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二人が見た光景は地下空間では見る事のない一本の巨大樹だった。木の幹から上を見上げるもどこまでも伸びる光景に圧倒される。
「これは巨大な木だな」
「そうね、まさかこの様な地下に木が在るなんて。それに天井が見えない」
幾分警戒感が薄れた二人は木へと向かい触ってみると違う感想を抱いた。マリアンは思わず素の口調に戻ってしまった。
「違う。これ岩だ。岩だぞ、マリアン」
「何っ!? するとこれは土石か!」
孝雄実に続きマリアンが木と思われた岩の塊に手を触れると確実に土石だと確信する。
「こんな見事な木が土石だなんて…… するとあの兵器はここから造られたという事か?」
彼がゴーレムと呼称したハバスロット帝国の秘密兵器の原料はこの土石が使用されたとマリアンは考える。その証拠に風化しているものの、かつて人為的に削り取ったとされる部分が存在していた。
「だけどあの街に続く入口はどうするんだ? たしかあそこは相当古かったんだろ?」
「ああ、だけど他にも道が在れば分ると思うんだ」
「じゃあ、この周りを捜索するか?」
「ああ、そうしたいのは山々だけど、これが在ると言う事はこの場所はリーンスロンド王国ではないと言う事だ」
土石はリーンスロンド王国で産出するのは王都よりも遥か西にある領地だけだった。発見されていないと言うのではなく、しっかりと探索する為の道具が開発され、王国全土を虱潰しに調べた結果だった。
「つまり、ハバスロット帝国の地下に居るってこと?」
「そうなる。だが、何故あの様な通路が……、っ!?」
その時、孝雄実には感じられなかったがマリアンは人の気配を感じ取った。彼女はすぐ口元に人差し指を当て黙る様に指示を出し、孝雄実はその意図を理解して頷いた。
二人は物音を立てずに身を隠す。それから程無くして足音が大きくなり、人が姿を見せる。
「本当に人が居るのか?」
「ああ、随分と昔に封印した筈の方角からトロッコがやって来た」
「トロッコが?」
「ああ、あれは百年以上前の代物だ。それが暴走して来ると言えばマルベールしかない」
二人組の男たちの会話はその後も続き、二人は見つかる事なくやり過ごす。
「あれは、やはりハバスロット帝国の兵士だった」
「じゃあ」
「ああ、私達は意図せず越境してしまった……」
この時点で二人は不法入国となり、この世界では殺されても仕方がないとされている。
「どうするんだ?」
「決まっている。見つからない様にマルベールに戻る」
至極真っ当で簡単な回答だった。だがそれがいかに大変であるか孝雄実は知らない。マリアンは此処に到り彼を気遣う考えを抱き、敢えてその事を指摘しなかった。出来る事なら希望を持って移動したいと考えている。
二人は敵兵をやり過ごし、大きく息を吐き出した。
「ふぅー、緊張した……」
「それは私も同感だ。いや、私の方が緊張感を持たねばならないな」
リーンスロンド王国とハバスロット帝国は敵対関係ではないが、友好国ではない。つまり何か些細な出来事でも口実に出来るのならば即開戦となる事は上層部は深く理解している。その薫陶を受けるマリアンも自らの置かれた立場を深く理解し、何事も無く戻らねばらないと考えている。その為彼女は気持ちを入れ直す。
「それじゃあ、出口を探すってことだな?」
「ああ、一応トロッコで来た方向に沿って戻ろう」
「わかった。それと……」
孝雄実は着ているシャツを彼女に手渡す。
「その恰好だと風邪引くだろ」
「ああ、有難う……」
彼女も彼の行動に最初は戸惑った。あれだけ口悪く罵りながら向けられた優しさに思わずときめいた。だがすぐさまシャツを奪い着込むと再度礼を述べ、何時ものマリアンに戻る。
「では進むぞ。予め言っておく、声は出すな。それと私が止まったら必ず止まれ」
「ああ、分った」
孝雄実が頷いたのを確認するとマリアンはトロッコが来た方角と思われる通路へと移動を始める。
孝雄実も暗闇の為彼女にしっかりとくっついて移動するのだが、彼女はどうにもそれが気になって仕方が無かった。
「なあ?」
「どうした、声は出さないんだろ?」
