【完結】たまゆらのゆめ

ariya

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序 この国について

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 この小さな島には多くの国々が存在している。

 この島の人々は豊かな土地、水源を求め国同士争ってきた。

 そんな国々の中に【モリノミ】の国がある。

 四方を山で囲われ、中央に小さな山があるといった地形をなしていた。

 この国は古くより作物がよく実り、水源も豊かである。

 故に周囲の国がこの土地を欲し、何度も攻略を試みた。

 しかし、一度としてこの国はどの強国にも屈することなく平和を保ってきた。

 この国の豊かさと平穏な日々は中央の山に住まう。

 山神が守っていると言う。


 国の人々はこの神をたいへん感謝をした。

 そして、【モリノミ】の姫巫女をたいそう大事にしていた。

 この姫巫女の存在が神の恩恵を具現化するからである。

 姫巫女は普段は【モリノミ】山の頂にある神社にて、山神へ祈りを捧げ山神に仕えていた。
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