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第5章︰エーリ学院【前編】
第42話
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「さて今日は、属性魔法を実際に使って見ましょう~。各自、離れた場所にある木の柱を狙って下さいね。」
「いよいよだね。ルナちゃん。」
「うん…。」
「属性魔法ですって。あんたにはちょっと不利な勝負だったかしら?」
私達の元にユイが得意げにやって来ると、髪の毛を後ろにはらった。
「…適正属性は無いけど、頑張るよ。」
「…勝負って?」
「ルナちゃんとユイちゃんが、この実習でどちらが上か決めるんだ。」
「どちらが…上か…。」
「じゃあ…勝負を公平にする為に、全ての属性を1発ずつ発動して周りのギャラリーに判断してもらおうかしら?」
「うん。わかった。」
「まずは火ね。あたしからさせてもらうわ。“血の盟約は互いの友好の証。我が血を糧とし力に変え、我が意思に従え!アナイアレイション!”」
彼女は呪文を唱えると、木の柱を盛大に爆破させた。
「うわぁ!?なんだ今の!」
「爆破魔法だ!さすが破滅の魔女…恐ろしい威力だな…。」
「上級魔法をあんな高威力で…すげぇ…。」
「ド迫力だなぁ…!」
周りの生徒達がざわめき出し、あまりの威力に木の柱が燃え尽きた為、新しいものと取り替えられた。
「さ、お次どうぞ?」
「…うん。」
彼女と入れ替わるようにして立ち位置につくと、大きく息をすった。やりすぎてしまわないように、気をつけながら親指を少しだけ噛み切った。
「“血の盟約は互いの友好の証。我が血を糧とし力に変え、我が意思に従え。アナイアレイション!”」
力を抑えて木の柱の周りのみに魔法を発動させ、ユイよりも派手さはないが木の柱を吹き飛ばす威力を見せた。
「…な!私と同じ魔法を!?」
「おお…吹き飛ばしたぞ…!結構凄くないか?」
「でも、ユイに比べたら派手さが足りないよなぁ…。」
「上級魔法発動出来ただけですげーよ!あいつ意外とやるな!」
眉間皺を寄せ、不機嫌そうな彼女と場所を交代した。
彼女は、火の上級属性である爆破魔法以外は全て基礎的な下級属性の魔法だったが、どれも派手で高威力だった。一方私は、全ての属性で上級属性魔法を使って見せたが、力を抑えるだけで精一杯で、威力は小さくなってしまった。
「すげぇ…。あれだけ上級魔法うってピンピンしてるよ…。」
「威力はそうでもないけど発動するだけでも凄いよね…。」
「けど、基礎魔法なのに、威力はかなりのものだったぞ?」
「かなりいい勝負だったよね…。」
私の隣では、ぐったりした様子のユイが座っていた。
「周りのギャラリーに判断してもらうって言ってたけど…。どう判断するんだろう…?」
「………たわ。」
「え?ユイ、何か言った?」
「………負けたわ。…あたしの負けよ!」
「え…でも…。」
「もういいわよこんな勝負!…ララに話しかけなきゃいいんでしょ?それくらいどーってことないわ。」
「凄いやルナちゃん。やっぱり魔法得意なんだね。」
「た、たまたまだよ…!発動できても、威力はイマイチだし…。」
彼は私の耳元に顔を近づけると、静かに囁いた。
「でもそれって、魔力を抑えて発動させたからでしょ?」
「えっ…!?」
顔を離すと、彼はにっこりと微笑んだ。
「ルナちゃん…!」
遠くからララが駆け寄ると、私の後ろで隠れてしまっていたユイを見つけ、身体を強ばらせた。
「勝負は勝負よ…。もうララには命令しないわ。」
「え…?」
「よかったね。ララちゃん。」
「あ、うん…。」