「そうなんだが、そのぴったりとくっつかれると気に為って仕方がない」
息遣いさえ届く距離を心の内側にない者が詰めると言うのは居心地が悪かった。しかしこれ以上離れると孝雄実の目では追い切れず、迷う可能性が考えられる。
「どうする?」
「どうするって……、手でも繋ぐか?」
「い、いいのか……?」
「この際仕方がない。私もお前と離れて姉様に怒られるのは勘弁願いたいからな」
「わ、分った。じゃあ……」
孝雄実も覚悟を決めると手を差し出す。それに一瞬硬直したマリアンだが、意を決し手を握る。
「マ、マリアン、少し力を弱めてくれ」
「す、済まない……、では移動するぞ」
移動を再開した二人は正しい道なのかも判らぬまま只管進む。
「なあ、この位なら話しても大丈夫かな?」
「ああ、大丈夫だろう。但し止めろと言ったらすぐに止めるのだぞ。それで何だ?」
「いやさ、あの兵士たちはどこに向かったのかなって」
マリアンは孝雄実の言葉にあの時の光景を反芻する。確かにあの時は身を隠すのに必死で失念していたが、ああして兵士が気になって見に来ると言う事はこの場所が管理下に在る事を示している事の証だと思い出す。
「そういえばそうだな。あの二人は恐らく警備兵だろう」
「兵士たちは何処に向かったのかなって」
「どう言う事だ?」
「いや、普通見に来れば引き返しに戻るだろ?」
「ああ、そう言えば戻って来なかったな」
些細な指摘が大きな関心へと変化するとマリアンは足を止める。手を繋ぎ後ろを歩く孝雄実も自然と歩みを止めると首を傾げる。
「ど、どうした?」
「孝雄実の話した事が気に為った」
「兵士の?」
「ああ、あの二人は身軽過ぎるほど軽装だった。つまりそれ程距離の無い場所に常駐出来る施設がなければいけない。それを引き返す事なく進むと言う事は、この地には多くの兵士が居ると言う事になる」
「ど、どう言う事だ?」
マリアンは軍人として導き出された結果を説明した。だが、ずぶの素人が彼女の話を丸々と理解出来る筈が無かった。
「いいか、あの二人はトロッコが動いたと思い警戒した。普通この地が最前線なら引き返すのが常識だ。仮にこの道がマルベールに続くとしたら、それこそ相手国へと進む事と為る。だがそれでも帰らないという事はこの先に帝国の施設が在ると言う事だ」
「ど、どうするんだ?」
行けば間違いなく戦闘になるだろうと彼女は予想し、数の不利を悟る。それでも行動せねば現状を打開できないと考え孝雄実に先へ進む事を提案する。
「いいのか?」
「ああ、どうせこの場に居ても状況は動かない。それに見つかったら結局相手を倒さなければ意味がない。それならせめて此方から動こう」
「分った」
「よし、それじゃあ……」
マリアンが先頭を進み、近接戦闘を行う。孝雄実は小石を投げ彼女を補佐する役割が与えられる。
「いいか、出来る限り戦闘は避けたい。しかし、避けられない状況が発生したら出来る限り速やかに相手を殺す。いいか、気絶ではなく確実に命を取る」
「あ、ああ……」
孝雄実はマリアンの気迫に唾を呑みこんだ。
「では行くぞ。極力音を出さない様に」
彼女の真剣な瞳に彼は頷いて応える。それを見た彼女は移動を始め、孝雄実は後に続く。
土石の巨大樹は四方八方に通路が続き、兵士が進入した入口へと進む。そこは人一人が辛うじて歩ける通路で、背丈の在る二人は若干頭を気にしながら進まなくてはならなかった。
「グッ!?」
注意していても孝雄実は頭をぶつけ苦悶の声を発する。「痛い」と騒ぎださないだけましであり、マリアンもそこは十分配慮していた。
ぶつけた個所を摩りながら彼女の背中を目印に進んでいると途端に立ち止まる。
「どうした?」
「敵だ。迂闊だった。まさかこの様な場所に十人以上駐屯できる施設が在るとは……」
狭い通路を抜けるとそこは巨大樹が在ったよりは遥かに狭いが、最大で百名ほどが寝泊り出来る施設を構えられるだけの空間を持っていた。
「戻るぞ。これではむざむざ殺されるだけだ……」
マリアンは剣の腕に長け、接近戦に持ち込まれた際、義姉のサラを護る盾の役割を担っている。そのため五人程度と戦えば勝利を収める事は出来るが、十人以上ともなると自信が持てない。
