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15 バートと噂のあり方
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俺は気になっていたロンバード男爵について聞いた。
「何故クラーラ嬢に悪影響だとわかっているのに、ロンバード男爵を代官に取り立てているのですか?」
代官の任命は領主の権限だ。
「立場的にロンバード男爵をすぐにでも解任する事は出来ます。ただそうなると恨みはクラーラへ向くでしょう。今ロンバード男爵はこの領地に根を下ろし、王都には戻っていない。しかし、仕事を失い王都に戻るなら、悪評は流し放題です」
確かに長年この領地にいたから、信憑性のあるものとして噂が流れるか。
「私はもう少し待ってバンデルン侯爵と時を合わせたいと思っています」
「時を合わせるですか?」
「そうです。バンデルン侯爵は融資の際、目標設定を定めました。今の鉱山の状態だと達成は難しいでしょう。その責任をロンバード男爵にとって貰う、という形での解任にします。これなら噂を流しても逆恨みで根も葉もないものと否定できる」
「似ている事実は誤魔化せないと思いますがそれはどうするつもりですか」
「バンデルン侯爵がいますから、セーラの交友関係に詳しい。あの方なら上手い手を打たれますよ」
近々バンデルン侯爵が帰国されるのか。
ハンスは隣国で聞いていたのかもしれないな。
「既にナディオが噂を流していますよ」
「それは知っています。成人すぐの領地にも行かない、信用が足りないものの噂など真に受けるのは社交の足りない者だけです」
ナディオの活動は下級貴族の集まりの場が主か。
浮気相手が男爵令嬢なら格式のある場には連れ出せない。
「この領地の鉱山では、一応手を打っています。ただこれがクラーラの助けになるか、ロンバード男爵を下手に刺激するのかはわからないのですが……」
子爵は鉱山へ病弱の為出向けない。
実質現地指導している、ナディオの親であるロンバード男爵の方が重きを置かれている可能性は高い。
「私は鉱山夫達にここの跡継ぎは二人いると噂を流しました。アレらはクラーラの味方になってくれるでしょう。クラーラが幼いながらに献身的にこの領地に尽くしているのは知られていますから」
「それなら先程実感しましたよ」
俺はヘインズ子爵領に入ってからの出来事を話した。
随分長く話し込んでいたのだろう。
気付けば子爵の顔色が悪い。
控えている執事も心配そうに見ている。
話を切り上げた方がいいかと思った時、ノックが聞こえた。
「クラーラです。帳簿確認が終わりました。見てもらいたい事があるのですが、時間よろしいでしょうか?」
不安げなクラーラ嬢の声が室外から聞こえてきた。
「何故クラーラ嬢に悪影響だとわかっているのに、ロンバード男爵を代官に取り立てているのですか?」
代官の任命は領主の権限だ。
「立場的にロンバード男爵をすぐにでも解任する事は出来ます。ただそうなると恨みはクラーラへ向くでしょう。今ロンバード男爵はこの領地に根を下ろし、王都には戻っていない。しかし、仕事を失い王都に戻るなら、悪評は流し放題です」
確かに長年この領地にいたから、信憑性のあるものとして噂が流れるか。
「私はもう少し待ってバンデルン侯爵と時を合わせたいと思っています」
「時を合わせるですか?」
「そうです。バンデルン侯爵は融資の際、目標設定を定めました。今の鉱山の状態だと達成は難しいでしょう。その責任をロンバード男爵にとって貰う、という形での解任にします。これなら噂を流しても逆恨みで根も葉もないものと否定できる」
「似ている事実は誤魔化せないと思いますがそれはどうするつもりですか」
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近々バンデルン侯爵が帰国されるのか。
ハンスは隣国で聞いていたのかもしれないな。
「既にナディオが噂を流していますよ」
「それは知っています。成人すぐの領地にも行かない、信用が足りないものの噂など真に受けるのは社交の足りない者だけです」
ナディオの活動は下級貴族の集まりの場が主か。
浮気相手が男爵令嬢なら格式のある場には連れ出せない。
「この領地の鉱山では、一応手を打っています。ただこれがクラーラの助けになるか、ロンバード男爵を下手に刺激するのかはわからないのですが……」
子爵は鉱山へ病弱の為出向けない。
実質現地指導している、ナディオの親であるロンバード男爵の方が重きを置かれている可能性は高い。
「私は鉱山夫達にここの跡継ぎは二人いると噂を流しました。アレらはクラーラの味方になってくれるでしょう。クラーラが幼いながらに献身的にこの領地に尽くしているのは知られていますから」
「それなら先程実感しましたよ」
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随分長く話し込んでいたのだろう。
気付けば子爵の顔色が悪い。
控えている執事も心配そうに見ている。
話を切り上げた方がいいかと思った時、ノックが聞こえた。
「クラーラです。帳簿確認が終わりました。見てもらいたい事があるのですが、時間よろしいでしょうか?」
不安げなクラーラ嬢の声が室外から聞こえてきた。
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