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閑話 第三王子の生い立ち
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私は・・・いや、俺は、この国の第三王子に生まれた。父親が好色な国王だった為、他にも兄弟は多く居た。
母親は、一応は貴族の子女ではあったが侍女として城で働いていた者で、運悪く王の目にとまったらしい。容姿が美しかったのが災いしたのだ。
その為、私は後ろ盾のない王子だった。だが、幸か不幸か生まれた時に聖騎士の称号を持って生まれた。
生まれた時に神託が降りたのだという。
その為、物心つくまでは城内に離宮を与えられ育った。
王妃や側妃、異母兄弟には疎まれていた様だが、幼い私には離宮での不自由のない生活が日常で、その生活は王子として生まれた自分には普通の事なのだと思っていた。
けれども、五歳を超えると母親と引き離された。そして父親である国王に呼び出されこう言われた。
「お前は聖女を王家に迎える為の駒だ。聖騎士の称号を持って生まれたお前は王家の役に立つ。だから母親の身分が低くとも城で良い扱いを受ける事が出来たが、元来、その立場にはいないのだ。他の身分の高い母親のいる王子達とは立場が違うのだと弁えよ。そしてお前はこれからは今まで育てて貰った恩を王家に返さなくてはならない」
そして城を出された。新しい庶民の身分と生活。偽の両親が与えられ、『仕事』をする為の厳しい教育を受けた。
そこで再度、城で暮らす他の王子達とは立場が違うのだと言われ、王家の役に立たなければ二度と母には会えないのだとも脅された。これは幼い私には大変な恐怖だった。
これからは市井で暮らし、次期聖女となる特別な子供を側で見守り生きなければならない。
その子供に気に入られ、取り入る必要がある。それが自分に課された仕事だと言われた。
だが、そんな事を言われて素直に飲み込む様な私ではなかった。この一連の事で私の中に沸き起こった怒りや悲しみという負の感情は、一番向けやすい立場のラムリース、そう彼女に向かったのだった。
出来うる限り彼女が嫌う事をした。周りに気づかれない様に。子供だった俺は自分の感情の制御が出来なかった。
だが、彼女はそんな立場には甘んじていなかった。あれほど気弱で何もできないチビだと馬鹿にしていた者が、ある日前触れもなく、父親も家も全てを捨てて修道院に行くことを選んだのだ。
この時まで、不幸な目に遭っているのは自分だけだと思い込んでいた俺は気づけなかった。
自分の立場に流され、弱い立場の彼女を虐めた自分が恥ずかしかった。一人で決断したあいつをすごいと思った。
だが次期聖女に逃げられた事が発覚すると、城に呼び戻され、役に立たない駒だと鞭打ちの刑罰を受けた。処分が決まるまで牢に拘束されたが、まだ聖女を王家に取り込むチャンスはあると、再教育される事になったのだ。
けれど、それがきっかけで聖騎士への覚醒が始まった俺は母親がすでに鬼籍に入っていたことを知ってしまった。
聴覚や身体能力、聖騎士としての能力が目覚め始めた自分には母の行方を捜すのは難しい事ではなかったのだ。
母は病死とされていたが、王妃に毒殺されていたのだ。
俺は王家への復讐を誓った。
そうして、王家に忠誠を誓う振りをして城で再教育という名の洗脳を受けたが、洗脳された振りをしていただけだ。王家の内情を探るのには都合が良かったから。
母親は、一応は貴族の子女ではあったが侍女として城で働いていた者で、運悪く王の目にとまったらしい。容姿が美しかったのが災いしたのだ。
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その為、物心つくまでは城内に離宮を与えられ育った。
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そして城を出された。新しい庶民の身分と生活。偽の両親が与えられ、『仕事』をする為の厳しい教育を受けた。
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だが、そんな事を言われて素直に飲み込む様な私ではなかった。この一連の事で私の中に沸き起こった怒りや悲しみという負の感情は、一番向けやすい立場のラムリース、そう彼女に向かったのだった。
出来うる限り彼女が嫌う事をした。周りに気づかれない様に。子供だった俺は自分の感情の制御が出来なかった。
だが、彼女はそんな立場には甘んじていなかった。あれほど気弱で何もできないチビだと馬鹿にしていた者が、ある日前触れもなく、父親も家も全てを捨てて修道院に行くことを選んだのだ。
この時まで、不幸な目に遭っているのは自分だけだと思い込んでいた俺は気づけなかった。
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だが次期聖女に逃げられた事が発覚すると、城に呼び戻され、役に立たない駒だと鞭打ちの刑罰を受けた。処分が決まるまで牢に拘束されたが、まだ聖女を王家に取り込むチャンスはあると、再教育される事になったのだ。
けれど、それがきっかけで聖騎士への覚醒が始まった俺は母親がすでに鬼籍に入っていたことを知ってしまった。
聴覚や身体能力、聖騎士としての能力が目覚め始めた自分には母の行方を捜すのは難しい事ではなかったのだ。
母は病死とされていたが、王妃に毒殺されていたのだ。
俺は王家への復讐を誓った。
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