一度私が振ったらしい美形の歳下ワンコくんが溺愛してきます。

森野きの子

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#29

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「んっ」

 指がゆっくり入口をノックするように侵入してくる。

「第一関節まではいってる。まだまだ浅いとこ。痛い?」

「だいじょうぶ」

 唇を重ねて、舌先を舐めあって、ぬかるんだくぼみに指が少しずつ深さを増して出たり入ったりする。

 あんなに長かった指が私の中に入るんだ。なんかすごいな、……って、いま指でいっぱいのところに、小野塚くんのアレが……? 薄目を開けると、目を閉じて夢中になっている可愛い彼の顔、その下は、また再び漲っている赤ピンクの、アレ。さっきより反りは弱いものの、二本目の指でぎちぎちの私の中にこれが入るのかな? 正気?

「出る?」

 不意に小野塚くんに訊かれて、

「精液?」

 と聞き返すと、

「違う! ここ出てベッドに行こうってこと!」

 と可愛く叱られた。

 コンビニの袋からカラフルでメタリックな小さな箱を出し、なんだろうと思っていたら、彼は、それを取り出し自らに装着した。なんと、あのオシャレな小箱の中身はコンドームだったのか。用意周到だねと揶揄すると、備えあれば憂いなし。と、こともなげにいい返された。ベッドマットに組み敷かれて、力強い口づけを浴びせられる。ギリギリのところで噛みつかれてないって感じ。首と鎖骨の間がくすぐったくて体をよじって笑っていると、顔を上げた小野塚くんに「もう」と怒られた。

 少しずつ降下していくにつれ、のんびり気持ちよくなっているわけにもいかなくなった。太ももの内側にキスされて体を起こして顔を両手で押さえた。

「井上さん、邪魔しないで」

「まってまって、そこ?」

「いっぱい濡らして気持ちよくなってもらわないと入れられないじゃん」

「で、でも、」

「恥ずかしい?」

「当たり前でしょ」

「おれの触ったくせに?」

「そっちは可愛げあるもん」

「こっちにはないっていうの?」

「ない」

「井上さん、おれ、はやくここに触りたくてたまんないんだけど。一回出したのに全然治まらないし」

 膝裏を持ち上げられ、中心に顔を埋められる。温かい吐息がかかって、充分に濡れているのがわかる。吸いつかれて舐めあげられて、胸の先端まで弄られて、くすぐったいのか痛いのかわからない。頭の中がグズグズになって、とめどなく声が漏れる。はしたなくて恥ずかしい女にされてしまう。爆発したみたいな快感に我を忘れていたら、小野塚くんが私を見下ろしてきた。

「いった?」

「……たぶん」

「どうだった? 初めての感覚は」

「よかった」

 太い先端を入口にこすりつけるようにして、徐々に押し入ってきた。前後しながらめり込んでくる肉塊に中を広げられていく。

「痛い?」

「痛くないこともない。けど、なんか、内側擦られてるの、ちょっと、いい、かも? 小野塚くんは?」

「めちゃくちゃ気持ちよくてまた出そう」

「精液?」

「井上さんがエロいこというとほんとそれでいけそう」

 ゆっくり前後させながら奥へ進んでいく。しっかり中に入ったのか、ぐうっと腰を密着させ、私を抱きしめた。

「井上さんとおれと、二人で一つになれちゃうなんて最高。このまま死んでもいい」

「それは、ちょっと……。救急隊員や警察や葬儀関係者にこんなとこ見られたくないもん」

「ちょ、いま笑わせるのやめてよ」

 笑う小野塚くんの振動が内側からも伝わってくる。

「ねえ。小野塚くん。動いてよ」

「痛くない?」

「いいからしてみせて」

 小野塚くんがゆっくりと腰を動かす。

「大丈夫だから好きに動いて。どんなふうにするのか、私に教えてよ」

 そういうと、動きにだんだん遠慮がなくなり、小野塚くんのペースが刻み込まれる。固い弾力が私の中を開拓していく。汗ばむ体をすりあわせ、もっと全身で一つになれるようにと抱き合った。

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