「あなた、もっとシャキッとしなさい。そんなにビクビクしてるから、あたしみたいなやつになめられて、こき使われるのよ。」
「ララのせいじゃないよ!ユイが怖いから逆らえなかったんだよね?」
「え?えっと…。」
「何よ怖いって!あたしが破滅の魔女とか呼ばれてるから、誰でも構わず破滅させるとでも思ってたの?」
「あ、それはあるかも…。」
「ちょっとフラン!あなたはもっと空気を読みなさい!」
「空気って読めるものなの?」
「はぁ…ルナやララの事は好きになれても、あなただけは好きになれそうにないわね…。」
「え!?3人共いつの間に友達になってたの!?」
「はぁ…?なってないわよ。」
「え、でも、2人の事好きなんでしょ?ならもう友達って事でしょ?」
「ちょっと…どうしてそうなるのよ。」
フランの斜め上の考え方についていけない様子のユイの後ろから声をかけた。
「あの…ユイ。私は、ユイと友達になりたいな。」
「何よあんたまで…。」
「あの…わ、わた…私も…。」
「言いたいことがあるならハッキリいいなさい。」
「っ…。………ユイちゃんと…友達になりたい!」
ララが私の隣を通り過ぎ、ユイの手を握りしめた。
「…あたし、あなたに沢山意地悪したのよ?どうして友達になろうなんて思うの?」
「私も…ルナちゃんにいっぱい嘘ついて…。いっぱい傷つけて…でも、ルナちゃんは、ごめんねって言ってくれた。ユイちゃんも、さっき自分のした事謝ってた…。」
「…なら、あなたも変わりなさい。」
「変わる…?」
「そう。その気弱な性格も、優しすぎる所も良くないわ。だから、今日からやめなさい。…それが出来そうなら友達になってあげてもいいわよ。」
「うん…!わかった!」
彼女は笑った。作り笑いとは似て似つかない、心からの笑顔だった。
「でもユイ、優しい所はララの長所だよ?」
「優しいのはいいけど、優しすぎるのよ。」
「僕も優しいよ?」
「自分で優しいとか言うやつは優しくないわよ。」
「えー?そんな事ないよ?ね、ララちゃん。」
「え、えっと…。」
「ほらララ。ハッキリ言ってやりなさい。」
「…優しい………時もあるよ。」
「あはは…!優しい時もあるだって!」
「おかしいなぁ。常に優しいはずなのに。」
「ララには適わないって事よ。ね?ルナ。」
「うん!私もそう思う!」
「よかったねルナ。ユイ達との問題…解決出来て…っ。」
「うん…よかったよ~…。これでしばらく…安心して過ごせる~…。」
ソファーに横になり、ルカにマッサージをしてもらっている。その気持ちよさに、眠くなるのを必死に堪えていた。
「ルナ。眠いなら寝てもいいんだよ?」
「せ、せっかくマッサージしてもらってるのに…寝たら悪いかなって…。」
「ミグの時は寝るのに?」
「それは…ミグだし…?」
「…そっか。」
しばらく沈黙が続き、一気に眠気が襲ってくる。
「ねぇ…ルナ。」
「…ぅん?何…?」
「…僕も使い魔になれないのかな?」
「え…!?」
あまりに驚いてその場に起き上がると、彼も驚いて少し後ろに下がった。
「わ…びっくりした…。」
「ど、どうしてそんな風に思ったの…?」
「そ…れは…。」
何かを言いかけて躊躇った彼は、私の隣に腰をおろした。
「…なんとなく。」
「え?なんとなく?なんとなくで言ったの?」
「え?…うん。」
「ルカ…。…使い魔って言うのは、吸血鬼でもなければ人間でもないんだよ?生き物かどうかすら怪しい…そんな存在なの。主となる吸血鬼に一生付いてまわって、どんな命令でも聞いて、主が死ねば自分も死ぬ。そんなものに、なんとなくでなりたいなんて思うはずがない。…どうしてそんな事言うの…?」
