歴史のif妄想集

第7話

濃姫の生涯処女説からの妄想（パターン1）

※微妙に第6話の続きです。



「父上、重婚（じゅうこん）の架空結婚を承知してやった三家（さんけ）の者共は、どのように返事をして参りましたか？」

「喜んでおるぞ。信長は、三番目の夫になったことを悔しがっておったがな。まぁ、うつけ者で有名な男が、この道三（どうさん）様自慢の愛娘（まなむすめ）の濃姫と、形だけでも結婚できるのだから、もっと喜べと言ってやった。」

「まぁ、そうですの。」

「信長に実際に会って話してみたらな、うつけ者どころか切れ者だったぞ。嫡男（ちゃくなん）候補として、養子に迎えたいくらいだ。公家の血が入っておるようで、正装すれば品のある男前だ。」

「それは意外ですわ。でも、夫婦（めおと）のことは、致しません。私（わたくし）が欲しいのは、父上の子ですもの。」

「姫は、幼い頃から変わらんのう。でも、そなたと子作りするわけにも参らんので、死ぬまで純潔を守っておれ。」

「そう致しますわ。もし同じ床（とこ）に入ろうとしてきたら、父上が護身用に下さったこの短刀で、心臓をひと突きにしてやります！」

「愛（う）い奴じゃ」（デレデレ）