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8章
8 オズワルド
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「あの、オズ。大丈夫?」
オズワルドは壁にもたれかかって、涙をぬぐった。
「変よね。夢の中のお話だし……」
「変じゃないよ。うん、ライラには話しておこう」
オズワルドはようやく決意したと言わんばかりに言う。
「ここまでの話、僕には前世の記憶があってね」
「え……」
突然の単語にライラは首を傾げた。
魔法とか、呪いか、魂がという話はあるからそういった話もあるだろう。
聖国には前世の記憶を持つ魔法使いが複数いるらしいし、オズワルドの言葉は変なことでない。
「僕の前世はナシオ・ブラック=バルト。驚くことに、同じ家門の男だった。僕の何十代前かのおじいちゃんの甥っ子」
血のつながりがどの程度か説明するのも面倒なほど遠い。
魔法使いの才能はあり、特殊な能力があった。一部の魔物と会話ができる。
聖国へ留学したが環境になじめず北の方へ移動した。
北のリド=ベルはとにかくひどく極寒の土地らしい。
1年中春のない世界であり、人が住むにはきつい。
ナシオとしては願ってもなかった。人と付き合うのがとにかく煩わしくて、人と接触しなさそうな世界へあこがれた。
いざリド=ベルへ来ていると噂とは違う世界であった。
確かに南に比べれば寒い。冬の期間が長い。
それでも春は訪れ、夏はある。
土地の変わりように驚いた。
農作物も育たないとまで言われているが、これであれば問題なく育てられるだろう。
一体何が起きたかとリド=ベルの住人に聞くと、アルベルの笛の少女が護竜の心を動かして土地が変わったのだという。
護竜は少女が生きられるようにリド=ベルの大地を変えていったという。
少女は護竜とともに国中をまわり、定期的にアルベルへ戻っているという。
それがまるで巡礼のように感じられ、人々は笛の少女を讃えていた。
興味を抱いて会ってみるとアルベルで護竜と北天狐と過ごす笛の少女がいた。
名前はサーニアである。
とても美しく儚い印象を持っていた。雪の白い世界の中、彼女の黒い髪と、紫の瞳は何よりも印象付けた。
ナシオはひとめ見てサーニアに心惹かれた。
はじめはいろいろ衝突した。主に北天狐と、護竜である。
当時のナシオは喧嘩っぽい性格で、皮肉屋で、しかも護竜と会話ができる。
お互いを知れば知るほど、なぜか喧嘩が繰り返されていた。
サーニアがいつも仲裁に入っていた。
ナシオはサーニアと一緒に過ごすうち恋をするようになった。
サーニアもナシオに惹かれていたようで二人は結ばれる。
北天狐と護竜はサーニアに「あの男はやめておけ」と言われたが、サーニアはそれでも彼が好きだと笑った。
その時の彼女の笑顔がナシオは大好きだった。
サーニアに出会ってはじめの冬、雪結晶病について聞かされた。
彼女は寒い中で熱病に苦しめられてしまう。多少治癒魔法の心得があったが、サーニアには全く効かなかった。
少し解熱してもすぐにあがってしまう。シャフラの湯だけがサーニアを助けるものだった。
サーニアはリド=ベル中を移動するたびに熱を出して逆戻りを繰り返していた。
もっと暖かくなればいいのかもしれないと護竜はサーニアを連れて仲間の護竜に呼び掛けていたのだという。
巡礼の意図がようやくわかった。
ナシオとサーニアは結ばれて、子を産み落とした。サーニアに似た可愛い女の子だ。
サーニアの周産期は用心の為にシャフラから出ることはしなかった。おかげで熱のコントロールができて、子供も問題なく生まれた。
「この子を暖かい場所へ連れて行ってあげたい」
サーニアはそういった。ナシオも頷いた。
「それならもっと暖かい場所へ行こう」
ナシオの故郷はとても温暖な土地である。そこであればサーニアの体調も落ち着くかもしれない。