「…ルナの為なら、なんでもしてあげたいんだ。ミグだって、そう思ったから使い魔になったんでしょ?それが例え、人間じゃなくなっても、吸血鬼に従わなきゃいけなくても、主と一緒に死ぬ運命でも。」
「簡単にそんな事言わないでよ!!!」
私はその場に立ち上がり、彼を睨みつけた。
「ルナ…?」
「私は…っ……ルカの……身体奪って………っ生きてる…悪い…奴……なん…だ…よ…?」
目から涙が溢れ、言葉を詰まらせながら声を絞り出した。
「それは違うよ…!奪ったのはルナじゃない!」
「でも……私が…生まれたから…ルカは……家族と……みんなと離れて…。ルカの人生…もう……めちゃくちゃにしちゃった……。なのに…!そんなルカを…使い魔に出来るはずがない!そんな酷い事、どうしてさせようとするの!?」
「…何やってるんだ?お前ら…。」
扉の前で、外から戻ってきたミグがその場に立ち尽くしていた。彼は私の顔を見ると、手に持っていた籠を床に置いて駆け寄った。その腕に引き寄せられ、彼の胸に顔を埋めた。
「…ルカ。話は後で聞く。ちょっと外にでも行って気分転換してこい。」
「………うん…。わかった…。」
ミグが入ってきた扉を開けて、彼は外へ出ていった。しばらく泣き続けた私を、彼は黙って抱きしめた。
「…落ち着いたか?」
「ん…。」
泣き止んだ私をソファーに座らせると、彼も隣に腰をおろした。
「ルカと喧嘩したのか?」
「…喧嘩じゃないよ。」
「じゃあ、何を言い争ってたんだ?」
「ルカが…使い魔になりたいって…言うから…。」
「…はぁ。それで、どうしてお前が泣くんだよ。」
「ルカの身体を奪ってるのに…今度は人間じゃなくするなんて…そんな酷い事…出来るわけいよ…。」
「それはルナのせいじゃない…ってルカも言ったんだろ?俺の時もそうだったけど…ルカ自信が望んだ事だ。まぁでも…よく知らずに言ったかもしれないし、俺が使い魔の事をルカに教えておくよ。…だから泣くなって。」
「ん…。」
頭を撫でる彼の手で再び涙腺が緩み、零れ落ちた涙が頬を伝ってソファーに染み込んでいった。
「いよいよだね。ルナちゃん。」
「うん…。」
「属性魔法ですって。あんたにはちょっと不利な勝負だったかしら?」
私達の元にユイが得意げにやって来ると、髪の毛を後ろにはらった。
「…適正属性は無いけど、頑張るよ。」
「…勝負って?」
「ルナちゃんとユイちゃんが、この実習でどちらが上か決めるんだ。」
「どちらが…上か…。」
「じゃあ…勝負を公平にする為に、全ての属性を1発ずつ発動して周りのギャラリーに判断してもらおうかしら?」
「うん。わかった。」
「まずは火ね。あたしからさせてもらうわ。“血の盟約は互いの友好の証。我が血を糧とし力に変え、我が意思に従え!アナイアレイション!”」
彼女は呪文を唱えると、木の柱を盛大に爆破させた。
「うわぁ!?なんだ今の!」
「爆破魔法だ!さすが破滅の魔女…恐ろしい威力だな…。」
「上級魔法をあんな高威力で…すげぇ…。」
「ド迫力だなぁ…!」
周りの生徒達がざわめき出し、あまりの威力に木の柱が燃え尽きた為、新しいものと取り替えられた。
「さ、お次どうぞ?」
「…うん。」
彼女と入れ替わるようにして立ち位置につくと、大きく息をすった。やりすぎてしまわないように、気をつけながら親指を少しだけ噛み切った。
「“血の盟約は互いの友好の証。我が血を糧とし力に変え、我が意思に従え。アナイアレイション!”」
力を抑えて木の柱の周りのみに魔法を発動させ、ユイよりも派手さはないが木の柱を吹き飛ばす威力を見せた。
「…な!私と同じ魔法を!?」
「おお…吹き飛ばしたぞ…!結構凄くないか?」
「でも、ユイに比べたら派手さが足りないよなぁ…。」
「上級魔法発動出来ただけですげーよ!あいつ意外とやるな!」
