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初夏編:初夏のポントワーブ
【326話】元気の源
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リアーナに連れられ、アーサーとモニカは温泉に入った。リアーナは二度目の入浴なのにまたビールを抱えて湯に飛び込んだ。アサギリとよほど馬が合ったのか、二人でぎゃはぎゃは笑いながらお酒を一気飲みしている。モニカはその様子を嬉しそうににこにこと眺めていた。
「モニカ、うれしそうだね」
「うん!ジルもリアーナも元気になってくれてちょっとホッとしたし、やっぱりリアーナが元気だとみんなが元気になるから嬉しい!」
「本当にそうだね。あはは!ジルの顔面白かったなあ」
「ねー!!なんだかやっとカミーユたちと再会した気がするわ」
「うん。本当に」
モニカはほぉ…とため息をついて口元まで湯に浸かった。目のクマがひどく、少しばかりやつれている。2日以上も寝ずに魔力を酷使していたので疲れて果てていて当然だ。アーサーは湯の中で妹の手を握り、優しく声をかけた。
「ひとまずおつかれさま、モニカ」
「ありがとアーサー。でもまだカミーユとカトリナを治さなきゃ。この2日でずいぶん呪いが進んじゃったわ」
「それなら安心しろモニカ!あたしも手伝うからさ!」
双子の会話を聞いていたリアーナが、アサギリを振り回しながら陽気に声をかけた。
「呪い食ったおかげで元気になったし!ばあちゃんの魔力回復の薬も飲んだから力になれるぜ!」
「わぁ、ありがとうリアーナ…。心強いよぉ」
一人で不安だったのか、モニカは安堵の涙を目に溜めた。リアーナはそんなモニカをがしっと抱きしめ、頭をぐりぐりと撫でながら笑った。
「おう!!今までよく一人でがんばったな!!ありがとうなモニカ!!お前のおかげであたしたちは全員助かった!!お前がいなきゃ誰一人助かってなかったんだ!モニカはあたしたち全員の命の恩人だ!!」
「…うん、うん…」
「アーサーもありがとな!!モニカがジルを治してる間、あたしの胸にアサギリをブッ刺してくれてたのはアーサーだろ?アーサーがいなきゃあたしがこんな早く回復することなかった!」
「うん…!」
リアーナの言葉に、アーサーとモニカはぽろぽろと涙を温泉に落とした。リアーナはそんな彼らを乱暴に撫で、大笑いしながら慰めた。泣き止んだ頃には二人の目は真っ赤になっていた。
「お!泣き止んだか?じゃーそろそろカミーユたち治しに行くか!」
「うん…。でもリアーナ、聖魔法使えるの?魔物の血が濃くなっちゃったんでしょ?」
「おう!あくまで血が濃くなっただけで、聖女の血は残ってるからなー!ほれっ」
リアーナはひょいと杖を振って見せた。美しい金色の光が杖から溢れ、アーサーとモニカを包み込む。その聖魔法は以前とまったく変わらなかった。驚いている双子に得意げな顔を見せ、アーサーに目を瞑らせてリアーナが温泉から出た。服を身に付けた彼女は、双子を置いてアサギリと一緒に小屋へ戻って行った。
「…モニカ、まだいける?」
「もちろん。カミーユたち全員が治るまで、わたしがんばるよ!」
「うん。僕にできることがあったら言ってね」
「ときどき手を握ってほしいなあ」
「分かった!じゃあずっと握ってるよ」
「ほんと?!」
「ほんと!カミーユたち全員が治るまで、ずっと握ってる」
「やった!じゃあもっと頑張れる!」
温泉から上がった双子は、手を繋いで小屋へ戻った。すでにリアーナはカミーユに聖魔法をかけており、苦痛に呻いているカミーユの頭をベシベシ叩いていた。
「おらカミーユもっと気合入れろぉ!!なんだおまえ!!カミーユのくせに魔物に中だいぶ食い散らかされてんじゃねえか!お前ほんとにカミーユかぁ?!」
「ぐぁぁぁっ…!リアーナ、お、おまっ…!いきなり全力で聖魔法ぶっかけるのやめろぉっ…!ぐっ、あぁぁっ、死ぬっ!死ぬっ!」
「いやそうしねえと魔物に負けちまうんだもん!核がやべえことなってんだから!!」
「うぅぅぐうぅっ…!がはっ…ぐええっぇっ…っ!魂魄が暴れまわって体引きちぎられそうだっつのっ…!うあぁっ…ぐぇっ…!!」
「だーいじょーぶだって!カミーユなんだから!!ほれっ!どっかいけ魂魄!!」
「ぐあぁぁぁっ!!!」
「……」
「……」
カミーユらしからぬ悲鳴を上げている彼と、そんなカミーユに楽し気に聖魔法をかけるリアーナ。異様な光景に双子は立ちすくんでいたが、ジルとカトリナは涼しい顔で眺めているし、魔女はまるで喜劇を観ているように楽し気だった。ボルーノは淡々と薬を調合しており、数時間前に目覚めたシャナはユーリの目と耳を塞いでいる。
