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俺、異世界に行くの!?③
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ここは・・・
気がつくと俺は、だだっ広い草原の中に寝転がっていた。
風が涼しい。かなり高い位置に太陽があるということは、今は昼なのだろう。
頭は・・・痛みは感じない。どうやら傷は無いようだ。
「あの閻魔様は別の世界に送るとかなんとか言ってたな」
俺は確かに死んだはずだ。そして、別の世界。つまり《異世界》に送られた。そういうことなのだろうか。
しかし、別段変わった風景が広がっているというわけでは無い。
だが、夢を見ていたというには今の状況が説明できない。
なんだってこんなことになったんだ。
あの野郎。人の頭を殴りつけた挙句、撃ちやがった。思い出すと撃たれたはずの場所が痛む気がする。
ビュオオオオオ!!!
突然、身体を吹き飛ばされる様な風が辺り一面に吹いた。
吹き飛ばされるかと思った次の瞬間。次はそのとてつもない風圧が俺の身体を地面に埋め込まんとばかりに押さえつける。
「ぐっ!!」
さっきまでと打って変わり、朗らかな風の吹く草原は、台風でも訪れたかの様に荒れていた。
気がつけば俺の頭上には大きな影が出来ている。
ドォォォォン!!!
凄まじい音と共に、地割れが起きたかの様な揺れが俺を襲う。
そして、風が止んだ。
急に現れた太陽に目を慣らしながら、ゆっくりと辺りを見回してみる。
俺は言葉を失った。いや。そのあまりにも巨大な《それ》を見て、俺は確信した。
ここは《異世界》だと。
『ゴォォォ』
なんだよこいつ。こんなのありかよ。死んだと思ったら《異世界》に送られて、そしてまた俺は死ぬのか・・・
「ドラゴンがいるなんて聞いてないぞ!?」
目の前には、全長40mはあるだろう巨大な《ドラゴン》が俺を見下す様に佇んでいた。
『お主。此処が我が治める神聖な地と知っての愚行か』
なんだ?お主?俺のことか?てか、治めるって・・・
『答える気は無いということか。愚かな人間よ』
なおも《ドラゴン》は続ける。
その巨大な躯体の頂点に君臨する、そこいらの建物ぐらいなら一口で飲み込んでしまいそうな程大きな口は、異様な煙・・・いや、《ブレス》とでも言うのだろうか。それを吐きながら大きく動く。
『いいだろう。お主の様な小さき者を喰らうたところで我の腹は満たされぬだろうが・・・愚かな人間には罰を与えねばなるまいて』
勝手に話が進んでいる。というか俺が喰われる方向に進んでいる。
「ま、待ってくれ!!俺は此処があんたの治めるなんとかな土地だとは知らなかったんだ!」
「というか、俺は今此処に送られてっ」
俺の必死の弁明は途中で遮られた。
『愚かな人間よ。我は貴様の戯言なぞに割く時間など持っておらんのだ。潔く逝けい』
あ、これやばいやつだ。お主から貴様とかなんか切れてないかこれ。
『グォォォォォオ!!!』
耳をつんざく様な咆哮と同時に、巨大な牙が俺を噛み砕こうと迫ってきた。
「嘘だろぉぉぉお!!!」
間一髪で横に飛びのいて躱す。
『やぁやぁ遅れてごめんね~』
頭の中で聞き覚えのある呑気な声がする。
『とりあえずもう死にそうなんだねキミ。もしかして死にたがり?』
こいつ俺のことバカにしすぎじゃないか。
「ちげえよ!どう考えてもお前が送る場所ミスってるだけだろが!!」
『そんなことないよ~・・・あれ?ここは・・・』
やっぱり間違えてやがった。この閻魔様は案外アホの様だ。
『アホとは酷いねキミ。これでも冥定の間の管理者なんだよボク』
いちいち頭の中を読むのもムカつく。
『まぁ、そんなことは置いておいてだね・・・キミ生き残りたい?』
こいつはこの手の質問が大好きなのか。
気がつくと俺は、だだっ広い草原の中に寝転がっていた。
風が涼しい。かなり高い位置に太陽があるということは、今は昼なのだろう。
頭は・・・痛みは感じない。どうやら傷は無いようだ。
「あの閻魔様は別の世界に送るとかなんとか言ってたな」
俺は確かに死んだはずだ。そして、別の世界。つまり《異世界》に送られた。そういうことなのだろうか。
しかし、別段変わった風景が広がっているというわけでは無い。
だが、夢を見ていたというには今の状況が説明できない。
なんだってこんなことになったんだ。
あの野郎。人の頭を殴りつけた挙句、撃ちやがった。思い出すと撃たれたはずの場所が痛む気がする。
ビュオオオオオ!!!
