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黒羽織その伍 顔なし女
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「この前、女を一人犯ったろう?」
牛の刻。
五条通りを歩く三人の男に向かって口を開いた華月は紅色の棍棒を手にしたまま、つまらなそうに腕を組んだ。
「何だ・・・お前は」
「生娘の肌は極上と聞くが・・・その甘さは如何ほどか・・・」
そこまで言いかけた華月に向かって、刀が振り下ろされる。
それを軽くかわしながら鼻で笑う彼の背後にはぶくぶくと泡が膨らむように、膨張する何かが見える。
男達の表情が一瞬にして恐怖に変わり、ばきばきと折れる音に混ざるように叫ぶ声を背に、華月は歩きながら、視線を空へと向けた。
「・・・此処は星が良く見える。・・・あの二人にも見えるのかな」
冷たい風が吹き抜ける。
そう呟いた背中の先にはもう何も残ってはいなかった。
顔なし女 完
牛の刻。
五条通りを歩く三人の男に向かって口を開いた華月は紅色の棍棒を手にしたまま、つまらなそうに腕を組んだ。
「何だ・・・お前は」
「生娘の肌は極上と聞くが・・・その甘さは如何ほどか・・・」
そこまで言いかけた華月に向かって、刀が振り下ろされる。
それを軽くかわしながら鼻で笑う彼の背後にはぶくぶくと泡が膨らむように、膨張する何かが見える。
男達の表情が一瞬にして恐怖に変わり、ばきばきと折れる音に混ざるように叫ぶ声を背に、華月は歩きながら、視線を空へと向けた。
「・・・此処は星が良く見える。・・・あの二人にも見えるのかな」
冷たい風が吹き抜ける。
そう呟いた背中の先にはもう何も残ってはいなかった。
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