【完"( 人 )⸝⸝ᐛ⸝⸝)イヤンケツ】俺ケツ!異世界に来た俺は魔法少女100人からケツを狙われている!!!!!!

お花畑ラブ子

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最終章 異世界に来た俺は魔法少女100人からケツを狙われていた!!!!!!

勇者

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 王都の一族で軟禁されていたころはくすんだ髪色だった。金髪は神の力を継ぐものの証。娘を溺愛する父王。瓜二つの娘を影武者に、鳥かごで飼うような接し方をしていた。俺たちが助け出したあと、旅を続けていき、力が目覚めていくにつれ金髪が鮮やかになっていった。そんな髪の色も瞳の色も黒く染まってしまった。
 だけど、顔は彼女のままだ。軟禁されたあの頃よりも表情が死んでいる。

「……七星剣…」

 異世界転移の勇者として、戦った時は魔力はなく聖剣の力だけで戦っていた。
 魔力のないままでは勝てなかった。そんな俺を巫女のちからでが魔法を使い支えてくれ、追い詰めた。でも、勝てなかった。

 生まれ変わり鍛え上げ、力を磨き上げた。


「魔装・七星大熊(セブンズ・ベア)!!!」


 こちらに近づく魔力を感じ取り、勇者に魔力があることに違和感を感じる。
「ほう!この魔力量、魔装か。身体を捨て、こちらの世界の住人に落ちぶれたか… たしか、こうか、火星(マーズ)」

 手のひらから火の玉を生み出す。壱(ファウスト)は舌打ちをする。魔王の危険なところはこの魔法に関するセンスだ。

「封印前にも見たが、うまく、真似はできなかったが。この身体のおかげだな」

 火の玉は勢いを増す。

「火星【MARS】!」

「三ツ星  盾  地獄犬牢(ファクダ)!!!その技は!!あいつのだ!魔王(てめぇ)のもんじゃねーよ!!」
 火山弾がふりそそぎ、地獄と評される火山帯で眠り続ける三つ首の番犬の牙を加工した三ツ星  盾 『地獄犬牢ファクダ』魔力を喰らい、どんな攻撃にも同じ攻撃なら三度防げる堅牢な結界を作り出す。火球を防ぎそのまま突っ込む。


「いい盾だな!なぁ!おい!!」
「これは元は牙なんだぜ!!三首牙(ファング)!!!」
 盾を突き立てるように振るう。魔装により上がった筋力によって、抉る。魔王は防御魔法を張ろうとするが無駄だ。それすらも喰らう。

「ぐっ」
 盾を構え直し、シールドを押し付ける形で大地を蹴る。
「ウオオオオアアアア!!」
「ヌゥあああ!!らぁ!!」
 魔王は身体を屈め、背中から転がる形で勢いを逃がす。即座に思考を切り、自らの魔法で自分を操り、体勢を崩した壱(ファウスト)の腹に魔法を撃つ。
「木星」
 平坦な声質でつぶやく。手のひらから木が伸びる。こちらを拘束するつもりか。

「……二ツ星 双剣『神速双魚(メラク)』!!」

 植物を切り刻む。そのまま、身体を回転させ、きり刻もうとする。再生するなら、それ以上の速度で。

「らああああ!!」
「……っ。なるほど、こうやるのか?木星【Jupiter】」
 巨大な食中植物が元勇者を押しのけ、捕縛し、消化しようとする。より禍々しく、強化された魔法に。くそっ。本来は味方を癒す優しい魔法なのに、こうも危険な魔法に。

