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LAST ACT

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         * 
 俺は夢でも見てたんだろうか・・・・?
 確かにさっき、駅のホームできなこにキスされた・・・
 
 なんだなんだ?
 こういうのには慣れてるはずだが、相手がきなこであることに、すさまじい疑問と動揺を覚えている。

 きなこと、いたって普通に別れたあと、買ったばかりの新しいタバコの封を開けて、一本取り出すと口にくわえて火をつける。
 アパートまで帰る途中、暗い夜空に煙を吐きかけながら、俺は再びうなってしまう。

「確かにあいつは、きなこだったよなぁ・・・・??
いや・・・確かにきなこだった・・・・」

 でもほら、迂闊に寝た訳でもなんでもないし
 あと腐れがある訳もなく
 なんていうか、事故みたいなもんかもな・・・
 そもそも、あいつは頭おかしいし・・・ 
 とりあえず
 気にしないことにしよう、そうしようww

 そんなことを思ってくわえタバコで歩いていると、不意に、ジーンズのポケットに押し込めておいたスマホ光り、LINEの音がした。

 手に取ってみてみると・・・
 きなこじゃなくて・・・
 あおいだった・・・

『今日はお疲れ様でした!こちらはレコーディング終わったよぉ!
わざわざ来てくれてありがとう、結果は後日!
また、てっちゃんに会いたいなw
live見に来てね!待ってるよ!』

 思わず、顔がにやける俺。
 これがMarinからのLINEだなんて、きっと周りにいるやつは、誰も気づかないんだろうなw

 なんて、そんなのんきなことを言ってられたのもつかの間。
 この後に、またろくでもない出来事が待っているなんて、この時の俺には、まったくもって想像もつかなかったんだ・・・

 まぁ、その話は、またあとで・・・・


                                     =END=
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