そこで二人は急ぎ来た道を戻るが、目の前にはハバスロット帝国の兵士が待ち構えていた。
「これは巨大な木だな」
「そうね、まさかこの様な地下に木が在るなんて。それに天井が見えない」
幾分警戒感が薄れた二人は木へと向かい触ってみると違う感想を抱いた。マリアンは思わず素の口調に戻ってしまった。
「違う。これ岩だ。岩だぞ、マリアン」
「何っ!? するとこれは土石か!」
孝雄実に続きマリアンが木と思われた岩の塊に手を触れると確実に土石だと確信する。
「こんな見事な木が土石だなんて…… するとあの兵器はここから造られたという事か?」
彼がゴーレムと呼称したハバスロット帝国の秘密兵器の原料はこの土石が使用されたとマリアンは考える。その証拠に風化しているものの、かつて人為的に削り取ったとされる部分が存在していた。
「だけどあの街に続く入口はどうするんだ? たしかあそこは相当古かったんだろ?」
「ああ、だけど他にも道が在れば分ると思うんだ」
「じゃあ、この周りを捜索するか?」
「ああ、そうしたいのは山々だけど、これが在ると言う事はこの場所はリーンスロンド王国ではないと言う事だ」
土石はリーンスロンド王国で産出するのは王都よりも遥か西にある領地だけだった。発見されていないと言うのではなく、しっかりと探索する為の道具が開発され、王国全土を虱潰しに調べた結果だった。
「つまり、ハバスロット帝国の地下に居るってこと?」
「そうなる。だが、何故あの様な通路が……、っ!?」
その時、孝雄実には感じられなかったがマリアンは人の気配を感じ取った。彼女はすぐ口元に人差し指を当て黙る様に指示を出し、孝雄実はその意図を理解して頷いた。
二人は物音を立てずに身を隠す。それから程無くして足音が大きくなり、人が姿を見せる。
「本当に人が居るのか?」
「ああ、随分と昔に封印した筈の方角からトロッコがやって来た」
「トロッコが?」
「ああ、あれは百年以上前の代物だ。それが暴走して来ると言えばマルベールしかない」
二人組の男たちの会話はその後も続き、二人は見つかる事なくやり過ごす。
「あれは、やはりハバスロット帝国の兵士だった」
「じゃあ」
「ああ、私達は意図せず越境してしまった……」
この時点で二人は不法入国となり、この世界では殺されても仕方がないとされている。
「どうするんだ?」
「決まっている。見つからない様にマルベールに戻る」
至極真っ当で簡単な回答だった。だがそれがいかに大変であるか孝雄実は知らない。マリアンは此処に到り彼を気遣う考えを抱き、敢えてその事を指摘しなかった。出来る事なら希望を持って移動したいと考えている。
二人は敵兵をやり過ごし、大きく息を吐き出した。
「ふぅー、緊張した……」
「それは私も同感だ。いや、私の方が緊張感を持たねばならないな」
リーンスロンド王国とハバスロット帝国は敵対関係ではないが、友好国ではない。つまり何か些細な出来事でも口実に出来るのならば即開戦となる事は上層部は深く理解している。その薫陶を受けるマリアンも自らの置かれた立場を深く理解し、何事も無く戻らねばらないと考えている。その為彼女は気持ちを入れ直す。
「それじゃあ、出口を探すってことだな?」
「ああ、一応トロッコで来た方向に沿って戻ろう」
「わかった。それと……」
孝雄実は着ているシャツを彼女に手渡す。
「その恰好だと風邪引くだろ」
「ああ、有難う……」
彼女も彼の行動に最初は戸惑った。あれだけ口悪く罵りながら向けられた優しさに思わずときめいた。だがすぐさまシャツを奪い着込むと再度礼を述べ、何時ものマリアンに戻る。
「では進むぞ。予め言っておく、声は出すな。それと私が止まったら必ず止まれ」
「ああ、分った」
孝雄実が頷いたのを確認するとマリアンはトロッコが来た方角と思われる通路へと移動を始める。
孝雄実も暗闇の為彼女にしっかりとくっついて移動するのだが、彼女はどうにもそれが気になって仕方が無かった。
「なあ?」
「どうした、声は出さないんだろ?」
「そうなんだが、そのぴったりとくっつかれると気に為って仕方がない」