「魔法強化(ブースト)」
 仮面の機能を取り込んだ今なら、命を削り、魔法を強化できる。魔装に魔装を重ねる。

「魔装双剣…… 二星(デュオ・)神魚(メラク)」

 双剣の装飾が洗練され、それ以上に、レベルが跳ね上がる。これまで以上に早く素早く、鋭く動く。

「な 」
 一言しゃべる間もなく、攻撃をくわえる。

「金星」
 魔王が身体を硬化させる。だが、問題ないこのままならいけ。魔王は笑った。
「金星【Venus】!」
 剣戟を受け切る。
「いまのは、危なかったぞ!ガキぃ!!」
 身体の金属をするどく、伸ばす。
「金星!火星!……鍛冶屋(ブラックスミス)!!」
 伸ばした金属が刀や槍など様々な武器にかわる。また、金属の1部は鎧となり、彼女の体を守る。
 その内の一振を持ち、こちらに斬り掛かる。
「はっはー!!!ぶっ潰れろ!」
「くっ」
 金棒の一撃が重い。こちらは魔装をしていて、さらに重ねがけもしているのに。軽々と受けきり、切り返してくる。金棒相手では軽い剣ではうち負ける。刀を持ち替え、メラクの1本を鞘に変え、刀を納める。
「獅子剣流……居合っ!」
 腰を回転させて、鞘の中で加速させる。盗んだ獅子王の技を放つ。
「『金獅子爪(きんじしそう)』!」
 金棒が横一線に斬られる。
「貴様も、数多の地の技を習得してきた輩だ。だが、獅子のガキの技まで」
「……殺して奪った。」
「ははっ!親友とやらでは無かったのか?!だから人間は面白い!ははははは!!」
「っ!!」
「……ほら、綻んだ。」
 怒りにより、硬くなった動きを見逃さず、魔王は元勇者を無数に殴りつける。拳を金属で固め、魔力を乗せる。
「はははははははは!!!」
「があああ」

「脆いな、人間。諦めてしまえば、苦しい思いをしなくてすむのになぁ!あーはっははっは!」

タコ殴りにされている。魔王の拳に張り付いた金属はより、殺傷能力の高い形へと姿を変える。このままじゃ、まずい。

「っ!魔装盾・三星(トリス・)狼鎧(ヘッド)……」

盾が流動し身体を包む。鎧の形になり、連撃から身を守る。
「ぐ、その、身体を返しやがれ!!」

「ふん、拒否する。世界のシステムだか、なんだか知らぬが、俺様は俺様のやりたいようにやるのみだ。巫女の力は希少だからな。返してやるつもりはない。取り急ぎ、この地に俺様の城を再びたて、世界を支配する。いまや、俺様を止めれる存在はいないからな」

「させねーよ!」
魔装で強化した腕でなぐりつける。
大したダメージはないようだ。だけどな、本命は違う。殴った拳の先に現れた魔法の力でできた犬の頭は、がっしりと魔王の腕を噛んでいた。逃げようとする相手を掴み、離さない。
「そんなに激しく、掴むなんてな!なかなか情熱的じゃないか?貴様は巫女の姿形が似てればいいのか?」
「だまれ!!地獄の業火に焼かれよ三首狼砲(ヘルスファイヤ)!!」
もう片方の腕に魔力を集め、魔法を放つ。赤い閃光が伸びる。ゼロ距離の攻撃。光線の通り道にあるものはほぼ、焼ききれていた。

「ふむ、火星(MARS)。お前は馬鹿なのか、黄金の巫女に火や水のような基礎魔法など無意味なのに」

「知ったような口を、お前はアイツじゃない」

「ふん、いまや、この体は、俺様のだぞ。記憶も共有してるに決まっているだろう。初めて会った時から、なんと、まぁ、甘酸っぱい、ははっ!」
少女の切れた前髪がパラパラと落ちる。軽く躱す。
「……っ!!」
「覚悟もないのに、俺様の前に立つな、なぁ!水星(MERCURY)!!」

うねる水流が身体を押しのける。
「お前がもたもたしているうちに。段々とこの身体の支配権が俺様に傾きつつあるわ!!水切(Cutter)!!」
スパンっと子気味良い音を立てて、鎧が切れる。
「ぬ、が、」
「勇者がなぜ、勇者と言われてるかわかるか?小僧。勇ましいからだ!!」
次々と圧力のかかった水が発射される。
魔装で強化されてるはずの鎧が簡単に切れていく。
「く、そ、魔王が、勇者を、語るなぁ!!」

「いいや、語るね。俺様は何人もの魔法少女も、勇者も、巫女とも、戦い、屠ってきたわ!どいつも、こいつも、弱かったが。勇ましさを持って俺様に挑んで来たぞ。世界を守るってな。かつてのお前もそうだったろ?今の腑抜けた貴様と違ってな!!」

「魔装!一ツ星!!聖剣!!エクスカリバー!!!!」
鎧の魔装を解き、新たに神々しい大剣の姿形に変わった剣を抜き、魔王を切り捨てようとする。少女はふと、我に帰ったように声色が変わる。
「ま、まて、わしじゃ!桜!!待て待て、ワシを切り捨てる気か!」

焦っている表情も生き生きとしている。

「な、お前、意識が戻って、」
振り下ろさんとした剣が寸前で止まる。
「ばーか!。俺様だ!冥王星(サターン)!!」
その切っ先を振り切ることはできなかった。
高密度の魔力が、壱(ファウスト)を貫き去る。

「ふふはははは!やはり聖剣を組み込んでいたか!俺様を倒せる可能性がこれで消えたな」


「ごふっ」
口から血がこぼれ落ちる。胸を貫かれたか。足に力が入らず、うつ伏せになる形で倒れ込む。
「はぁ、はぁ、はぁ、があああああ!!」
身体の内側からぼこぼこと痛みが溢れ出てくる。身体の内側の魔力が暴走している?

