最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します！

命の謝罪②

「...っはぁ」

　空也の父さんから凄まじい怒りの言葉を浴びせかけられた足で次は小日向の家へと向かった。

「...やっぱりこうなっちまうよな」

　親からすれば俺が大事な息子や娘を戦場に送り込んだ悪魔に見えた事だろう。

　そして俺は『ボードゲーマスターズ』の部長だ。

　一応部員は全員覚悟の上でダンジョンに潜ったり魔物と戦っているが、それでも命を落とすと言う事は部長である俺の責任とも取れるだろう。

「...わかっていたけどきついな」

　だけど...、やっぱり実際にご両親に会って言葉を受けるのはかなり辛い。

　特に今回は俺の采配でこうなっているのは余計のタチが悪いと思う。

　空也は自分の意思で小日向と戦い命を失い、小日向はその後に正気を取り戻して俺の盾になってくれた。

　いわば2人の命の犠牲があったからこそ俺は今こうして息を吸って生命活動ができているのだ。

　元はと言えば俺が結美や仲間を助けたいと言う事でおこなった作戦だからな。

　他に死者が出たご家庭の場所にはレギュラーメンバーや部員達を寄越している。

　今回の戦いで俺達は確かに勝利したが、多大な犠牲を出してしまったのも事実。

　日本を救った英雄扱いされることもあるにはあるが、子供を失ったご家庭からすれば命を奪い去った悪魔でもある。

「...」

　俺は重たい足取りの中、小日向の家に向かうのだった。