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お祝いの婚礼
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姫と人間の婚礼の話はとんとん拍子で進んでいった。
人間の王子はしばらくはエルフの国で過ごして、こちらの文化などを深く学ぶらしい。
挨拶も兼ねて騎士長である父上に付き従って、人間の国から馬車で数日かけてやってきた王子に挨拶にやってきた。
「失礼します…。王子、御時間大丈夫でしょうか?」
「あぁ、大丈夫だよ。僕もここに着いたばかりで右も左も分からぬ新参者だからね。色々と城やこの国を案内して欲しいな」
端正な顔立ちのスラッと長い足の人間が、父上がノックをしてすぐに現れた。僕とは頭ひとつ以上に身長に差がある。これが人間の国の王子か…たしかに人間は成長の速度も寿命もエルフより早い。しかし、同年代とは思えないほどの体格差に、少し騎士として恥ずかしくない思うところもあった。
…やはり姫もこう言う身長の高い顔の良い男の方が好みなのだろうか?
だが、姫はきっと僕のことをまだ思ってくれているはずだと、自分の心を奮い立たせて、王子に挨拶をする。
「王子、お見知り置きを。騎士長の息子であり、王国騎士団の一員でもあるシャルルです。以後、お見知り置きを」
「あぁ噂にはきてるよ。エルフの中には優秀な若い騎士がいるってね。僕と同世代なのに噂ではドラゴンを討伐するほどの実力だとか…」
「いえ、あれは噂に尾びれが付いているだけで御座います。あれは、大勢の騎士達の支援があって初めて出来たことですから、僕ひとりの力ではございません」
「なるほど、謙虚なところもあるんだね、いい人みたいだ。歳もエルフでは珍しく同世代だ。仲良くしておくれ!」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
王子の方から握手のために手を出されたので、こちらも手を出し硬い握手を交わした。
中々に優しそうな真面目そうな方だ。人間には奴隷商売であまり良いイメージがなかったせいで毛嫌いしていたが、この人はいい人かもしれない。
「それでは王子。城内の説明や城下町の案内は息子のシャルルにさせますね。王子も同世代の方が気軽に話しやすいでしょうし」
「ありがとう。シャルル、1人僕の使いのものも呼んで3人でもいいだろうか?若くして宮廷魔導師になった僕の親友なんだが、一緒にこの国に来ていてね。彼にも僕の妃になる人の国を知ってもらいたい」
「かしこまりました。確か、お連れの方は隣のお部屋ですよね。ご一緒に城内などを案内いたします」
「ありがとう。それじゃあ、僕が彼を呼んでくるよ」
王子が隣の部屋から宮廷魔導師さんを連れてこられる。
真っ黒なローブをきた魔導師さんはゆっくりと僕に頭を下げるので、こちらも頭を下げて再び挨拶をする。
簡単に城内の説明をして、近くの城下町でのエルフの民の暮らしを見ていただいて、その後はエルフの郷土料理である自然由来の厳選された野菜のサラダを振る舞った。料理長が腕によりをかけて作ったもので、お二人も喜んで召し上がってくださった。
「王子、人間の国とも並ぶほどにエルフの国の料理は美味しいですね!このキノコなんて、みずみずしい感じがフレッシュなお手製のドレッシングによく合います」
「あぁ、やはり食文化が合わないとその国には馴染めないなどは留学した友人がらよく聞くが、これだけ美味しい料理ばかりだと、私だけで味わうのはもったいない。多くの我が国の民にもこの美味しい料理を共有したいよ」
王子と魔導師さんはベタ褒めで料理を無我夢中で食べながら、我々に笑顔で返してくれた。
これは良い人間とエルフの婚礼になるかもしれない。そう思っていた。
…この時までは…。
人間の王子はしばらくはエルフの国で過ごして、こちらの文化などを深く学ぶらしい。
挨拶も兼ねて騎士長である父上に付き従って、人間の国から馬車で数日かけてやってきた王子に挨拶にやってきた。
「失礼します…。王子、御時間大丈夫でしょうか?」
「あぁ、大丈夫だよ。僕もここに着いたばかりで右も左も分からぬ新参者だからね。色々と城やこの国を案内して欲しいな」
端正な顔立ちのスラッと長い足の人間が、父上がノックをしてすぐに現れた。僕とは頭ひとつ以上に身長に差がある。これが人間の国の王子か…たしかに人間は成長の速度も寿命もエルフより早い。しかし、同年代とは思えないほどの体格差に、少し騎士として恥ずかしくない思うところもあった。
…やはり姫もこう言う身長の高い顔の良い男の方が好みなのだろうか?
だが、姫はきっと僕のことをまだ思ってくれているはずだと、自分の心を奮い立たせて、王子に挨拶をする。
「王子、お見知り置きを。騎士長の息子であり、王国騎士団の一員でもあるシャルルです。以後、お見知り置きを」
「あぁ噂にはきてるよ。エルフの中には優秀な若い騎士がいるってね。僕と同世代なのに噂ではドラゴンを討伐するほどの実力だとか…」
「いえ、あれは噂に尾びれが付いているだけで御座います。あれは、大勢の騎士達の支援があって初めて出来たことですから、僕ひとりの力ではございません」
「なるほど、謙虚なところもあるんだね、いい人みたいだ。歳もエルフでは珍しく同世代だ。仲良くしておくれ!」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」
王子の方から握手のために手を出されたので、こちらも手を出し硬い握手を交わした。
中々に優しそうな真面目そうな方だ。人間には奴隷商売であまり良いイメージがなかったせいで毛嫌いしていたが、この人はいい人かもしれない。
「それでは王子。城内の説明や城下町の案内は息子のシャルルにさせますね。王子も同世代の方が気軽に話しやすいでしょうし」
「ありがとう。シャルル、1人僕の使いのものも呼んで3人でもいいだろうか?若くして宮廷魔導師になった僕の親友なんだが、一緒にこの国に来ていてね。彼にも僕の妃になる人の国を知ってもらいたい」
「かしこまりました。確か、お連れの方は隣のお部屋ですよね。ご一緒に城内などを案内いたします」
「ありがとう。それじゃあ、僕が彼を呼んでくるよ」
王子が隣の部屋から宮廷魔導師さんを連れてこられる。
真っ黒なローブをきた魔導師さんはゆっくりと僕に頭を下げるので、こちらも頭を下げて再び挨拶をする。
簡単に城内の説明をして、近くの城下町でのエルフの民の暮らしを見ていただいて、その後はエルフの郷土料理である自然由来の厳選された野菜のサラダを振る舞った。料理長が腕によりをかけて作ったもので、お二人も喜んで召し上がってくださった。
「王子、人間の国とも並ぶほどにエルフの国の料理は美味しいですね!このキノコなんて、みずみずしい感じがフレッシュなお手製のドレッシングによく合います」
「あぁ、やはり食文化が合わないとその国には馴染めないなどは留学した友人がらよく聞くが、これだけ美味しい料理ばかりだと、私だけで味わうのはもったいない。多くの我が国の民にもこの美味しい料理を共有したいよ」
王子と魔導師さんはベタ褒めで料理を無我夢中で食べながら、我々に笑顔で返してくれた。
これは良い人間とエルフの婚礼になるかもしれない。そう思っていた。
…この時までは…。
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