サーニアももともとその土地に憧れていた。
北天狐は一緒にリド=ベルの外へは出られない。護竜はついていくと聞かなかった。
二人と一匹の旅をした。彼女の容態が落ち着いて、春になり始めの頃を狙って。
しかし、長い間熱病に苦しめられていたサーニアはリド=ベルを出る前に倒れてしまう。
リド=ベルの首都、ベラのある位置である。ちょうど人が集まりむらや町が形成されていた。
薬もすぐに手に入りやすいし、良い寝床もすぐに手に入った。
不思議なことに熱はそれほどでていない。何が起きているのだろうと調べると長い間の熱により臓腑に限界が訪れていたのだ。
シャフラへと戻ろうと言ったが、サーニアは首を横に振った。彼女はただナシオが傍にいることを望んだ。
「この子をあなたの故郷へ連れて行ってあげてね」
サーニアはそう言い残し息を引き取った。
ナシオは町の人に協力してもらいサーニアの墓を建てた。護竜はサーニアの墓から動こうとしない。
ナシオもこの墓を守るために残ろうとしたが、彼女の最後の願いを聞いてやりたいと思った。
子供をイセナへ連れて帰らなければ。
ここでナシオはリド=ベルと、サーニアと別れることになった。
イセナへ戻った後数年で、ナシオは事故に巻き込まれて命を落とす。
「それで、オズワルドに転生していました」
まるで長い小説のような話である。
「それじゃあ、ナシオはオズのことね」
呼びなおしていたように思える。
「はじめからナシオの記憶があって生まれたの?」
転生について興味がありオズワルドに次々と質問する。オズワルドは困ったように笑った。
「えーと、君と君の母親に会った時思い出してしまって」
ライラはナシオとサーニアの子の子孫である。ライラの母親がサーニアに似ていてかなり動揺した。
動揺して、しばらく彼女たちを避けていた時があった。
「もともと性格にちょっと難あったし、荒れていたし……」
オズワルドはあさっての方をみつめて、言い訳がましく言った。
「だから、再会したときと印象が違ったのね」
昔のオズワルドは何というか近づきがたい雰囲気であった。ジュリアも必要以上近づくなと言っていたし。
「君の母親が、雪結晶病にかかっていると聞いて対処法が見いだせないのもあって」
その時、見つからないのであれば探し出すしかないと考えてアルベルへと旅立つことにした。
北には同じ病で苦しむ人間が存在するというのも確認とれた。
公都で、素人がむやみに行くものではないと止められて、アルベルで活動するにはどうすればいいかと思案した。
アルベルの窮地を救う英雄となれば、アルベルで自由に研究ができるかもしれない。
でも、自分が英雄になるのは面倒だし、それなら作ってしまおう。
公国の貴族名鑑を探り、クロードという庶子を見つけてこいつを英雄にしたててしまおう。
そして自分はその教師として堂々と自由に過ごせばいい。
「そして今に至る。色々面倒はあるけど、自由にさせてもらっています。クロが思ったよりも世話がかかるのは予想外だったけど」
今までの思い出を背中に、オズワルドはため息をついた。
「クロを立てるのがアルベルにはいいと思っているよ。アルベルはサーニアが愛した土地だし大事にしたい」
今の自分ができることはアルベルを守ることだろうと考えている。
話を聞いてライラは何となくわかった気がした。
どうしてオズワルドはアルベルへやってきて、アルベルの為に尽くすのか。
イセナという遠い貿易街出身の彼はアルベルとは無縁のはずである。
なぜ思い立ってこの領地へやってきたのだろうか。
「オズ、今までありがとう」
ライラはオズワルドの手を握って感謝をした。
「こちらこそ、サーニアの言葉を届けてくれてありがとう」
愛する人が、ようやく解放されたと聞いてオズワルドは心から喜んだ。
「もっと寒くなるから早く部屋へ戻りなよ。リリーがすごく怒るよ」
