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56 魔力の正体
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「ふっふっふ、わたしの以前の研究の成果なんですねー」
魔工には権威のあるケヴェスンさんを驚かすことが出来たためか、セリアさんは嬉しそうだ。さっそく、魔石や金属線を出して説明を始めた。
「まず、魔石一つだけなら、魔力を蓄えることができますねー。このままではどうしようもないので、魔力を取り出すために金属線を魔石に付けます。では、金属線の先がまた魔石だったらどうなるでしょうかー、はいユーカさん」
「魔力が行ったり来たりするだけだから、何も起きないでしょ。その分大きな魔力を蓄える事が出来るけど」
これは最初に教わった。魔石は大きさによって蓄える事のできる魔力量が決まっている。金属線で複数の魔石を繋げる事で、大きな一つの魔石のように多くの魔力を蓄える事ができるのだとか。
「そうですねー。でも、一つの魔石に蓄えた魔力は時間が経ってもなくなりませんが、こうやって複数の魔石を接続したものに魔力を蓄えると、だんだん減ってしまいます。何故でしょー」
「それは、魔力が金属線を行き来しているうちにだんだん減衰して…あ、空気中に魔力が逃げていくからですか?」
「なるほど、空気中に魔力が逃げていくということは、逆に言えば空気中に魔力を伝えることができると。それを離れた場所で受ける事ができれば…」
「そうですー」
「えっと、わざと空気中に魔力を逃がすようにして、受け側は…逆向きに作れば良いのか、えっとそれで…」
ケヴェスンさんは、早速実験するつもりなのか、色々考えながら材料を選んでいる。
「でも、セリアさん、良く思いつきましたね」
「以前、『なるべく魔力を漏らさないように』するための条件を考えていたのですよー。でも、わたし自身の魔力があまりないためあまり実験できなくてですねー」
「今日は、ユーカさんがいらっしゃるから、実験はやりたい放題ですね」
「あはは…」
まず、どれだけの距離に届くのか確かめようということで、ケヴェスンさんは物差しを使って長さを測り、金属線を切り始めた。ピンと張って、板に留めていく。
「長さが関係あるんですか」
「ああ、あまり気にしなくて良いのですが、魔石同士を接続するときには、一番減衰しにくい長さが知られているのですよ。金属線の種類や太さによって異なりますが」
「経験的なものですけどねー。基本の長さがあって、その2倍あるいは半分の繰り返しの長さ、つまり、2,4,8,…倍、1/2,1/4,1/8,…倍なら大丈夫なのですよー」
「それぞれの魔力と『共鳴しやすい』といわれる長さですね。魔工では小型化のためになるべく短くすることが多いですけどね」
準備が出来るまで私は手持ち無沙汰なので、何気なく聞いてみたけど…?今何かものすごく重要な事を聞いたというか思いついたような気がしたけど。
「この一般的な金属線だと、光なら180センチメトルでー、土なら160、水は144、火は135、風は…」
「…120」
魔工の本の表を見ながら言うセリアさんを遮って私は言った。ちなみに、メトルとかセンチとかは、以前の女神がこの世界に導入した長さ等の単位で、メトルは殆どメートルと同じぐらいの気がするけど、今はそんなことはどうでも良い。
「良く分かりましたね。今は光を使おうと、1/2の90センチメトルに切っていますが…」
ケヴェスンさんは不思議そうに言ったが、私は聞いていなかった。あー、何でこんな簡単な事に気が付かなかったのだろう。
「ちょっと考えれば分かるのに何で、もう!」
「「ユーカさん?」」
心配そうに見る二人。私はケヴェスンさんの手から板をひったくって自分の前に置くと、金属線を弾いた。思った通り…C。
「光、土、水、火、風」
言いながら、金属線の途中を押さえて弾いてみせる。押さえるのは、さっき言っていた長さに対応する部分だ。
「分かるでしょ?」
「…良く分かりませんが、ド・レ・ミ・ファ・ソ、に聞こえますね」
「それですよ!魔法の系統と音の高さが関係あると言うのは聞いたことがあるでしょう?」
「え、ええ、僕は音を感じる事が出来ませんが、魔力の多い人には感じる事が出来ると聞きますね」
「でもー、その感じる音は、人によって異なると聞きましたがー」
それで私も悩んでいた。私が魔法を使うときに、魔法の系統である光などをイメージすると、それと私の魔力がある音で共鳴するのを感じる。そう、あくまで「共鳴」だ。同じ音とは限らない。同じ音や協和度の高い音なら共鳴しやすいだろうが、同じ音である必要はないのだ。
魔法の系統ごとにはちゃんと決まった音があるけど、共鳴させる音が人によって違うだけなのでは?