眉間皺を寄せ、不機嫌そうな彼女と場所を交代した。
彼女は、火の上級属性である爆破魔法以外は全て基礎的な下級属性の魔法だったが、どれも派手で高威力だった。一方私は、全ての属性で上級属性魔法を使って見せたが、力を抑えるだけで精一杯で、威力は小さくなってしまった。
「すげぇ…。あれだけ上級魔法うってピンピンしてるよ…。」
「威力はそうでもないけど発動するだけでも凄いよね…。」
「けど、基礎魔法なのに、威力はかなりのものだったぞ?」
「かなりいい勝負だったよね…。」
私の隣では、ぐったりした様子のユイが座っていた。
「周りのギャラリーに判断してもらうって言ってたけど…。どう判断するんだろう…?」
「………たわ。」
「え?ユイ、何か言った?」
「………負けたわ。…あたしの負けよ!」
「え…でも…。」
「もういいわよこんな勝負!…ララに話しかけなきゃいいんでしょ?それくらいどーってことないわ。」
「凄いやルナちゃん。やっぱり魔法得意なんだね。」
「た、たまたまだよ…!発動できても、威力はイマイチだし…。」
彼は私の耳元に顔を近づけると、静かに囁いた。
「でもそれって、魔力を抑えて発動させたからでしょ?」
「えっ…!?」
顔を離すと、彼はにっこりと微笑んだ。
「ルナちゃん…!」
遠くからララが駆け寄ると、私の後ろで隠れてしまっていたユイを見つけ、身体を強ばらせた。
「勝負は勝負よ…。もうララには命令しないわ。」
「え…?」
「よかったね。ララちゃん。」
「あ、うん…。」
「あなた、もっとシャキッとしなさい。そんなにビクビクしてるから、あたしみたいなやつになめられて、こき使われるのよ。」
「ララのせいじゃないよ!ユイが怖いから逆らえなかったんだよね?」
「え?えっと…。」
「何よ怖いって!あたしが破滅の魔女とか呼ばれてるから、誰でも構わず破滅させるとでも思ってたの?」
「あ、それはあるかも…。」
「ちょっとフラン!あなたはもっと空気を読みなさい!」
「空気って読めるものなの?」
「はぁ…ルナやララの事は好きになれても、あなただけは好きになれそうにないわね…。」
「え!?3人共いつの間に友達になってたの!?」
「はぁ…?なってないわよ。」
「え、でも、2人の事好きなんでしょ?ならもう友達って事でしょ?」
「ちょっと…どうしてそうなるのよ。」
フランの斜め上の考え方についていけない様子のユイの後ろから声をかけた。
「あの…ユイ。私は、ユイと友達になりたいな。」
「何よあんたまで…。」
「あの…わ、わた…私も…。」
「言いたいことがあるならハッキリいいなさい。」
「っ…。………ユイちゃんと…友達になりたい!」
ララが私の隣を通り過ぎ、ユイの手を握りしめた。
「…あたし、あなたに沢山意地悪したのよ?どうして友達になろうなんて思うの?」
「私も…ルナちゃんにいっぱい嘘ついて…。いっぱい傷つけて…でも、ルナちゃんは、ごめんねって言ってくれた。ユイちゃんも、さっき自分のした事謝ってた…。」
「…なら、あなたも変わりなさい。」
「変わる…?」
「そう。その気弱な性格も、優しすぎる所も良くないわ。だから、今日からやめなさい。…それが出来そうなら友達になってあげてもいいわよ。」
「うん…!わかった!」
彼女は笑った。作り笑いとは似て似つかない、心からの笑顔だった。
「でもユイ、優しい所はララの長所だよ?」
「優しいのはいいけど、優しすぎるのよ。」
「僕も優しいよ?」
「自分で優しいとか言うやつは優しくないわよ。」
「えー?そんな事ないよ?ね、ララちゃん。」
「え、えっと…。」
「ほらララ。ハッキリ言ってやりなさい。」
「…優しい………時もあるよ。」
