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156話
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作った和菓子を頂いた後、瑠華と奏は二人揃って写真をとられていた。瑠華の着物姿を宣材写真として使いたいと言われたので、どうせならと奏と二人で一緒に記念写真を撮る事になったのだ。
「うーん…他の場所でも撮りたい…先生、駄目ですか?」
「えっ」
用意された撮影スペースはあるものの、瑠華程の逸材をここだけの撮影で終わらせるのは些か惜しかった。なので他の場所に向かう許可を得ようと担任の先生へ尋ねたのだが、いきなりの事に思わず素っ頓狂な声を上げる。
「というか二人の午後の時間貰う事出来ないです?」
「さ、流石にそれは…いやでも問題無い…?」
修学旅行は当然のように事前に決められた予定がある。しかし今回の修学旅行はそこまでカツカツの予定になっておらず、多少時間を取られたとしてもそこまで問題は無かった。
「この後の予定はどうなっているんですか?」
「この後は昼食を食べてから水族館に行く予定です。時間としては午後二時からを想定しているのですが…」
「今の時間からすると…移動を考えても二時間くらいは猶予がある訳ですね」
「それは確かにそうですけど…一番大事なのは二人の意思ですよ」
「妾は別に構わんぞ。中々得られる機会では無いしのぅ」
「私も大丈夫ですっ」
「ほら。二人もこう言っている事ですし…」
「うぅん……」
最後まで渋っていた先生だったが、瑠華なら大丈夫だろうという信頼からその提案を渋々ながら承認する。
(それに二人の将来に繋がるかも知れないし…)
二人が将来探索者として生きていく事を決めているのは知っているが、やはり教育者としては選択肢は増やしてあげたいという想いもあって。
「瑠華ちゃんがモデルの道に進んだ姿も見てみたいわね…」
「普通に売れそう」
「瑠華っちの場合〖認識阻害〗で身バレしないし、その道進んだら問題とか起きそうにないから合ってはいるかも」
「……私は、嫌かな」
皆が好意的な意見を述べる一方で、奏が顔を顰めてその意見を否定する。
「瑠華ちゃんが認められたり好かれるのは良いんだけど…遠くに行っちゃう気がするのは、やだ」
「確かにそれはあるねぇ。悪い事じゃないんだけど、かなっち程親しい間柄ならそれは嫌って思うのも分かる」
「まぁ捉え方は人それぞれだし、選択肢の一つとして少し頭の隅に置いておいてくれればそれで良いのよ。自分の人生を決めるのは結局自分自身なんだもの」
担任の先生の言葉で一旦その話題は打ち切られ、奏と瑠華の二人が皆と分かれる。ここからは言っていた通り二時間ほど別行動だ。
「二人ともありがとうございます。うちのスタッフの我儘に付き合って頂いて…」
「気にしないでください。私にも得はある話ですし」
実は後で瑠華の写真データを貰う約束をちゃっかり取り付けていた奏である。
「妾は問題無いが、奏は食事など要らんのかえ?」
「んー…そこまで空いてないんだよね。和菓子食べた後だし」
「さよか。まぁ小腹を満たす程度のものならば持っておる故、遠慮無く言うといいのじゃ」
「ん。分かった」
そんな二人の仲睦まじい会話すら写真に収められていた事に瑠華は気付いたが、別に幾ら撮られようが瑠華としては気にしないので放置した。
(そも掲載するのであれば許可を取るじゃろうしな)
瑠華の龍眼は全てを見通す。その人の気持ちも、内心も、人柄も。だからこそ、今回の撮影を行う人達が信用に値すると判断した。
「しかし撮影するにしても何処へ…」
「それは着いてのお楽しみという事で」
何故か随分とワクワクした様子でそう言う人に疑問を持つ間も無く、そのまま瑠華達は車に乗せられた。
「随分と気合を入れて撮影するのじゃな?」
「だってこんな逸材探してもそうはいないもの」
「瑠華ちゃんに奏ちゃん…で合ってるよね? 二人ともすっごく着物が似合ってるから、撮るならちゃんとしたのを撮りたいのよ」
車の中での会話は、先程までと比べると幾分か砕けたものに変わっていた。その方が奏達も話し掛けやすく、少しずつ会話が弾んでいく。