「実際にドレミファソの音階になる長さにぴったり合っているとすると、偶然ではないようですねー」
「『音』を感じられる人に聞いて回れば、もっとはっきりするかもしれませんね」
それに、私が感じる『音』は、魔工でいう一番共鳴しやすい長さの金属線が出す音と同じだ。もしかしたら、平均より魔法に秀でた人は、感じる音が魔法の系統と同じ音や協和度の高い音なのかもしれない。
「これで、新しい魔法の開発や魔歌の作曲に役立つかも!」
私はウキウキだ。
「単に『共鳴』と言っていましたが、セリアさんの言う『魔力が波』だというのがはっきりしてきましたね。しかし、これを魔工に応用するとなると…」
「それは思い付きましたー」
ケヴェスンさんが考えた素振りを見せると、セリアさんが得意そうに答えた。
「本当ですか?」
「というかー、以前から考えていた事なのですよー。でも、わたしの魔力があまりないので、実験が出来なかったのですー。でも今ならー」
「…ユーカさんがいると。どんな内容ですか?」
「今は、魔力がどこまで届くかを実験しようと、出力側と受信側で同じ魔力の系統の魔石を使っていますねー。でも、共鳴しやすい別の系統の魔石で受けたらー?」
「魔力の系統を変換できる?そ、それはすごいことですよ!…今まで無理やり同系統の魔法で動かしていたものが…」
ケヴェスンさんは頭の中で色々考えているようだ。
その後、実験した結果、簡易的に作った装置でも、100メトル程度は問題なく魔力を届けられる事が分かった。外に出て怪しげな装置を弄っているので、注目を浴びてしまっていた。
「魔力をたくさん使えば、もっと遠くまで行けそうですねー」
「後は、出力側で指向性を上げること、受信側で無駄なく受けることですか」
「障害物の影響も考えないといけないですね。あと干渉とか」
実験を終えて工房に戻ってきて、三人でまったりとお茶を飲んでいる。色々見えてきたので、皆満足だ。
「1キロメトル、いや10キロメトル届けられれば実用になるのですけどねー」
「それは今後の課題ですかね。差し当たり短距離の通信機を作って色々やってみるのも良いかも知れません」
トランシーバーみたいなものか。しかし、長距離は、色々難しそうだ。あまり届かない無線だと中継所をたくさん作らないといけないし。電話やインターネットも基本は有線だったけど、この世界で金属線を何十キロメートルも引くのは無理だろう。空間魔法みたいなものがあって、ワープとか出来ないのか。結構、魔法って使えないわね。
「…そういえば、このメトルって単位だけど、やっぱり過去の女神起源ですか?」
「そーなんですよー。センチやキロもそうですね。ただ、長さの単位は苦労したみたいですねー」
「苦労?」
「何でも、理論的に求められる基準を作りたかったらしいのですが、結局うまくいかなくて、しかたなく『原器』と呼ばれる基準の物差しを作ったとか」
うまくいかないから、『メートル』じゃなくて『メトル』にしたとか?後で調べてみよう。
「200年前に降臨された女神様は、魔法よりも魔工、というより魔法と関係ない技術を進歩させるべきだと仰っていたそうですー。単位の統一も、そのために必要だとかなり力を入れていたようですねー」
以前の『女神』は、『目覚める』まで時間があったらしく、色々重要な技術を伝承したようだ。私は…、何もしていないわね。
「何でも魔法に頼るからいけない、魔法に頼らず技術を進歩させれば、もっと豊かになれると仰っていたそうですね。そういうわけで、魔法に過度に頼らない魔工技術を目指す魔工使い、改め魔工技術者も生まれました。僕もそうですね」
うーん、技術の進歩で、この世界が豊かになるか。難しいわね。
「・・・そうだ、今日色々な事が分かりましたが、一つ疑問があるのですよー」
「かなりセリアさんのおかげだと思いますけどね。何ですか?」
ケヴェスンさんが聞く。
「魔力が波のようなものだということは分かりました。音は空気の起こす波。海や湖の波は水が起こす波。魔力は何が起こす波なのでしょーか」
媒質か。
「うーん、空気じゃないようですしねえ」
「…もしかしたら、空気と違う見えない何かが充満しているのかもしれないですね」
私はちょっと考えて言った。たぶん違う。そういう媒質は存在してなくて、いわば『場』だろう。ただ、それでは分かってもらえないだろうから、分かりやすそうな説明をしてみた。
「うーん、考えにくいですけど、何かが動かないと波が伝わるわけないですからねー」
「…ほら、天空を満たしているエーテルという物質があるという伝説があるでしょ。あんなのじゃないかと思うんですけど」
