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サイラ王国の女王【改☆】

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 サイラ王国はアリカ王国との距離はそこまでない。

 ミユキに乗って数時間もしないうちについてしまうだろう。

 ミユキの体内にてみかんジュースを飲みながら妹の話相手になる俺。

「ね~ね、パルナさんってうさぎさんの人だよね? リウね! うさぎさん可愛くて好き!」

 そう、俺が彼女にかけたのはうさぎの魔物になる魔法だ。

 女王をうさぎにしたのには理由がある。

 ほら、うさぎって万年発情期っていうだろ?。

 女王でもある女の子が万年発情期ってエロくね?。

 と言う最高に重要な理由があったのである。

 実際に俺は勇者とその妹であるパルナの行為を眺めていた事があるのだが、凄かったとだけ言っておこう。

 他人の行為を眺めるのってなんであんなに興奮するんだろうね? 俺にもわかんない。

 しかし、そんな事を妹に教える気はない。

「そうだなぁ...、うさぎさんは可愛いよな!」

「うん! また会ったらあの耳と尻尾を触らせて貰うんだ!」

 そう答える妹の尻尾が嬉しそうに揺れているのを見て本当に楽しみにしているのが分かった。

 とある事情で妹とは離れた時期が長いのでその分をしっかり埋める為にもしっかりと話し合う。

「それでね~...、会議が終わったら一緒に遊ぼうと思うんだ~」

(妹よ、それは難しいと思うぞ...)

 一応パルナもサイラ王国の王女として数年間過ごしていた訳だし、いくら俺の妹であるリウでも遊べるかはよく分からない。

 しかも会議がどれだけ長引くかの検討もつかないので、リウが暇になってしまう場合も考えられる。

 その時はミユキに妹の世話を任せるつもりではあるのだが、できれば俺の輸送案で早めに決めたい所だ。

 輸送をより安全に素早く行える方法は既に思いついてある。

 後はそれをパルナ達サイラ王国派が承諾してくれるか否かにかかっているのだ。

 まあ、多分可決するであろう事はなんとなく予想しているのだが、何事にも予想外と言う事はあるのであまり強気になる訳にもいかない。

 こう言うところが王族という立場の面倒な部分だ。

 相手の感情を会議中に読み取りながら、最高のタイミングで自分の意見を出す。

 その瞬間を見極める為に長い会話を続ける。

 本当に面倒だが、国と国の交流なのだから仕方がないだろう。

 俺は「はあっ」とため息を吐きながら妹の喜ぶ姿を見つめているのでした。
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