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第2章:Drug & Monsters Party
1.イカサマと邂逅 2話
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≪前回までのあらすじ≫
怪しいカジノに乗り込んだBLITZのカイルとリュウガ。
カイルが、ディーラーとポーカーで勝負をする中、リュウガはマイペースに酒を飲む。
勝負の行方はいかに.....。
===============================================
「いやぁ、儲かった、儲かった。普段からの行いがいいせいか俺ってこういうここぞって勝負には強くってさ」
カイルはカジノからしばらく進んだ路地裏で浮かれた様子で仏頂面で隣を歩く黒づくめの男に話しかけた。
「何言ってやがる。ただのイカサマのくせによ」
黒づくめの男こと、リュウガ・ナギリ(百鬼 龍牙)はそういうとカイルの上着を乱暴に引っ張った。
バラバラと舞い落ちる大量のカードとよくわからない何か。
「バレてた?」
「お前が勝負を仕掛ける時に必ずなんか仕込んでることは、痛いくらい身に染みて理解してるからな。どうせバッグの中に入ってた札束も本物は表の1枚だけで残りは全部新聞紙だろ?まぁ、カードの束と偽札で勝負を挑む悪どさには感心するが」
リュウガは忌々し気に、短いため息をついた。
昔、散々煮え湯を飲まされたのであろう。
その話しぶりには妙に実感がこもっていた。
「でも、それが今回のお仕事だからね。あのカジノは不正なギャンブルを仕組んで客から大量の金巻き上げ、金を支払えない客にはそりゃもう良い子には言えないぐらいえげつない扱いをしてる、って話だったじゃない。まぁ、俺たちは義賊ってことで」
「はっ、言ってろ」
「やはりイカサマだったのか」
上機嫌で呑気に話すカイルの眼前。
路地裏の角から強面の男たちが大量に姿を現した。先ほどのカジノにいたガラの悪い男たちである。
「舐めやがってよ」
「テメーら、生きて帰れると思うなよ」
ご丁寧に背後からも同じくガラの悪い男たちが迫ってきている。
あっという間にカイルとリュウガは強面の男たちに取り囲まれた。
「あーあ、怖い人たちが来ちゃったよ。じゃあリューちゃん、後はよろしく」
応援のつもりなのだろうか、バシッ、とリュウガの背中を叩くカイル。
しかし、リュウガは微動だにしない。
「・・・えーっと、リューガさん?」
「なぁ、カイル。お前はよく分かっていると思うが、俺は面倒ごとが嫌いなんだ。自分で蒔いた種だろう。自分でなんとかしろよ、義賊様」
そう言うが早いかリュウガは、カイルの手から札束の詰まったバッグを奪い、華麗に壁を蹴って跳躍。
そのまま難なく屋根へ降り立った。
「サクラには遅くなると伝えておいてやるが、さっさと帰って来いよ」
そしてそれだけ言い残すと振り返りもせずさっさと姿を消した。
「えぇっ!!おい、マジかよ!!俺を見捨てて一人で消えるのは酷くない?だいたいこのお金だってどうせ借金の返済と食費とリュウガの酒代に消えるんだからさ、少しくらい協力してくれてもいいじゃん!?この薄情者!!」
カイルが一人で喚き散らしている間にも包囲網は狭まっていく。
「で?最期に言い残すことはそれだけか?」
「ざまぁねえな、仲間に見捨てられてやがるぜ」
威圧感のあるリュウガがいなくなったことに安心したのか、ニヤニヤと笑いながら一気に詰め寄ってくる男たち。
その脂ぎった圧力に押されてじりじり後ずさりをするカイル。
予想していなかった展開だったのか、やや焦りが見える。
「い、いやぁ。まいったなー。待った待った!ちょっと落ち着いて話し合おうよ。俺こういう荒事は専門じゃなくて。じゃあさ、ほら、ちょっと足りないとは思いますけど手持ちのお金を置いておきますんで、ここは穏便に一つお願いできませんかねぇ?」