「小僧貴様、まだ隠し球があったようだが、踏み切れなかったようだな。雑多に集めた魔力というものは存外制御が難しい。だから、俺様は呪いという形で自分の種をまき、魔力を育て、集めるのだ。見ていろ」

彼女が足に少し力を入れると魔法陣が浮かび上がる。指を噛み、血を滴らせる。ぽたぽたと血が落ちる度に、魔法陣の光が眩くなる。

「我が魔力を呼び水にして、あつめる。喜べ!宴だ!収穫だ。我が種!育ちて!食われに来やがれ!呪法!呪穫祭(ハーベスト)!!」

アナホリーダ大陸中にいる。今も尚、魔王の呪いに苦しむ人達から呪いが解放される。持ち主の魔力を奪い去りながら。

「ははは!」
魔力が吸われるごとに、魔王の身体は成長していき、髪は伸び、スタイルの良い妖艶な美女となる。

手を開け閉めして、再び握ると、呪いの力が体に満ちる。

「未熟だった巫女の体が魔力によって成長したか。呪いを通して、世界の情勢もある程度わかった。魔法少女100人で世界のバランスを保つか。ガキ、面白いことを考えるな。俺様とは真逆の考え方だ。魔王や勇者の伝説にすがらぬか……」
ふと見ると魔王はすでに自分に興味を失ったようで、聖剣を触ろうとしていた。
馬鹿が、聖剣は、魔王を倒すための剣だ。触れようとすれば、手が吹き飛ぶぞ。

「……ふむ。この程度のものに恐れていたとは。」
拾い上げた聖剣を軽く振るう剣圧で大地が割れる。だが、剣は鞘から抜けることは無かった。

「抜けない剣にはようはないな。主と共に散れ」

七星剣をほおり投げ、魔力を高めた手のひらを振るう。

「太陽(sun)!!!」
「こっちを見ろ!!!!」
豪熱の手がトドメを刺す。だが、魔王の視線を横切るケツがあった。

「ぬぉぉおおお!!!させるかぁ!!」

拳の魔力が輝くケツに吸われる。
「あひん!!」
魔力は吸われたが手のひらはそのまま少年のしりを叩く。

「くっふぅ……。カリン!!!」

「光の妖精さん!力を、貸して!!!!幻影(ミラージュ)」

一瞬、小娘が見えたが、すぐに視界に異常を感じる。
「ん?」

「こっちを見ろ!」
先程のガキか、繰り返し同じ手に引っかかる分けないだろうが。
「うっとおしいわ!!火星(MARS)!!」
「うわああああ」
火球が少年を燃やし尽くす。
「ふぅ、数秒無駄に、、」
元勇者にやり損なったトドメを刺そうとするが。目を見張る。

「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」「こっちを見ろ!」


先程の少年のケツが横切る映像が繰り返し目に映る。これは。

「くそ、人間の身体のせいか、この程度の幻術で」
目に手をかざして、幻覚をとく。勇者の姿がない。
逃げたか。無駄なことを。直前の視界を目に焼きつける。光魔法の低級の魔法か。
「こっちを見ろ!!」
背後から声が聞こえる。
「バカが、同じ幻術がこの俺様に効くとでも?」
目を閉じたまま魔力を探し出す。かなり魔力を抑えているようだが、まだ、荒い。若すぎる。逃げ場など無い程にぐちゃぐちゃに貫いてやる。微かに漂う魔力に向けて、魔法を放つ。
「土星(Saturn)」
手を地につけ、地面から数多の棘を無尽蔵に生やす。空中に行くなら、飛ぶための魔法を唱えるだろうし、防御魔法を唱えるなら、そのまま圧殺してしまえばいい。魔力を辿れば、すぐに詰める命だ。
「うらああああ!!」
少年は七星剣を掴み、鞘から抜こうとする。
「はっ、勇者以外のものにとって、その剣は、ただのなまくらだ!」
「そうかもな!!だったらこうさせてもらうさ」
抜けないままの鞘に黒蛇を巻き付かせ、殴りつける。
「七星剣改め、八星剣だ!!」
常なら、魔王はほとんどの攻撃は魔力で高めた身体能力で痛みも感じない。だが、その高い魔力は黒蛇には関係ない。
少しでいいんだ。
翻弄しろ。
今まで鍛え上げた魔力感知をフルに使え。
「1秒でも長く!!」
義理はない。義理はないが。あまりにも奴が報われない。
「俺が、あいつのコピーというのなら、やれるはずだろ!!」




