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142話
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瑠華様より頂いたすまほ…? から情報を得た限りでは、このダンジョンはCランクに該当するそうです。出現する魔物……モンスターは三種類。
まずは一般的なゴブリン。これは私の知識にあるものと相違ないらしいですね。ただこのダンジョンに出現するゴブリンは基本五体を超える群れを形成するようで、脅威度は比較的高いようです。
次にウッドゴーレム。身体が木で構成された人形のようなもので、打撃攻撃を得意としています。攻略法は火属性の魔法で燃やすか、どこかにあるコアたる魔核を破壊すること。
そして最後のモンスターが……今私の目の前でヨダレを垂らしているワームと呼ばれるモンスターです。
「キシャァァッ!」
「おっと…溶解液ですか」
ワームの口から飛び出した液体を跳んで躱すと、シューッと音と煙を上げながら地面が溶ける。これが資料にあった溶解液ですね。
「式神!」
召喚していた魔狼にワームを攻撃させます。魔狼はあくまで姿を模しているだけの式神なので、鳴き声のようなものはありません。
魔狼の牙がワームへと食い込みますが、直ぐに口を離して飛び退きます。その口は爛れていて、どうやら体液にも溶解作用があるようですね。
「〖呪符術・炎〗!」
ならばと懐から取り出した呪符を投げ、そこから炎の渦を召喚します。
現れた炎の渦は私の狙い通りにワームへと襲い掛かり、業火がワームを包み込みました。
「ギシャァァッ!!」
「〖式神召喚・魔鳥〗」
激しく暴れるワームを警戒して、魔鳥を召喚して上空に待機させます。炎に包まれた状態では魔狼が近付けませんからね。
案の定暴れたワームが襲い掛かってきたので、魔鳥の羽によって地面に縫い付けます。それで漸く絶命したのか、ワームの姿が塵となって消え失せました。
「何度見ても不思議な光景ですね」
私からすればモンスター……魔物は倒せば死体が残るのが常識です。なのでこうして素材だけを残して残りの身体は消滅するというこの世界の常識は、私にとっては非常識でありいつまで経っても慣れないものです。
……まぁそもそもこの世界自体が私にとっては非常識なのですが。
落ちた素材はしっかりと回収し、後で瑠華様に渡しておく事にします。今は売却は出来ないようですが、瑠華様ならば他の事に活用なさるでしょう。
「……また瑠華様の事を考えてしまいました」
瑠華様の事を頭から追い出したくてこのダンジョンまで向かったのに、これでは意味がありません。
気を取り直して魔狼へと跨り、次なる敵の場所へと急ぎます。鬼人としての本能なのか、戦いになればそれ以外の思考は出来なくなりますから。
少し進んだ先にゴブリンの群れを発見しました。ゴブリンは我々にとっては忌み嫌う敵です。一匹足りとも見逃す訳にはいきません。
「〖鬼人術・呪縛〗!」
逃さぬようゴブリン全体に呪縛を掛けて動きを遅くします。その瞬間ゴブリン達が私の存在に気付き、耳障りな声を上げました。
「煩いです。お前達は私自ら潰します」
(この世界では死体が残らないので丁度いいですね。)
そう思い取り出したのは、ただの長い木の棒。しかしこれこそ私の得物です。
というのも私自身武具に対する心構えは一通り珠李様に教わっていたのですが、その中でも最も私に適正があったのが棒術だったのです。
動きが緩慢なゴブリンに引けを取る程、間抜けではありません。戸惑い無くゴブリン達の中心に飛び込み、最も近くのゴブリンの胸を先端で突きます。
「脆いですね」
それだけで胸に風穴が開き、その余りの脆さに思わず呆れてしまいます。
「ギャギャッ!」
「煩いのはその口ですか」
棒を引き戻し、次に動き出したゴブリンの顔を横から殴ります。その瞬間手にした棒を通じて肉が潰れる感触が伝わり、思考が喜色に染まりかけるのを必死で抑え込みます。それ以上は“欲”を肩代わりして下さっている瑠華様に更なる負担を掛けてしまいますから。
