、これからこの中に入るのも……俺だ」

 吉夜の唇が、念押しのように香代の唇に重なった。うっとりと見上げる香代に、吉夜は笑う。

「今だけじゃない……これからずっと、お前さんに触れていいのは俺だけだ」

 誰にもやらねェ。吉夜はそう囁いて、香代の秘部に顔を埋めた。

「っ、吉、夜、さま、そんなっ……き、汚い……!」

 香代はあまりのことに、慌てて夫の肩に手を当てた。先ほど口内を犯し、耳を嬲ったその舌が、今度は香代の恥部を舐めている。

「静かにしていろ。……初めてなら、こうするのが一番手っ取り早い」
「そ、そんな、でも――あっ!」

 突然、今まで感じたことのない甘い痺れが全身を走った。
 香代はたまらず声をあげ、吉夜がにやりと口の端を上げる。

「ここだな。……いい声だ、もっと聞かせろ」
「ま、待ってくださっ……っ、ぁっ、あ……!」

 香代は慌てて口を手で押さえた。香代の疼きの中核を、吉夜の舌が的確に攻める。

「だ、だめです、きちやさま……」
「だめじゃない。……こういうときは、いいと言うんだ」

 チリチリと痺れるそこを、囁いた吉夜の唇が吸い上げた。全身が痺れるような感覚に、背中がのけぞる。
 声にならない声を出すと、吉夜は満足げに笑った。

「……たまんねェな」

 ひとりごちた吉夜の指が、つつ、と香代のそこを撫でる。自分でもろくに触ることのない秘部が、吉夜の指を求めるようにひくつくのが分かった。

「妙な心地がするかも知れないが……我慢しろよ」

 吉夜は言って、香代がうなずくのを待たずに指をぬかるみへ挿し入れた。初めての異物感に、香代は思わず息を止めた。
 吉夜は眉を寄せる。

「……力を抜け。こんなんじゃ、慣らすのに何日かかるか分からねェ」
「も、申し訳っ……ゃっ……!」

 謝りかけた香代の言葉が、嬌声に変わる。外側にある痺れの芽を、吉夜の指が撫でたからだ。
 吉夜は笑って、香代の首筋に口づける。

「こっちは上手になれるようになったみたいだな」

 優しい声と裏腹に、その指は遠慮なく香代の弱点を刺激してくる。香代は口を押さえながらいやいやをしたが、吉夜はやめてくれない

「すまねェな……さすがにもう、我慢できねェ」

 伝法な口調が、吉夜の余裕のなさを告げている。ずるりと抜けた吉夜の指の代わりに、熱い杭が押し当てられた。

「……息をしろ。俺を見てろ。香代……俺の声が聞こえるな?」

 こくこくと、呼吸の合間に香代はうなずく。吉夜に与えられた快楽で、腰がしびれるようだ。

「俺の首に手を回して……そうだ」

 言われるがままに吉夜の首に腕を回すと、吉夜は低く「行くぞ」と言った。
 はい、と答えかけた香代は、とっさに唇を噛みしめる。今まで感じたことのない引きつった痛みに、悲鳴をあげそうになった。

「……やっぱり痛ェか……すまねェな」

 そう謝る吉夜の声にも余裕がない。香代は吉夜の顔を見上げた。

「んっ……く……」

 吉夜の苦しげな吐息と共に、ゆっくりと、熱杭が身体に押し入ってくる。
 尋常でない痛みだが、汗ばんだ吉夜の身体も、香代を見下ろす切ない目も、香代を求めているのが分かる。

(吉夜さまが――わたしを)

 そう思うと、身体が震え、下腹部が疼いた。
 その瞬間、吉夜があっと声を出す。

「何すっ……」
「えっ?」

 慌てたらしい吉夜に、香代はまばたきした。

「わざとじゃねェのか」

 吉夜はうめくと、はあとため息をついて、

「……ずいぶん待たされて、こっちはもう、限界が近ェんだ……あんまりいじめるな」

 ふてくされたような言いぶりに、香代はまばたきしながらもうなずいた。
 何をしたつもりもないのだが、すねたような吉夜の表情はいつもより幼く見える。
 それが胸をときめかせ、また下腹部が疼いた。

「あ、また」

 吉夜が眉を寄せて、香代の額を小突く。香代はそれでようやく、自分の疼きが吉夜にも伝わるらしいと気づいた。
 小さな発見に、香代は思わず、くすくす笑った。
 気恥ずかしさをごまかそうとしているのか、吉夜が難しい顔をする。

「……なに笑ってンだ」
「いえ……申し訳ありません」

 笑ったおかげで、少し身体の力が弛んだらしい。間近に迫った吉夜と目が合った瞬間、自分の身体の中にある熱がびくりと震えたのが分かった。

「あっ……」

 ぴくんと身体が震えて、恥ずかしさに口を押さえる。仕返しとばかりに、吉夜がにやりと笑った。

「なるほどな。俺がなればお前ものか。……覚えておこう」

 囁いた吉夜が、ゆっくりと律動を始める。引きつれた痛みが和らぐにつれ、甘い痺れが腰に響き始めた。
 曖昧な意識の中で、吉夜の熱だけがくっきりとそこにある。
 香代は涙に潤んだ目で夫を見上げ、両手を伸ばした。

「吉、夜、さま……」
「ん……香代……」

 香代の腕に応え、吉夜が香代を抱きしめる。繋がりは深く速くなり、吐精する吉夜の吐息が、香代の心を満たした。
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