妹さんが婚約者の私より大切なのですね

はまみ

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「…僕らは親同士が決めた婚約者だ。他のみんなは自由に恋愛できるのに…

こんなの時代錯誤もいいとこだ。

おまけに僕は、女性の方からよく声をかけられるんだよ?

よりどりみどりのはずだったんだ。

それなのに相手はもう決められてるだなんて。まるで拷問としか思えなかったよ。

君には悪いけどさ、僕は相手は自分で選びたいと思っていたんだ。

本音をいうと、30代後半ぐらいまで独身でいて、若く美しい女性を娶りたかったんだよね。」

私は何か反応しないといけなかったのでしょうが、言葉が出てこず、無言で階段を降りていました。

オリオン様は私の返しが無いことにはまるで気を留めた様子がありませんでした。
私に合わせて階段を降りてきています。

「でも僕は最近、これに折り合う術を知ったんだよ。

別に他で恋人を作ったっていいんだ。

…さっきの女性と知り合ってから、僕の世界はまるで変わったんだ。
肌を重ねることでわかることがある。
世界は愛で包まれていることがわかったんだ。

僕は色んな女性と愛を育みたい。結婚だってそのうちの一つなのさ。だから…」


オリオン様がいきなり私の前方へ回って両手を広げたので、私は退路を塞がれてしまいました。
そこは一階の廊下と繋がる部分なので、もう少しで外へと出られるところでした。

驚いたことに、彼は階段の上から手摺の上をつたい飛び降りて、私の前に回り込んだようです。

オリオン様は言葉を切って、しげしげと私を眺めわたしました。
本日の装いは肌を出すものでは無かったのですが、なぜだかオリオン様が私の体つきを見ているように思いました。

「…君との結婚生活、楽しめると思う。もちろん、君にも楽しんでもらえると思うよ。

そもそも、子供は正妻との間にしか作るつもりはないから、その点でも大丈夫さ!」

…私、こんな話を聞きたくないわ…
もう帰りたい…!

侍女テレサが私を力づけるように、手をぐっと握ってくれました。


その時です。いきなり茶色の髪の女性が風のように私とオリオン様の間に割り込みました。「ここにいらしたのね、お兄様!」

それはフローラ様でした。

「彼女がここに来るって手紙見たから、二人きりにさせないように、急いで来たの!もう、居場所探すのに苦労したんだから!」

お付きの侍女らしき女性が疲労の色を隠せず離れた場所で息を激しくついているのが見えます。
どうやらフローラ様は校内をあちこち駆け巡っていたご様子です。


「この手紙にはどこどこでお待ちしますとか場所の指定がなかったから、本当に苦労したのよ!」フローラ様の手には私の出した手紙が握られていました。
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