呪縛の効果が薄れてきたのか、ゴブリンの動きが少し機敏になります。けれどその動きは精彩に欠け、全くもって脅威にはなりません。
脅威というのはあの時の瑠華様の様な……
「………」
膨れ上がる煩悩を叩き潰すようにゴブリンの頭を叩き潰します。すると私に敵わないと分かったのか一部のゴブリンが逃げの体勢に入ったので、追加で呪縛を掛け直してその足を止めます。
「ふっ!」
久しぶりの本格的な肉弾戦ですが、思いのほか動けるものですね。死体が消える関係で返り血を気にする必要も無いので、遠慮無く戦えるのも有難いです。
「――――可もなく不可もなく、といったところでしょうか」
当然被弾すること無くゴブリンは殲滅しましたが、やはりもう少し上手く立ち回れたのではないかとも思ってしまいますね。
とはいえ元の世界でも実戦経験は殆ど無かったので、寧ろ良く動けたと思っておきましょう。
「ふぅ…そろそろ戻りましょうか」
瑠華様から頂いた腕時計を見れば、そろそろ夕食時です。瑠華様の御心を煩わせたくはありませんし、もう出た方が良いでしょう。
魔狼に跨り、程良い倦怠感に身を委ねます。瑠華様の事を考えても過剰に身体が反応する様子は無いので、少しくらいは効果があったのではないでしょうか。
……まぁ、これは一時凌ぎにしかならないのですが。
「……自分が信用出来ませんね」
思わずそんな言葉を口にして、自嘲する笑みを浮かべてしまいます。外界との関わりを殆ど排除されていた私にとって、今の感情とどう向き合えば良いのか、どう抑えれば良いのかが分からないのです。
もし、もしも瑠華様のお部屋を掃除した際に粗相をしてしまったら……うぅ。
「はぁ…」
奏様はどうやって抑えて…いえ普段から抑えていませんね。瑠華様が気にされていないだけで。
衣類の洗濯は私の仕事なのが唯一の救いでしょうか。流石に、その……バレたら死にたくなります。
「…待ってください。寧ろ地獄なのでは?」
洗濯物には当然瑠華様の物もあります。今まで何気無く洗っていましたが、今の私にとっては危険物になり得ます。なにせ瑠華様の香りは、その…れ、劣情を刺激してきますから……。
「あ゛あ゛あ゛あ゛~……」
……よしっ。全部明日の私に丸投げしましょう。もう知りませんっ。
まずは一般的なゴブリン。これは私の知識にあるものと相違ないらしいですね。ただこのダンジョンに出現するゴブリンは基本五体を超える群れを形成するようで、脅威度は比較的高いようです。
次にウッドゴーレム。身体が木で構成された人形のようなもので、打撃攻撃を得意としています。攻略法は火属性の魔法で燃やすか、どこかにあるコアたる魔核を破壊すること。
そして最後のモンスターが……今私の目の前でヨダレを垂らしているワームと呼ばれるモンスターです。
「キシャァァッ!」
「おっと…溶解液ですか」
ワームの口から飛び出した液体を跳んで躱すと、シューッと音と煙を上げながら地面が溶ける。これが資料にあった溶解液ですね。
「式神!」
召喚していた魔狼にワームを攻撃させます。魔狼はあくまで姿を模しているだけの式神なので、鳴き声のようなものはありません。
魔狼の牙がワームへと食い込みますが、直ぐに口を離して飛び退きます。その口は爛れていて、どうやら体液にも溶解作用があるようですね。
「〖呪符術・炎〗!」
ならばと懐から取り出した呪符を投げ、そこから炎の渦を召喚します。
現れた炎の渦は私の狙い通りにワームへと襲い掛かり、業火がワームを包み込みました。
「ギシャァァッ!!」
「〖式神召喚・魔鳥〗」
激しく暴れるワームを警戒して、魔鳥を召喚して上空に待機させます。炎に包まれた状態では魔狼が近付けませんからね。
案の定暴れたワームが襲い掛かってきたので、魔鳥の羽によって地面に縫い付けます。それで漸く絶命したのか、ワームの姿が塵となって消え失せました。
「何度見ても不思議な光景ですね」
私からすればモンスター……魔物は倒せば死体が残るのが常識です。なのでこうして素材だけを残して残りの身体は消滅するというこの世界の常識は、私にとっては非常識でありいつまで経っても慣れないものです。
……まぁそもそもこの世界自体が私にとっては非常識なのですが。
