27 / 73
第五章 新婚旅行
5 疑問
しおりを挟む
荷物が運び込まれ、支度が調った部屋に公爵夫妻が案内されたのは到着から半刻ほど経った頃のことだった。
広間の暖炉の前で休憩をしているうちに眠気に襲われたベルティーユは、人前で眠らないようになんとか目を開けようと努力はしたが、途中でなんどか意識が飛びかけたものだ。
通された部屋は居間と寝室、化粧室が続き部屋になっており、浴室も設えられていた。貴族や富裕層が利用すると思われる部屋で、室内には立派な調度品が並び、窓の帳も上品な柄のものだ。
寝室も広く、天蓋付きの寝台は大きい。
居間の暖炉ではたくさんの薪が燃やされ、室内の空気を暖めている。
「素敵なお部屋ね」
蝋燭の灯りで照らされた室内を見回してベルティーユが感想を述べると、旅籠の主は嬉しそうに笑みを浮かべた。
すぐに部屋へ食事が運ばれ、遅い夕食となった。
豆と玉子のスープ、川魚の揚げ物に茹でた芋、パン、葡萄といった地元の食材を使った質素な料理だったが、初めての旅で疲れていたベルティーユにはちょうど良い量だった。
入浴をして寝室へ向かうと、三つ叉の燭台に灯された蝋燭が一本だけと薄暗く、身体が温まっていることもあって眠気を誘う。
「では、おやすみなさいませ、奥様」
ミネットは挨拶をすると寝室から出て行った。
侍女のための小部屋がないため、ミネットは階下の部屋で休むのだ。
「おやすみなさい」
ミネットが部屋の扉を閉める音が響く。
オリヴィエールは入浴中のため、広い寝台が独り占めだ。
石鹸の匂いがする糊の利いた敷布の上にばたんと倒れたベルティーユは、大きく息を吐く。
疲れのせいで瞼が重い。
オリヴィエールが戻ってくるまで起きていられる自信がなかった。
眠ってしまってもかまわないだろうか、と考えているだけで意識が遠退きかける。
横にならなければ起きていられるかというとそうでもなく、寝台の上に座ったまま眠りそうだ。
(あぁ、そうよ。ディスとペランがこの旅に付いてきていることをちゃんと考えなくちゃ。ディスには誤魔化されたけど、あれは絶対になにか事情を知っている顔だったわ)
トマ傭兵団は政情にも通じている部分があり、いくら宰相の姪のためとはいえ、そう簡単に精鋭の団員を貸すような真似はしない。
オリヴィエールの様子からすると、彼はトマ傭兵団についてそこまで詳しくないようだ。
(きっと、お兄様が紹介したのね。ということは、お兄様にトマ傭兵団を紹介するよう伯父様が指示した可能性が高いわ。そうでなければ、わざわざ団長がディスたちを貸してくれるはずがないもの)
そうなると、宰相はダンビエール公爵夫妻の新婚旅行に関してなんらかの事件を心配しているということになる。
多分、強盗を装った何者かに狙われる可能性があるのだろう。
街道で強盗に襲われる事件が起きていることは嘘ではないはずだ。戦争が終わった後の数年間は帰還兵による犯罪が多発するという新聞記事も読んだ。戦場から故郷に戻ってきたのはいいが、怪我などで仕事ができなかったり、仕事が見つからず浮浪者になる者もいるそうだ。
(もっと救貧院を増やし……ではなく、なんでわたしたちが狙われるかってことよね)
強盗事件が増える理由を考えている場合ではなかった、とベルティーユは思考を切り替える。
(わたしはダンビエール公爵夫人になったのに、それが気に入らないって人がいるのかしら? わたしがオリヴィエールと結婚したことに嫉妬して、わたしを殺そうとしている人がいるってこと? オリヴィエールに恋人がいたという話は聞いたことがないけれど)
オリヴィエールはダンビエール公爵家の跡継ぎだった頃から、眉目秀麗で将来有望と社交界ではその存在が有名だったが、どんな美女の秋波にもなびかなかったことでも知られている。
とにかく身持ちが堅く、舞踏会などでは未婚の令嬢とは踊らず、既婚の婦人とばかり踊るので年上好きなのかと噂されたことがあるほどだ。
その彼が元・国王妃候補のベルティーユと結婚したことで、彼に惚れていた婦人のひとりやふたりが怒り狂ってベルティーユの命を狙うということも――。
(あまり現実的ではないわねぇ)
オリヴィエールにそこまで執着している夫人がいるという話を聞いたことがない。
彼に関する噂のすべてがベルティーユの耳に入ってくるわけではないが、あるていどの情報は伯父からもたらされる。
