直線上に僕がいる

日明

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好きの意味

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軽い欠伸を漏らしながら通学路を歩く。昨日のことは夢だったのだろうか。そう思うほどに曖昧な感じだ。
何故なら昨日、俺は親友と好きな人が付き合うのを見届けてそのあと告白をされたのだ。
【私はあなたのことが好きです。那月さん。付き合いたいと思うほど】
淡々と話す彼女のことを思い出す。冗談を言うようなタイプではないだろう。何故自分なのか。
【私は桃城さんのことを一途に思いながら、彼女の幸せのために身を削った貴方を好きになりました。だから、私の思いだけ知っておいてください】
彼女は俺が桃城を好きなことにも気づいていた。気づいた上で...
「同情...か」
可哀想だと思ってくれたのかもしれない。だがそれは正直迷惑な話だ。
無意識にポケットに手を突っ込んだ時、肌触りのいい布の気配にそういえばと思い出す。
ポケットから取り出したのは昨日あの女子生徒に半ば強引に渡されたハンカチだ。返さなければと洗って持ってきた。しかもよく見れば刺繍入でY.kisakiと書かれていた。ということは苗字はや行出席番号は後ろの方だろう。黒板と反対側のドアから入ればその付近にいるはずだ。さっさと返して同情ならやめてくれと伝えよう。
余計に俺が惨めになるだけだ。
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