オズワルドの言葉にライラは頷いて部屋へと戻った。
城門塔に残ったオズワルドは日が沈みかける空を眺めた。
オズワルドは壁にもたれかかって、涙をぬぐった。
「変よね。夢の中のお話だし……」
「変じゃないよ。うん、ライラには話しておこう」
オズワルドはようやく決意したと言わんばかりに言う。
「ここまでの話、僕には前世の記憶があってね」
「え……」
突然の単語にライラは首を傾げた。
魔法とか、呪いか、魂がという話はあるからそういった話もあるだろう。
聖国には前世の記憶を持つ魔法使いが複数いるらしいし、オズワルドの言葉は変なことでない。
「僕の前世はナシオ・ブラック=バルト。驚くことに、同じ家門の男だった。僕の何十代前かのおじいちゃんの甥っ子」
血のつながりがどの程度か説明するのも面倒なほど遠い。
魔法使いの才能はあり、特殊な能力があった。一部の魔物と会話ができる。
聖国へ留学したが環境になじめず北の方へ移動した。
北のリド=ベルはとにかくひどく極寒の土地らしい。
1年中春のない世界であり、人が住むにはきつい。
ナシオとしては願ってもなかった。人と付き合うのがとにかく煩わしくて、人と接触しなさそうな世界へあこがれた。
いざリド=ベルへ来ていると噂とは違う世界であった。
確かに南に比べれば寒い。冬の期間が長い。
それでも春は訪れ、夏はある。
土地の変わりように驚いた。
農作物も育たないとまで言われているが、これであれば問題なく育てられるだろう。
一体何が起きたかとリド=ベルの住人に聞くと、アルベルの笛の少女が護竜の心を動かして土地が変わったのだという。
護竜は少女が生きられるようにリド=ベルの大地を変えていったという。
少女は護竜とともに国中をまわり、定期的にアルベルへ戻っているという。
それがまるで巡礼のように感じられ、人々は笛の少女を讃えていた。
興味を抱いて会ってみるとアルベルで護竜と北天狐と過ごす笛の少女がいた。
名前はサーニアである。
とても美しく儚い印象を持っていた。雪の白い世界の中、彼女の黒い髪と、紫の瞳は何よりも印象付けた。
ナシオはひとめ見てサーニアに心惹かれた。
はじめはいろいろ衝突した。主に北天狐と、護竜である。
当時のナシオは喧嘩っぽい性格で、皮肉屋で、しかも護竜と会話ができる。
お互いを知れば知るほど、なぜか喧嘩が繰り返されていた。
サーニアがいつも仲裁に入っていた。
ナシオはサーニアと一緒に過ごすうち恋をするようになった。
サーニアもナシオに惹かれていたようで二人は結ばれる。
北天狐と護竜はサーニアに「あの男はやめておけ」と言われたが、サーニアはそれでも彼が好きだと笑った。
その時の彼女の笑顔がナシオは大好きだった。
サーニアに出会ってはじめの冬、雪結晶病について聞かされた。
彼女は寒い中で熱病に苦しめられてしまう。多少治癒魔法の心得があったが、サーニアには全く効かなかった。
少し解熱してもすぐにあがってしまう。シャフラの湯だけがサーニアを助けるものだった。
サーニアはリド=ベル中を移動するたびに熱を出して逆戻りを繰り返していた。
もっと暖かくなればいいのかもしれないと護竜はサーニアを連れて仲間の護竜に呼び掛けていたのだという。
巡礼の意図がようやくわかった。
ナシオとサーニアは結ばれて、子を産み落とした。サーニアに似た可愛い女の子だ。
サーニアの周産期は用心の為にシャフラから出ることはしなかった。おかげで熱のコントロールができて、子供も問題なく生まれた。
「この子を暖かい場所へ連れて行ってあげたい」
サーニアはそういった。ナシオも頷いた。
「それならもっと暖かい場所へ行こう」
ナシオの故郷はとても温暖な土地である。そこであればサーニアの体調も落ち着くかもしれない。
サーニアももともとその土地に憧れていた。
北天狐は一緒にリド=ベルの外へは出られない。護竜はついていくと聞かなかった。