そう言ってポケットからカイルが差し出したのは・・・・・・・300zail。
「死ね!!!!!」
男たちがカイルの横っ面をぶん殴ろうと拳を振りかぶったその時
「止めなさい」
掃き溜めにはそぐわない凛とした制止の声が響いた。
声のした方を見ると線の細い美しい人物が立っている。
白いの細見のデニムにラフなシルエットのダブルジップレイヤードパーカー。
腰までのばされゆるく束ねられた長髪は見るからにサラサラでとても手入れが行き届いている。
その所作はどことなく上品で、生まれの良さがうかがえる。
少なくとも夕暮れ時にこんな場所を1人でうろついている事に違和感を覚える人物だ。
「なんだ、ネーチャン、コラ。テメエも痛い目見たいのか?」
「あなたたち、自分達が喧嘩をしかけている相手が誰なのかわかっていますか」
自分より大きな男達を穏やかな声で諭しながら、まったく怯むことなく歩み寄ってくるその人物は。
「いいっ!?お、おま、いえ。あ、あなたは」
「おー、エリスじゃない。久しぶり。何してんの?こんなところで」
カイルのエリスという言葉に男たちに動揺が広がり、先ほどまでのピリピリとした一色触発の空気がみるみる薄まってゆく。
「おい、エリスって誰よ?」
1番若い短髪の男が、隣にいたスキンヘッドの男にヒソヒソと囁いた。
「バカかお前。エリス・フランシスカだよ。あのフェンリルの2番小隊隊長だ。絶対俺らが敵う相手じゃねぇよ」
「おいおい、マジかよ。こんなネーチャンがか?あの魔じょ・・・うぐっ」
スキンヘッドの男の言葉を聞いた短髪の男は、俄かには信じられないと小ばかにしたような調子でエリスを挑発しようとしたが、露骨に顔色を変えたスキンヘッドの男の分厚い手のひらで口を覆われ黙った。
「おい、いいからバカな口を閉じてろ。紙面を飾るような死に方をしたくなきゃ絶対にあの人を怒らせるような態度を取るな」
焦りを含んだその言葉と行動から本気の意思を汲み取り、スキンヘッドの男の腕をタップし同意を示す短髪の男。
「・・・だがよけいに分からねえよ。なんでそんなビッグネームがこんなヤローを庇うんだ?」
「俺が知りてえよ。そんなこと」
「それはその人が元「フェンリル」1番小隊隊長であるカイル・ブルーフォードさんだからですよ。嘆かわしいですね。最近のゴロツキはそんなことも知らないのですか?」
短髪の男とスキンヘッドの男の一連のやり取りを黙って聞いていたエリスは、何を考えているのかわからない穏やかな表情を向け、彼らの疑問に対しそう答えた。
エリスの言葉にざわついてい場が完全に鎮まり返り、直後驚きの声が上がった。
「えぇぇぇぇっ!?こんな、セコい、いやいやいや、この方があのカイル・ブルーフォード、さんなんですか?」
「マジかよ。信じられねえ。カイルって言えばあの悪魔の力を宿すとか言われてたアレか!?あれだよな?!作り話じゃねえのかよ」
「えぇ、ですからあなたたちごときが相手に出来る方ではありませんよ。分かったらとっとと立ち去りなさい」
「ハッ、はい!!失礼しましたぁ!!」
カイルを取り囲んでいた男たちは血相をかえてその場から逃げ出すように立ち去った。
「いやぁ、助かったよ。アテにしてたボディーガードに逃げられちゃってさぁ。エリスが助けてくれなかったらどうなってたことか」
「フフッ、ご謙遜を。カイルさんならあの程度の相手、何人いようと何の問題もないではないですか」
エリスは口元を隠しながらさも可笑しそうにクスクスと笑った。
「カイルさん、久しぶりにお会いしたんです。夕食までまだしばらく時間がありますよね?久しぶりにお会いしたんです。少しお茶でもご一緒にいかがですか?少し行ったところに美味しいコーヒーを出してくれるお店があるんです」
「あー、ごめん。今日はこれから何か所も行くとこがあってさ。なにより早く帰って生活費を上納しないと命の危機が、サクラがすごい怒っててさぁ、寄り道してたら大変なことになりそう」
