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151話
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揺られる事二時間ほど。遂に瑠華達が乗る新幹線が京都駅へと到着する。
そこで先生達からの諸注意を受けつつ、用意されていたバスへと乗り込んだ。
「これから向かうのは皆さんも一度は聞いた事のある清水寺です」
バスの中で修学旅行に同行するガイドの人が、これから向かう先についての説明を始める。ちなみに今回の修学旅行は二泊三日の予定となっており、一日目は簡単な観光。二日目は体験学習。そして三日目は自由行動という段取りだ。
「清水寺かぁ…この時期なら紅葉は綺麗なのかな?」
「どうじゃろうな。こればかりは見てみんと分からんのぅ」
「瑠華ちゃんなら分かるんじゃないの?」
「……奏は妾の事を何じゃと思うておる」
思わず瑠華が奏に対してジト目を向ける。確かに瑠華からすれば、演算しその確率を弾く事は当然可能ではある。だが好んでしたいものでは無かった。
「だって瑠華ちゃんだもん」
「妾はそう期待されるような存在では無い。それに妾にばかり頼っていては成長出来んぞ?」
「んー…それは分かってるんだけどぉ…」
奏としても頼り過ぎるのは良くないと理解しているが、やはり瑠華に対する絶対的な信頼があるからこそついつい頼ってしまうのだ。
そうして話をしていれば時間が過ぎるのは早いもので、バスは遂に清水寺へと到着した。降りて直ぐに瑠華達を出迎えたのは、程よく色付いた楓や紅葉の木々。どうやら少し早めではあるものの、秋らしい紅葉を体験する事が出来そうだ。
ガイドの人に先導されながら、色鮮やかな朱色の仁王門を通り境内へ。そこからは事前に決められた班に分かれて各々が好きな様に見て回り、少ししてから本堂に再集合する事になっている。当然奏は瑠華と同じ班だ。
「ねぇねぇ瑠華ちゃん。私ちょっと行きたい所あるんだ」
「ん? 無論妾は構わぬが…」
瑠華としては断る理由は無いものの、班員は他にも居る。故に瑠華の一存で目的地を決める事は出来ない。他の班員の意見も聞こうと瑠華が同じ班員―――雫と小百合に目線を向ける。
「私もいいよー。何処から見ていいか分かんないし」
「わ、私も大丈夫」
「そうか? であれば奏の行きたい所に行こうかのぅ」
「やった! こっちこっち!」
自分の意見が無事通った事に喜びつつ、奏が瑠華の手を取って待ちきれないとばかりにグイグイと引っ張る。その様子に瑠華が苦笑しつつも大人しくされるがままに奏に導かれ、そんな二人を少し離れて雫と小百合が追いかける。
「この清水寺は本堂以外にも色々と建物があるんだけど、そんな中でも清水寺の境内にあるのに独立してる神社があるんだって」
「ほう? それが奏の行きたい場所なのかえ?」
「うんっ」
今回の修学旅行に当たって奏はしっかりと事前調査を欠かさなかった。自由時間はそこまで多くないとはいえ、初めての瑠華との遠出なので最大限満喫したかったのだ。
再集合場所である清水寺の本堂を通り過ぎ、少しした場所に奏の目的地はあった。
「あっ、瑠華ちゃんここから目を閉じといてね」
「ん?」
目的地までもう少しという所で、何故か奏が瑠華に目を閉じるように言う。その事に疑問を覚えるも、取り敢えずは素直に目を閉じる瑠華。
そしてそのまま奏に手を引かれ、遂に奏が来たかったという目的地に到着した。
「ここだよっ」
「……何も見えんが、ここなのじゃな?」
「うん。地主神社っていう場所だよ。ほら早く早く!」
「……ねぇねぇさゆっち。これってさ、あれだよね?」
「…だと思う。瑠華ちゃんは絶対知らないだろうし」
「だよねぇ…」
ずんずんと向かっていく二人の背を見ながら、雫と小百合が何やら訳知り顔でヒソヒソと話す。奏には聞こえずとも瑠華の耳には当然入っていたが、内心首を傾げるだけだった。