「あはは…!優しい時もあるだって!」
「おかしいなぁ。常に優しいはずなのに。」
「ララには適わないって事よ。ね?ルナ。」
「うん!私もそう思う!」
「よかったねルナ。ユイ達との問題…解決出来て…っ。」
「うん…よかったよ~…。これでしばらく…安心して過ごせる~…。」
ソファーに横になり、ルカにマッサージをしてもらっている。その気持ちよさに、眠くなるのを必死に堪えていた。
「ルナ。眠いなら寝てもいいんだよ?」
「せ、せっかくマッサージしてもらってるのに…寝たら悪いかなって…。」
「ミグの時は寝るのに?」
「それは…ミグだし…?」
「…そっか。」
しばらく沈黙が続き、一気に眠気が襲ってくる。
「ねぇ…ルナ。」
「…ぅん?何…?」
「…僕も使い魔になれないのかな?」
「え…!?」
あまりに驚いてその場に起き上がると、彼も驚いて少し後ろに下がった。
「わ…びっくりした…。」
「ど、どうしてそんな風に思ったの…?」
「そ…れは…。」
何かを言いかけて躊躇った彼は、私の隣に腰をおろした。
「…なんとなく。」
「え?なんとなく?なんとなくで言ったの?」
「え?…うん。」
「ルカ…。…使い魔って言うのは、吸血鬼でもなければ人間でもないんだよ?生き物かどうかすら怪しい…そんな存在なの。主となる吸血鬼に一生付いてまわって、どんな命令でも聞いて、主が死ねば自分も死ぬ。そんなものに、なんとなくでなりたいなんて思うはずがない。…どうしてそんな事言うの…?」
「…ルナの為なら、なんでもしてあげたいんだ。ミグだって、そう思ったから使い魔になったんでしょ?それが例え、人間じゃなくなっても、吸血鬼に従わなきゃいけなくても、主と一緒に死ぬ運命でも。」
「簡単にそんな事言わないでよ!!!」
私はその場に立ち上がり、彼を睨みつけた。
「ルナ…?」
「私は…っ……ルカの……身体奪って………っ生きてる…悪い…奴……なん…だ…よ…?」
目から涙が溢れ、言葉を詰まらせながら声を絞り出した。
「それは違うよ…!奪ったのはルナじゃない!」
「でも……私が…生まれたから…ルカは……家族と……みんなと離れて…。ルカの人生…もう……めちゃくちゃにしちゃった……。なのに…!そんなルカを…使い魔に出来るはずがない!そんな酷い事、どうしてさせようとするの!?」
「…何やってるんだ?お前ら…。」
扉の前で、外から戻ってきたミグがその場に立ち尽くしていた。彼は私の顔を見ると、手に持っていた籠を床に置いて駆け寄った。その腕に引き寄せられ、彼の胸に顔を埋めた。
「…ルカ。話は後で聞く。ちょっと外にでも行って気分転換してこい。」
「………うん…。わかった…。」
ミグが入ってきた扉を開けて、彼は外へ出ていった。しばらく泣き続けた私を、彼は黙って抱きしめた。
「…落ち着いたか?」
「ん…。」
泣き止んだ私をソファーに座らせると、彼も隣に腰をおろした。
「ルカと喧嘩したのか?」
「…喧嘩じゃないよ。」
「じゃあ、何を言い争ってたんだ?」
「ルカが…使い魔になりたいって…言うから…。」
「…はぁ。それで、どうしてお前が泣くんだよ。」
「ルカの身体を奪ってるのに…今度は人間じゃなくするなんて…そんな酷い事…出来るわけいよ…。」
「それはルナのせいじゃない…ってルカも言ったんだろ?俺の時もそうだったけど…ルカ自信が望んだ事だ。まぁでも…よく知らずに言ったかもしれないし、俺が使い魔の事をルカに教えておくよ。…だから泣くなって。」
「ん…。」
頭を撫でる彼の手で再び涙腺が緩み、零れ落ちた涙が頬を伝ってソファーに染み込んでいった。
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