「例の妹さんでしたっけ?カイルさん、まだ「何でも屋」を続けていらっしゃるんですね。やはり戻ってこられるつもりはないんですか?あまり大きな声では言えませんが、やはり私たちを取り仕切れるのはあなただけだと思うんです。今もあなたにならばついていきたい、という隊員は私を含めて数多くいます。ですから今ならお帰りになられてもまたすぐに………」
「エリス」
いつになく真面目なトーンで、カイルはエリスの話を途中で遮った。
「前にも言ったけど俺は戻るつもりはないよ。今は苦労することも多いけど楽しくやってるんだ。それにさ、あそこにいた頃の自分はあんまり好きじゃないし。だからさ・・・悪いね」
「・・・・・そうですか、それは残念です」
エリスはあからさまに悲しそうに顔を曇らせたがすぐに笑顔を浮かべた。
「では、たまには顔を見せに来てくださいね。皆カイルさんに会いたがっていますので」
「そうだね、考えとくよ。俺も美人にそう言われると悪い気はしないし」
「またそんな冗談を。・・・なんだかこのやりとり、懐かしいですね」
「あぁ、そうだね。ってうわ、もうこんな時間か。じゃあエリス、またね。そろそろサクラが怒って愚痴ってる頃だと思うから今日は帰るよ」
「はい、お気をつけて」
カイルが颯爽と走り去り後にはエリス一人が残された。
夕焼けに照らされながら、エリスはしばらく懐かしさを噛み締める様にカイルの背中を見つめていたが、急に口元をニマリと歪めた。
「大丈夫ですよ、カイルさん。あなたはもうじき自ら戻ってきてくださいますから」
===============================================
~登場人物紹介~
・エリス・フランシスカ(new):「フェンリル」第2小隊隊長。カイルを慕っているらしい。
・カイル・ブルーフォード:廃棄区画にて、なんでも屋BLITZを営む。よくリュウガをからかう。
・リュウガ・ナギリ(百鬼 龍牙):なんでも屋BLITZのメンバー。よくカイルを〆る。
怪しいカジノに乗り込んだBLITZのカイルとリュウガ。
カイルが、ディーラーとポーカーで勝負をする中、リュウガはマイペースに酒を飲む。
勝負の行方はいかに.....。
===============================================
「いやぁ、儲かった、儲かった。普段からの行いがいいせいか俺ってこういうここぞって勝負には強くってさ」
カイルはカジノからしばらく進んだ路地裏で浮かれた様子で仏頂面で隣を歩く黒づくめの男に話しかけた。
「何言ってやがる。ただのイカサマのくせによ」
黒づくめの男こと、リュウガ・ナギリ(百鬼 龍牙)はそういうとカイルの上着を乱暴に引っ張った。
バラバラと舞い落ちる大量のカードとよくわからない何か。
「バレてた?」
「お前が勝負を仕掛ける時に必ずなんか仕込んでることは、痛いくらい身に染みて理解してるからな。どうせバッグの中に入ってた札束も本物は表の1枚だけで残りは全部新聞紙だろ?まぁ、カードの束と偽札で勝負を挑む悪どさには感心するが」
リュウガは忌々し気に、短いため息をついた。
昔、散々煮え湯を飲まされたのであろう。
その話しぶりには妙に実感がこもっていた。
「でも、それが今回のお仕事だからね。あのカジノは不正なギャンブルを仕組んで客から大量の金巻き上げ、金を支払えない客にはそりゃもう良い子には言えないぐらいえげつない扱いをしてる、って話だったじゃない。まぁ、俺たちは義賊ってことで」
「はっ、言ってろ」
「やはりイカサマだったのか」
上機嫌で呑気に話すカイルの眼前。
路地裏の角から強面の男たちが大量に姿を現した。先ほどのカジノにいたガラの悪い男たちである。
「舐めやがってよ」
「テメーら、生きて帰れると思うなよ」
ご丁寧に背後からも同じくガラの悪い男たちが迫ってきている。