「ところで何時まで妾は目を閉じておくのじゃ?」
「参拝が終わるまで」
「………妾が来た意味が無いのではないかえ?」
「まぁ一緒に来た事に意味があるから」
結局目を閉じたまま進めば瑠華の耳が水音を捉え、どうやら手水所に辿り着いたのだと理解する。
「私がするね」
どこかウキウキとした声色でそう言う奏に瑠華が首を傾げるが、促されるままに手を差し出す。そしてそこに奏が柄杓から水を掛けて手を清め、奏も同じように清める。
「口もね」
「ん…ん?」
瑠華はてっきり自分の手に水を入れるのかと思い待っていたが、自分の口に近付く気配に眉をひそめた。
「え、えと、今見えないし、零したら大変だから…ね?」
「……」
実際のところ誰かにやってもらう方が零す確率が高いとは思ったが、何やら期待する感情を声から感じ取ったので大人しく奏の掌に口付ける。
「うぅ…」
「奏?」
「な、なんでも無いよっ!?」
「まだ何も言っとらんが…」
完全に動揺を隠しきれていない奏の顔は正に茹で蛸の如く真っ赤に染まっており、瑠華の口が触れた手がプルプルと震えていた。
「……ねぇこれどうするの?」
「……私達完全に空気ですね」
そんな様子を雫は呆れた眼差しで眺め、小百合はと言えば…ちょっと鼻血が出そうになっていた。乙女の尊厳にかけて何とか死守したが。
「この後はどうするのじゃ?」
「ちょ、ちょっと待ってね。整理させて…よし。後はお参りして、ちょっと運試ししてから御守り買うつもりだよ」
「御守りか…【柊】の子達にも買っておくかのぅ」
「そうだね。勉強に関するものとかもあるみたいだし」
なんとか気を持ち直した奏が瑠華の手を引いて無事に本殿まで辿り着くと、財布から五円玉を取り出してお賽銭を入れる。瑠華の分を含めて二枚だ。
二礼二拍手して、奏が目を閉じる。その様子はかなり真剣で、どれだけその願い事に本気なのかを窺い知れた。
「まぁ私達もしとこっか」
「だね」
完全に蚊帳の外たる二人も、来たからには取り敢えず拝んでおく。
じっくり一分かけて願い事を済ませると、一礼をしてから本殿に背を向けて歩き出す。しかし直ぐにその足は本殿から少し離れた所で止まった。そこにあったのは、一つの大きめな石。その石から少し離れた場所にも、同じ様な石が置かれている。
「さてっ! 運試しだよ瑠華ちゃん。このまま真っ直ぐ歩いてみて」
「歩くだけで良いのか?」
「うん」
そう言って奏が瑠華から手を離して隣に並ぶと、同じく目を閉じて向こう側の石に向かって真っ直ぐ歩き始める。
当然の事ながら瑠華の身体には歪みが存在しない為その歩みがズレる事は無く、迷う素振りすら見せずに真っ直ぐ歩き始める。そんな瑠華とは対照的に、奏はバランスを取る様に手を伸ばしながら恐る恐る進んでいく。だが意外にも瑠華と並んで真っ直ぐ歩く事が出来ていた。
「……のぅ奏。何処まで進めば良いのじゃ?」
「ちょっと待ってね…多分もう少し…」
「何やらぶつかったのじゃが…」
「あっ、ほんと? じゃあそこまでで良いよ」
先に瑠華がもう一つの石まで辿り着き、少し遅れて奏が瑠華の背にぶつかった。
「よし…!」
「…つまりこの何かまで真っ直ぐ辿り着ければ良かったのかえ?」
「そだよ。じゃあ御守り買いに行こっか」
「全員分…妾や奏は除く故十人分かの?」
「改めて考えると結構な数だね……」
「流石大所帯だねぇ」
「私の場合買うなら家族分だから三つだけだし…」
「さゆっち兄弟とかいるの?」
「妹がいるよ。ちなみに瑠華ちゃんのファン」
「は?」
瑠華のファンだと聞いた瞬間、奏の口から底冷えするような声が飛び出す。
「あ、や、違…」
「かなっち、流石に詰めるのは可哀想」
「ぁ…ごめん」
雫の言葉に冷静になった奏が眉を下げて謝る。改めて考えればファンだと言っただけであり、ライバルが出た訳では無いのだから。
「…だいぶ余裕無い?」
「……焦っては、いる」
ヒソヒソと奏と雫が言葉を交わす。それに小百合は苦笑を浮かべ、瑠華はただ小首を傾げていた。
