リーマン異世界への転職

イッシ

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俺、異世界に行くの!?②

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 暗い。ここはどこだ。俺は死んだ・・・のか。

 『キミは死んだよ』

 誰だ。誰かそこにいるのか。

 『うーん・・・いるっていうのはちょっと違うかな~』

 じゃあなんだよ。なんだか身体が怠いんだ。寝かせてくれ。

 『あー 寝れないよ?だって君死んでるから身体無いし』

 あ、そっか俺は死んだのか。確かに身体っていうには変な感覚だ。
 わかった。こいつはきっと閻魔様ってやつだな。にしてはなんか軽すぎやしないか?
 
 『軽いだなんて失礼だねキミ。僕は・・・そうだね、キミの言う閻魔様ってやつでいいよ。たぶん』

 やっぱ軽いじゃないか。まぁ、そんなことはどうだっていい。ここはどこなんだ。
 
 『ここは冥定の間だよ。まぁ、キミみたいに死んだ人が大抵やって来るところだよ』

 なるほど。だから閻魔様でいいわけか。
 とにかく俺は死んだわけだ。それで天国か地獄かに行くのか。てか、死後の世界ってあったんだな。もしここで生き返ったとしたら本でも出すか。

 『なんかキミさっきまでと全然違うね。冷静じゃん』

 確かにそうだ。なんで俺はこんなに冷静なんだ。撃たれて死んだんだぞ。たまたま寄った銀行で。笑えないな。
 
 『ふーん。生き返ったらねぇ・・・』

 そうやって人の心を読むの止めてくれないか。

 『仕方ないよ。だってキミは魂の状態なんだから心で話してるのと同じなんだよ』

 そっか。かなりファンタジーだなここは。
 
 『ねぇ、キミ生き返りたい?』

 は?おかしなことを聞くやつだ。当たり前だろう。こんな死に方はあまりにも酷すぎるだろ。

 『オッケー。生き返らせたげるよ』

 軽い。軽すぎるだろこいつ。
 そもそも生き返ったところで俺の頭には鉛が埋まってるんだぞ。またすぐにこっちに顔を出すことになるぞ。
 
 『そうなんだよね~。あ、いいこと思いついたや』

 嫌な予感しかしない。

 『大丈夫大丈夫!ちょうど違う世界で空きが出たからそっちに行って来なよ』

 え?違う世界?なにそれ美味しry
 
 『まぁ、転職だと思えば気楽でしょ』

 まてまて。転職ってなんだよ。訳わからないこと言ってないで、どうせなら元の世界に返してくれ。

  『それはムリだよ。それじゃあボクも暇じゃないからいってらっしゃ~い』
 
 そう言って声は途絶えた。
 眩しい。世界が真っ黒から白一色へと変わる。
 そこで俺の意識は再び途切れた。
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