幽モブ アダルトルート(完結)

北川晶

文字の大きさ
13 / 21

75・8 ラストダンスのそのあとは(クロウside)

しおりを挟む
     ◆ラストダンスのそのあとは(クロウside)

 体を合わせる前。陛下は『我はしたいことを実行するが。王命ではないので、本気で嫌だと感じたら、拒否してもいい』とおっしゃってくれた。
 なんて、寛大なのだろう。お優しい。

 たとえねやの中でも、王族がすることに、基本駄目出しはしちゃいけないものなのだ。
 ぶっちゃけ、どんな変態行為でも、黙って受け入れるべき。
 そのような通念が、この世界にはあるわけだけど。

 陛下は、ぼくの気持ちを尊重してくれるのだ。

 でも、ぼくは。最初から、陛下に求められたらなんでも従うつもりだったので。
 そんな中で、こんなことを言ってくれる陛下に。ぼくは、感動しました。

 あぁ、どんどん陛下のことを好きになってしまって。困ってしまうぅぅ。
 とはいえ、ぼくがイっちゃう寸前まで、乳首をしつこく責めたり。達するところを見せろと言われたり、というのは…。

 恋愛初心者のぼくには、難易度が高すぎで。エロ度が星五つのような気がします。

 え? まだ序の口? ひえぇぇ。
 でも、嫌がったりはしませんけど。
 陛下がご覧になりたいのなら、ぼくは、さらけ出すだけですから。

 それで…ぼくが、だ、出しちゃうところを。陛下に見られてしまったわけです。ううぅ。
 今まで恋人いない歴がヤバいぼくは、もちろん、自分でいたすことしか、したことがなかったものですから。
 他人に、イっちゃうところを見られたのは、初めてのことで。

 あぁぁ、恥ずかしい。

 でも、その恥ずかしいことを見たいと、陛下がご所望なのですから。
 ぼくは、この恥辱に耐えなければなりません。

 それに、陛下もこういうことは初めてだと言っていましたし。
 恥ずかしいのはお互い様です。たぶん。

 こういうことは、ふたりで、つたないながらも、手探りで、進めていけばいいのです。
 でも、その割には。陛下は、なにやらエロエロですけど。
 いつも、紳士だった陛下が、こうしてぼくの体をいじって、興奮するというのは。
 やはり陛下も、男だったのですね?

 つか、オスみがすごい。

 ぼくを見下ろし、情欲に、海色の瞳を濃く輝かせ、ニヤリと笑う。
 ぼくは、野生の獣に襲われる寸前の、獲物の気分です。

 巴と静が持っていた、薄い本にも、こういう描写がありました。
 品行方正な生徒会長が、眼鏡を外すと獣と化す、みたいな?
 その二面性が萌え、みたいな?

 麗しい陛下の野性味というのも、二面性で、萌えぇです。

 というわけで、賢者タイムは終了です。
 陛下のお手をわずらわせてばかりでは、いけません。

「イアン様、今度は、ぼくが…」
 まだ、絶頂の余韻は残っていますが。
 今こそ、前世のエロ知識を披露する場面ですっ。

 ぼくは、のぼせた頭で、ふらりと身を起こし。ベッドヘッドに枕を敷き詰めて、そこに陛下を寄りかからせた。
 つか、移動してもらった。

 だって、陛下は。ぼくの倍くらい、胸板は分厚いし。頑健なので。
 陛下がぼくをお姫様抱っこするようには、ぼくが陛下を動かせるわけはありません。
 非力なのは、知っています。

 それで、陛下の上に、ぼくが乗るように。
 不敬ながら、陛下をまたいだのですが。

 ひえぇぇ? ぼくが陛下にいじられていたときは、恥ずかしさと気持ち良さが先立って、あまり陛下のことをじっくりと見ていられなかったのですが。
 胸筋の盛り上がりが、ギリシア彫刻のように美しいです。

 サイズを細かく計測させていただいたので、ある程度予想はしていたのですが。
 目にした事実は、予想をはるかに超えて、美麗でたくましかった。
 腹部も、綺麗に腹筋が割れている。

 これが噂の、そして憧れの、シックスパックっ!!

