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第三章 異世界に来た俺は50人の魔法少女からケツを狙われている
No.更新試験5
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放たれたうさぎは50匹ほどか。対して受験生は100人ちょっと。当然みんな我先にうさぎへ向かう。
「わたしのよ!」
「私が先に狙いをつけたの!」
ほとんどの魔道士が魔弾を飛ばしていく。うさぎはしだいに大きくなっていく。
うかうかしてられない。当然黒い杖を使ってしまうと、楽なんだろうけど、俺の女体化の魔法も解けてしまう。
「だったら、射手座(サジタリウス)!」
ボウガンのような形状のこの杖で、撃ち抜く。おとめ座(ヴェルゴ)を発動させる為に、水瓶座(アクエリアス)を使っている。おれが使えるのは、その余剰分の魔力。無駄撃ちはできない。魔力を杖に込めて、狙いを定める。
「当たれ!」
引き絞った引き金。跳ね上がる腕とともに、うさぎはびくんと跳ねた。避けられた。
「意外と難しい」
射手座の能力だと当たりそうなんだが。それなりに魔力のコントロールがいるのか。
「苦戦してるようだね」
「さっきの」
「君はもっと明確に杖を従わせるべきだよ」
「従わせる?」
「君、なんにも考えてないでしょ」
「当たれって考えてる」
数十発撃っただろうか。かすりもしない。
「はははは!違う違う。かまえて。距離、風向き、方角、弾の形、威力、魔力、対象の強度、速さ、目的。杖に伝えることは沢山あるんだよ。ほら、引き金をひいて」
「あ、当たった」
「魔法は想いを伝える力だよ。覚えておいて」
「あ、ありがとう」
「いいっていいって。君が杖の使い方をマスターすることは、計画に必要なことだから」
「計画?」
「こっちの話。早く行っておいでー」
「あ、あんたは?」
「ほれ」
彼女は手のひらにある魔石を見せた。
「自分の心配をしなよ。ほらいった、いった」
背中を見送ると、自分の魔石を握って粉々にした。
「いやぁ、さすが『氷豹』。抜け目がないね~~~。先輩たちは気づいてるかな」
魔力を練り、もう一度魔石を組み上げる。さきほどとは少し色がことなる魔石が出来上がる。
「十分な魔力を注ぎ込むと魔石が出来る。逆に言うと、十分な魔力がないと魔石ができない。つまりこの魔石は撃ち込んだ魔力の結晶。受験生の情報の塊ってとこか。」
「ほんで、十分な資格があるもの以外は提出場所で門前払い。よくできてるな。」
「先輩!」
白い仮面がもう1人彼女の面には『参』と書かれていた。
「よぉ、口滑らせてないだろうな。」
「大丈夫ですよ」
「さっさと次いくぞ」
「はいはーい」
振り返り、少女に届かぬ声をかける。
「さてさて、がんばりなよ~~~しょうねん♡」
「アドバイスを貰えてから、当たるのは当たるんだが」
すでに会場にいるうさぎたちは人の背を越えていた。
「こりゃ、的がでかくなったからかもしれないな」
辺りには、氷漬けにされた受験生がいくつもあった。早くウサギを倒さないと、残るウサギも数が少ない。
「ありったけをぶっぱなすか」
試験が次にもあるかもしれないことを考えると、あまり全力は出したくないんだが。1発1発ちまちま撃ち込んでも埒が明かない。
「うぉりゃあああああ」
射手座(サジタリウス)に水瓶座(アクエリアス)の魔力を込める。
「水竜超弾(ブルーショット)!」
うさぎの腹に吸い込まれた水の弾はうさぎをバラバラにした。砕けた雪の身体から青い魔石が現れた。
「なんだよ、最初からぶっぱなせばよかったのか」
「試験終了5分前だ」
あぶねー。もう、終わりに近いじゃないか。
「現在の合格者数3人」
は?ちょっとまて。聞き間違いか?3人?なんで!
