【完"( 人 )⸝⸝ᐛ⸝⸝)イヤンケツ】俺ケツ!異世界に来た俺は魔法少女100人からケツを狙われている!!!!!!

お花畑ラブ子

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最終章 異世界に来た俺は魔法少女100人からケツを狙われていた!!!!!!

魔王2

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 弾き出した木星(ジュピター)が門へ迫る。
 壱(ファウスト)は剣を抜き、それを叩き切った。
 声が怒りに震えている。
「弍(セカンド)!!どういうことだ。」

「何がだい?」
 対する弍(セカンド)は静かに聞いた。

「お前の話では、門の封印をとけば、死の代償なしにあの空間の中に入れるはずだった。だが、なぜ魔王が先に降りてくる。俺たちの計画は。巫女を連れ戻し、魔王を門の中に押しとどめるはずだろうが。門の中で戦う手筈だっただろう!それに」

「そうだね。あの顔は…」
 2人には魔王の顔に見覚えがあった。あれは巫女の顔だ。壱(ファウスト)には魔王の心臓からなぜ巫女が生み出されたか分からないが、予定とちがう。淡々と巫女の顔をした魔王は次の魔法の準備を行う。


「失敗。修正。天刑星★『火星(マーズ)』『土星(サターン)」

 少女の両手に火球と土の球が握られる。小さな球だったが、込められている魔力は相当だった。

「熔岩龍星」

 少女の手を離れたあと、濃縮されていた魔法が解放され巨大化する。ふたつが混ざり合い、砕け溶け、無数の灼熱の流星と化す。門を破壊するつもりか。

「乗っ取られてるだと?ちっ……七星剣!神速双魚(メラク)」
 身体の速度を上げ、流星を切り伏せていく。
「ウオオオオアアアアアアアアアッッッッ!!!!!」
 斬る!
 斬る!!
 斬る!!!
 門を背に斬りまくる。まだ門を破壊されるわけにはいかない。まだ、あの門の中には巫女が。アイツが。あの中にいるはずだ。

「……解析、完了。第五世代の勇者。獅子王に酷似。対処困難。主人格に切り替えます。」
 少女の姿をした魔王はその様子を見ていた。それまで無表情だった少女がにたりと歯をむき出しにして笑う。声は出ず。不気味に頭に声がひびく。この声には聞き覚えがある

「お前……その剣戟、獅子王に似てるな。子か?いや、違うな。まさか、剣は違うがあの時のガキか?……ふふ、あははははははは!!」
 表情は固めたように動かず頭の中の声は不快なほど楽しそうにけたけた笑う。

「見違えるように強くなったな。だが、1歩遅かったな。食ってやった!喰らってやったわ。お前と一緒にいたあの小娘の力を俺様が頂いた。はははは!」

 頭の中の声が笑うたびに少女の周囲に魔力が放出され、聖なる力と呪われた力が混ざり合い、雷撃の如く周囲を破壊していく。

「ひひっ、美味かったぞぉ!生娘の味はぁ?」
「…貴様ぁ!!! 五ツ星 『蟻雄伍針(アリオト)』!!」
 空中から地上へ一気に距離を詰める。双剣の力で加速したまま魔剣を切り替え、鉤爪に変形させる。巨大蟻の作った大迷宮に巣食う化け物グモの爪を加工した鉤爪。強靭な糸を生み出し、敵を拘束し引き裂く。糸を張り巡らせ、火山弾を切り裂きつつ、魔王に迫る。

「その体を返せ!!」

「返せとは失敬な。もう俺様のもんだ。まだ馴染まないがな。力が半分もだせんわ。時間の問題だがな。…その氷の身体。はっはー!わしの呪いか、そうか!氷の呪いか!だったら海王星(ネプチューン)!!」
 魔王は乱暴に空中を掴むようにすると、パントマイムのように何もない空中を鷲掴み、引っ張る動作をする。
「ぐわああああああ!」
 皮膚をそのまま抉りとるように氷が剥がされる。血にそまった氷はそのまま魔王に取り込まれる。

「ふ、ふ、ははははは!なるほどなるほど苦心した訳だな、わしの復活のため、あの娘を救うために。」
「記憶を…、読みやがったのか……ふざけんな!!」
 勢いのまま突っ込むが、落下に合わせた拳に触れたとたんに吹っ飛ばされ、瓦礫に激突する。
「っ?!がああああ!?!」
 少し触れただけで呪いを数種類受けてしまった。すぐに解呪を試みる。
「俺様に触れたらどうなるか。貴様がいちばん知ってるはずだろうに、?糸か。」
 スパンと、恐ろしい切れ味で魔王の腕が飛ぶ。だが、その腕が地面に落ちる前に切れ口から黒いモヤが溢れ、繋ぎとめる。

