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しおりを挟む「案外大丈夫そうだったな。
これでいくか?」
「はい!
僕もいいと思います!」
「それなのですが……私も前衛にまわりますわ。
その上で援護いたします」
先程決めたことを告げるとレオはあぁ……と納得したような表情になる。
対してカナンさんはえっ、と驚いたような顔をした。
「リアはそのくらいのことなら簡単にこなすからな……」
「そうなんですか!
凄いですね……僕なんて……」
卑屈になるのはカナンさんの悪いところだと思う。
だが、レオとはいいコンビの気がする。
「何を言っている。
使えないと思ったのなら、私は誘いはしない」
「レオはレオなりに、私は私なりにカナンさんのことは認めておりますわ」
「えっ……」
だって、そうでなければあの特別メニューを受けられるわけがない。
アレを受けられるということはそれなりの基礎は出来上がっているということだ。
ならば、あとは技や体の使い方のみだ。
「そうですわね……私で良ければ、徹底的に仕込んで差し上げますわ」
基礎が出来ているのなら、少し仕込むだけで問題ないだろう。
あとは、その人のセンスと癖だ。
悪い癖ならば徹底的に直してやろう。
そう、私がかつて、お母様にやられたようにじっくりと、徹底的に……ね。
「アメリアさんが、ですか……?
ぜひ、お願いします!!」
やると言ったからには思い切りやってあげよう。
本人がそう決めたのだ。
何も問題はない。
などと思っている私とは裏腹に、レオは何故か苦々しい表情を浮かべた。
「……カナン、気を付けろよ。
リアは訓練に関しては人より断然厳しいからな?」
「あら、そんなことありませんわ。
私よりもお母様の方が余程、厳しいと思いますわよ?」
失礼なことを口にするレオに私は反論をする。
本当のことなので問題はない。
「確かにそうだが……リアもリアでかなり、な……」
「うっ……少し心配になってきました……」
「問題ありませんわ。
そんな、潰すようなことは致しませんもの。
それと、来週ギルドランクの昇格試験がありますので休みの間は不在だと思いますわ」
「……そうか、分かった。
応援している」
「頑張ってください!」
ついに昇格試験を受けられるのだ。
そう思うと楽しみではあるが、怖くもあった。
昇格試験はAに上がるときにあるのみだ。
だが、私はAもSも試験を受けては来なかった。
Aに上がる時はAランクの魔物倒して免除になったのだ。
Sの時は眠りに着く前のことがあったからだ。
そう考えるとちゃんと試験を受けるのは初めてなのだ。
「リアならやれるさ」
「アメリアさんなら確実に上がると思います!」
「ふふっ、当然ですわ。
そのために、頑張ってきたんですもの」
お母様の隣に並ぶために。
お母様のように誰かを守れる人になりたかったから。
そのための権力を、実力を私は望んだ。
欲しかったものがもうすぐ手に入る。
そう思えば、嬉しくもあり、怖くもあった。
はたして、お母様にランクが並んだ時、私は本当にお母様に並んだといえるのか、と。
お母様のようになれるのか、と。
その日、結局答えは出なかった。
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