男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~

富士とまと

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驚き

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「そうだわ、ちょっと見ないでね!」
 二人の時間も残りが少なくなってきたのが、影の長さが教えてくれる。
 日が、落ち始めている。
 エミリーがそう言うと私の隣から少し距離を置いて座りなおした。
 ……隣にあった、エミリーのぬくもりが離れると、何とも寂しい気持ちになる。
 そっと、エミリーの座っていた場所に手を置くと、ほんのりと温かい。今の今までエミリーがここに座っていたのが分かる。
「まだベンチにはぬくもりが残っているのに……なんでこんなに私の横は冷たく感じちゃうんだろう……」
 スースーと冷たい風が吹いているようだ。
 当たり前のように、エミリーが隣にいてくれるようになればいいのに。
「できたわ!リリー!」
 エミリーが練習に使ったハンカチを私に広げて見せる。
 色々なステッチがハンカチ半分を埋めている。
「ほら、見て、ここよ、ここ!」
 エミリーが飛び切りの笑顔でハンカチの端っこを指さす。
「これ……もしかして」
 オレンジ色の糸で縫われた、決して上手ではないRのアルファベットの文字。
「そうよ、リリーのR……あまり上手くはないけれど……ねぇ、もらってくれる?」
 エミリーに差し出されたハンカチを受け取る。
「ありがとう、エミリー、嬉しい!私、エミリーのはじめてをもらったのね」
「え?ええ、ええ、そうよ、リリーには私のたくさんのはじめてをあげるわ!これからもね!」
 エミリーが私の手を持ち、ハンカチを握りしめさせる。
「今は、こんなものしかプレゼントできないけれど……」
「こんなものなんて言わないで。とても嬉しいんだから」
「ふふ、そうね、リリーは豪華なドレスも、高価な宝石も、何も欲しがりそうにないわね……でも、婚約したらプレゼントするわ」
 エミリーの言葉に首を横に振る。
「婚約したら……私の隣に座って。ずっと一緒にいたい。それだけでいいの……エミリーがいてくれれば、何もいらないわ」
「リリー……」
 エミリーが私の体を包み込んだ。
「なるべく早く、めんどくさいことを片付けるから。婚約して、いっぱい会いましょう……」
「ふふふ、私が婚約者を見つけたって言ったら、お父様もお兄様もきっと驚くわね」
 エミリーの手が私の頬を撫でる。
「そうねぇ……私が婚約者だって言えば……きっと、驚くでしょうね……」
 え?エミリーが婚約者だって言うと驚くって、何でだろう。エミリーは私が公爵令嬢だって知らないはずだから、男爵だから驚くみたいな家格の差の話じゃないよね?だとすると、何を驚くのかな?年齢?もしかして、大人っぽく見えるけれどまだ成人してないとか?



================
そりゃ、普通は驚くよね。

いきなり、ああいう立場の人を婚約したよーって連れてったら……(´・ω・`)
まぁ、どうせ、元々婚約者候補になるような立場だから、反対はないと思うけどさ。

んだが、そう、すんなりいくと思うなよ!(見えない力)
いいですか、往年の少女漫画で使い古された、アレを出しまっせ!(なんだそれは!)
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