二人と一匹の旅をした。彼女の容態が落ち着いて、春になり始めの頃を狙って。
しかし、長い間熱病に苦しめられていたサーニアはリド=ベルを出る前に倒れてしまう。
リド=ベルの首都、ベラのある位置である。ちょうど人が集まりむらや町が形成されていた。
薬もすぐに手に入りやすいし、良い寝床もすぐに手に入った。
不思議なことに熱はそれほどでていない。何が起きているのだろうと調べると長い間の熱により臓腑に限界が訪れていたのだ。
シャフラへと戻ろうと言ったが、サーニアは首を横に振った。彼女はただナシオが傍にいることを望んだ。
「この子をあなたの故郷へ連れて行ってあげてね」
サーニアはそう言い残し息を引き取った。
ナシオは町の人に協力してもらいサーニアの墓を建てた。護竜はサーニアの墓から動こうとしない。
ナシオもこの墓を守るために残ろうとしたが、彼女の最後の願いを聞いてやりたいと思った。
子供をイセナへ連れて帰らなければ。
ここでナシオはリド=ベルと、サーニアと別れることになった。
イセナへ戻った後数年で、ナシオは事故に巻き込まれて命を落とす。
「それで、オズワルドに転生していました」
まるで長い小説のような話である。
「それじゃあ、ナシオはオズのことね」
呼びなおしていたように思える。
「はじめからナシオの記憶があって生まれたの?」
転生について興味がありオズワルドに次々と質問する。オズワルドは困ったように笑った。
「えーと、君と君の母親に会った時思い出してしまって」
ライラはナシオとサーニアの子の子孫である。ライラの母親がサーニアに似ていてかなり動揺した。
動揺して、しばらく彼女たちを避けていた時があった。
「もともと性格にちょっと難あったし、荒れていたし……」
オズワルドはあさっての方をみつめて、言い訳がましく言った。
「だから、再会したときと印象が違ったのね」
昔のオズワルドは何というか近づきがたい雰囲気であった。ジュリアも必要以上近づくなと言っていたし。
「君の母親が、雪結晶病にかかっていると聞いて対処法が見いだせないのもあって」
その時、見つからないのであれば探し出すしかないと考えてアルベルへと旅立つことにした。
北には同じ病で苦しむ人間が存在するというのも確認とれた。
公都で、素人がむやみに行くものではないと止められて、アルベルで活動するにはどうすればいいかと思案した。
アルベルの窮地を救う英雄となれば、アルベルで自由に研究ができるかもしれない。
でも、自分が英雄になるのは面倒だし、それなら作ってしまおう。
公国の貴族名鑑を探り、クロードという庶子を見つけてこいつを英雄にしたててしまおう。
そして自分はその教師として堂々と自由に過ごせばいい。
「そして今に至る。色々面倒はあるけど、自由にさせてもらっています。クロが思ったよりも世話がかかるのは予想外だったけど」
今までの思い出を背中に、オズワルドはため息をついた。
「クロを立てるのがアルベルにはいいと思っているよ。アルベルはサーニアが愛した土地だし大事にしたい」
今の自分ができることはアルベルを守ることだろうと考えている。
話を聞いてライラは何となくわかった気がした。
どうしてオズワルドはアルベルへやってきて、アルベルの為に尽くすのか。
イセナという遠い貿易街出身の彼はアルベルとは無縁のはずである。
なぜ思い立ってこの領地へやってきたのだろうか。
「オズ、今までありがとう」
ライラはオズワルドの手を握って感謝をした。
「こちらこそ、サーニアの言葉を届けてくれてありがとう」
愛する人が、ようやく解放されたと聞いてオズワルドは心から喜んだ。
「もっと寒くなるから早く部屋へ戻りなよ。リリーがすごく怒るよ」
オズワルドの言葉にライラは頷いて部屋へと戻った。
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