「そんな伝説ありましたっけ?でも、『エーテル』というのは良い名前ですね」
…まあ、この世界ではありえなくはないし、良いわよね。
魔工には権威のあるケヴェスンさんを驚かすことが出来たためか、セリアさんは嬉しそうだ。さっそく、魔石や金属線を出して説明を始めた。
「まず、魔石一つだけなら、魔力を蓄えることができますねー。このままではどうしようもないので、魔力を取り出すために金属線を魔石に付けます。では、金属線の先がまた魔石だったらどうなるでしょうかー、はいユーカさん」
「魔力が行ったり来たりするだけだから、何も起きないでしょ。その分大きな魔力を蓄える事が出来るけど」
これは最初に教わった。魔石は大きさによって蓄える事のできる魔力量が決まっている。金属線で複数の魔石を繋げる事で、大きな一つの魔石のように多くの魔力を蓄える事ができるのだとか。
「そうですねー。でも、一つの魔石に蓄えた魔力は時間が経ってもなくなりませんが、こうやって複数の魔石を接続したものに魔力を蓄えると、だんだん減ってしまいます。何故でしょー」
「それは、魔力が金属線を行き来しているうちにだんだん減衰して…あ、空気中に魔力が逃げていくからですか?」
「なるほど、空気中に魔力が逃げていくということは、逆に言えば空気中に魔力を伝えることができると。それを離れた場所で受ける事ができれば…」
「そうですー」
「えっと、わざと空気中に魔力を逃がすようにして、受け側は…逆向きに作れば良いのか、えっとそれで…」
ケヴェスンさんは、早速実験するつもりなのか、色々考えながら材料を選んでいる。
「でも、セリアさん、良く思いつきましたね」
「以前、『なるべく魔力を漏らさないように』するための条件を考えていたのですよー。でも、わたし自身の魔力があまりないためあまり実験できなくてですねー」
「今日は、ユーカさんがいらっしゃるから、実験はやりたい放題ですね」
「あはは…」
まず、どれだけの距離に届くのか確かめようということで、ケヴェスンさんは物差しを使って長さを測り、金属線を切り始めた。ピンと張って、板に留めていく。
「長さが関係あるんですか」
「ああ、あまり気にしなくて良いのですが、魔石同士を接続するときには、一番減衰しにくい長さが知られているのですよ。金属線の種類や太さによって異なりますが」
「経験的なものですけどねー。基本の長さがあって、その2倍あるいは半分の繰り返しの長さ、つまり、2,4,8,…倍、1/2,1/4,1/8,…倍なら大丈夫なのですよー」
「それぞれの魔力と『共鳴しやすい』といわれる長さですね。魔工では小型化のためになるべく短くすることが多いですけどね」
準備が出来るまで私は手持ち無沙汰なので、何気なく聞いてみたけど…?今何かものすごく重要な事を聞いたというか思いついたような気がしたけど。
「この一般的な金属線だと、光なら180センチメトルでー、土なら160、水は144、火は135、風は…」
「…120」
魔工の本の表を見ながら言うセリアさんを遮って私は言った。ちなみに、メトルとかセンチとかは、以前の女神がこの世界に導入した長さ等の単位で、メトルは殆どメートルと同じぐらいの気がするけど、今はそんなことはどうでも良い。
「良く分かりましたね。今は光を使おうと、1/2の90センチメトルに切っていますが…」
ケヴェスンさんは不思議そうに言ったが、私は聞いていなかった。あー、何でこんな簡単な事に気が付かなかったのだろう。
「ちょっと考えれば分かるのに何で、もう!」
「「ユーカさん?」」
心配そうに見る二人。私はケヴェスンさんの手から板をひったくって自分の前に置くと、金属線を弾いた。思った通り…C。
「光、土、水、火、風」
言いながら、金属線の途中を押さえて弾いてみせる。押さえるのは、さっき言っていた長さに対応する部分だ。
「分かるでしょ?」
「…良く分かりませんが、ド・レ・ミ・ファ・ソ、に聞こえますね」
「それですよ!魔法の系統と音の高さが関係あると言うのは聞いたことがあるでしょう?」
「え、ええ、僕は音を感じる事が出来ませんが、魔力の多い人には感じる事が出来ると聞きますね」
「でもー、その感じる音は、人によって異なると聞きましたがー」
それで私も悩んでいた。私が魔法を使うときに、魔法の系統である光などをイメージすると、それと私の魔力がある音で共鳴するのを感じる。そう、あくまで「共鳴」だ。同じ音とは限らない。同じ音や協和度の高い音なら共鳴しやすいだろうが、同じ音である必要はないのだ。
魔法の系統ごとにはちゃんと決まった音があるけど、共鳴させる音が人によって違うだけなのでは?