ベルティーユの命にかかわるようなことであれば、醜聞のたぐいであっても知らせてくれる。
しかし今回、伯父からは特に知らせはなかった。
シルヴェストルもオリヴィエールに旅の護衛の必要性は告げたようだが、ベルティーユに気をつけろとは言わなかった。そんな手紙も受け取らなかった。
アレクサンドリーネからの手紙にも、それらしい一文はなかった。
(考えすぎかしら。世の中が比較的平和で、傭兵団は暇で、強盗対策の護衛くらいしか仕事がないから、報酬が高い公爵家に優秀なふたりを派遣しただけなのかしら……)
つらつらと答えの出ない問いを考えている間に、ベルティーユの意識は途切れた。
*
なぜか息苦しい、と思った瞬間、ベルティーユは目が覚めた。
「あ、ようやく起きたね」
ベルティーユが瞼を開けると、鼻先にオリヴィエールの紺碧の双眸があった。
「え? もう朝?」
室内は蝋燭の灯りしかなく、薄暗い。
とはいえ、起こされた理由が他に思いつかなかった。
「まだ夜だよ」
涼しげな顔でオリヴィエールは答える。
どうやら彼はベルティーユの鼻をつまんでいたらしく、ひらひらと片手を目の前で振る。
「旅で疲れているとはいえ、新婚旅行の夜に新婚らしいことをしないなんてつまらないだろう? ひとりで君の寝顔を見ているのも悪くはないけれど、せっかくだから君といっしょに夜を楽しみたいしね」
どういう理屈なのかベルティーユにはよくわからなかった。
「それに、新婚旅行の最中だっていうのに夫の僕以外の男と喋る妻には、きちんと伝えておく必要があると思ってね」
「――なにを?」
恐る恐るベルティーユが訊ねると、彼は楽しげに答えた。
「貴女の気を惹こうとする男とは、いつでも決闘する気構えがあるってことを」
「えぇ!?」
「相手が傭兵だろうが、差し違える覚悟はあるよ」
「勝てっこないわ! やめてちょうだいな!」
「なら、あの傭兵と親しげに話をしないこと。僕の身を案じてくれるなら、ね」
オリヴィエールは笑みを浮かべながら唇を押し付けてきた。
まるでベルティーユの返事など聞きたくないといわんばかりに、荒々しく舌を絡めてくる。
風呂から出てそう時間が経っていないのか、寝間着越しに感じる彼の身体は熱かった。
広間の暖炉の前で休憩をしているうちに眠気に襲われたベルティーユは、人前で眠らないようになんとか目を開けようと努力はしたが、途中でなんどか意識が飛びかけたものだ。
通された部屋は居間と寝室、化粧室が続き部屋になっており、浴室も設えられていた。貴族や富裕層が利用すると思われる部屋で、室内には立派な調度品が並び、窓の帳も上品な柄のものだ。
寝室も広く、天蓋付きの寝台は大きい。
居間の暖炉ではたくさんの薪が燃やされ、室内の空気を暖めている。
「素敵なお部屋ね」
蝋燭の灯りで照らされた室内を見回してベルティーユが感想を述べると、旅籠の主は嬉しそうに笑みを浮かべた。
すぐに部屋へ食事が運ばれ、遅い夕食となった。
豆と玉子のスープ、川魚の揚げ物に茹でた芋、パン、葡萄といった地元の食材を使った質素な料理だったが、初めての旅で疲れていたベルティーユにはちょうど良い量だった。
入浴をして寝室へ向かうと、三つ叉の燭台に灯された蝋燭が一本だけと薄暗く、身体が温まっていることもあって眠気を誘う。
「では、おやすみなさいませ、奥様」
ミネットは挨拶をすると寝室から出て行った。
侍女のための小部屋がないため、ミネットは階下の部屋で休むのだ。
「おやすみなさい」
ミネットが部屋の扉を閉める音が響く。
オリヴィエールは入浴中のため、広い寝台が独り占めだ。
石鹸の匂いがする糊の利いた敷布の上にばたんと倒れたベルティーユは、大きく息を吐く。
疲れのせいで瞼が重い。
オリヴィエールが戻ってくるまで起きていられる自信がなかった。
眠ってしまってもかまわないだろうか、と考えているだけで意識が遠退きかける。
横にならなければ起きていられるかというとそうでもなく、寝台の上に座ったまま眠りそうだ。
(あぁ、そうよ。ディスとペランがこの旅に付いてきていることをちゃんと考えなくちゃ。ディスには誤魔化されたけど、あれは絶対になにか事情を知っている顔だったわ)
トマ傭兵団は政情にも通じている部分があり、いくら宰相の姪のためとはいえ、そう簡単に精鋭の団員を貸すような真似はしない。
オリヴィエールの様子からすると、彼はトマ傭兵団についてそこまで詳しくないようだ。