 そっと触れていくと、なめらかで、おうとつの手触りが硬くて。余計なお肉は少しも、ないではありませんか?
 ぼくは。驚きと、己の体の貧相さが情けなくて、目を見開いた。

「ひ、ひどいです、イアン様。こんなにも美しい肉体をお持ちなのに、ぼくの鳥ガラを味わっていたなんて…」
 ぼくは、己のペッタリした胸を手で撫でて。筋肉のほぼない、腹回りを見下ろす。
 肋骨が浮き、肉も薄く。
 こんな鳥ガラを、王に触れさせていたなんて。
 今更ながらに、申し訳ない気でいっぱいです。

「馬鹿だな、そのようなことを気にするな?」
「気にします。だって、陛下が、とても素敵だから…」

 見劣りマックスです。そんなことに、今、気づきました。
 貧相な死神と、結婚式などをさせてしまって。だ、大丈夫なんでしょうか?
 本当に今更ですけど、あとで王妃様に怒られたりしませんか?

 これは、いけません。
 せめて、陛下に。夜のクロウはすごいのだと思ってもらわなければ。離婚の危機です。

 そう思って、ぼくは。陛下がぼくにしたように、愛撫をした。
 スッと顔を落とし、胸にくちづける。
 舌でチロチロと、弾力のある陛下の肌を舐めていくのですが。
 ぼくが身悶えたような感触と同じものを、与えられている気がしません。
 焦りばかりがつのって、ぼくは陛下の股間に手を伸ばす。

 つか、なんですか、これは?

 胸や腹筋を舐めている最中、ぼくの腹を押し上げているモノがあって。
 それに、触れたわけですが。
 大きさが、ぼくのモノとは段違いです。というか、同じモノなのですか? 嘘でしょ?

 自分の局部と比べたら、心が折れる。

 なので、これは別物だと意識した。
 でも、それは。手で触れるだけでわかるほどに、はるかに大きな剛直だった。
 ぼくは体を下がらせていき、陛下の剛直を、目の前にする。

 うわぁ、すごく大きいです。こんなに膨張して、大丈夫なのでしょうか?

 比べる基準が、貧相なぼくのモノしかないので。あれだけど。
 ぼくの二倍の太さがありそう。
 長さも、手のひらの全長と同じくらいある。

 この大きさのモノが、ぼくの中に入るのかと思うと。ちょっとひるんでしまうが。
 とりあえず。宝物を扱うくらいの気持ちで、両手でそっと握り込むと。思い切って口に含んだ。
「…っ」
 陛下のモノは大きいから、ぼくの口には入りきらず。先端を舐めるだけになってしまうが。
 口の中に頬張れないからには、いっぱい陛下に感じてもらわなければならない。
 使命感いっぱいで、ぼくは舌を一生懸命動かして。突端のつるりとした部分を、丁寧に、ヌルヌルと舐め擦っていった。

 そこは、すでに興奮しきっていて。茎が、力強く勃ち上がっている。
 そそり立つ肉茎は、手で、ゆるりと撫でた。
 なんとか、ぼくが感じたみたいに、陛下にも快楽を捧げたい。
 すると、気持ち良さが湧き上がってきたのか。陛下の腰が小刻みに揺れる。
 そのたびに、口の中を、剛直が突く。

「ん、んん…」
 ぼくは、歯を立てて、痛みを生まないようにだけ、気を付けた。
 痛いと、萎えるじゃん?