「瑠華ちゃんの口調って癖?」
「癖というよりは意図したものじゃが…まぁほぼ無意識じゃな」
「随分と珍しい容姿だけど、ご両親は日本人なの?」
「二人とも日本人じゃよ。紛れも無くな」
「えっ!? 私それ知らないんだけど!?」
「聞かれておらん故に答えんかっただけじゃよ。あまり【柊】において話題にすべきものでも無かったしのぅ」
瑠華は当然ながら今の両親が誰なのかを理解している。何故瑠華を手放したのかも。だが奏達から聞かれることは無かったので、今まで教えた事が無かったのだ。
「二人はもしかして施設出身…?」
「そうですよ。でも気にしないで下さい。寧ろこっちが気を遣っちゃいそうになります」
施設出身とはつまり両親が居ない事を意味する。だが【柊】の誰もそれを悲観した事は無い。殆どが顔も覚えていないからではあるが、それ以上に瑠華という存在が大き過ぎた。
「私達にとって母親に当たるのは瑠華ちゃんですから、今更気にする事も無いんです」
「母親…」
「母親であり姉でもあります」
「……?」
肩書きが更に増え疑問符を浮かべている人達に、奏が苦笑を浮かべる。自分でもかなり矛盾を孕んだ肩書きだと思っていたからだ。
「ところで瑠華ちゃん。両親って…」
「詳しいことは言わん。それでは二人が成した事に意味が無くなってしまうからのぅ」
「…そっか」
「ただまぁ…奏と無関係という訳では無いとだけは伝えておこうかのぅ」
「私? 会ったことがあるとか?」
「奏に会ったかは分からんがな」
「…?」
妙に含みのある言い方をする瑠華に小首を傾げるも、この話は終わりとばかりに瑠華が口を噤む。
「えぇっと…」
「あぁすまんのぅ。気にせず話を続けてくれ」
「そう、言うなら…えと、普段の瑠華ちゃん達は何してるの?」
「普段…学校に行ったり、配信したりですかね?」
「配信?」
「ですです。『柊ちゃんねる』という名前でダンジョン配信をしてるんです」
「柊…あっ、これ?」
早速とばかりにスマホを取り出し、スイスイと検索した画面を見せる。それを見て間違いないと奏が頷いた。
「へー、中々人気あるのね」
「となると宣材写真に使うとそっちの宣伝にもなるかしら?」
「なる、かなぁ…?」
全くの無駄にはならないだろうが、ダンジョン配信を見るものがわざわざ着物の宣伝を見るものだろうかと奏は首を傾げるのだった。
「うーん…他の場所でも撮りたい…先生、駄目ですか?」
「えっ」
用意された撮影スペースはあるものの、瑠華程の逸材をここだけの撮影で終わらせるのは些か惜しかった。なので他の場所に向かう許可を得ようと担任の先生へ尋ねたのだが、いきなりの事に思わず素っ頓狂な声を上げる。
「というか二人の午後の時間貰う事出来ないです?」
「さ、流石にそれは…いやでも問題無い…?」
修学旅行は当然のように事前に決められた予定がある。しかし今回の修学旅行はそこまでカツカツの予定になっておらず、多少時間を取られたとしてもそこまで問題は無かった。
「この後の予定はどうなっているんですか?」
「この後は昼食を食べてから水族館に行く予定です。時間としては午後二時からを想定しているのですが…」
「今の時間からすると…移動を考えても二時間くらいは猶予がある訳ですね」
「それは確かにそうですけど…一番大事なのは二人の意思ですよ」
「妾は別に構わんぞ。中々得られる機会では無いしのぅ」
「私も大丈夫ですっ」
「ほら。二人もこう言っている事ですし…」
「うぅん……」
最後まで渋っていた先生だったが、瑠華なら大丈夫だろうという信頼からその提案を渋々ながら承認する。
(それに二人の将来に繋がるかも知れないし…)
二人が将来探索者として生きていく事を決めているのは知っているが、やはり教育者としては選択肢は増やしてあげたいという想いもあって。
「瑠華ちゃんがモデルの道に進んだ姿も見てみたいわね…」
「普通に売れそう」
「瑠華っちの場合〖認識阻害〗で身バレしないし、その道進んだら問題とか起きそうにないから合ってはいるかも」
「……私は、嫌かな」
皆が好意的な意見を述べる一方で、奏が顔を顰めてその意見を否定する。
「瑠華ちゃんが認められたり好かれるのは良いんだけど…遠くに行っちゃう気がするのは、やだ」
「確かにそれはあるねぇ。悪い事じゃないんだけど、かなっち程親しい間柄ならそれは嫌って思うのも分かる」
「まぁ捉え方は人それぞれだし、選択肢の一つとして少し頭の隅に置いておいてくれればそれで良いのよ。自分の人生を決めるのは結局自分自身なんだもの」
担任の先生の言葉で一旦その話題は打ち切られ、奏と瑠華の二人が皆と分かれる。ここからは言っていた通り二時間ほど別行動だ。
「二人ともありがとうございます。うちのスタッフの我儘に付き合って頂いて…」
「気にしないでください。私にも得はある話ですし」
実は後で瑠華の写真データを貰う約束をちゃっかり取り付けていた奏である。
「妾は問題無いが、奏は食事など要らんのかえ?」
「んー…そこまで空いてないんだよね。和菓子食べた後だし」
「さよか。まぁ小腹を満たす程度のものならば持っておる故、遠慮無く言うといいのじゃ」
「ん。分かった」
そんな二人の仲睦まじい会話すら写真に収められていた事に瑠華は気付いたが、別に幾ら撮られようが瑠華としては気にしないので放置した。
(そも掲載するのであれば許可を取るじゃろうしな)
瑠華の龍眼は全てを見通す。その人の気持ちも、内心も、人柄も。だからこそ、今回の撮影を行う人達が信用に値すると判断した。
「しかし撮影するにしても何処へ…」
「それは着いてのお楽しみという事で」
何故か随分とワクワクした様子でそう言う人に疑問を持つ間も無く、そのまま瑠華達は車に乗せられた。
「随分と気合を入れて撮影するのじゃな?」
「だってこんな逸材探してもそうはいないもの」
「瑠華ちゃんに奏ちゃん…で合ってるよね? 二人ともすっごく着物が似合ってるから、撮るならちゃんとしたのを撮りたいのよ」
車の中での会話は、先程までと比べると幾分か砕けたものに変わっていた。その方が奏達も話し掛けやすく、少しずつ会話が弾んでいく。
「瑠華ちゃんの口調って癖?」
「癖というよりは意図したものじゃが…まぁほぼ無意識じゃな」
「随分と珍しい容姿だけど、ご両親は日本人なの?」
「二人とも日本人じゃよ。紛れも無くな」
「えっ!? 私それ知らないんだけど!?」
「聞かれておらん故に答えんかっただけじゃよ。あまり【柊】において話題にすべきものでも無かったしのぅ」
瑠華は当然ながら今の両親が誰なのかを理解している。何故瑠華を手放したのかも。だが奏達から聞かれることは無かったので、今まで教えた事が無かったのだ。
「二人はもしかして施設出身…?」
「そうですよ。でも気にしないで下さい。寧ろこっちが気を遣っちゃいそうになります」
施設出身とはつまり両親が居ない事を意味する。だが【柊】の誰もそれを悲観した事は無い。殆どが顔も覚えていないからではあるが、それ以上に瑠華という存在が大き過ぎた。
「私達にとって母親に当たるのは瑠華ちゃんですから、今更気にする事も無いんです」
「母親…」
「母親であり姉でもあります」
「……?」
肩書きが更に増え疑問符を浮かべている人達に、奏が苦笑を浮かべる。自分でもかなり矛盾を孕んだ肩書きだと思っていたからだ。
「ところで瑠華ちゃん。両親って…」
「詳しいことは言わん。それでは二人が成した事に意味が無くなってしまうからのぅ」
「…そっか」
「ただまぁ…奏と無関係という訳では無いとだけは伝えておこうかのぅ」
「私? 会ったことがあるとか?」
「奏に会ったかは分からんがな」
「…?」
妙に含みのある言い方をする瑠華に小首を傾げるも、この話は終わりとばかりに瑠華が口を噤む。
「えぇっと…」
「あぁすまんのぅ。気にせず話を続けてくれ」
「そう、言うなら…えと、普段の瑠華ちゃん達は何してるの?」
「普段…学校に行ったり、配信したりですかね?」
「配信?」
「ですです。『柊ちゃんねる』という名前でダンジョン配信をしてるんです」
「柊…あっ、これ?」
早速とばかりにスマホを取り出し、スイスイと検索した画面を見せる。それを見て間違いないと奏が頷いた。
「へー、中々人気あるのね」
「となると宣材写真に使うとそっちの宣伝にもなるかしら?」
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