息遣いさえ届く距離を心の内側にない者が詰めると言うのは居心地が悪かった。しかしこれ以上離れると孝雄実の目では追い切れず、迷う可能性が考えられる。
「どうする?」
「どうするって……、手でも繋ぐか?」
「い、いいのか……?」
「この際仕方がない。私もお前と離れて姉様に怒られるのは勘弁願いたいからな」
「わ、分った。じゃあ……」
孝雄実も覚悟を決めると手を差し出す。それに一瞬硬直したマリアンだが、意を決し手を握る。
「マ、マリアン、少し力を弱めてくれ」
「す、済まない……、では移動するぞ」
移動を再開した二人は正しい道なのかも判らぬまま只管進む。
「なあ、この位なら話しても大丈夫かな?」
「ああ、大丈夫だろう。但し止めろと言ったらすぐに止めるのだぞ。それで何だ?」
「いやさ、あの兵士たちはどこに向かったのかなって」
マリアンは孝雄実の言葉にあの時の光景を反芻する。確かにあの時は身を隠すのに必死で失念していたが、ああして兵士が気になって見に来ると言う事はこの場所が管理下に在る事を示している事の証だと思い出す。
「そういえばそうだな。あの二人は恐らく警備兵だろう」
「兵士たちは何処に向かったのかなって」
「どう言う事だ?」
「いや、普通見に来れば引き返しに戻るだろ?」
「ああ、そう言えば戻って来なかったな」
些細な指摘が大きな関心へと変化するとマリアンは足を止める。手を繋ぎ後ろを歩く孝雄実も自然と歩みを止めると首を傾げる。
「ど、どうした?」
「孝雄実の話した事が気に為った」
「兵士の?」
「ああ、あの二人は身軽過ぎるほど軽装だった。つまりそれ程距離の無い場所に常駐出来る施設がなければいけない。それを引き返す事なく進むと言う事は、この地には多くの兵士が居ると言う事になる」
「ど、どう言う事だ?」
マリアンは軍人として導き出された結果を説明した。だが、ずぶの素人が彼女の話を丸々と理解出来る筈が無かった。
「いいか、あの二人はトロッコが動いたと思い警戒した。普通この地が最前線なら引き返すのが常識だ。仮にこの道がマルベールに続くとしたら、それこそ相手国へと進む事と為る。だがそれでも帰らないという事はこの先に帝国の施設が在ると言う事だ」
「ど、どうするんだ?」
行けば間違いなく戦闘になるだろうと彼女は予想し、数の不利を悟る。それでも行動せねば現状を打開できないと考え孝雄実に先へ進む事を提案する。
「いいのか?」
「ああ、どうせこの場に居ても状況は動かない。それに見つかったら結局相手を倒さなければ意味がない。それならせめて此方から動こう」
「分った」
「よし、それじゃあ……」
マリアンが先頭を進み、近接戦闘を行う。孝雄実は小石を投げ彼女を補佐する役割が与えられる。
「いいか、出来る限り戦闘は避けたい。しかし、避けられない状況が発生したら出来る限り速やかに相手を殺す。いいか、気絶ではなく確実に命を取る」
「あ、ああ……」
孝雄実はマリアンの気迫に唾を呑みこんだ。
「では行くぞ。極力音を出さない様に」
彼女の真剣な瞳に彼は頷いて応える。それを見た彼女は移動を始め、孝雄実は後に続く。
土石の巨大樹は四方八方に通路が続き、兵士が進入した入口へと進む。そこは人一人が辛うじて歩ける通路で、背丈の在る二人は若干頭を気にしながら進まなくてはならなかった。
「グッ!?」
注意していても孝雄実は頭をぶつけ苦悶の声を発する。「痛い」と騒ぎださないだけましであり、マリアンもそこは十分配慮していた。
ぶつけた個所を摩りながら彼女の背中を目印に進んでいると途端に立ち止まる。
「どうした?」
「敵だ。迂闊だった。まさかこの様な場所に十人以上駐屯できる施設が在るとは……」
狭い通路を抜けるとそこは巨大樹が在ったよりは遥かに狭いが、最大で百名ほどが寝泊り出来る施設を構えられるだけの空間を持っていた。
「戻るぞ。これではむざむざ殺されるだけだ……」
マリアンは剣の腕に長け、接近戦に持ち込まれた際、義姉のサラを護る盾の役割を担っている。そのため五人程度と戦えば勝利を収める事は出来るが、十人以上ともなると自信が持てない。
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