(きっと、お兄様が紹介したのね。ということは、お兄様にトマ傭兵団を紹介するよう伯父様が指示した可能性が高いわ。そうでなければ、わざわざ団長がディスたちを貸してくれるはずがないもの)
そうなると、宰相はダンビエール公爵夫妻の新婚旅行に関してなんらかの事件を心配しているということになる。
多分、強盗を装った何者かに狙われる可能性があるのだろう。
街道で強盗に襲われる事件が起きていることは嘘ではないはずだ。戦争が終わった後の数年間は帰還兵による犯罪が多発するという新聞記事も読んだ。戦場から故郷に戻ってきたのはいいが、怪我などで仕事ができなかったり、仕事が見つからず浮浪者になる者もいるそうだ。
(もっと救貧院を増やし……ではなく、なんでわたしたちが狙われるかってことよね)
強盗事件が増える理由を考えている場合ではなかった、とベルティーユは思考を切り替える。
(わたしはダンビエール公爵夫人になったのに、それが気に入らないって人がいるのかしら? わたしがオリヴィエールと結婚したことに嫉妬して、わたしを殺そうとしている人がいるってこと? オリヴィエールに恋人がいたという話は聞いたことがないけれど)
オリヴィエールはダンビエール公爵家の跡継ぎだった頃から、眉目秀麗で将来有望と社交界ではその存在が有名だったが、どんな美女の秋波にもなびかなかったことでも知られている。
とにかく身持ちが堅く、舞踏会などでは未婚の令嬢とは踊らず、既婚の婦人とばかり踊るので年上好きなのかと噂されたことがあるほどだ。
その彼が元・国王妃候補のベルティーユと結婚したことで、彼に惚れていた婦人のひとりやふたりが怒り狂ってベルティーユの命を狙うということも――。
(あまり現実的ではないわねぇ)
オリヴィエールにそこまで執着している夫人がいるという話を聞いたことがない。
彼に関する噂のすべてがベルティーユの耳に入ってくるわけではないが、あるていどの情報は伯父からもたらされる。
ベルティーユの命にかかわるようなことであれば、醜聞のたぐいであっても知らせてくれる。
しかし今回、伯父からは特に知らせはなかった。
シルヴェストルもオリヴィエールに旅の護衛の必要性は告げたようだが、ベルティーユに気をつけろとは言わなかった。そんな手紙も受け取らなかった。
アレクサンドリーネからの手紙にも、それらしい一文はなかった。
(考えすぎかしら。世の中が比較的平和で、傭兵団は暇で、強盗対策の護衛くらいしか仕事がないから、報酬が高い公爵家に優秀なふたりを派遣しただけなのかしら……)
つらつらと答えの出ない問いを考えている間に、ベルティーユの意識は途切れた。
*
なぜか息苦しい、と思った瞬間、ベルティーユは目が覚めた。
「あ、ようやく起きたね」
ベルティーユが瞼を開けると、鼻先にオリヴィエールの紺碧の双眸があった。
「え? もう朝?」
室内は蝋燭の灯りしかなく、薄暗い。
とはいえ、起こされた理由が他に思いつかなかった。
「まだ夜だよ」
涼しげな顔でオリヴィエールは答える。
どうやら彼はベルティーユの鼻をつまんでいたらしく、ひらひらと片手を目の前で振る。
「旅で疲れているとはいえ、新婚旅行の夜に新婚らしいことをしないなんてつまらないだろう? ひとりで君の寝顔を見ているのも悪くはないけれど、せっかくだから君といっしょに夜を楽しみたいしね」
どういう理屈なのかベルティーユにはよくわからなかった。
「それに、新婚旅行の最中だっていうのに夫の僕以外の男と喋る妻には、きちんと伝えておく必要があると思ってね」
「――なにを?」
恐る恐るベルティーユが訊ねると、彼は楽しげに答えた。
「貴女の気を惹こうとする男とは、いつでも決闘する気構えがあるってことを」
「えぇ!?」
「相手が傭兵だろうが、差し違える覚悟はあるよ」
「勝てっこないわ! やめてちょうだいな!」
「なら、あの傭兵と親しげに話をしないこと。僕の身を案じてくれるなら、ね」
オリヴィエールは笑みを浮かべながら唇を押し付けてきた。
まるでベルティーユの返事など聞きたくないといわんばかりに、荒々しく舌を絡めてくる。
風呂から出てそう時間が経っていないのか、寝間着越しに感じる彼の身体は熱かった。
10
あなたにおすすめの小説
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる