そうなんです!僕が化け物です!!

あいいろの布団

文字の大きさ
48 / 60
独立国家郡ペラルゴン

第6話 メンタルは強化できません

しおりを挟む
まずは子供から読み取った記憶から誘拐殺人犯を探す
想像とは違って普通の青年だった
確かに元傭兵とだけあって身体はがっしりしているがどこにでもいそうな容姿だ
異質じゃないことが異質なタイプだ
あんな性癖と狂気を持った人間が人混みに紛れられるってのが異質なのだ
誰もその異質さに気付くことなく普通に街を歩いている
まだここは人がまばらにいるし誘い込むかな


あれの性癖からしたら僕はちょっと育ちすぎかもしれないけど
イヤリングを外し地面や壁を手でこすり、砂や埃を軽く髪につけボサボサにする
軽く顔にも付ける
服装はこの辺の子供と同じような簡素なやつだし
それに灯りも少ないから大丈夫でしょ
さーて、いきますか


「あ…あの、お兄さん…
なん…でもするから……
相手も…できるから!…
お金………」
我ながらこういう声の演技は上手いと思う


「君、年齢は?」


「じゅ、十三です」


「うん、いいよ
金貨一枚でいいかな」


「!?
ありがとう…ございます」


十三で通じちゃったよ……
さすがに十三にして背デカい思うんだけど?


ぶっちゃけ子供に対して金貨一枚(だいたい一万円くらい)は払いすぎだ
それとも返すつもりもないのか
追われてる身だから獲物を探す余裕のないところにノコノコと鴨が葱を背負って来たようなもんだ
それにしてもこの男違和感の塊だ
子供を犯し殺しそれを楽しめる価値観を持っているにも関わらず表面にそれが全く出ない
サイコ野郎かよ


「ここの路地に……部屋が…」
と目線を外した瞬間口を抑えられ首に注射を刺された
もちろん注射針は通らなかったが
とりあえず腕を掴み思い切り地面に叩きつける


Sitt tort六つの咎め
六本の鎖が気絶した男を雁字搦めにする


「なんか久しぶりに魔法使った気がする
にしても注射とか傭兵じゃねーのかよ」
中身はなんだろう
軽く口に含んでも味はしない


Ħin retrograd時間遡行
洗うのもめんどいので自分の身体の時間を戻して汚れてなときに戻す
完全なる無駄遣いである
ついでにこの男にも魔法を掛けて気絶前に戻す
暴れそうになったところで先程の注射を首にぶっ刺す
するとすぐに大人しくなった
というより身体が動かなくなった感じだ
目は明らかにこちらを睨んでいる
とりあえず意識はあるようだからなんか話すかなー


「さてと、えー、元傭兵ギルド所属で、異常性癖ペドフィリアのボイドさん?でいいかな
別に身体動かなさそうだから答えなくていいよ
にしてもこうなっても傭兵の追手が来ないあたり逃げたり撒いたりするのが上手いのかな」


うーうー唸るだけで会話になっていない
多分筋弛緩剤とかそういうのかな?知らんけど
どうせ僕には効かないし
帰ったら誰かに聞けばいっか
とりあえず男をうつ伏せにその上に座る


Ħażna fid-dlam空間収納
中からお菓子を取り出す
屋台で売ってたベビーカステラ的なやつだ
気に入ってるので買いだめしてある
この世界、別に砂糖が高価って訳じゃない
質もいい訳じゃないが
そのためたまに小さな砂糖の塊がお菓子の中にあるのが普通だ
一つの紙袋の中にだいたい20個ほど入って小銀貨6枚、大体600円
結構高いけどその分美味しい
食べ歩きもできるし


「さてあなたの追手もそのうちの来るだろうしなにか話しますか
そうですね…
どこかの子供の話をしましょう
その子はあまり裕福でないながらもご両親と慎ましく暮らしていました
まあこの国の貧民街割と生活水準高いですけどね
小さい賃貸に家族三人、貧乏暇なしと言うようにご両親はいつも働いていたそうです
両親はその子に勉強をして欲しかったらしくずっとお金を貯めていたそうです
初等教育はこの国なら格安で誰でも受けることができますがそれは十二歳まで
中等教育を受けるためには結構な額が必要です
まあそのお金はあなたを探すために使われましたが
それにしてもこの国貧民街にまで完璧にとまではいかないまでも戸籍のようなものがあるなんて凄いですね
きっと統治者が優秀なんでしょう
どうやったって貧富の差は出るものですから
幸せの数は限られており、それを甘受するのはいつも上流階級
だけど甘受する側の上流階級は増やせないですが、やりようによっては幸せの数自体は増やせますからね
ま、これ以上こういうのを考えるのは面倒ですからよしましょう
僕は考えるのがあまり好きじゃないんです」


男の目は未だに訝しげだ


「さて、話を戻しましょう
覚えてませんか?
あなたのお気に入りだった子ですよ?
何度も犯した挙句、死んだら両手両足を切り落として防腐剤を詰めていたあの子です
なんでただの傭兵がエンバーミングなんて技術持ってるのか些か不思議ではありますがめんどいんでよしましょう
内臓や骨の状態から言って普段から暴力を加えていたようですけど他の子と違ってできるだけ殺さないようにしてたみたいですね
でもこの子は自分が犯されるより周りの子が虐待で弱っていく方が辛かったようです
優しい子ですよ全く
それにしても小児性愛者、しかも被虐体質とかクズにも程があんだろ
小児性愛は心の病気らしいですけどそれで許せる程彼らの憎悪は安くないそうです」
なんか言いたいことと言いたくないことが多すぎて自分でも整理できていないので話すのを止めよう
僕までおかしくなりそうだ


あの子の記憶を自分の体験を交えて皮肉っぽく話したかったが平然とそれを話せるほど僕のメンタルはまだ大人じゃないらしい


「あー、きっつ」


そして軽く男の記憶を探ると連れ去られた子供の中には少女もいたが最近になるにつれ少女は減り少年のものが増えていったようだ
理由は単純に妊娠してしまったからだ
そうなると即殺処分
だが人間の性質上どうしたってその問題から外れることはできずいつしかデキない男へとスイッチしていたようだ
それに男の方がまだ耐久性があるらしい
確かに僕も前世では割と傷の治りが早かったり痣などはすぐ消えた
傷は消えても痛みや痒みが消えるわけじゃないんだけどなぁ


「え、俺これ報告しなきゃいけないのか
まあ仕事だし?
やりますよ
さて、やっと追手が来たよ
良かったね、最期はどうであれ君はまだ生きてられるんだからさ
僕もメンタルぐっちゃぐちゃだからぱっぱと終わらせましょかー」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

処理中です...