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しおりを挟む私はベッドの中で、エデンに言われたことを考えていた。
「周りの者を信用していない……。
私は……」
私は信用しているつもりだ。
けど、私の行動はそれを示していない。
むしろ、その逆だ。
私は、信用しているつもりで、本当は信用していなかった?
「……リア。
少しは私も頼ってくれ。
私は、リアの隣に立つために力をつけようと思ったんだ。
全てをリア一人でやろうとしなくていい。
私もいる。
エデンやリアンだっているのだから、もっと周りを頼れ」
私は、少し考え、頷いた。
そんな私に、レオは少しだけ笑う。
「それでいい。
また来る。
それまで安静にしているんだからな?」
「……善処致しますわ」
「……はぁ」
レオは私の返事にため息をつきつつも、少し楽しそうだった。
*
それから数日後、私は完全に回復し、王宮へと呼び出されていた。
「アメリア、案内するよ」
「エスト様!
ありがとうございます。
ですが、何故エスト様が……?」
公爵位を持つエスト様が出迎え、案内するなど普通ではないことだ。
普通ならば、エスト様のような方ではなく、侍従が案内するのだから。
「相変わらず、君は自分のやったことについては鈍いようだ……。
君は、この国の窮地を救ったんだ。
私が案内役となるのも当然だろう」
そこで、エスト様は急に足を止めた。
そして、私の方を向くと頭を下げた。
「国の窮地に力を貸してくれたこと、そして民たちを救ってくれたこと、感謝する」
「なっ……!
え、エスト様顔を上げてくださいませ!
私は感謝されるようなことなどしておりません!
私はただ、自分に出来ることをやっただけですわ!」
「そういうところだ。
君の悪い癖だな。
もっと誇っていい。
君は、この国をこの国の民を救ったのだからな」
エスト様は先程の真剣な表情を消し、朗らかに笑って見せた。
「私も、もう少し若ければ暴れたんだがな」
「十分、若いと思いますが……」
「何を言う。
私はもう、現役時代のようには動けんよ。
スカーレットが特殊なだけだ。
といっても、スカーレットも全盛期よりは力が衰えているようだがな」
「お母様が……?」
昔を懐かしむように口にされたその言葉に、私は言葉を失った。
あの、今でさえも倒せないと思っていたお母様が、全盛期の頃よりも衰えた状態だったなど。
なら、ならば。
全盛期の頃のお母様は、どれほど強かったのだろうか。
「まぁ、スカーレットの奴は今でも十分すぎる程強いがな。
私は精々、Bランク程度の力しかないよ」
「そんな、ご謙遜を……」
「残念だが、事実だ。
だが、スカーレットもそろそろ冒険者を引退するだろうな」
それは、分かっていた。
高ランクの冒険者であれば、30代前半で引退する。
だが、お母様はもう、40代になるという歳だ。
引退を考えないはずがない。
むしろ、今まで冒険者でいたことが不思議だった。
「アメリア、君はスカーレットが引退したら、どうするつもりだ?」
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