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明日新人教育の依頼を受けたら昇級できるっていうのに!
新人教育は通常鈍色に回ってこないんだよ。自分より上の級の依頼をギルド長の許可の元特別に受ける場合、プラス評価がある。しかも今回はギルド長の名指し……指名依頼扱いだろう。だからこそ昇級するというのに。
「ギルド長は私の兄みたいなものなの。誤解しないで!大切な人はもちろん息子のジャン。世界中で一番大切。私は何よりジャンが大切なの」
「息子?……兄?」
エディさんが驚いた顔をする。
「あのね、私は昔恋愛で痛い目にあったの。でもそのおかげでジャンに出会えた。もう、恋愛はいらない。他の女性はどうか分からないけれど……」
にこりと笑ってエディに言い切る。
「子供がいて、自分で稼げてる。男の人はいらないの。むしろ邪魔なの。迷惑なの」
稼げる女に寄生する男がいると教えてもらった。
血のつながらない子供を虐げる男がいると教えてもらった。
私はクリスにすっかり騙されたバカな女だ。
ジャンを傷つける男を見抜けないかもしれない。
だから、恋とか愛とか抜きにしても私の生活に男を近づかせようとはこれっぽっちも思わない。
「邪魔……迷惑……」
唖然としたあと、エディさんは突然笑い出した。
「あはは、はははは」
「何がおかしいんですか?
むっとすると、エディさんが笑いながら頭を下げた。
「ごめん……あはは、はぁ、君のことを笑ったんじゃないんだ……はははは、自分のことが滑稽で……」
ひとしきり笑うと、息をはぁーと吐き出して、もう一度私にエディさんは頭を下げた。
「本当に申し訳ない。僕がこの間までいたところでは、女性が稼ぐという考えがなくて……その、女性はよりよい男を捕まえて結婚するこそが幸せだと……その……」
「ああ、貴族女性の何割かはそういう感じですよね……婚約者の地位でマウント取り合ったりするし」
クリスと結婚したい!って言ったら、親のみならず友人からも反対されたし、急にバカにする人もいたなぁ。
好きな人と結婚するよりも大切なことが貴族の価値観では存在してた。
「貴族の……ってどうして……」
おや?焦ってる。図星か。やっぱり貴族だったんだ。それにしても……まさかと思うけど。
声を潜める。
「もしかしてエディさん貴族だった、もしくは貴族に近い立場だったってこと隠そうとしてます?めちゃくちゃバレバレですよ……でも、大丈夫です。別に今は違うって言えばいいだけですから。冒険者は過去は気にしないんですよ。ランクが何級かがすべてなところがあるので」
「ははは、そうか。何重にも恥ずかしいな……。僕を誘惑するつもりなのかと牽制したのも、うぬぼれが強いみたいでかっこ悪いし、貴族だとバレてないと思い込んでたのも勘違いでみっともない……」
エディさんがあーっと両手で顔を隠してしまった。
そこまで恥ずかしいことじゃないと思うけど。
「明日はよろしくお願いします……シャリアさん」
両手で顔を抑えたまま頭を下げて、背を向けエディさんはギルドを出て行った。
なんだか、乙女みたいだと思ったのは内緒だ。
「ただいまぁジャンっ!」
「ママ―!」
冒険者ギルドから徒歩2分。帰宅!
満面の笑みで駆けてきた息子のジャンを抱きしめ、抱き上げる。
「おかえりシャリア」
はぁー、かわいい、かわいい、うちの子世界一かわいい。
ほっぺたぷくぷくで柔らかい。
頬をすり合わせてウリウリしていると、アイシャさんが出てきた。
「アイシャさんただいま」
今は、ギルドの寮を出てアイシャさんと暮らしている。
新人教育は通常鈍色に回ってこないんだよ。自分より上の級の依頼をギルド長の許可の元特別に受ける場合、プラス評価がある。しかも今回はギルド長の名指し……指名依頼扱いだろう。だからこそ昇級するというのに。
「ギルド長は私の兄みたいなものなの。誤解しないで!大切な人はもちろん息子のジャン。世界中で一番大切。私は何よりジャンが大切なの」
「息子?……兄?」
エディさんが驚いた顔をする。
「あのね、私は昔恋愛で痛い目にあったの。でもそのおかげでジャンに出会えた。もう、恋愛はいらない。他の女性はどうか分からないけれど……」
にこりと笑ってエディに言い切る。
「子供がいて、自分で稼げてる。男の人はいらないの。むしろ邪魔なの。迷惑なの」
稼げる女に寄生する男がいると教えてもらった。
血のつながらない子供を虐げる男がいると教えてもらった。
私はクリスにすっかり騙されたバカな女だ。
ジャンを傷つける男を見抜けないかもしれない。
だから、恋とか愛とか抜きにしても私の生活に男を近づかせようとはこれっぽっちも思わない。
「邪魔……迷惑……」
唖然としたあと、エディさんは突然笑い出した。
「あはは、はははは」
「何がおかしいんですか?
むっとすると、エディさんが笑いながら頭を下げた。
「ごめん……あはは、はぁ、君のことを笑ったんじゃないんだ……はははは、自分のことが滑稽で……」
ひとしきり笑うと、息をはぁーと吐き出して、もう一度私にエディさんは頭を下げた。
「本当に申し訳ない。僕がこの間までいたところでは、女性が稼ぐという考えがなくて……その、女性はよりよい男を捕まえて結婚するこそが幸せだと……その……」
「ああ、貴族女性の何割かはそういう感じですよね……婚約者の地位でマウント取り合ったりするし」
クリスと結婚したい!って言ったら、親のみならず友人からも反対されたし、急にバカにする人もいたなぁ。
好きな人と結婚するよりも大切なことが貴族の価値観では存在してた。
「貴族の……ってどうして……」
おや?焦ってる。図星か。やっぱり貴族だったんだ。それにしても……まさかと思うけど。
声を潜める。
「もしかしてエディさん貴族だった、もしくは貴族に近い立場だったってこと隠そうとしてます?めちゃくちゃバレバレですよ……でも、大丈夫です。別に今は違うって言えばいいだけですから。冒険者は過去は気にしないんですよ。ランクが何級かがすべてなところがあるので」
「ははは、そうか。何重にも恥ずかしいな……。僕を誘惑するつもりなのかと牽制したのも、うぬぼれが強いみたいでかっこ悪いし、貴族だとバレてないと思い込んでたのも勘違いでみっともない……」
エディさんがあーっと両手で顔を隠してしまった。
そこまで恥ずかしいことじゃないと思うけど。
「明日はよろしくお願いします……シャリアさん」
両手で顔を抑えたまま頭を下げて、背を向けエディさんはギルドを出て行った。
なんだか、乙女みたいだと思ったのは内緒だ。
「ただいまぁジャンっ!」
「ママ―!」
冒険者ギルドから徒歩2分。帰宅!
満面の笑みで駆けてきた息子のジャンを抱きしめ、抱き上げる。
「おかえりシャリア」
はぁー、かわいい、かわいい、うちの子世界一かわいい。
ほっぺたぷくぷくで柔らかい。
頬をすり合わせてウリウリしていると、アイシャさんが出てきた。
「アイシャさんただいま」
今は、ギルドの寮を出てアイシャさんと暮らしている。
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