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ラスト・コンテクスト Part1
大文字の夜に(27)
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「皆さんは、賛成なんですか?」
アサヒが全員に問いかけた。
ムサシが我先に、逆に問いかける。
「えっと、何がだ? アサヒ」
「つまり」
「おっと皆まで言わなくても、もちろん俺はわかってるぜ。その、一応、俺たちほどの仲じゃあない奴らに対しては、説明がいると思ってな」
そう言って、ムサシは肩を大袈裟にすくめてみせた。
アサヒは微笑みながら、改めて皆に問いかける。
「皆さんは、“鍵”の破壊に賛成なんですか?」
「貴方は反対?」
メイができるだけフランクに返した。
「……僕には、わかりません」
「元の世界に戻れるかを気にしてるんですかぁ?」
続いてウィーがアサヒに聞く。
「……いいえ。今だから言いますが、実は僕は元の世界、家には戻りたくなくて」
アサヒはU.S.Jの面々の方をチラリと見た。
「知ってたよ?」
「えっ」
フランシスがあっけらかんと言う。
「まあアサヒ、お前さんのコトだから最低でもジュディにはバレてるとひやひやしてたかもしれないが、大人をナメるなよ。ソレにそうだとしても、お前が俺たちとよくわからん異世界の国のために文字通り必死だったコトは知ってるよ」
アサヒは言葉に詰まった。
「ま、よっぽど俺たちのコトが好きだったってコトだな。な?」
フランシスは場をしんみりしない方に少しでも誤魔化すために、U.J.Iの面々の顔を覗き込むジェスチャーをする。
「ま、戻りたくないってのにはオレは同感だ」
次はツヅキが口を開いた。
「え。そうだったの?」
「知らなかったのか? まあ、ソコの坊やよりは騙せてたってコトか」
メイと、その後ろのカップが驚いた顔をしている。
ウィーはニヤニヤしていた。
「私は知ってましたよ、ツヅキさぁん」
「嘘つけ」
「んー、私は戻れないってのはちょっと困るかな」
カオルが話しだす。
と、すぐに南山城国の一行の方を振り向いた。
「おっと、気を悪くしないでよ皆! そういう意味じゃあなくて、まあでもアッチの世界にも家族とかいるからさぁ。理想は行ったり来たりできるコトなんだけどねー」
「できるよ」
密かにフランシスに煙草をねだり、今まさにムサシに火を点けてもらったミサトが言った。
「マジ?」
「マジマジ。そうじゃあなかったら私きてないもん。まあ、戻るつもりもあんまりないけど」
「どーいうコト?」
「いやだって、私そういう異世界行き来の管理者的な者でもあるし」
自分の胸に手を当て、ミサトがドヤった。
「えー! ちょっとちょっとどういうコトですかミサトさん!」
うるさいのはカトリーヌだ。
しかし今回ばかりは、ノワールたちも続いた。
場が一気にガヤガヤする。
「ちょっと待て! 順を追って説明するから! 聞かなかったお前らが悪いぞ!」
一気に明るくなった場を尻目に、ツヅキがこそりとメイに耳打ちする。
「心を読んでくれてなくて、ありがとな」
メイは口元がほころぶのを気取られないように、ツヅキに答えた。
「あいにく、貴方の心にソコまで興味がなくって」
アサヒが全員に問いかけた。
ムサシが我先に、逆に問いかける。
「えっと、何がだ? アサヒ」
「つまり」
「おっと皆まで言わなくても、もちろん俺はわかってるぜ。その、一応、俺たちほどの仲じゃあない奴らに対しては、説明がいると思ってな」
そう言って、ムサシは肩を大袈裟にすくめてみせた。
アサヒは微笑みながら、改めて皆に問いかける。
「皆さんは、“鍵”の破壊に賛成なんですか?」
「貴方は反対?」
メイができるだけフランクに返した。
「……僕には、わかりません」
「元の世界に戻れるかを気にしてるんですかぁ?」
続いてウィーがアサヒに聞く。
「……いいえ。今だから言いますが、実は僕は元の世界、家には戻りたくなくて」
アサヒはU.S.Jの面々の方をチラリと見た。
「知ってたよ?」
「えっ」
フランシスがあっけらかんと言う。
「まあアサヒ、お前さんのコトだから最低でもジュディにはバレてるとひやひやしてたかもしれないが、大人をナメるなよ。ソレにそうだとしても、お前が俺たちとよくわからん異世界の国のために文字通り必死だったコトは知ってるよ」
アサヒは言葉に詰まった。
「ま、よっぽど俺たちのコトが好きだったってコトだな。な?」
フランシスは場をしんみりしない方に少しでも誤魔化すために、U.J.Iの面々の顔を覗き込むジェスチャーをする。
「ま、戻りたくないってのにはオレは同感だ」
次はツヅキが口を開いた。
「え。そうだったの?」
「知らなかったのか? まあ、ソコの坊やよりは騙せてたってコトか」
メイと、その後ろのカップが驚いた顔をしている。
ウィーはニヤニヤしていた。
「私は知ってましたよ、ツヅキさぁん」
「嘘つけ」
「んー、私は戻れないってのはちょっと困るかな」
カオルが話しだす。
と、すぐに南山城国の一行の方を振り向いた。
「おっと、気を悪くしないでよ皆! そういう意味じゃあなくて、まあでもアッチの世界にも家族とかいるからさぁ。理想は行ったり来たりできるコトなんだけどねー」
「できるよ」
密かにフランシスに煙草をねだり、今まさにムサシに火を点けてもらったミサトが言った。
「マジ?」
「マジマジ。そうじゃあなかったら私きてないもん。まあ、戻るつもりもあんまりないけど」
「どーいうコト?」
「いやだって、私そういう異世界行き来の管理者的な者でもあるし」
自分の胸に手を当て、ミサトがドヤった。
「えー! ちょっとちょっとどういうコトですかミサトさん!」
うるさいのはカトリーヌだ。
しかし今回ばかりは、ノワールたちも続いた。
場が一気にガヤガヤする。
「ちょっと待て! 順を追って説明するから! 聞かなかったお前らが悪いぞ!」
一気に明るくなった場を尻目に、ツヅキがこそりとメイに耳打ちする。
「心を読んでくれてなくて、ありがとな」
メイは口元がほころぶのを気取られないように、ツヅキに答えた。
「あいにく、貴方の心にソコまで興味がなくって」
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