あっという間にカイルとリュウガは強面の男たちに取り囲まれた。
「あーあ、怖い人たちが来ちゃったよ。じゃあリューちゃん、後はよろしく」
応援のつもりなのだろうか、バシッ、とリュウガの背中を叩くカイル。
しかし、リュウガは微動だにしない。
「・・・えーっと、リューガさん?」
「なぁ、カイル。お前はよく分かっていると思うが、俺は面倒ごとが嫌いなんだ。自分で蒔いた種だろう。自分でなんとかしろよ、義賊様」
そう言うが早いかリュウガは、カイルの手から札束の詰まったバッグを奪い、華麗に壁を蹴って跳躍。
そのまま難なく屋根へ降り立った。
「サクラには遅くなると伝えておいてやるが、さっさと帰って来いよ」
そしてそれだけ言い残すと振り返りもせずさっさと姿を消した。
「えぇっ!!おい、マジかよ!!俺を見捨てて一人で消えるのは酷くない?だいたいこのお金だってどうせ借金の返済と食費とリュウガの酒代に消えるんだからさ、少しくらい協力してくれてもいいじゃん!?この薄情者!!」
カイルが一人で喚き散らしている間にも包囲網は狭まっていく。
「で?最期に言い残すことはそれだけか?」
「ざまぁねえな、仲間に見捨てられてやがるぜ」
威圧感のあるリュウガがいなくなったことに安心したのか、ニヤニヤと笑いながら一気に詰め寄ってくる男たち。
その脂ぎった圧力に押されてじりじり後ずさりをするカイル。
予想していなかった展開だったのか、やや焦りが見える。
「い、いやぁ。まいったなー。待った待った!ちょっと落ち着いて話し合おうよ。俺こういう荒事は専門じゃなくて。じゃあさ、ほら、ちょっと足りないとは思いますけど手持ちのお金を置いておきますんで、ここは穏便に一つお願いできませんかねぇ?」
そう言ってポケットからカイルが差し出したのは・・・・・・・300zail。
「死ね!!!!!」
男たちがカイルの横っ面をぶん殴ろうと拳を振りかぶったその時
「止めなさい」
掃き溜めにはそぐわない凛とした制止の声が響いた。
声のした方を見ると線の細い美しい人物が立っている。
白いの細見のデニムにラフなシルエットのダブルジップレイヤードパーカー。
腰までのばされゆるく束ねられた長髪は見るからにサラサラでとても手入れが行き届いている。
その所作はどことなく上品で、生まれの良さがうかがえる。
少なくとも夕暮れ時にこんな場所を1人でうろついている事に違和感を覚える人物だ。
「なんだ、ネーチャン、コラ。テメエも痛い目見たいのか?」
「あなたたち、自分達が喧嘩をしかけている相手が誰なのかわかっていますか」
自分より大きな男達を穏やかな声で諭しながら、まったく怯むことなく歩み寄ってくるその人物は。
「いいっ!?お、おま、いえ。あ、あなたは」
「おー、エリスじゃない。久しぶり。何してんの?こんなところで」
カイルのエリスという言葉に男たちに動揺が広がり、先ほどまでのピリピリとした一色触発の空気がみるみる薄まってゆく。
「おい、エリスって誰よ?」
1番若い短髪の男が、隣にいたスキンヘッドの男にヒソヒソと囁いた。
「バカかお前。エリス・フランシスカだよ。あのフェンリルの2番小隊隊長だ。絶対俺らが敵う相手じゃねぇよ」
「おいおい、マジかよ。こんなネーチャンがか?あの魔じょ・・・うぐっ」
スキンヘッドの男の言葉を聞いた短髪の男は、俄かには信じられないと小ばかにしたような調子でエリスを挑発しようとしたが、露骨に顔色を変えたスキンヘッドの男の分厚い手のひらで口を覆われ黙った。
「おい、いいからバカな口を閉じてろ。紙面を飾るような死に方をしたくなきゃ絶対にあの人を怒らせるような態度を取るな」
焦りを含んだその言葉と行動から本気の意思を汲み取り、スキンヘッドの男の腕をタップし同意を示す短髪の男。
「・・・だがよけいに分からねえよ。なんでそんなビッグネームがこんなヤローを庇うんだ?」
「俺が知りてえよ。そんなこと」