たしかに何人かの魔道士は氷漬けにされてはいるが、ウサギもたくさんいたし、何人もの魔道士が魔石を取っていたのは見ている。
「回収BOXに入れるところまでが試験か」
原因はすぐにわかった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はは、魔道士卵諸君、合格がほしければあっしを倒すんすね!このあっし、『氷爪』ガブコを、ね!」
「わたしのよ!」
「私が先に狙いをつけたの!」
ほとんどの魔道士が魔弾を飛ばしていく。うさぎはしだいに大きくなっていく。
うかうかしてられない。当然黒い杖を使ってしまうと、楽なんだろうけど、俺の女体化の魔法も解けてしまう。
「だったら、射手座(サジタリウス)!」
ボウガンのような形状のこの杖で、撃ち抜く。おとめ座(ヴェルゴ)を発動させる為に、水瓶座(アクエリアス)を使っている。おれが使えるのは、その余剰分の魔力。無駄撃ちはできない。魔力を杖に込めて、狙いを定める。
「当たれ!」
引き絞った引き金。跳ね上がる腕とともに、うさぎはびくんと跳ねた。避けられた。
「意外と難しい」
射手座の能力だと当たりそうなんだが。それなりに魔力のコントロールがいるのか。
「苦戦してるようだね」
「さっきの」
「君はもっと明確に杖を従わせるべきだよ」
「従わせる?」
「君、なんにも考えてないでしょ」
「当たれって考えてる」
数十発撃っただろうか。かすりもしない。
「はははは!違う違う。かまえて。距離、風向き、方角、弾の形、威力、魔力、対象の強度、速さ、目的。杖に伝えることは沢山あるんだよ。ほら、引き金をひいて」
「あ、当たった」
「魔法は想いを伝える力だよ。覚えておいて」
「あ、ありがとう」
「いいっていいって。君が杖の使い方をマスターすることは、計画に必要なことだから」
「計画?」
「こっちの話。早く行っておいでー」
「あ、あんたは?」
「ほれ」
彼女は手のひらにある魔石を見せた。
「自分の心配をしなよ。ほらいった、いった」
背中を見送ると、自分の魔石を握って粉々にした。
「いやぁ、さすが『氷豹』。抜け目がないね~~~。先輩たちは気づいてるかな」
魔力を練り、もう一度魔石を組み上げる。さきほどとは少し色がことなる魔石が出来上がる。
「十分な魔力を注ぎ込むと魔石が出来る。逆に言うと、十分な魔力がないと魔石ができない。つまりこの魔石は撃ち込んだ魔力の結晶。受験生の情報の塊ってとこか。」
「ほんで、十分な資格があるもの以外は提出場所で門前払い。よくできてるな。」
「先輩!」
白い仮面がもう1人彼女の面には『参』と書かれていた。
「よぉ、口滑らせてないだろうな。」
「大丈夫ですよ」
「さっさと次いくぞ」
「はいはーい」
振り返り、少女に届かぬ声をかける。
「さてさて、がんばりなよ~~~しょうねん♡」
「アドバイスを貰えてから、当たるのは当たるんだが」
すでに会場にいるうさぎたちは人の背を越えていた。
「こりゃ、的がでかくなったからかもしれないな」
辺りには、氷漬けにされた受験生がいくつもあった。早くウサギを倒さないと、残るウサギも数が少ない。
「ありったけをぶっぱなすか」
試験が次にもあるかもしれないことを考えると、あまり全力は出したくないんだが。1発1発ちまちま撃ち込んでも埒が明かない。
「うぉりゃあああああ」
射手座(サジタリウス)に水瓶座(アクエリアス)の魔力を込める。
「水竜超弾(ブルーショット)!」
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「なんだよ、最初からぶっぱなせばよかったのか」
「試験終了5分前だ」
あぶねー。もう、終わりに近いじゃないか。
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は?ちょっとまて。聞き間違いか?3人?なんで!
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「回収BOXに入れるところまでが試験か」
原因はすぐにわかった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はは、魔道士卵諸君、合格がほしければあっしを倒すんすね!このあっし、『氷爪』ガブコを、ね!」
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