妹さんが婚約者の私より大切なのですね

はまみ

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そうこうしているうちに、あたしは彼…オリオンと出会った。

彼は美男子でいつも女性にまとわりつかれていたし、あたしが狙うにはちょいレベ高な感じがしたので、狙ったわけじゃなかった。

雑用を頼まれて慌てて駆けずり回っているときに、うっかりぶつかってしまったんだ。

あたしは慌てて謝ったよ。怒らせたんじゃないかと思って。そしたら怒ってないって笑うじゃないか。間近で美形の笑顔を見て、あたし阿呆みたいに見惚れてしまってたんじゃないかな。

オリオンはあたしの反応に気を良くしたらしく、見かけるたびにあたしに話しかけてくることが多くなった。

そのうち、人のいない場所で立ち止まり話をしているとき、彼はそっとあたしを抱き寄せるようになった。

そして唇を重ねてきたの。初キス!

あたしは天にも登る心持ちだったよ。こんな美形と恋人になれたんだ!

オリオンはそのうち言葉巧みに人の来ない場所へとあたしを誘い込んだ。あたしも望んでついて行ったよ。

幾度目かの時に、あたしはとうとう初めてをオリオンに捧げてしまった。

だって二人は愛し合っているんだから。彼が求めているんだから。

あたしと口を利いてくれていたカイル君に、あたしたちの付き合いのことを話したの。

「そうか、彼は凄くもてているのに、君を選んだんだ。エレナさんはかわいいもんね。」カイル君はそういうと下を向いて黙り込んでしまったの。

あたしがびっくりして「どうかした?」と聞くと、「何でもないよ。」とニコッて笑ってくれた。
そして、「カップル誕生だね!エレナさんが幸せになれるように祈るよ!」と言ってくれたんだ。

友人の彼からも祝福され、あたしは幸せの絶頂だった。

オリオンとは学園祭の日も逢引してたけど、突然、戸を開けると外から言われて、あたしは大慌てで服を着て部屋から逃げたわ。

外に待っている人達がいて、本当に気まずいったらなかった。誰の顔も見ないようにしながら急いで通り過ぎたよ。

そういう恥ずかしいこともあったけど、二人の仲は順調、あたしはそう思ってた。

…オリオンに婚約者がいることを聞くまでは。

ロズウェル伯爵令息とかいう、超絶美形の男性から、オリオンに正式な婚約者がいることを聞いたんだ。

あたしは婚約者がいることは知らずにつきあいをしていたと話した。

そしたら、オリオンとの仲について他の人達の前で説明してくれと言われた。

そんなの、冗談じゃないから断ったよ。

あたしは不安でいっぱいになった。

オリオン、あたしのことを愛してくれてるよね?

こんな話、きっと嘘だよね?

次にオリオンに会った時に、婚約者がいることを、問い詰めてしまった。

でも彼は言ったの。

「君との経験は僕を変えた。

僕の世界は、これまで灰色だったのに、薔薇色に輝くものへと姿を変えた。

これからは少しでも気になる女性がいたら、どんどん付き合っていこうと思うんだ!

もちろん、エレナのことはとても大事に思っているさ。

でも結婚するのはね…

僕、正式な婚約者がいるからさあ。
この場合、普通はそちらと結婚するでしょ。」

あたしは頭の中が真っ白になってしまった。こんなんじゃ、あたしの初めてを捧げた意味が全くない。あたしの人生は終わりだ…

あたしは一大決心をしたわ。

オリオンの婚約者に、あたしという存在がいることを伝えようって。

その邪魔な婚約を無いものにしよう。そしたらオリオンはあたしを選んでくれる!

婚約者が誰なのかは、オリオンが話してくれた。

別になんにも隠してなんかいなかった。
彼、その子のこと、そんなに好きじゃないかも。
親が決めた相手だとか言ってたし…

今は仕事の休みが取りにくいけど、次の休日にはその子に会いに行くんだ!

あたしとオリオンはすでに深い仲なんです、だからあたしが彼と結婚できないと困るんですって、話すんだ。

彼らがあまり仲良くないのなら、その娘だってこの話を聞いたら、婚約やめますって言ってくれるかもしれないよね。

    
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