「それはその人が元「フェンリル」1番小隊隊長であるカイル・ブルーフォードさんだからですよ。嘆かわしいですね。最近のゴロツキはそんなことも知らないのですか?」
短髪の男とスキンヘッドの男の一連のやり取りを黙って聞いていたエリスは、何を考えているのかわからない穏やかな表情を向け、彼らの疑問に対しそう答えた。
エリスの言葉にざわついてい場が完全に鎮まり返り、直後驚きの声が上がった。
「えぇぇぇぇっ!?こんな、セコい、いやいやいや、この方があのカイル・ブルーフォード、さんなんですか?」
「マジかよ。信じられねえ。カイルって言えばあの悪魔の力を宿すとか言われてたアレか!?あれだよな?!作り話じゃねえのかよ」
「えぇ、ですからあなたたちごときが相手に出来る方ではありませんよ。分かったらとっとと立ち去りなさい」
「ハッ、はい!!失礼しましたぁ!!」
カイルを取り囲んでいた男たちは血相をかえてその場から逃げ出すように立ち去った。
「いやぁ、助かったよ。アテにしてたボディーガードに逃げられちゃってさぁ。エリスが助けてくれなかったらどうなってたことか」
「フフッ、ご謙遜を。カイルさんならあの程度の相手、何人いようと何の問題もないではないですか」
エリスは口元を隠しながらさも可笑しそうにクスクスと笑った。
「カイルさん、久しぶりにお会いしたんです。夕食までまだしばらく時間がありますよね?久しぶりにお会いしたんです。少しお茶でもご一緒にいかがですか?少し行ったところに美味しいコーヒーを出してくれるお店があるんです」
「あー、ごめん。今日はこれから何か所も行くとこがあってさ。なにより早く帰って生活費を上納しないと命の危機が、サクラがすごい怒っててさぁ、寄り道してたら大変なことになりそう」
「例の妹さんでしたっけ?カイルさん、まだ「何でも屋」を続けていらっしゃるんですね。やはり戻ってこられるつもりはないんですか?あまり大きな声では言えませんが、やはり私たちを取り仕切れるのはあなただけだと思うんです。今もあなたにならばついていきたい、という隊員は私を含めて数多くいます。ですから今ならお帰りになられてもまたすぐに………」
「エリス」
いつになく真面目なトーンで、カイルはエリスの話を途中で遮った。
「前にも言ったけど俺は戻るつもりはないよ。今は苦労することも多いけど楽しくやってるんだ。それにさ、あそこにいた頃の自分はあんまり好きじゃないし。だからさ・・・悪いね」
「・・・・・そうですか、それは残念です」
エリスはあからさまに悲しそうに顔を曇らせたがすぐに笑顔を浮かべた。
「では、たまには顔を見せに来てくださいね。皆カイルさんに会いたがっていますので」
「そうだね、考えとくよ。俺も美人にそう言われると悪い気はしないし」
「またそんな冗談を。・・・なんだかこのやりとり、懐かしいですね」
「あぁ、そうだね。ってうわ、もうこんな時間か。じゃあエリス、またね。そろそろサクラが怒って愚痴ってる頃だと思うから今日は帰るよ」
「はい、お気をつけて」
カイルが颯爽と走り去り後にはエリス一人が残された。
夕焼けに照らされながら、エリスはしばらく懐かしさを噛み締める様にカイルの背中を見つめていたが、急に口元をニマリと歪めた。
「大丈夫ですよ、カイルさん。あなたはもうじき自ら戻ってきてくださいますから」
===============================================
~登場人物紹介~
・エリス・フランシスカ(new):「フェンリル」第2小隊隊長。カイルを慕っているらしい。
・カイル・ブルーフォード:廃棄区画にて、なんでも屋BLITZを営む。よくリュウガをからかう。
・リュウガ・ナギリ(百鬼 龍牙):なんでも屋BLITZのメンバー。よくカイルを〆る。
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