「時間に余裕が無いのかえ?」
「…いや、大丈夫だよ。別の意味では今まさに絶望してるけど」
「?」
そこで先生達からの諸注意を受けつつ、用意されていたバスへと乗り込んだ。
「これから向かうのは皆さんも一度は聞いた事のある清水寺です」
バスの中で修学旅行に同行するガイドの人が、これから向かう先についての説明を始める。ちなみに今回の修学旅行は二泊三日の予定となっており、一日目は簡単な観光。二日目は体験学習。そして三日目は自由行動という段取りだ。
「清水寺かぁ…この時期なら紅葉は綺麗なのかな?」
「どうじゃろうな。こればかりは見てみんと分からんのぅ」
「瑠華ちゃんなら分かるんじゃないの?」
「……奏は妾の事を何じゃと思うておる」
思わず瑠華が奏に対してジト目を向ける。確かに瑠華からすれば、演算しその確率を弾く事は当然可能ではある。だが好んでしたいものでは無かった。
「だって瑠華ちゃんだもん」
「妾はそう期待されるような存在では無い。それに妾にばかり頼っていては成長出来んぞ?」
「んー…それは分かってるんだけどぉ…」
奏としても頼り過ぎるのは良くないと理解しているが、やはり瑠華に対する絶対的な信頼があるからこそついつい頼ってしまうのだ。
そうして話をしていれば時間が過ぎるのは早いもので、バスは遂に清水寺へと到着した。降りて直ぐに瑠華達を出迎えたのは、程よく色付いた楓や紅葉の木々。どうやら少し早めではあるものの、秋らしい紅葉を体験する事が出来そうだ。
ガイドの人に先導されながら、色鮮やかな朱色の仁王門を通り境内へ。そこからは事前に決められた班に分かれて各々が好きな様に見て回り、少ししてから本堂に再集合する事になっている。当然奏は瑠華と同じ班だ。
「ねぇねぇ瑠華ちゃん。私ちょっと行きたい所あるんだ」
「ん? 無論妾は構わぬが…」
瑠華としては断る理由は無いものの、班員は他にも居る。故に瑠華の一存で目的地を決める事は出来ない。他の班員の意見も聞こうと瑠華が同じ班員―――雫と小百合に目線を向ける。
「私もいいよー。何処から見ていいか分かんないし」
「わ、私も大丈夫」
「そうか? であれば奏の行きたい所に行こうかのぅ」
「やった! こっちこっち!」
自分の意見が無事通った事に喜びつつ、奏が瑠華の手を取って待ちきれないとばかりにグイグイと引っ張る。その様子に瑠華が苦笑しつつも大人しくされるがままに奏に導かれ、そんな二人を少し離れて雫と小百合が追いかける。
「この清水寺は本堂以外にも色々と建物があるんだけど、そんな中でも清水寺の境内にあるのに独立してる神社があるんだって」
「ほう? それが奏の行きたい場所なのかえ?」
「うんっ」
今回の修学旅行に当たって奏はしっかりと事前調査を欠かさなかった。自由時間はそこまで多くないとはいえ、初めての瑠華との遠出なので最大限満喫したかったのだ。
再集合場所である清水寺の本堂を通り過ぎ、少しした場所に奏の目的地はあった。
「あっ、瑠華ちゃんここから目を閉じといてね」
「ん?」
目的地までもう少しという所で、何故か奏が瑠華に目を閉じるように言う。その事に疑問を覚えるも、取り敢えずは素直に目を閉じる瑠華。
そしてそのまま奏に手を引かれ、遂に奏が来たかったという目的地に到着した。
「ここだよっ」
「……何も見えんが、ここなのじゃな?」
「うん。地主神社っていう場所だよ。ほら早く早く!」
「……ねぇねぇさゆっち。これってさ、あれだよね?」
「…だと思う。瑠華ちゃんは絶対知らないだろうし」
「だよねぇ…」
ずんずんと向かっていく二人の背を見ながら、雫と小百合が何やら訳知り顔でヒソヒソと話す。奏には聞こえずとも瑠華の耳には当然入っていたが、内心首を傾げるだけだった。
「ところで何時まで妾は目を閉じておくのじゃ?」
「参拝が終わるまで」
「………妾が来た意味が無いのではないかえ?」
「まぁ一緒に来た事に意味があるから」
結局目を閉じたまま進めば瑠華の耳が水音を捉え、どうやら手水所に辿り着いたのだと理解する。
