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なんだ今の衝撃...
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天使の体内で力尽きる寸前だった私の前に覚えのある力が通り抜けた。
「アリカなのか...?」
凄まじいエネルギーの衝撃に機体内が傾く。
その影響か右に左にと無規則に降下し続け、統制を失っているような感じがしたのだが...。
「!!」
それを修正する為に機械天使達破損した箇所に集まり修復作業を行なっていた。
「させるか...!」
私は力を振り絞り、なんとか立ち上がると、無理やり蛙王を発動させる。
無論魔力など等に残っていないので、生命エネルギーを消費し無理矢理魔力として扱う危ないやり方で発動させたのだ。
詰まる所、寿命を削って力に変換していると言っても過言ではない。
蒼き王の力を拳に乗せて、障壁が消えかかっている動力部にとどめの一太刀を与える。
「くたばれ!」
名もなき蛙の王の一撃は先程のエネルギーの半流により消耗していたであろう天使の動力部を破壊することに成功した。
「よしっ!」
笑みを浮かべる私だったが、流石にここから脱出するだけの力は残っていないだろう...。
動力部を壊したという達成による安心感で蛙王は四散する。
ガクッと力が抜けていく脱力感が全身に広がるのにそう時間はかからなかった。
そんな私にとどめを刺そうと集まる機械天使達。
動力部を破壊した所で全ての天使がすぐさま行動不能になるとは思っていなかったが、これで私が生き残る可能性はほぼ0となってしまった。
「いいよ...、やっても...、どちらにせよ私達の勝利だ...」
やりきった表情を浮かべる私に対し、彼らは何処と無くやるせない表情に思えてならない。
そう...、例え私を殺したとしても、彼らが守るべき巨大天使は崩れ去ったのだから...。
(主人を壊された機械を見てそう思うなんて...、私も誰かさんに感化されてるんだろうな...)
以前の私であればこんな事は思いつきもしないでしょう。
機械は所詮機械。
人間の心なんて宿りはしないと本気で思っていました。
ですがこの世界の機械人形...、特にネアと戦って分かってしまったのです。
彼女には本気で生きている生物と変わらない程の感情を感じたのは紛れも無い自分自身。
故にこの機械達にもそれと同等の敬意を持って接するつもりだ。
機械も意思を持てば人間や魔物と変わらない一種の生物であると...。
それに巨大天使は自分の意思というか思考を持っていたのを思い出すと、やはり機械にも思考や感情が出来るのだと思わずにはいられない。
それが例え誰かに作られた物だとしても...。
私はそれらに対し1人の生命体として向き合いたいと思う。
だからこそ...。
(命を奪われる事にも躊躇いはない、私もそうしたのだから彼等にもそのくらいの権利はあるはずだ)
覚悟を決めた私は最後の時を待つ。
...死にたくはないけどこの状況はどうしようもありません。
私が静かに目を閉じると思い出すのはアリカのあほ面。
「ふふっ...、本当に面白い顔してるねアリカは...」
そう私が呟いた時でした。
「んっ?今何か言ったかケロナ!?」
アリカの声が聞こえたのは!。
「アリカなのか...?」
凄まじいエネルギーの衝撃に機体内が傾く。
その影響か右に左にと無規則に降下し続け、統制を失っているような感じがしたのだが...。
「!!」
それを修正する為に機械天使達破損した箇所に集まり修復作業を行なっていた。
「させるか...!」
私は力を振り絞り、なんとか立ち上がると、無理やり蛙王を発動させる。
無論魔力など等に残っていないので、生命エネルギーを消費し無理矢理魔力として扱う危ないやり方で発動させたのだ。
詰まる所、寿命を削って力に変換していると言っても過言ではない。
蒼き王の力を拳に乗せて、障壁が消えかかっている動力部にとどめの一太刀を与える。
「くたばれ!」
名もなき蛙の王の一撃は先程のエネルギーの半流により消耗していたであろう天使の動力部を破壊することに成功した。
「よしっ!」
笑みを浮かべる私だったが、流石にここから脱出するだけの力は残っていないだろう...。
動力部を壊したという達成による安心感で蛙王は四散する。
ガクッと力が抜けていく脱力感が全身に広がるのにそう時間はかからなかった。
そんな私にとどめを刺そうと集まる機械天使達。
動力部を破壊した所で全ての天使がすぐさま行動不能になるとは思っていなかったが、これで私が生き残る可能性はほぼ0となってしまった。
「いいよ...、やっても...、どちらにせよ私達の勝利だ...」
やりきった表情を浮かべる私に対し、彼らは何処と無くやるせない表情に思えてならない。
そう...、例え私を殺したとしても、彼らが守るべき巨大天使は崩れ去ったのだから...。
(主人を壊された機械を見てそう思うなんて...、私も誰かさんに感化されてるんだろうな...)
以前の私であればこんな事は思いつきもしないでしょう。
機械は所詮機械。
人間の心なんて宿りはしないと本気で思っていました。
ですがこの世界の機械人形...、特にネアと戦って分かってしまったのです。
彼女には本気で生きている生物と変わらない程の感情を感じたのは紛れも無い自分自身。
故にこの機械達にもそれと同等の敬意を持って接するつもりだ。
機械も意思を持てば人間や魔物と変わらない一種の生物であると...。
それに巨大天使は自分の意思というか思考を持っていたのを思い出すと、やはり機械にも思考や感情が出来るのだと思わずにはいられない。
それが例え誰かに作られた物だとしても...。
私はそれらに対し1人の生命体として向き合いたいと思う。
だからこそ...。
(命を奪われる事にも躊躇いはない、私もそうしたのだから彼等にもそのくらいの権利はあるはずだ)
覚悟を決めた私は最後の時を待つ。
...死にたくはないけどこの状況はどうしようもありません。
私が静かに目を閉じると思い出すのはアリカのあほ面。
「ふふっ...、本当に面白い顔してるねアリカは...」
そう私が呟いた時でした。
「んっ?今何か言ったかケロナ!?」
アリカの声が聞こえたのは!。
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