命を燃やせ!! 撃鉄を起こせ!! 5.45ミリの女神に祈りを!! 転生したヨウヘーさん

平澤唯

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第一章 家族

第二十三話 弔い

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 森から出てきたジョートルと合流し、ウリーヤは弔われた。

短刀は彼女と共にダヴィ宅の庭で火葬された。

めらめらと燃える彼女は、もうあの頃の姿ではなく、腐乱が進んでおり皮膚のあちこちが黒ずみ、死臭は周りの命を吸い込まんとする程ひどかったのだが、ダヴィは火葬直前まで傍を離れようとはしなかった。

火葬をウリャーナと洋平は少し離れて眺めるしかなかった。

もくもくと煙とともに火花がパチパチと上に舞い上がり、魂の安寧の願わんと夜の空へと消えていった。

領主亭の森の方でも、一本の狼煙のような煙が静かに立っていた。


 夕食は干された肉と干した野草と硬いパンだけであった。

誰も一言も発することなく黙々と食べた。

味など感じない、冷たい食材。

洋平にとって久しぶりの日常的な食事であった。

まるで夢から覚めたようであり、それでいて現実味のない事実を噛みしめていた。

食事の後、各々自室に戻った。


 その晩、くぐもった微かなすすり泣く声に洋平は寝かされなかった。

奇妙な気分であった。

もう慣れ切っているはずの死。

それを久々に目にして、冷え切っていたはずの心が動揺していた。

シクシクと聞こえるたび、深々とそれは洋平の心を罪悪感としてえぐった。


翌朝…
 ダヴィがウリャーナと洋平を呼び出して言った。

「お前たちはここを出ていきなさい」

空洞がぽっかり空いたような声でそう言うダヴィの目は真っ赤に腫れていた。

「何でよ。何でここを離れなきゃいけないのよ。お父さん残して」

「危険だからだ。ほら。賊どもが散り散りに逃げただろう。仕返しに来るかもしれない」

「そんなの…でもヨウヘーがいれば安全じゃん。それに、それじゃあお父さんが危険じゃん」

「だめだ。ヨウヘー。ウリャーナを連れてここを出て行ってくれ。私より君の方が娘を守れるだろうさ…」

空っぽの笑みを向ける。

「ナゼ、ダヴィはついて来ナイ?ダヴィが必要ダ」

「私はここを守らなければならない。ウリーヤの眠るこの土地を離れて、だれが守る?」

「それでも私たちが出ていく必要ないじゃないの!」

「出ていきなさい。ヨウヘー、この子を連れて隣町へ向かいなさい。森とは逆方向へ進むと平野が続いている。ずっと進めば一番近い街へ着くだろう。そこから何をすべきか分かるはずだ。お願いだ。この子を連れて行ってくれ…」

「ダヴィ…ウリーヤが死んダのはダヴィのセイじゃナイ。オレが賊に手ヲ出しタからダ。ダカラ、自分を責めナイで…」

「なら早く出ていけ! 貴様の所為でウリーヤが死んだと言うのなら、責任をとれ! この娘を連れて今すぐ出ていけ!」

洋平は弾薬箱をすべてまとめて背負えるようにした後、ウリャーナを引っ張ってダヴィ宅を離れた。


…それでいいんだ、ヨウヘー。私はもう手遅れだから…。娘は頼んだよ…

ダヴィは贐《はなむけ》の縄を梁に括り付けた。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆後書き☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
これにて第一章は完となりました。でも安心してください。まだまだ、二人の冒険は続くので引き続き見守ってください。m(_ _)m

 個人的な感想としてなのですが、少し一章でストーリーを飛ばしすぎて、キャラクターの絡み合い部分を飛ばしすぎたかなと言う印章を受けてしまいました。もう少し道草食っても良かったかなと…ゲームで言うサイドクエスト的な?感じですかね。

 ワタシから皆さんに聞きたいことが沢山あるのです。例えば、異世界に傭兵が転生する設定はどうでした? 異世界に銃が出てきたわけですが、想像していた感じと違ったとか? 注釈は邪魔でした? それともいいミリオタ(じゃなくても良いんですが)で注釈助かるぅでした?

 皆さんの感想コメントお待ちしているので、どうぞ遠慮なく書いてくださいますと、モチベーション・執筆の糧になるのでよろしくどうぞなのです(*´ω`*)



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