落ちた素材はしっかりと回収し、後で瑠華様に渡しておく事にします。今は売却は出来ないようですが、瑠華様ならば他の事に活用なさるでしょう。
「……また瑠華様の事を考えてしまいました」
瑠華様の事を頭から追い出したくてこのダンジョンまで向かったのに、これでは意味がありません。
気を取り直して魔狼へと跨り、次なる敵の場所へと急ぎます。鬼人としての本能なのか、戦いになればそれ以外の思考は出来なくなりますから。
少し進んだ先にゴブリンの群れを発見しました。ゴブリンは我々にとっては忌み嫌う敵です。一匹足りとも見逃す訳にはいきません。
「〖鬼人術・呪縛〗!」
逃さぬようゴブリン全体に呪縛を掛けて動きを遅くします。その瞬間ゴブリン達が私の存在に気付き、耳障りな声を上げました。
「煩いです。お前達は私自ら潰します」
(この世界では死体が残らないので丁度いいですね。)
そう思い取り出したのは、ただの長い木の棒。しかしこれこそ私の得物です。
というのも私自身武具に対する心構えは一通り珠李様に教わっていたのですが、その中でも最も私に適正があったのが棒術だったのです。
動きが緩慢なゴブリンに引けを取る程、間抜けではありません。戸惑い無くゴブリン達の中心に飛び込み、最も近くのゴブリンの胸を先端で突きます。
「脆いですね」
それだけで胸に風穴が開き、その余りの脆さに思わず呆れてしまいます。
「ギャギャッ!」
「煩いのはその口ですか」
棒を引き戻し、次に動き出したゴブリンの顔を横から殴ります。その瞬間手にした棒を通じて肉が潰れる感触が伝わり、思考が喜色に染まりかけるのを必死で抑え込みます。それ以上は“欲”を肩代わりして下さっている瑠華様に更なる負担を掛けてしまいますから。
呪縛の効果が薄れてきたのか、ゴブリンの動きが少し機敏になります。けれどその動きは精彩に欠け、全くもって脅威にはなりません。
脅威というのはあの時の瑠華様の様な……
「………」
膨れ上がる煩悩を叩き潰すようにゴブリンの頭を叩き潰します。すると私に敵わないと分かったのか一部のゴブリンが逃げの体勢に入ったので、追加で呪縛を掛け直してその足を止めます。
「ふっ!」
久しぶりの本格的な肉弾戦ですが、思いのほか動けるものですね。死体が消える関係で返り血を気にする必要も無いので、遠慮無く戦えるのも有難いです。
「――――可もなく不可もなく、といったところでしょうか」
当然被弾すること無くゴブリンは殲滅しましたが、やはりもう少し上手く立ち回れたのではないかとも思ってしまいますね。
とはいえ元の世界でも実戦経験は殆ど無かったので、寧ろ良く動けたと思っておきましょう。
「ふぅ…そろそろ戻りましょうか」
瑠華様から頂いた腕時計を見れば、そろそろ夕食時です。瑠華様の御心を煩わせたくはありませんし、もう出た方が良いでしょう。
魔狼に跨り、程良い倦怠感に身を委ねます。瑠華様の事を考えても過剰に身体が反応する様子は無いので、少しくらいは効果があったのではないでしょうか。
……まぁ、これは一時凌ぎにしかならないのですが。
「……自分が信用出来ませんね」
思わずそんな言葉を口にして、自嘲する笑みを浮かべてしまいます。外界との関わりを殆ど排除されていた私にとって、今の感情とどう向き合えば良いのか、どう抑えれば良いのかが分からないのです。
もし、もしも瑠華様のお部屋を掃除した際に粗相をしてしまったら……うぅ。
「はぁ…」
奏様はどうやって抑えて…いえ普段から抑えていませんね。瑠華様が気にされていないだけで。
衣類の洗濯は私の仕事なのが唯一の救いでしょうか。流石に、その……バレたら死にたくなります。
「…待ってください。寧ろ地獄なのでは?」
洗濯物には当然瑠華様の物もあります。今まで何気無く洗っていましたが、今の私にとっては危険物になり得ます。なにせ瑠華様の香りは、その…れ、劣情を刺激してきますから……。
「あ゛あ゛あ゛あ゛~……」
……よしっ。全部明日の私に丸投げしましょう。もう知りませんっ。
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