「酷いことするなぁ。可愛らしい身体を傷ものにするつもりか?あはっあははははは!」

 こいつ、不死身か…

 対魔王戦に関しては、数え切れないほどのシュミレーションを行ってきた。この計画を始めてからずっとだ。
「戦う場所が違えども」

 刀に寄りかかりながら立ち上がる。

「アイツを助け出すために、今日この日のために俺は生きてきた。」

 血のにじむような努力も。

 毎晩吐くほど悩んだ仲間たちへの裏切りも。

 全てはあの子を助けるために。

「あんまりじゃねーか。神様」

 助けたかった少女の姿でたか笑いする魔王が瓦礫の隙間から見える。

「せめて」

 離しそうになる刀を再度握りしめて

「俺の手で」

 涙を拭い。魔力を静かに滾らせる。
 怒りも

 悲しみも

 苦しみも

 悔しさも

 後悔も

 全て、刀に乗せよう。

「……気張れよ、桜。」
 仮面が地面に落ち、涙でぐちゃぐちゃになった青年の顔があらわになる。自分に言い聞かせるように呟く。

「俺たちの長い長い、長かった冒険は今日終わるんだ。」

 仮面がくだけ、その情報の全てが元勇者の体に取り込まれていく。

「世界がひっくり返ろうとも、俺がお前を必ず救い出す!!」



「…ふむ」
 弍(セカンド)は状況を見ていた。壱(ファウスト)が魔王(仮)に突っ込んでいくのを見て、自らは結界と透過魔法を使い、隠れ忍んだ。手で魔道具を生み出す力を使い、限りなく魔力を抑えて。魔王は自らの目を使って見えてない。まだ、あの身体を使いこなしていない。その証拠に、奴は自らを操り、攻撃を仕掛けてきた。超特級禁魔法。超新星(ノヴァ)。星を生み出し、世界を滅ぼしかねない魔法。あれは彼女が最後に会得した魔法。

 黄金の巫女の意識はまだ死んでない。

「と、なると」
 彼女は足元に横たわる子供たちを見下ろす。魔力にあてられ、気を失っている。帝都のシャボン玉の結界は破られている。直に魔法少女たちが集まってくるだろう。
 そうなると魔王の恰好の餌になって、さらに力をつけてしまうだろう。

「ほんとは君たちこそが、と思ったんだけどな」
 誰ともなく呟いた。
「えい」
 ワサビとカラシを召喚し、少女と少年の鼻にそれぞれねじ込んだ。
「んがあああああ!!」
「んぎゃああああ!!」
 少年はのたうち回り、少女はバタバタと暴れていた。防音魔法を掛けておいて良かった。
「よしっ!起きたみたいだな!」
「「何すんだよ」」
「あんた白仮面の」
 魔王がこの世に現れたのなら、勇者もこの世界のどこかに生まれたはずだ。世界の真実をしる弍(セカンド)は涙目の2人に希望をたくす。
「今の状況を端的に話すと魔王が復活したのさ。だけど壱(ファウスト)の予定と違う形で、ね。」
「どういうことだよ」
「予定と違う?」
「僕達の予定では、天上の間で、魔王を討伐する予定だったんだよ。勇者と巫女が揃うところに魔王が現れるからね。逆もしかりさ。」

「なんだよ。今の言い方。まるで、勇者と巫女がいるから魔王が現れるみたいな言い方。」

 俺には今の言い方に引っかかることがあった。弍(セカンド)は淡々と語る。世界の真実を。

「そうさ。世界が発展するために、勇者と巫女と魔王はセットなのさ。魔王が現れることで様々なものが破壊される。抵抗するために、魔法への理解が深まり人間たちの間で研究がはじまる。魔王は呪いの形で自らの魔力を世界にばら撒き、世界の魔法力があがる。その影響で魔力を持つものが生まれ始める。中には魔力が群を抜いて高まるものたちが現れる。魔人や魔法少女たちがその典型だな。魔力の高まりは伝染し、世界は豊かになるのさ」

「なによ、それ、魔王が世界を豊かにしてるの……」

「いや、肝心なのはバランスさ。世界をお盆としたら、今この世界は1本指の上でバランスを保っているのさ。大抵の揺らぎは自分でバランスを保てるが1箇所に力が集中してしまうと、とたんに世界は崩壊する。バランスをたもつために魔法少女の中から1人巫女が産まれてくる。彼女が産まれてくるのは、世界の魔力のバランスが著しく乱れている時さ。魔王は自分を封じることの出来る巫女を見逃せない。すると血眼になって探すため魔力を分散させる。結果としてバランスが保てるわけだよ」

「一方、勇者は魔王が暴走したときの抑止力だ。対魔王戦ができるように特化した人間が産まれてくるようシステム化している。異世界からの転生によるブーストをかけて産まれてくるようにな。」

「なん、だよ、それ、」


「ブーストをかけてる分勇者も巫女も短命になるようになってるがな。大抵は魔王と相打ちになるようになってんのさ。生き残っても世界のバランスをくずすだけだからな。しばらくの間は魔力の格差によるいざこざがおきるだろうが、そのうちいい塩梅に人口や魔力が落ち着く。」

「え……。じゃあ、」
「それが嫌で、アイツらは魔王を倒さず封印したのさ。」


「君たちには、今からできるだけ遠くに逃げて、この世のどこかにいる巫女と勇者を探して再起を測ってほしい。」

「な、ちょっと待てよ。んな逃げる真似なんて」
「勝てるかい?あれに。君たち2人で。あれはまだ本来の力の1割も力をだしてないのに」
 彼女の言葉に、俺は言い返せなかった。
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