「私がするね」
どこかウキウキとした声色でそう言う奏に瑠華が首を傾げるが、促されるままに手を差し出す。そしてそこに奏が柄杓から水を掛けて手を清め、奏も同じように清める。
「口もね」
「ん…ん?」
瑠華はてっきり自分の手に水を入れるのかと思い待っていたが、自分の口に近付く気配に眉をひそめた。
「え、えと、今見えないし、零したら大変だから…ね?」
「……」
実際のところ誰かにやってもらう方が零す確率が高いとは思ったが、何やら期待する感情を声から感じ取ったので大人しく奏の掌に口付ける。
「うぅ…」
「奏?」
「な、なんでも無いよっ!?」
「まだ何も言っとらんが…」
完全に動揺を隠しきれていない奏の顔は正に茹で蛸の如く真っ赤に染まっており、瑠華の口が触れた手がプルプルと震えていた。
「……ねぇこれどうするの?」
「……私達完全に空気ですね」
そんな様子を雫は呆れた眼差しで眺め、小百合はと言えば…ちょっと鼻血が出そうになっていた。乙女の尊厳にかけて何とか死守したが。
「この後はどうするのじゃ?」
「ちょ、ちょっと待ってね。整理させて…よし。後はお参りして、ちょっと運試ししてから御守り買うつもりだよ」
「御守りか…【柊】の子達にも買っておくかのぅ」
「そうだね。勉強に関するものとかもあるみたいだし」
なんとか気を持ち直した奏が瑠華の手を引いて無事に本殿まで辿り着くと、財布から五円玉を取り出してお賽銭を入れる。瑠華の分を含めて二枚だ。
二礼二拍手して、奏が目を閉じる。その様子はかなり真剣で、どれだけその願い事に本気なのかを窺い知れた。
「まぁ私達もしとこっか」
「だね」
完全に蚊帳の外たる二人も、来たからには取り敢えず拝んでおく。
じっくり一分かけて願い事を済ませると、一礼をしてから本殿に背を向けて歩き出す。しかし直ぐにその足は本殿から少し離れた所で止まった。そこにあったのは、一つの大きめな石。その石から少し離れた場所にも、同じ様な石が置かれている。
「さてっ! 運試しだよ瑠華ちゃん。このまま真っ直ぐ歩いてみて」
「歩くだけで良いのか?」
「うん」
そう言って奏が瑠華から手を離して隣に並ぶと、同じく目を閉じて向こう側の石に向かって真っ直ぐ歩き始める。
当然の事ながら瑠華の身体には歪みが存在しない為その歩みがズレる事は無く、迷う素振りすら見せずに真っ直ぐ歩き始める。そんな瑠華とは対照的に、奏はバランスを取る様に手を伸ばしながら恐る恐る進んでいく。だが意外にも瑠華と並んで真っ直ぐ歩く事が出来ていた。
「……のぅ奏。何処まで進めば良いのじゃ?」
「ちょっと待ってね…多分もう少し…」
「何やらぶつかったのじゃが…」
「あっ、ほんと? じゃあそこまでで良いよ」
先に瑠華がもう一つの石まで辿り着き、少し遅れて奏が瑠華の背にぶつかった。
「よし…!」
「…つまりこの何かまで真っ直ぐ辿り着ければ良かったのかえ?」
「そだよ。じゃあ御守り買いに行こっか」
「全員分…妾や奏は除く故十人分かの?」
「改めて考えると結構な数だね……」
「流石大所帯だねぇ」
「私の場合買うなら家族分だから三つだけだし…」
「さゆっち兄弟とかいるの?」
「妹がいるよ。ちなみに瑠華ちゃんのファン」
「は?」
瑠華のファンだと聞いた瞬間、奏の口から底冷えするような声が飛び出す。
「あ、や、違…」
「かなっち、流石に詰めるのは可哀想」
「ぁ…ごめん」
雫の言葉に冷静になった奏が眉を下げて謝る。改めて考えればファンだと言っただけであり、ライバルが出た訳では無いのだから。
「…だいぶ余裕無い?」
「……焦っては、いる」
ヒソヒソと奏と雫が言葉を交わす。それに小百合は苦笑を浮かべ、瑠華はただ小首を傾げていた。
「時間に余裕が無いのかえ?」
「…いや、大丈夫だよ。別の意味では今まさに絶望してるけど」
「?」
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