「すまない、クロウ。止まらない」
 腰の動きを制御できないくらいに、感じているということでしょう? それは、嬉しいことです。
 同じ男なので、その陶酔する感覚はわかりますし。
 ぼくのつたない動きで、それを感じるのなら、むしろホッとします。

 ぼくは、もちろん。男の性器を口にくわえることなんか、初めてだったのだけど。嫌悪感は全くなかった。
 陛下の陛下が、立派過ぎて。
 ぼくのモノとは、別物のように見えたから、かもしれないけれど。
 とにかく、ぼくは陛下に、気持ち良くなってもらいたい気持ちが、大きかった。

 ずっと、幽閉されていた陛下は。欲しいものに手を伸ばさず、何年も我慢してきた御方だ。
 国民を想い、生け贄になろうとしている実直な王に。

 ぼくはこの身を捧げるのだ。

 陛下の望みは、すべて叶えて差し上げたいし。
 ぼくごときが、なにもできないかもしれないけど。
 せめて陛下に、めくるめく快楽をもたらしてあげたいのだ。

 だから、陛下の言葉に。ぼくはうなずきを返す。
 そのまま、快楽を追ってください。
 口の中に入り込もうとして、突き上げてくる、陛下の荒い動きを。ぼくはしなやかに受け入れる。

「…んぅ」
 やがて、口の中に。陛下の精が勢いよく放出され。
 ぼくは、のみ込もうとするんだけど。量が多かったから。受け止めきれませんでした。

 未熟者ですみません。

 口腔に放たれたものは、一生懸命のみくだし。あふれてしまった白濁も、丁寧に舐め取った。
 剛直の幹を伝って流れ落ちる液体を。舌ですくうようにして、すすり。
 根元から先端へと、何度も往復して。陛下の精を、綺麗に舐め拭っていく。
 すると、陛下の剛直は。吐精する前と同じ状態に戻ってしまった。

 そうだ。陛下は十八歳だもの。そりゃあ、お元気ですよね?

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~

マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。 王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。 というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。 この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

BLゲームの主人公に憑依した弟×悪役令息兄

笹井凩
BL
「BLゲーの主人公に憑依したら、悪役令息の兄が不器用すぎてメロかった」……になる予定の第一話のようなものです。 復讐不向きな主人公×ツンツンクーデレな兄ちゃん 彼氏に遊ばれまくってきた主人公が彼氏の遊び相手に殺され、転生後、今度こそ性格が終わっている男共を粛清してやろうとするのに、情が湧いてなかなか上手くいかない。 そんな中、ゲームキャラで一番嫌いであったはずのゲスい悪役令息、今生では兄に当たる男ファルトの本性を知って愛情が芽生えてしまい——。 となるアレです。性癖。 何より、対人関係に恵まれなかったせいで歪んだ愛情を求め、与えてしまう二人が非常に好きなんですよね。 本当は義理の兄弟とかにしたほうが倫理観からすると良いのでしょうが、本能には抗えませんでした。 今日までの短編公募に間に合わなかったため供養。 プロットはあるので、ご好評でしたら続きも載せたいなと思っております。 性癖の近しい方に刺されば、非常に嬉しいです。 いいね、ご感想大変励みになります。ありがとうございます。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…

月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた… 転生したと気づいてそう思った。 今世は周りの人も優しく友達もできた。 それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。 前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。 前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。 しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。 俺はこの幸せをなくならせたくない。 そう思っていた…

婚約破棄させた愛し合う2人にザマァされた俺。とその後

結人
BL
王太子妃になるために頑張ってた公爵家の三男アランが愛する2人の愛でザマァされ…溺愛される話。 ※男しかいない世界で男同士でも結婚できます。子供はなんかしたら作ることができます。きっと…。 全5話完結。予約更新します。

魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由

スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの少年二人は、15歳になり神の祝福でスキルを得た事で道をたがえる。彼らはやがて青年となり、片方は魔王討伐に旅立つ勇者として華々しい活躍をし、もう片方はただ彼の帰還を待つ相変わらずスラム暮らしの存在となる。 これは何も持たない青年がただ勇者の帰りを待つ日常を描いた作品です。 無自覚両片想いの勇者×親友。 読了後、もう一度だけ読み直して頂けると何か見える世界が変わるかもしれません。

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。 生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。 母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。 そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。 それから〜18年後 約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。 アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。 いざ〜龍国へ出発した。 あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね?? 確か双子だったよね? もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜! 物語に登場する人物達の視点です。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

処理中です...