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天使墜つ!!
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「何はともあれ勝利しましたね!アリカ様!」
サイラ王国に向かいながらも嬉しそうな声を上げるミユキ。
「ああ、破滅の天使...、なかなかに強敵だったが俺たちが勝った事に変わりはない、これでサイラ王国の連中も俺達魔物の事を見直すだろう」
そんな俺とミユキの話に割って入ってきたシスティは、何処と無く暗い顔を浮かべている。
「そうかのう?、サイラ王国民の魔物嫌いは異常じゃぞ?、この大陸の人間達が基本的に魔物を毛嫌いしているのは単純にサイラ王国民の態度が大きく影響しているとわしは思っておるのじゃが...」
「どういう事だ?」
「説明するとじゃな、魔物に人間を襲う習性があるのは知っておるな?」
「まあ...、テレビゲームとかでも良く襲ってくるしな...」
「そのてれびげーむ(?)とやらが何かは知らんが、この大陸でその事を大きく非難し、魔物を最初に奴隷にし始めたのがサイラ王国の王なのじゃ」
「そうなのか?」
「ああ、他国からモンスターをテイムする術式を輸入し悪用した最初の人物と言っても間違いなかろう、正直言ってわしはそれを良しとし止めなかったサイラ王国民を許すつもりはない、出来れば絶滅させたいとさえ思っておる」
明らかに雰囲気の変わる彼女をどうにかたしなめようと試みる俺。
「いや...、確かにこの大陸の人間達はモンスターを家畜みたいに扱っていた、でも中にはいい人たちもいたぞ?、現に俺が今ここに生きているのもその人達のお陰だしな!」
俺がそれを言葉にすると、彼女の瞳がキラリと光った。
「それは恐らく...、キュラナ村の者達だな?」
「そうそうって...、システィはキュラナ村を知っているのか?」
「知ってるさ、あれはいい村だった、この大陸であれほどモンスターを達がイキイキとして生きている村は他にはない、ここにくる途中で立ち寄ったがそこに心優しい人狼の夫婦がおってな...、人間達は山賊によって全滅したらしく、その夫婦も元人間で山賊達に殺されたらしいがとある魔物の少女によって蘇ったらしい...」
そう呟いた彼女は真っ直ぐに俺を見てきた。
「それがあんたなんだろう?、桜色の髪がトレードマークの魔物少女...、アリカ=ふぉ~しゅん☆」
「えっ...まあそうだけど...」
「やはりか!!、ケロナとこのドラゴンを従えておるからにはただの童ではないと思っておったが、お主が正真正銘本物のアリカ=ふぉ~しゅん☆で良いのじゃな?」
「そうだって言ってるじゃん!」
「ふむ!」
彼女は俺の顔をしっかりと見た後に「決めた」と小さく呟いた。
「何を決めたんだ?」
「わしとファリア大陸を統一する仲間をお主に決めたのじゃ!」
「はい...?」
突然かなり重要そうな事を勝手に決める彼女に対し、俺はぽか~んと口を開けることしかできないのでした。
サイラ王国に向かいながらも嬉しそうな声を上げるミユキ。
「ああ、破滅の天使...、なかなかに強敵だったが俺たちが勝った事に変わりはない、これでサイラ王国の連中も俺達魔物の事を見直すだろう」
そんな俺とミユキの話に割って入ってきたシスティは、何処と無く暗い顔を浮かべている。
「そうかのう?、サイラ王国民の魔物嫌いは異常じゃぞ?、この大陸の人間達が基本的に魔物を毛嫌いしているのは単純にサイラ王国民の態度が大きく影響しているとわしは思っておるのじゃが...」
「どういう事だ?」
「説明するとじゃな、魔物に人間を襲う習性があるのは知っておるな?」
「まあ...、テレビゲームとかでも良く襲ってくるしな...」
「そのてれびげーむ(?)とやらが何かは知らんが、この大陸でその事を大きく非難し、魔物を最初に奴隷にし始めたのがサイラ王国の王なのじゃ」
「そうなのか?」
「ああ、他国からモンスターをテイムする術式を輸入し悪用した最初の人物と言っても間違いなかろう、正直言ってわしはそれを良しとし止めなかったサイラ王国民を許すつもりはない、出来れば絶滅させたいとさえ思っておる」
明らかに雰囲気の変わる彼女をどうにかたしなめようと試みる俺。
「いや...、確かにこの大陸の人間達はモンスターを家畜みたいに扱っていた、でも中にはいい人たちもいたぞ?、現に俺が今ここに生きているのもその人達のお陰だしな!」
俺がそれを言葉にすると、彼女の瞳がキラリと光った。
「それは恐らく...、キュラナ村の者達だな?」
「そうそうって...、システィはキュラナ村を知っているのか?」
「知ってるさ、あれはいい村だった、この大陸であれほどモンスターを達がイキイキとして生きている村は他にはない、ここにくる途中で立ち寄ったがそこに心優しい人狼の夫婦がおってな...、人間達は山賊によって全滅したらしく、その夫婦も元人間で山賊達に殺されたらしいがとある魔物の少女によって蘇ったらしい...」
そう呟いた彼女は真っ直ぐに俺を見てきた。
「それがあんたなんだろう?、桜色の髪がトレードマークの魔物少女...、アリカ=ふぉ~しゅん☆」
「えっ...まあそうだけど...」
「やはりか!!、ケロナとこのドラゴンを従えておるからにはただの童ではないと思っておったが、お主が正真正銘本物のアリカ=ふぉ~しゅん☆で良いのじゃな?」
「そうだって言ってるじゃん!」
「ふむ!」
彼女は俺の顔をしっかりと見た後に「決めた」と小さく呟いた。
「何を決めたんだ?」
「わしとファリア大陸を統一する仲間をお主に決めたのじゃ!」
「はい...?」
突然かなり重要そうな事を勝手に決める彼女に対し、俺はぽか~んと口を開けることしかできないのでした。
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