「ねぇ!起きなさいよ!ねぇ!」
声が聞こえる。頬を叩かれる。それはもう遠慮なしに。
うっすら目を開けると、長髪の少女が、こちらを覗き込んでいた。
「俺は、生きているのか……」
「いい?聞きなさい」
少女は、たしか、カラスウリの妹の……。
「あんたはもう、長くは無いわ」
「……ああ、知ってる」
今もなお、押さえつけていた他人の魔力が暴走して、身体の内部を破壊しつづけている。魔装を連続で使用するためとはいえ、無茶をしすぎた。
「……さっき2番の仮面の女が言ったのよ。わたしに」
「魔武器庫(デパート)のやつがか?何をだ」
恨み言か?
「わたしの光の妖精さんの正体を。」
「?」
「わたしはあんたのこと嫌いだし、恨みもあるわ。だけど、妖精さんにはいつも助けて貰ったし。アイツがあんたのために今も体を張ってるの。わたしが意地をはるわけにはいかないじゃない。」

彼女は大きく息を吸って杖を自分に向ける。

「導きの杖(ポラリス)の杖よ。我が身を依代に、魂を導きたまえ。光の妖精さん……。今まで、私を守ってくれてありがとう。還魂歌(ソング)」

彼女が一瞬光ったかと思った。

「うそ、だろ、」

纏う雰囲気がかわった。

会いたかった。

今まで、長いあいだ。ずっと。

顔の横を涙が流れるのを、感じた。

「……久しぶりじゃの、桜。まったく、無理しおってからに」

妙に古めかしい言葉遣い。顔は先程の少女のままだったが、困ったような表情を浮かべ、その眼差しは優しい。黄金の巫女、神様、様々な呼び方をされた少女が、そこにいた。

「ワシにまかせて、あとは自由に生きろといったはずじゃろ?」
「自由に生きた結果さ。君を置き去りにした世界に生きてもしょうがないさ」

「馬鹿者!!その為に世界を滅ぼしかけるやつがいるか!」

ごつんと、頭をたたく。

「はは、夢みたいだ。」
想いが溢れる。話したいこと聞きたいこと、いっぱいある。しばし見つめ合う。

「……そうじゃの、小僧と、カリンには感謝をしないとな。こうして、最後に時間が貰えたんじゃ」
自分の胸に手を当てる。

「……最後ってなんだよ。おい、嘘だろ。せっかく会えたんだ。魔王なら、なんとかする。」

静かに首を振った。

「ワシの身体はご覧の通りじゃ。今話しているワシも。ワシの後継者になるだろうこの娘の体に引っかかった魂の残滓のようなもの。直にきえる」

「そんな……」

「そのような顔するでない。わしは、懸命にワシを救おうとしてくれたそなたにもう一度会えて、満足してる。死を待つばかりだった王家の牢から助け出されて、そなたに手を引かれて、冒険して、大好きなそなたに看取られて死ねる。こんなに充実した人生を送れたのじゃ。」
涙を流しながら、にっこりと笑う。
不意にあの頃の姿と重なった。

彼女の輝きが薄くなっていく。

「ありがとう、桜!!愛しておる!!永遠に」

「あ、あぁ!俺もだ!!俺も君を、ずっと!愛してる!」

光が消え、男は涙を静かに流していた。

少女は立ち上がり、彼に背を向けて、言った。
「光の妖精さんとお話は出来たかしら。」
「あぁ……」
「あの人はいつも、私を助けてくれた。わたしがちいさいころから、ずっと。姿を見ることは無かったけど。わたしにとっては、姉様とおなじくらい大切な家族よ」
彼女の頬にも涙が流れていたことに気づく。
「わたしは、アイツを助けにいくから、ここの結界を解くけど、いいわよね」
「あぁ、俺にはもう必要ない。……ありがとう……」
「……どういたしまして、勇者様。」
カリンは杖を持ち、魔王の元に走り出した。
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