だがリアーナの聖魔法はやはり秀逸で、ものの3時間ほどでカミーユに憑依していた魂魄を消滅させた(その間カミーユの悲鳴が絶えることはなかった)。
「モニカ、うれしそうだね」
「うん!ジルもリアーナも元気になってくれてちょっとホッとしたし、やっぱりリアーナが元気だとみんなが元気になるから嬉しい!」
「本当にそうだね。あはは!ジルの顔面白かったなあ」
「ねー!!なんだかやっとカミーユたちと再会した気がするわ」
「うん。本当に」
モニカはほぉ…とため息をついて口元まで湯に浸かった。目のクマがひどく、少しばかりやつれている。2日以上も寝ずに魔力を酷使していたので疲れて果てていて当然だ。アーサーは湯の中で妹の手を握り、優しく声をかけた。
「ひとまずおつかれさま、モニカ」
「ありがとアーサー。でもまだカミーユとカトリナを治さなきゃ。この2日でずいぶん呪いが進んじゃったわ」
「それなら安心しろモニカ!あたしも手伝うからさ!」
双子の会話を聞いていたリアーナが、アサギリを振り回しながら陽気に声をかけた。
「呪い食ったおかげで元気になったし!ばあちゃんの魔力回復の薬も飲んだから力になれるぜ!」
「わぁ、ありがとうリアーナ…。心強いよぉ」
一人で不安だったのか、モニカは安堵の涙を目に溜めた。リアーナはそんなモニカをがしっと抱きしめ、頭をぐりぐりと撫でながら笑った。
「おう!!今までよく一人でがんばったな!!ありがとうなモニカ!!お前のおかげであたしたちは全員助かった!!お前がいなきゃ誰一人助かってなかったんだ!モニカはあたしたち全員の命の恩人だ!!」
「…うん、うん…」
「アーサーもありがとな!!モニカがジルを治してる間、あたしの胸にアサギリをブッ刺してくれてたのはアーサーだろ?アーサーがいなきゃあたしがこんな早く回復することなかった!」
「うん…!」
リアーナの言葉に、アーサーとモニカはぽろぽろと涙を温泉に落とした。リアーナはそんな彼らを乱暴に撫で、大笑いしながら慰めた。泣き止んだ頃には二人の目は真っ赤になっていた。
「お!泣き止んだか?じゃーそろそろカミーユたち治しに行くか!」
「うん…。でもリアーナ、聖魔法使えるの?魔物の血が濃くなっちゃったんでしょ?」
「おう!あくまで血が濃くなっただけで、聖女の血は残ってるからなー!ほれっ」
リアーナはひょいと杖を振って見せた。美しい金色の光が杖から溢れ、アーサーとモニカを包み込む。その聖魔法は以前とまったく変わらなかった。驚いている双子に得意げな顔を見せ、アーサーに目を瞑らせてリアーナが温泉から出た。服を身に付けた彼女は、双子を置いてアサギリと一緒に小屋へ戻って行った。
「…モニカ、まだいける?」
「もちろん。カミーユたち全員が治るまで、わたしがんばるよ!」
「うん。僕にできることがあったら言ってね」
「ときどき手を握ってほしいなあ」
「分かった!じゃあずっと握ってるよ」
「ほんと?!」
「ほんと!カミーユたち全員が治るまで、ずっと握ってる」
「やった!じゃあもっと頑張れる!」
温泉から上がった双子は、手を繋いで小屋へ戻った。すでにリアーナはカミーユに聖魔法をかけており、苦痛に呻いているカミーユの頭をベシベシ叩いていた。
「おらカミーユもっと気合入れろぉ!!なんだおまえ!!カミーユのくせに魔物に中だいぶ食い散らかされてんじゃねえか!お前ほんとにカミーユかぁ?!」
「ぐぁぁぁっ…!リアーナ、お、おまっ…!いきなり全力で聖魔法ぶっかけるのやめろぉっ…!ぐっ、あぁぁっ、死ぬっ!死ぬっ!」
「いやそうしねえと魔物に負けちまうんだもん!核がやべえことなってんだから!!」
「うぅぅぐうぅっ…!がはっ…ぐええっぇっ…っ!魂魄が暴れまわって体引きちぎられそうだっつのっ…!うあぁっ…ぐぇっ…!!」
「だーいじょーぶだって!カミーユなんだから!!ほれっ!どっかいけ魂魄!!」
「ぐあぁぁぁっ!!!」
「……」
「……」
カミーユらしからぬ悲鳴を上げている彼と、そんなカミーユに楽し気に聖魔法をかけるリアーナ。異様な光景に双子は立ちすくんでいたが、ジルとカトリナは涼しい顔で眺めているし、魔女はまるで喜劇を観ているように楽し気だった。ボルーノは淡々と薬を調合しており、数時間前に目覚めたシャナはユーリの目と耳を塞いでいる。
だがリアーナの聖魔法はやはり秀逸で、ものの3時間ほどでカミーユに憑依していた魂魄を消滅させた(その間カミーユの悲鳴が絶えることはなかった)。
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