突然、身体を吹き飛ばされる様な風が辺り一面に吹いた。
吹き飛ばされるかと思った次の瞬間。次はそのとてつもない風圧が俺の身体を地面に埋め込まんとばかりに押さえつける。
「ぐっ!!」
さっきまでと打って変わり、朗らかな風の吹く草原は、台風でも訪れたかの様に荒れていた。
気がつけば俺の頭上には大きな影が出来ている。
ドォォォォン!!!
凄まじい音と共に、地割れが起きたかの様な揺れが俺を襲う。
そして、風が止んだ。
急に現れた太陽に目を慣らしながら、ゆっくりと辺りを見回してみる。
俺は言葉を失った。いや。そのあまりにも巨大な《それ》を見て、俺は確信した。
ここは《異世界》だと。
『ゴォォォ』
なんだよこいつ。こんなのありかよ。死んだと思ったら《異世界》に送られて、そしてまた俺は死ぬのか・・・
「ドラゴンがいるなんて聞いてないぞ!?」
目の前には、全長40mはあるだろう巨大な《ドラゴン》が俺を見下す様に佇んでいた。
『お主。此処が我が治める神聖な地と知っての愚行か』
なんだ?お主?俺のことか?てか、治めるって・・・
『答える気は無いということか。愚かな人間よ』
なおも《ドラゴン》は続ける。
その巨大な躯体の頂点に君臨する、そこいらの建物ぐらいなら一口で飲み込んでしまいそうな程大きな口は、異様な煙・・・いや、《ブレス》とでも言うのだろうか。それを吐きながら大きく動く。
『いいだろう。お主の様な小さき者を喰らうたところで我の腹は満たされぬだろうが・・・愚かな人間には罰を与えねばなるまいて』
勝手に話が進んでいる。というか俺が喰われる方向に進んでいる。
「ま、待ってくれ!!俺は此処があんたの治めるなんとかな土地だとは知らなかったんだ!」
「というか、俺は今此処に送られてっ」
俺の必死の弁明は途中で遮られた。
『愚かな人間よ。我は貴様の戯言なぞに割く時間など持っておらんのだ。潔く逝けい』
あ、これやばいやつだ。お主から貴様とかなんか切れてないかこれ。
『グォォォォォオ!!!』
耳をつんざく様な咆哮と同時に、巨大な牙が俺を噛み砕こうと迫ってきた。
「嘘だろぉぉぉお!!!」
間一髪で横に飛びのいて躱す。
『やぁやぁ遅れてごめんね~』
頭の中で聞き覚えのある呑気な声がする。
『とりあえずもう死にそうなんだねキミ。もしかして死にたがり?』
こいつ俺のことバカにしすぎじゃないか。
「ちげえよ!どう考えてもお前が送る場所ミスってるだけだろが!!」
『そんなことないよ~・・・あれ?ここは・・・』
やっぱり間違えてやがった。この閻魔様は案外アホの様だ。
『アホとは酷いねキミ。これでも冥定の間の管理者なんだよボク』
いちいち頭の中を読むのもムカつく。
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こいつはこの手の質問が大好きなのか。
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