「実際にドレミファソの音階になる長さにぴったり合っているとすると、偶然ではないようですねー」
「『音』を感じられる人に聞いて回れば、もっとはっきりするかもしれませんね」
それに、私が感じる『音』は、魔工でいう一番共鳴しやすい長さの金属線が出す音と同じだ。もしかしたら、平均より魔法に秀でた人は、感じる音が魔法の系統と同じ音や協和度の高い音なのかもしれない。
「これで、新しい魔法の開発や魔歌の作曲に役立つかも!」
私はウキウキだ。
「単に『共鳴』と言っていましたが、セリアさんの言う『魔力が波』だというのがはっきりしてきましたね。しかし、これを魔工に応用するとなると…」
「それは思い付きましたー」
ケヴェスンさんが考えた素振りを見せると、セリアさんが得意そうに答えた。
「本当ですか?」
「というかー、以前から考えていた事なのですよー。でも、わたしの魔力があまりないので、実験が出来なかったのですー。でも今ならー」
「…ユーカさんがいると。どんな内容ですか?」
「今は、魔力がどこまで届くかを実験しようと、出力側と受信側で同じ魔力の系統の魔石を使っていますねー。でも、共鳴しやすい別の系統の魔石で受けたらー?」
「魔力の系統を変換できる?そ、それはすごいことですよ!…今まで無理やり同系統の魔法で動かしていたものが…」
ケヴェスンさんは頭の中で色々考えているようだ。
その後、実験した結果、簡易的に作った装置でも、100メトル程度は問題なく魔力を届けられる事が分かった。外に出て怪しげな装置を弄っているので、注目を浴びてしまっていた。
「魔力をたくさん使えば、もっと遠くまで行けそうですねー」
「後は、出力側で指向性を上げること、受信側で無駄なく受けることですか」
「障害物の影響も考えないといけないですね。あと干渉とか」
実験を終えて工房に戻ってきて、三人でまったりとお茶を飲んでいる。色々見えてきたので、皆満足だ。
「1キロメトル、いや10キロメトル届けられれば実用になるのですけどねー」
「それは今後の課題ですかね。差し当たり短距離の通信機を作って色々やってみるのも良いかも知れません」
トランシーバーみたいなものか。しかし、長距離は、色々難しそうだ。あまり届かない無線だと中継所をたくさん作らないといけないし。電話やインターネットも基本は有線だったけど、この世界で金属線を何十キロメートルも引くのは無理だろう。空間魔法みたいなものがあって、ワープとか出来ないのか。結構、魔法って使えないわね。
「…そういえば、このメトルって単位だけど、やっぱり過去の女神起源ですか?」
「そーなんですよー。センチやキロもそうですね。ただ、長さの単位は苦労したみたいですねー」
「苦労?」
「何でも、理論的に求められる基準を作りたかったらしいのですが、結局うまくいかなくて、しかたなく『原器』と呼ばれる基準の物差しを作ったとか」
うまくいかないから、『メートル』じゃなくて『メトル』にしたとか?後で調べてみよう。
「200年前に降臨された女神様は、魔法よりも魔工、というより魔法と関係ない技術を進歩させるべきだと仰っていたそうですー。単位の統一も、そのために必要だとかなり力を入れていたようですねー」
以前の『女神』は、『目覚める』まで時間があったらしく、色々重要な技術を伝承したようだ。私は…、何もしていないわね。
「何でも魔法に頼るからいけない、魔法に頼らず技術を進歩させれば、もっと豊かになれると仰っていたそうですね。そういうわけで、魔法に過度に頼らない魔工技術を目指す魔工使い、改め魔工技術者も生まれました。僕もそうですね」
うーん、技術の進歩で、この世界が豊かになるか。難しいわね。
「・・・そうだ、今日色々な事が分かりましたが、一つ疑問があるのですよー」
「かなりセリアさんのおかげだと思いますけどね。何ですか?」
ケヴェスンさんが聞く。
「魔力が波のようなものだということは分かりました。音は空気の起こす波。海や湖の波は水が起こす波。魔力は何が起こす波なのでしょーか」
媒質か。
「うーん、空気じゃないようですしねえ」
「…もしかしたら、空気と違う見えない何かが充満しているのかもしれないですね」
私はちょっと考えて言った。たぶん違う。そういう媒質は存在してなくて、いわば『場』だろう。ただ、それでは分かってもらえないだろうから、分かりやすそうな説明をしてみた。
「うーん、考えにくいですけど、何かが動かないと波が伝わるわけないですからねー」
「…ほら、天空を満たしているエーテルという物質があるという伝説があるでしょ。あんなのじゃないかと思うんですけど」
「そんな伝説ありましたっけ?でも、『エーテル』というのは良い名前ですね」
…まあ、この世界ではありえなくはないし、良いわよね。
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